JPH0379467B2 - - Google Patents

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JPH0379467B2
JPH0379467B2 JP61289965A JP28996586A JPH0379467B2 JP H0379467 B2 JPH0379467 B2 JP H0379467B2 JP 61289965 A JP61289965 A JP 61289965A JP 28996586 A JP28996586 A JP 28996586A JP H0379467 B2 JPH0379467 B2 JP H0379467B2
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JP
Japan
Prior art keywords
fibers
pva
spinning
sheet
polyvinyl alcohol
Prior art date
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JP61289965A
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English (en)
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JPS63145465A (ja
Inventor
Yoshiteru Matsuo
Shinji Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP61289965A priority Critical patent/JPS63145465A/ja
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  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は高電圧を利用して紡糸したポリビニル
アルコール系微細繊維の緻密かつ均一な薄膜状シ
ート状物及びその製造方法に関するものである。 (従来の技術) 微細繊維を得る方法は高速紡糸や複合紡糸など
各種あるが、シート状に得るにはメルトプローン
のように強い熱風により吹き飛ばす方法があり、
ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル等熱溶
融性ポリマーに用いられている。しかし繊維直径
は平均して1ミクロン(μ)前後にはなるもの
の、そのバラツキの巾が大きく、かつまた空気流
に依存するため薄膜シート状に得るには、繊維の
存在密度に疎密があり、均一薄膜状のシートは得
られなかつた。 1μ以下の極細の微細繊維からなる均一かつ緻
密な平面シート状物はフイルター分野やメデイカ
ル分野に強いニーズがあるにもかかわらず、1μ
以下という細さでかつ1μ2以下の細かな開口部を
有する均質なシート状物は得られておらずその要
求に答えられていなかつた。 一方高電圧を利用して微細繊維を得る方法は特
公昭48−1466号公報に開示されているが、ポリマ
ーがアクリロニトリルに関するものであり、繊維
直径や、繊維の均斉さ及び得られたシート中の繊
維間の均一性を制御するため条件については開示
されていない。 (発明が解決しようとする問題点) 菌透過防止や、抗原、抗体等蛋白質の高分子量
物を捕える薄膜状シート状としては、繊維直径が
1μ以下で開口部が1μ2以下という均斉な構造が要
求されるが、従来技術においては、これに合致す
る繊維状構造物を得ることができなかつた。 本発明は上記のような繊維状構造物を得んとす
るものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、ポリビニルアルコール(PVA)
を用いて鋭意検討した結果、繊維直径や繊維の均
斉さ、及び得られたシート中の繊維間の均一性が
紡糸原液の濃度に極めて依存性の高いことを発見
した。しかもその濃度はポリマーの重合度に依存
し、上述の如き本発明の目的の繊維状構造物を得
るためには、ポリビニルアルコールの紡糸原液濃
度を重合度に応じて定められた範囲に調整する必
要があることが解つた。即ちポリマーとして
PVAもしくは変性PVAを用い、溶剤としては水
および/または水に有機溶剤、アルカリ、酸を加
えたものを用い、これにPVAもしくは変性PVA
