JPH0354843B2 - - Google Patents

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JPH0354843B2
JPH0354843B2 JP13462086A JP13462086A JPH0354843B2 JP H0354843 B2 JPH0354843 B2 JP H0354843B2 JP 13462086 A JP13462086 A JP 13462086A JP 13462086 A JP13462086 A JP 13462086A JP H0354843 B2 JPH0354843 B2 JP H0354843B2
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thermistor
thin film
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composite oxide
temperature
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば複写機のトナー定着ローラや
オフイス・オートメシヨン(OA)機器の感熱部
等に適用して好適な薄膜サーミスタの製造方法の
改良に関する。
(従来の技術) 従来、複写機のトナー定着ローラや前記OA機
器等においては、その温度を検出すべき対象物に
サーミスタを機械的に接触させ、100℃〜300℃の
温度範囲で温度を検出している。
ところで、この種のサーミスタは、成分および
製造方法等から種々のものが開発されており、例
えば金属複合酸化物焼結サーミスタ、Sic薄膜サ
ーミスタ、金属複合酸化物薄膜サーミスタ等が挙
げられる。
金属複合酸化物焼結サーミスタは、マンガン
Mn、コバルトCo、ニツケルNiまたはMn,
Co,Niを主成分としこれに銅Cuまたは鉄Fe等
を加えた金属複合酸化物を混合して成型すると
ともに、1200℃〜1300℃の高温で焼結して作つ
たものである。
Sic薄膜サーミスタは、Sic焼結体をターゲツ
トとし、アルゴンArガス雰囲気中で高周波ス
パッタリングにより、アルミナ基板上にSic薄
膜を形成させたものである。スパツタリング中
の基板温度は650℃〜750℃である。
金属複合酸化物薄膜サーミスタには2種類あ
り、その1つは、Mn,Co,Niの中の2〜3成
分中にクロムCrまたはFe等を加えたサーミス
タ材料を用いて焼結ターゲツトを作製する。さ
らに、この焼結ターゲツトを用いてArガス雰
囲気中でスパツタによりアルミナ基板上に薄膜
を形成する。次いで、大気中で熱処理して薄膜
サーミスタを完成する。他のもう1つは、
Mn3Co2Ni1よりなる酸化物の焼結ターゲット
を使用し、Arに体積比で3%以上の酸素を混
合させたスパツタガス中で400℃〜500℃に加熱
した高融点ガラス基板上にサーミスタ薄膜を形
成したものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、以上のようなサーミスタには次に述べ
る様な種々の問題点がある。
金属複合酸化物焼結サーミスタは、小型化に
不向きであり、かつ、熱応答時定数を短くする
のが困難である。
次に、Sic薄膜サーミスタは、結晶性によい
安定なSic膜を得るためには基板の温度を650℃
〜750℃と高くすることが必要であり、生産性
の低下が否めない。また、サーミスタ定数が約
2000Kと小さく、温度変化による抵抗値の変化
が少ないために高精度に温度を検出できない。
サーミスタ定数が温度に依存して変化する。こ
の結果、広範囲にわたつて温度を検出する場
合、その直線性が劣る。また、スパツタガス中
に微量の窒素が混入すると抵抗値が大きく変化
し、一定の品質のものを得るのが困難である。
金属複合酸化物薄膜サーミスタのうち前者の
ものは、スパツタのままであるので熱的に不安
定であつてサーミスタとして使用し難い。この
ため1000℃前後の高温で熱処理する必要があ
る。また、サーミスタの特性は熱処理温度に依
存し、条件設定が困難である。また、高温によ
る熱処理であるために、基板および電極材料が
限定され、低価格化が困難である。
一方、後者のものは、結晶性のよい熱的に安定
な複合酸化物薄膜サーミスタを得るためには、基
板の温度を高温度(例えば400℃〜500℃程度)に
設定してサーミスタ薄膜を形成することが必要で
あり、このため生産性が低下する。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、サ
ーミスタ定数が大きく、熱安定性に優れ、熱応答
時定数が極めて短い薄膜サーミスタの製造方法を
提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明による薄膜サーミスタの製造方法は、絶
縁性基板上に、Mn,Co,Niの複合酸化物または
Mn,Co,Niの2〜3成分にAl,Fe,Cr,Cuの
中の1つ以上の成分を加えた複合酸化物の焼結体
をターゲツトとして使用し、かつArガス雰囲気
中で前記基板側に高周波のバイアス電圧を印加し
た状態で高周波スパッタリングにより前記成分に
よる複合酸化物のサーミスタ薄膜を形成するもの
である。
(作用) 従つて、以上のような手段による薄膜サーミス
タの製造方法によれば、絶縁性基板上に該基板側
に高周波バイアス電圧を印加した状態で金属複合
酸化物薄膜を形成するために、基板温度が低く設
定できてサーミスタ定数を大きくし得、熱的安定
性に優れ、かつ、熱応答時定数の短いものを作製
することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照して
説明する。第1図は薄膜サーミスタの断面を示す
図であつて、1は絶縁性基板であつて、これは例
