JPH0355690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、家屋において階上と階下との間に取
り付けられる化粧幕板の端部の仕舞い構造に関す
るものである。

［背景技術］ 化粧幕板は２階など階上の外壁パネルと１階な
ど階下の外壁パネルとの間に取り付けて使用され
るが、その端面にはエンドキヤツプを取り付けて
端部の処理がなされ、平屋寄せ棟のケラバのよう
な家屋から突出する部材にエンドキヤツプを突き
付けて化粧幕板をこの家屋から突出する部材に連
絡させる。そしてエンドキヤツプと家屋から突出
する部材との隙間に雨水が浸入してこれが家屋内
に及ぶことを防止したり意匠性を向上させたりす
るためにこの隙間にはコーキング材が充填され
る。しかし、コーキング材はエンドキヤツプの外
側縁に沿つて充填されれば効果を十分に得られる
ところ、コーキング材を充填するにあたつてコー
キング材はバツクアツプされるものがないためエ
ンドキヤツプと家屋から突出する部材との間を奥
の方まで入つて行くことになり、コーキング材の
量が多量に必要になつて無駄が多くなると共にコ
ーキング材の充填作業に時間がかかつてしまうも
のであつた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、コーキング材の無駄なく充填することができ
ると共にコーキング材の充填作業が迅速になる化
粧幕板の端部の仕舞い構造を提供することを目的
とするものである。

［考案の開示］ しかして本考案に係る化粧幕板の端部の仕舞い
構造は、家屋の外壁１に横方向に沿つて取り付け
られる化粧幕板２の側端面にエンドキヤツプ３を
取り付けて化粧幕板２の側端面と家屋から突出す
る部材４との間にエンドキヤツプ３を配設し、エ
ンドキヤツプ３の化粧幕板２と反対側の面に化粧
幕板２の外側縁に沿つてバツクアツプ壁５を上記
家屋から突出する部材４側へ突設させ、この家屋
から突出する部材とエンドキヤツプ３の化粧幕板
２と反対側の面とバツクアツプ壁５とで囲まれる
部分にコーキング材６を充填せしめて成ることを
特徴とするものであり、エンドキヤツプ３にかか
るバツクアツプ壁５を設けることによつて上記目
的を達成したものであつて、以下本考案を実施例
により詳述する。

家屋の外壁１は外壁パネル８を組み立てて形成
されるもので、第４図ａに示すように２階など階
上の外壁パネル８と１階など階下の外壁パネル８
との間に幕板下地９や幕板下地桟１０、幕板支持
金具１１が取り付けてある。この部分において幕
板下地桟１０と幕板支持金具１１とによつて化粧
幕板２を横方向で外壁１の屋外面に沿つて取り付
けるものであるが、化粧幕板２の端面にはエンド
キヤツプ３を取り付けておく。エンドキヤツプ３
は化粧幕板２の断面の外形に適合する外形形状を
有して樹脂などで形成されるもので、第２図ａ，
ｃ及び第３図に示すように一方の面に化粧幕板２
の断面の内面形状に適合する配置で嵌合突片１２
が突設してあり、またこの面において外側端に沿
つて嵌合フランジ１３が突出させてある。またエ
ンドキヤツプ３の他方の面には第２図ａ，ｂや第
３図に示すように突台部１４を突出させてあつ
て、この突台部１４の外側面にエンドキヤツプ３
の外側縁に沿つて突出されるバツクアツプ壁５が
形成されるようにしてある。

しかしてこのエンドキヤツプ３は化粧幕板２の
端部を嵌合突片１２と嵌合フランジ１３との間に
挿入嵌合させ、必要に応じて接着させることによ
つて、化粧幕板２の端面に取り付けられるもので
ある。そして第４図ｂに示すように化粧幕板２を
外壁１に取り付けた際には、平屋寄せ棟１５のケ
ラバ１６のような家屋から突出する部材４にエン
ドキヤツプ３が当接ないし近接することによつ
て、化粧幕板２はこの家屋から突出する部材４に
連絡される。次にエンドキヤツプ３とこの部材４
との間の隙間の雨仕舞いや意匠性向上のためにコ
ーキング材６を充填する必要があるが、このコー
キング材６をコーキングガン１７から吐出させて
充填をおこなうにあたつては、第１図に示すよう
にエンドキヤツプ３にはバツクアツプ壁５が設け
られていてコーキング材６の充填の際のバツクア
ツプがなされるために、コーキング材６がエンド
キヤツプ３と部材４との間を隙間なく奥深く入つ
てしまうようなことがなく、エンドキヤツプ３と
部材４とバツクアツプ壁５とで囲まれるエンドキ
ヤツプ３の外側縁部分のみでのコーキング材６の
充填をおこなうことができることになる。

［考案の効果］ 上述のように本考案にあつては、エンドキヤツ
プの化粧幕板と反対側の面に化粧幕板の外側縁に
沿つてバツクアツプ壁を家屋から突出する部材側
へ突設させ、この家屋から突出する部材とエンド
キヤツプの化粧幕板と反対側の面とバツクアツプ
壁とで囲まれる部分にコーキング材を充填せしめ
るようにしてあるので、コーキング材の充填にあ
たつてはエンドキヤツプのバツクアツプ壁がバツ
クアツプとなつてコーキング材がエンドキヤツプ
と家屋から突出する部材との間を奥深く入り込む
ことを防止することができ、コーキング材の使用
量を低減して無駄を少なくできると共にコーキン
グ材の充填作業を短時間で迅速におこなうことが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部の水平断面
図、第２図ａ，ｂ，ｃは同上に用いるエンドキヤ
ツプの正面図と左側面図と右側面図、第３図は第
２図ｂのＡ−Ａ線断面図、第４図ａ，ｂは同上の
施工の状態を示す斜視図である。 １は外壁、２は化粧幕板、３はエンドキヤツ
プ、４は家屋から突出する部材、５はバツクアツ
プ壁、６はコーキング材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 家屋の外壁に横方向に沿つて取り付けられる化
   粧幕板の側端面にエンドキヤツプを取り付けて化
   粧幕板の側端面と家屋から突出する部材との間に
   エンドキヤツプを配設し、エンドキヤツプの化粧
   幕板と反対側の面に化粧幕板の外側縁に沿つてバ
   ツクアツプ壁を上記家屋から突出する部材側へ突
   設させ、この家屋から突出する部材とエンドキヤ
   ツプの化粧幕板と反対側の面とバツクアツプ壁と
   で囲まれる部分にコーキング材を充填せしめて成
   る化粧幕板の端部の仕舞い構造。