を溶解し、均一に粒状ゲル物を無くして溶解した
ものを高温に保持された状態で紡糸原液とする。
加熱紡糸原液を紡糸ノズルから吐出させる場合、
ノズルを1ホール毎に突出させた口金とし、これ
に6KV以上好ましくは10KV以上の直流高電圧も
しくは陰陽片側のパルス波高電圧をかける。これ
により、紡糸ノズルから吐出された紡糸液が帯電
***され、ついで電場により液滴の一点からフア
イバーが連続的にひき出され分割された繊維が多
数拡散する。PVAの濃度が10%以下であつても
溶媒は繊維形成と細化の段階で乾燥しやすく、突
出したノズルより数cm〜数十cm離れた接地された
捕集用ベルトあるいはシートに堆積する。堆積と
共に半乾燥繊維は微膠着し、繊維間の移動を防止
し、新たな微細繊維が遂次堆積し、緻密なシート
となる。 この時の繊維形成と細化及び半乾燥で繊維間が
微膠着する好適な条件はポリマーの中でもPVA
が一番好ましい結果となり、またそのPVAの溶
解濃度も依存し、しかも濃度はポリマーの重合度
にも大きく依存することが判明したものである。
これは従来のPVAの乾式紡糸の濃度範囲とは著
しく異なる領域であることがわかつた。紡糸原液
の加熱は50℃以上200℃以下が望ましく、PVAの
重合度が濃度によつても変化するが、紡出の安定
性を見ながらコントロールするのが望ましい。特
に重要であつたのは、後述する如く、PVAの重
合度に応じて原液溶解濃度を決める必要があり、
PVAの平均重合度を(桜田式による)とする
と、好ましい溶解濃度Xwt%は、21.5−5logよ
り大きく、51.9−11.8logより小さい範囲でしか
も少くとも1wt%より高いポリマーの溶解濃度で
ある。上記濃度のPVAによつて微細繊維の緻密
なシート状物が得られたものである。 PVA繊維が半乾燥状態で堆積しシートの微細
開口部をうずめて開口部が1μ2以下となるには紡
出原液の吐出量を極力低目にすることが好ましく
1.5〜0.05g/cm2・min(面積:ノズル口内断面積)
とするのが良く、大きくすると微細化の範囲から
逸脱すると共に斑を生じやすくなる。シート状物
の形成を早めるため吐出量を多くすると繊維直径
が1μ以上の太い繊維が混じり繊維間の開口部が
2より大となるためメデイカル用フイルターと
して透過防止性が不良となり不適であつた。特に
蛋白質分離フイルターとしての性能が不十分とな
り使用することができなかつた。 ここで用いられるPVA系ポリマーとしては、
水溶性のものであればいずれでも良く、通常の
PVAの他にカルボキシル基変性PVA、スルホン
酸基変性PVA、リン酸基変性PVA等のアニオン
変性PVAまたはカチオン変性PVAあるいはエチ
レン、長鎖アルキル基を有するビニルエーテル、
ビニルエステル、(メタ)アクリルアミド、アル
フアオレフイン等を共重合したもの、シラン変性
したもの等、変性PVAも使用できる。ポリマー
を溶解する溶媒としては水の他ジメチルスルホキ
シド、エチレングリコール、グリセリン、トリエ
チレングリコール等有機溶媒を混合しても良く、
必要に応じてホウ酸や苛性ソーダ等を添加しても
良い。 以下図面の装置により本発明を説明する。 第1図において、PVAを溶解した紡糸原液は
ギヤーポンプ1により計量送液され、分配整流ブ
ロツク2により均一な圧力と液量となるように分
配され口金部3に送られる。口金部では中空針状
の1ホール毎に突出させた口金4が取りつけられ
電気絶縁部5によつて電気が口金部3全体に洩れ
るのを防止している。導電材料で作られた突出し
た口金4は無端コンベヤからなる形成シート引取
り装置7の進行方向に直角方向に多数並列に垂直
下向きに取りつけられ、直流高電圧発生電源の一
方の出力端子を該突出した口金4に取りつけ、各
突出口金4は導線により印加を可能にしている。
形成シート引取り装置の無端コンベヤにはアース
をとつた導電性部材8が取付けられ、印加された
電位が中和できるようになつている。口金部3よ
り突出口金4に圧送された紡糸原液は帯電***さ
れついで電場により液滴の1点からフアイバーが
連続的に引き出され分割された繊維が多数拡散
し、半乾燥の状態で形成シート引取装置7に取付
けられた導電性部材上に堆積し、該膠着が進み、
シート引取り装置により移動され、その移動と共
に次の突出口金の微細繊維の堆積をうけ、次々と
堆積を繰返しながら緻密かつ均一な薄膜状シート
が形成される。得られたシートは必要により熱処
理、強乾燥を加えてシートとして引取る。 第2図にはPVAを用いた微細繊維の緻密かつ
