JPH0369724B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車用ドアのガラス開口部を区
画するパーテーシヨンサツシの上端に嵌着される
合成樹脂製エンドキヤツプの改良に関する。

従来の技術 第３図は例えば自動車の左側のリヤドア１を示
しているが、パーテーシヨンサツシ２は、メイン
サツシ３で囲まれたガラス開口部を、開閉可能な
ドアガラス４用の開口部と、嵌め殺し状態となつ
たパーテーシヨンガラス５用の開口部とに区画す
べく上下方向に沿つて配設され、下端部がドアパ
ネル６内に固定されているとともに、上端部がメ
インサツシ３にＴ字状に接続して固定されてい
る。

第４図は、上記パーテーシヨンサツシ２上端部
のメインサツシ３との接続部（第３図のＡ部）に
おけるシール構造を示す分解斜視図であつて、上
記パーテーシヨンサツシ２は、ドアガラス４端縁
が摺接するガラスランチヤンネル７と、パーテー
シヨンガラス５を挾持固定するガスケツト型ウエ
ザーストリツプ８とを、互いに背中合せに保持す
るように、ガラスラン嵌着溝９およびガスケツト
嵌着溝１０を備えた略Ｈ字状の断面形状を有して
いる。そして、中央隔壁１１のガスケツト嵌着溝
１０側の面にＬ字形ブラケツト１２が溶接等によ
り固着され、かつそのねじ孔１２ａに螺着する図
示せぬビスを介してメインサツシ３に取付けられ
るようになつている。

ここで上記パーテーシヨンサツシ２上端とメイ
ンサツシ３との間には、パーテーシヨンサツシ２
上端に嵌着された合成樹脂製エンドキヤツプ１３
が挾持され、両者間のシールと見映え向上を図つ
ている。

詳しくは、上記エンドキヤツプ１３は、パーテ
ーシヨンサツシ２の車外側端面を覆い、かつメイ
ンサツシ３との間に挾圧される車外側スペーサ部
１４と、パーテーシヨンサツシ２の車室側端面を
覆い、かつ同じくメインサツシ３の間に挾圧され
る車室側スペーサ部１５と、両スペーサ部１４，
１５を連結し、かつ上記パーテーシヨンサツシ２
の中央隔壁１１に連なる隔壁部１６と、この隔壁
部１６の両側に接続形成され、かつ隔壁部１６下
部とともに略コ字状をなしてパーテーシヨンサツ
シ２のガラスラン嵌着溝９に嵌合する脚部１７，
１８と、上記車外側スペーサ部１４の内側縁から
上記隔壁部１６と直交するように起立し、かつ略
三角形をなす側壁部１９とを備えて構成されてお
り、上記隔壁部１６の上縁がメインサツシ３内面
に弾性的に接するように薄肉化されているととも
に、この隔壁部１６の車室側上部に略矩形の切欠
部２０が形成されている。

一方、上記隔壁部１６に対向するガラスランチ
ヤンネル７の車室側上部には、薄板状のシールリ
ツプ２１が上下方向に沿つて細長く形成されてお
り、かつガスケツト型ウエザーストリツプ８の車
室側上部にも、同じく薄板状のシールリツプ２２
が上下方向に沿つて細長く形成されている。この
両者のシールリツプ２２は、エンドキヤツプ１３
の切欠部２０に対応する位置にあり、組付状態に
おいては、切欠部２０を介して互いの先端縁が突
き合され、互いに密接するようになつている。

すなわち、パーテーシヨンサツシ２上端部にお
いてガラスランチヤンネル７とガスケツト型ウエ
ザーストリツプ８との境界部に生じる間隙に対
し、車外側でエンドキヤツプ１３の側壁部１９に
よつて雨滴や洗車水の侵入を阻止する一方、車室
側では、両シールリツプ２１，２２の突き合せに
よつて、ガラスランチヤンネル７とガスケツト型
ウエザーストリツプ８とを実質的に連続したもの
としてシール性能の確保を図つているのである。

発明が解決しようとする問題点 しかし、上記のようなエンドキヤツプ１３にあ
つては、上記脚部１７，１８を介してパーテーシ
ヨンサツシ２に接着固定する際のばらつきや、メ
インサツシ３にパーテーシヨンサツシ２を固定す
る際の各部の歪みなどに起因して、車外側スペー
サ部１４の下面がパーテーシヨンサツシ２の端面
に均一に密着せずに、部分的に浮き上がつてしま
う場合がある。この場合に、ガラスラン嵌着溝９
側であれば、パーテーシヨンサツシ２端面との間
に生じた隙間を脚部１７が内側から覆うので問題
とならないが、ガスケツト嵌着溝１０側が浮き上
がつていると、その隙間を通して水が侵入する。
従つて、洗車水が側方から強く当たつたり、雨水
が風圧で押し込まれたような場合に、車室内に水
が滲み出てくることがあつた。

