JPH0354246Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、壁面等に相隣接させて取付けられる
建築パネルの継ぎ目個所に施工する建築パネル用
のジヨイナーに関するものである。

従来の技術 従来、この種のジヨイナーとしては相隣接する
建築パネルの側縁間に亘る帯状の金属平板を用
い、それを側縁間に掛け渡し固定することにより
各パネル間の継ぎ目を隠蔽する如く取付けられて
いるのが通常である。

考案が解決しようとする問題点 然し、この建築パネル用ジヨイナーでは表面側
に釘着等を施して固定しなければならず、またそ
の表面に塗装等を施しても釘頭跡を完全に隠すこ
とができないため体裁上余り好ましいものではな
い。

問題点を解決するための手段 本考案に係る建築パネル用ジヨイナーにおいて
は、相隣接する建築パネルの各側端をくわえ込み
支持する左右の受口内にスポンジ材を備えた横断
面エ字状の受枠と、施行面に固定されて受枠の下
辺を左右より抱込み挾持する内曲げ縁を持つた横
断面扁平なＣ字状の基枠とからなり、その基枠の
横幅を受枠の下辺幅と上辺幅の略1/2程度とを加
えた幅広に形成し、この横幅内で基枠の内曲げ縁
で抱込み挾持する受枠の下辺を左右にスライド可
能に構成されている。

作 用 この建築パネル用ジヨイナーでは、建築パネル
の長さに応じて所定間隔毎に基枠を釘着等で施工
面に取付け、その隣り合うものの間に建築パネル
を組付けるにあたつて、少なくとも片側で受枠を
受口内にくわえ込み支持するに足るパネル寸法分
だけ基枠の横幅内で横にずらせ、この状態で隣り
合うものの間に建築用パネルを配置した後に先に
横にずらせた受枠を元の位置に戻せば、順次に各
受枠の受口内に建築パネルの両側端をくわえ込ん
で建築パネルの継ぎ目を隠蔽できるようになり、
しかも受口内のスポンジ材を圧縮することにより
建築パネルの側端を受枠に緊密に密着固定できる
ようになる。

実施例 以下、添付図面を参照して説明すれば、次の通
りである。

このジヨイナーは金属薄板材を所定形状に折曲
成形した縦長なもので、第１図で示す如く横断面
エ字状の受枠１０と横断面扁平なＣ字状の基枠２
０とからなつている。受枠１０は上辺１１、橋絡
辺１２、下辺１３よりなり、その橋絡辺１２を上
下各辺１１，１３の中央に位置することにより相
隣接する建築パネルＰ，Ｐの側端をくわえ込み支
持する受口１４，１５が形成されている。この受
口１４，１５内には受枠１０の全長に亘つてモー
ル状のスポンジ材１６，１７が備付けられてお
り、そのスポンジ材１６，１７は各受口１４，１
５から多少喰み出る程度の横幅を持つて端面を橋
絡辺１２に接着固定することにより取付けられて
いる。基枠２０は受枠１０下辺を左右より抱込み
挾持する内曲げ縁２１，２２を持つもので、横幅
が受枠１０の下辺１３の横幅W₁と上辺１１の横
幅略1/2程度の幅W₂とを加えた広幅なもの（W₁
＋W₂）に形成されている。この基枠２０には、
下辺１３の左右を基枠２０の内曲げ縁２１，２２
で係止するよう差込むことにより受枠１０が組立
てられている。この組立状態では、受枠１０の下
辺１３が基枠２０の横幅W₁＋W₂より相対的に横
幅W₂分だけ狭いところから、受枠１０が基枠２
０で左右にスライド可能に支持されている。

このように構成するジヨイナーでは、基枠２０
の長手方向で上下端寄りを壁面等の施工面に釘着
等で固定することにより取付けることができる。
その取付けにあたつては、第２図で示すようなス
レート板等の建築パネルＰ，Ｐ……を横張りする
場合、建築パネルＰ，Ｐ……の長さｌに相当する
間隔毎に複数本J₁，J₂……を並列させて装着す
る。しかる後、これら各ジヨイナーJ₁，J₂の間に
パネルＰ，Ｐを組付けるときは第３図で示す如く
少なくとも片側J₂の受枠１０を右側にスライドさ
せて片寄らせれば、各ジヨイナーJ₁，J₂の上辺１
１，１１で各端縁の間隔が建築パネルＰの長さｌ
よりも受枠１０の上辺１１の1/2幅程度短いもの
になるため、ジヨイナーJ₁の受け口１５に建築パ
ネルＰを斜めにしてしかも、スポンジ材１７を圧
縮しつつ片側端を嵌込むことにより、ジヨイナー
J₂の受口１４と整合する位置に建築パネルＰの他
側端を落し込むことができるようになる。この状
態で、ジヨイナーJ₂の受枠１０を第３図で示す矢
印方向にスライド移動すると、スポンジ材１６を
圧縮して受口１４の内側に建築パネルの側端をく
わえ込むことができる。この手順に従えば、順次
に各ジヨイナー間に建築パネルＰ，Ｐを組付け得
ると共に、ジヨイナー表面に釘着等を施さなくて
も継ぎ目個所を隠蔽するようにでき、しかも受口
１４，１５の内部ではスポンジ材１６，１７が圧
縮されてコーキング作用を発揮することにより極
めて緊密に嵌着固定できるようになる。

なお、建築パネルＰ，Ｐ……は別途に必要個所
を釘着等で施工面に固定することにより取付けら
れるようになつている。また、施工面の左右端個
所では相隣接する各ジヨイナーを互いに反対方向
にスライドさせれば、各上辺の端縁間隔を建築パ
ネルの長さと同じに取るようにすることもでき
る。

考案の効果 以上の如く、本考案に係る建築パネル用ジヨイ
ナーに依れば、表面に釘着等を施さずに建築パネ
ルの各側端を受口内に緊密にくわえ込むことがで
きるため、表面に釘頭を隠蔽する如き塗装を施さ
なくても体裁が良好でしかも確りと接合できるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る建築パネル用ジヨイナー
の横断面図、第２図は同ジヨイナーを用いて施工
した建築パネルの表面状態を示す説明図、第３図
は同建築パネルの施工手順を示す説明図である。 Ｐ，Ｐ……：建築パネル、１０：受枠、１１：
上辺、１３：下辺、１４，１５：受口、１６，１
７：スポンジ材、２０：基枠、２１，２２：内曲
げ縁、W₁：受枠下辺の幅、W₂：受枠の上辺の1/
２幅。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相隣接する建築パネルの各側端をくわえ込み支
   持する左右の受口内にスポンジ材を備えた横断面
   エ字状の受枠と、施行面に固定されて受枠の下辺
   を左右より抱込み挾持する内曲げ縁を持つた横断
   面扁平なＣ字状の基枠とからなり、その基枠の横
   幅を受枠の下辺幅と上辺幅の略1/2程度とを加え
   た幅広に形成し、この横幅内で基枠の内曲げ縁で
   抱込み挾持する受枠の下辺を左右にスライド可能
   に構成したことを特徴とする建築パネル用ジヨイ
   ナー。