均一な薄膜シート状物の好適な例の走査型電子顕
微鏡写真を模写した図を示す。繊維間の開口部と
は走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて10000倍〜
30000倍の写真により観察される繊維の存在の認
められない部分を指し、その部分が1μ2より越え
る場合がフイルター特性として不十分であると評
価されている。また繊維直径とは繊維が2〜5本
膠着束になつていても明らかに元の太さが認めら
れる場合のその最小単位を指し、膠着後の太さで
はない。第2図の繊維の平均直径は約0.2μであり
繊維間の開空部は最大0.8μ2であつた。 以下更に実施例により本発明を詳述する。 実施例 PVAの重合度を1700、3500、5000、12500、
16200と5種を用い、溶解濃度を各々変えて以下
の条件で紡出した。得られた繊維直径とシートの
開口部面積を調べた。 ノズル内径 0.5mmφ EP加電圧 10KV ノズル吐出量 0.1g/min 突出ノズル先端からアース金網面までの距離 50
mm コンベア速度 10cm/min
【表】
【表】 ×粒状物あり不調
表1の結果を、ヨコ軸にPVAの平均重合度
(桜田式による)を対数にとりタテ軸をPVAの濃
度をとつて、繊維紡出性が良好でかつ繊維直径が
1μ以下でかつ繊維間の開口部が1μ2以下となるも
のを○印で、それらどちらかを越えるものや紡出
性の不調なものを×印でプロツトしたのが第3図
である。この図よりPVAの平均重合度と好適
なPVA濃度の関係を導き出し、第3図の斜線の
部分となることが明らかとなつた。なおPVAの
重合度が500未満になると曳糸性が悪く不調であ
り、濃度が1%未満になると溶解の均一性の面で
問題を生じたため、好ましい範囲から除外した。 PVA重合度が低いと得られたシートの強度は
低いものとなりがちであつたがPVAの重合度が
高くなると、良好な微細繊維薄膜シートを得るた
めの好適濃度範囲はせまくなるが得られたシート
の強さや引裂けにくさが良くなるという特徴が認
められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための装置の概略図
を示し第2図は本発明の微細繊維シート状物の
10000倍の走査型電子顕微鏡写真を模写した図、
第3図はPVAの平均重合度とPVA濃度との相関
図で好適な範囲を示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維直径が1ミクロン以下の連続した微細繊
    維が相互に積層交差してなり、繊維間の開口部が
    1平方ミクロン以下である薄膜状のポリビニルア
    ルコール系微細繊維シート状物。 2 紡糸原液を吐出するノズルを1ホール毎に突
    出させた口金に6KV以上の電圧を印加し、前記
    ノズル孔部より流出させる紡糸原液を帯電させ
    て、該紡糸原液を高電界の作用で微細繊維化する
    に際し、該紡糸原液としてポリビニルアルコール
    系の紡糸原液を用い、かつその濃度Xを、ポリビ
    ニルアルコールの平均重合度との関係において
    下記(1)式で表わされる範囲に調整して吐出するこ
    とを特徴とするポリビニルアルコール系微細繊維
    シート状物の製造方法。 21.5−5・log≦Xwt%≦51.9−11.8・log
    ……(1) 3 突出させた口金は交互に等間隔でシート進行
    方向に直角に1列もしくは平行多数列、あるいは
    千鳥足状多数列配置し、原液の溶媒が水であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のポリ
    ビニルアルコール系微細繊維シート状物の製造方
    法。
JP61289965A 1986-12-04 1986-12-04 ポリビニルアルコ−ル系微細繊維シ−ト状物及びその製造方法 Granted JPS63145465A (ja)

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CA2732242C (en) 2008-11-14 2013-05-14 Koken Ltd. Sheet of microfiber assembly, and method and apparatus for making the same
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