問題点を解決するための手段 この発明に係るパーテーシヨンサツシのエンド
キヤツプは、上記の問題を解決するために、車外
側スペーサ部から下方に延設され、かつ上記パー
テーシヨンサツシのガスケツト嵌着溝の車外側内
壁面に嵌合する車外側補助脚部を設けたことを特
徴としている。

作 用 上記車外側補助脚部によつて、車外側スペーサ
部下面がパーテーシヨンサツシ端面から浮き上が
つていても、その隙間が内側から覆われ、水の侵
入が阻止される。また洗車水が強く当たつたよう
な場合に上記車外側補助脚部を押し開いて水が侵
入することがあつたとしても、車外側補助脚部の
存在によつて水滴は下方に案内され、車室内に滲
み出てくることがない。

実施例 第１図はこの発明に係るエンドキヤツプ１３の
一実施例を示すもので、この実施例は前述した第
４図のエンドキヤツプと同一の基本構造を有して
いるので、特に変わらぬ箇所には同一符号を付
し、重複する説明は省略する。

すなわち、このエンドキヤツプ１３にあつて
は、車外側スペーサ部１４のガスケツト嵌着溝１
０側の部分に、略矩形の車外側補助脚部２３が設
けられている。この車外側補助脚部２３は、車外
側スペーサ部１４の内側の側縁から下方に延設さ
れ、かつ隔壁部１６との間に、パーテーシヨンサ
ツシ２の中央隔壁１１の板厚に相当する間隙が設
けられたものであつて、組付状態では、第２図に
示すように、ガスケツト嵌着溝１０の車外側内壁
面１０ａに嵌合する。またこの実施例では、車室
側スペーサ部１５の下面にも略矩形の車外側補助
脚部２４が延設されており、組付状態においてガ
スケツト嵌着溝１０の車室側内壁面１０ｂに嵌合
するようになつている。

従つて、組付状態において車外側スペーサ部１
４がガスケツト嵌着溝１０側のパーテーシヨンサ
ツシ２端面から浮き上がつていた場合でも、上記
車外側補助脚部２３によつて水の侵入が阻止さ
れ、また仮に侵入したとしても水滴がパーテーシ
ヨンサツシ２の下方へ案内されて、車室内へ向か
うことがない。しかも、この実施例では、車室側
補助脚部２４によつて車室側スペーサ部１５とパ
ーテーシヨンサツシ２端面との間の隙間も確実に
遮蔽されるので、車室内への水の滲み出しが一層
確実に防止される。

また上記のように車外側、車外側補助脚部２
３，２４を備えることによつて、パーテーシヨン
サツシ２端部に嵌着する際に、その位置決めが確
実に行え、車外側スペーサ部１４や車室側スペー
サ部１５のパーテーシヨンサツシ２端面からの浮
き上がり自体を少なくするという効果もある。

発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明に係る
パーテーシヨンサツシのエンドキヤツプにおいて
は、ガラスラン嵌着溝に嵌合する脚部に加えて、
ガスケツト嵌着溝に嵌合する車外側補助脚部を設
けたので、外部から雨水や洗車水が強く当たつた
場合にも車室内へ滲み出てくることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るエンドキヤツプの斜視
図、第２図はその組付状態における要部の断面
図、第３図は自動車のリヤドアの正面図、第４図
は従来のエンドキヤツプを備えた第３図のＡ部に
おけるシール構造を示す分解斜視図である。 ２……パーテーシヨンサツシ、３……メインサ
ツシ、４……ドアガラス、５……パーテーシヨン
ガラス、７……ガラスランチヤンネル、８……ガ
スケツト型ウエザーストリツプ、９……ガラスラ
ン嵌着溝、１０……ガスケツト嵌着溝、１１……
中央隔壁、１２……ブラケツト、１３……エンド
キヤツプ、１４……車外側スペーサ部、１５……
車室側スペーサ部、１６……隔壁部、１７，１８
……脚部、１９……側壁部、２０……切欠部、２
１，２２……シールリツプ。２３……車外側補助
脚部、２４……車室側補助脚部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パーテーシヨンサツシの車外側端面とメイン
   サツシとの間に挾圧される車外側スペーサ部と、
   パーテーシヨンサツシの車室側端面とメインサツ
   シとの間に挾圧される車室側スペーサ部と、両ス
   ペーサ部を連結する隔壁部と、この隔壁部の両側
   に接続形成され、かつ隔壁部下部とともに、パー
   テーシヨンサツシのガラスラン嵌着溝に嵌合する
   脚部とを備えてなり、パーテーシヨンサツシの上
   端に嵌着される合成樹脂製エンドキヤツプにおい
   て、上記車外側スペーサ部から下方に延設され、
   かつ上記パーテーシヨンサツシのガスケツト嵌着
   溝の車外側内壁面に嵌合する車外側補助脚部を設
   けたことを特徴とするパーテーシヨンサツシのエ
   ンドキヤツプ。