えば単結晶シリコン基板上に、例えば熱酸化、
CVD法またはスパツタ法を用いて酸化シリコン、
窒化シリコンアルミナ等の絶縁層を施したものを
使用する。この絶縁性基板1の上側にサーミスタ
薄膜2が形成される。このサーミスタ薄膜2の形
成にあつては、Mn,Co,Niの金属複合酸化物ま
たはMn,Co,Niの中に2〜3成分にAl,Cr,
Cu,Fe等の中の1つ以上の成分を加えた金属複
合酸化物を焼結してターゲツトとする。この焼結
ターゲツトは通常のサーミスタ材料の一般的製造
方法により製作したものでもよい。勿論、前記成
分の金属複合酸化物焼結体であれば、他の方法で
製造したものでもよい。そして、以上のようなタ
ーゲツトを用いてArガス雰囲気中で高周波スパ
ッタリングを行い、前記絶縁性基板上に前記成分
の金属複合酸化物のサーミスタ薄膜2を形成す
る。このスパッタリング中、絶縁性基板1側には
バイアスとして50W以下の高周波電力を印加す
る。このバイアス電圧に印加により、成膜中の基
板表面はスパツタ粒子よりもエネルギーの大きい
Arイオン等によつて衝撃を受けることになる。
その結果、基板表面は加熱を受けたと同様の現象
を呈する。また、イオンの存在下では核生成が促
進され、サーミスタ薄膜の結晶性を向上させるの
に寄与する。
なお、スパツタリング中の基板温度は250℃〜
600℃、望ましくは300℃〜500℃が適当である。
このサーミスタ薄膜形成方法はこのままでは低温
用薄膜サーミスタとして使用することができる。
高温用としては大気中で使用温度よりもやや高い
温度で熱処理すればよいが、低温用では必ずしも
基板の加熱は必要としない。さらに、成膜後の熱
処理は比較的短時間で充分な効果が得られる。図
中3は電極を示す。
次に、サーミスタ薄膜2の製造具体例およびそ
の製造された薄膜サーミスタの特性について述べ
る。先ず、Mn−15Co−5Ni(wt%)の金属酸化
物焼結体をターゲツトとして用意し、このターゲ
ツトを用いて圧力1mTorrのArガス雰囲気中で高
周波スパッタリングにより、前記絶縁性基板1上
に複合酸化物のサーミスタ薄膜2形成した。この
とき、高周波電力が200W、成膜速度が0.8μm/
時とした。なお、このスパツタリング中の基板1
には高周波のバイアス電圧を印加した。このバイ
アスの高周波電力は20Wに設定するとともに、基
板それ自体は特に加熱を行わなかつた。第2図は
以上の製造具体例により形成されたサーミスタ薄
膜2のX線回折結果の図を示すものである。しか
して、以上のように形成したサーミスタ薄膜2を
大気中で300℃、48時間熱処理した結果、サーミ
スタ定数が4450K、比抵抗が45Ω・cm(150℃)
の薄膜サーミスタが得られた。
従つて、以上のような実施例の薄膜サーミスタ
の製造方法によれば、サーミスタ薄膜2が例えば
0.5〜数μmの薄い膜厚に形成することができ、か
つ、サーミスタ定数が4450Kと高くできる。この
結果、温度の検出精度が高く、熱応答時定数の短
い薄膜サーミスタを得ることができる。また、サ
ーミスタ薄膜2の結晶性がよく、そのまま低温用
薄膜サーミスタとして使用できる。また、高温用
として熱処理後、使用する場合でも比較的短時間
で熱的に安定な薄膜サーミスタを得ることができ
る。また、以上のような特性を持つサーミスタ薄
膜2を形成する時の基板温度は従来よりも低い温
度で充分であり、用途(低温用)によつては基板
加熱を完全に省略できる。このため真空中におけ
る加熱時間が大幅に短縮もしくは省略でき、生産
性の向上に大きく寄与する。
(発明の効果) 以上詳記したように本発明によれば、絶縁基板
上に複合酸化物のサーミスタ薄膜を形成する際、
基板側に高周波のバイアス電圧を印加したことに
より、結晶性のよい、熱的安定性に優れたものが
得られ、かつ、熱応答時定数を短くでき、生産性
の向上に寄与し得る薄膜サーミスタの製造方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の実施例を説明す
るために示したもので、第1図は薄膜サーミスタ
の断面図、第2図はサーミスタ薄膜のX線回折図
形を示す図である。 1…絶縁性基板、2…複合酸化物のサーミスタ
薄膜、3…電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 絶縁性基板上に、Mn,Co,Niの複合酸化物
    またはMn,Co,Niの2〜3成分にAl,Fe,Cr,
    Cuの中の1つ以上の成分を加えた複合酸化物の
    焼結体をターゲツトとして使用し、かつ、Arガ
    ス雰囲気中で前記基板側に高周波のバイアス電圧
    を印加した状態で高周波スパッタリングにより前
    記成分による複合酸化物のサーミスタ薄膜を形成
    したことを特徴とする薄膜サーミスタの製造方
    法。
JP13462086A 1986-06-10 1986-06-10 薄膜サ−ミスタの製造方法 Granted JPS62291003A (ja)

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JPS62291003A JPS62291003A (ja) 1987-12-17
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JPH04170001A (ja) * 1990-10-09 1992-06-17 Mitsubishi Materials Corp 薄膜サーミスタ及びその製造方法
JPH04170003A (ja) * 1990-10-09 1992-06-17 Mitsubishi Materials Corp 薄膜サーミスタ及びその製造方法

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