JPH037752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、熱交換器の支持部材である熱交換器
枠体に関する。

〔従来技術及びその問題点〕

従来、熱交換器を支持する枠体は熱交換器コア
の外周に沿つて、型鋼を方形に組み上げた枠組み
からなつていた。そして、この枠組みを熱交換器
の両サイドメンバーに固定すると共に、枠組みと
サイドメンバーとの間にシユラウドの縁部をボル
トで締結固定していた。ところが、それらの組み
付け作業の際、それら三者のボルト孔を整合する
必要があり、該作業が面倒である欠点を有してい
た。又、枠体自体が比較的大げさなものとならさ
るを得ないにも拘わらず、それが剛性及び耐振性
に欠ける欠点を有していた。

〔考案の目的及び構成〕

そこで、本考案は枠体全体を可能な限り平面部
材で構成すると共に、その平面部材自体をシユラ
ウドに兼用することにより、上記の問題点を解決
することを目的とする。そして、その構成は次の
とおりである。即ち、一対の側柱部２，２を互い
に平行に位置する。この側柱部は、夫々両側壁部
及び底部により断面コ字状に一体形成されたもの
であると共に、夫々の底部の外面が互いに平行に
対向して配置される。そして、外周が矩形に形成
されたシユラウド部３の左右両側の平行二辺を、
夫々裏面側の前記側壁部に接合する。それと共
に、上下の平行二辺が前記底部の幅と同一高さに
折り曲げられて上下の閉塞部１１を形成する。そ
して、そのシユラウド部３の中央部にフアン用の
円形口４を形成する。そして、側柱部２の表面側
の前記側壁部が熱交換器のサイドメンバー１，１
に締結固定されるように、ボルト孔６を該側壁に
穿設したものである。

従つて本シユラウド付枠体によれば、枠体とシ
ユラウド部とが一体化され、熱交換器への取り付
けが容易であると共に、両者が互いに補強し合つ
て剛性及び耐振性の強い枠体を形成できる。それ
と共に、枠体及びシユラウドの構成材料を最小限
にし得る。

〔考案の実施例〕

次に図面に基づいて本考案の実施例につき説明
する。

図面は本考案の枠体を熱交換器に組み付ける組
付け説明図である。本枠体は左右に離間して断面
コ字状の型枠等からなる一対の側柱部２，２が設
けられてる。即ち、この側柱部２は両側壁部及び
底部により溝型を形成する。そして両側柱部２，
２の底部が互いに対面するように平行に配置され
る。そして、両側柱部２，２間にシユラウド部３
がその両縁部で溶接等の手段により確固に固定さ
れる。このシユラウド部３は中央部に円形孔４が
形成され、その孔縁部がわずかの筒状部を形成
し、外方へ突出されている。それと共に、シユラ
ウド部３の上下端部は夫々傾斜して折り曲げら
れ、そこに閉塞部１１を形成する。そして、その
閉塞部の縁部が前記側柱部２の底部に夫々一体的
に固定される。さらに、シユラウド部３の両側縁
が夫々の側柱部２の裏面側の側壁部に接合され
る。又、側柱部２の下端には夫々基部７が突設さ
れ、該基部７が車両の支持部材に固定される。さ
らに枠部の上端部も必要に応じて車両の適宜な支
持部材に固定される。又、側柱部２の表面側の前
記側壁部に複数のボルト孔６が穿設される。この
ボルト孔６は熱交換器のサイドメンバー１，１の
ボルト孔に整合する位置に穿設される。そして、
両サイドメンバー１，１と枠体の両側柱部２，２
が当接され、ボルト孔にボルト９を挿通しナツト
１０により両者間を締結固定する。なお、このサ
イドメンバー１は熱交換器の強度メンバーを構成
し、それがタンク８及び図示しないチユーブプレ
ートとろう付け等の手段により一体的に固定され
ている。このようにして熱交換器が本枠体に組み
付けられると共に、円形孔４内に図示しないフア
ンが内装され、該フアンを支持する図示しないス
テイが側柱部２その他に固定されるものである。
なお、本考案は上記実施例に限定されるものでは
勿論なく、例えばシユラウド３を側柱部２の裏面
側の側壁部にビス止めし、或いはリベツト等によ
り両者を一体化することもできる。

〔考案の効果〕

本考案の熱交換器の枠体は以上のような構成か
らなり、次の効果を有する。

(1) 本熱交換器のシユラウド付枠体は、断面コ字
状材からなる一対の側柱部２，２の裏面側にシ
ユラウド３の両側が接合されると共に、側柱部
２，２の表面側が熱交換器のサイドメンバー１
に締結固定されるものである。

従つて一対の側柱部２の表面側が熱交換器自
体より一体化され、且つ裏面側がシユラウド３
により一体化されることになるため、枠体全体
が強固に形成される。そして剛性及び耐震性の
大きな熱交換器を提供し得る効果がある。

なぜならば、側柱部２が夫々平面状の熱交換
器とシユラウド部３とによりそれら外周全体を
被蔽するように構成するため、あらゆる方向へ
の曲げその他の外力に対向することができる。

(2) そして、側柱部２が従来型熱交換器における
シユラウドの外周と、強度部材の外枠部分とを
兼用するため、枠体全体を軽量化し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の枠体と熱交換器との組付け説明
図。 １……サイドメンバー、２……側柱部、３……
シユラウド部、４……円形孔、５……コア、６…
…ボルト孔、７……基部、８……タンク、９……
ボルト、１０……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 夫々両側壁部および底部により断面コ字状に一
   体形成され、前記底部の外面が互いに平行に対向
   して位置された一対の側柱部２，２と、外周が矩
   形に形成され、左右両側の平行二辺が夫々裏面側
   の前記側壁部に接合されると共に、上下の平行二
   辺が前記底部の幅と同一の高さに折り曲げられて
   上下の閉塞部１１を形成し且つ、中央部にフアン
   用の円形孔４が形成された金属板よりなるシユラ
   ウド部３と、を具備し、前記側柱部２の表面側の
   前記側壁部が熱交換器のサイドメンバー１，１に
   締結固定されるボルト孔６を該側壁に穿設したこ
   とを特徴とする熱交換器のシユラウド付枠体。