JPH0349282B2 - - Google Patents

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JPH0349282B2
JPH0349282B2 JP1072006A JP7200689A JPH0349282B2 JP H0349282 B2 JPH0349282 B2 JP H0349282B2 JP 1072006 A JP1072006 A JP 1072006A JP 7200689 A JP7200689 A JP 7200689A JP H0349282 B2 JPH0349282 B2 JP H0349282B2
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JP
Japan
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titanium
component
electron donor
compound
molar ratio
Prior art date
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JP1072006A
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English (en)
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JPH0270707A (ja
Inventor
Akinori Toyoda
Yoshihisa Ushida
Norio Kashiwa
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to JP7200689A priority Critical patent/JPH0270707A/ja
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Publication of JPH0349282B2 publication Critical patent/JPH0349282B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、オレフイン重合用触媒に関する。さ
らに詳しくは、炭素数3以上のα−オレフイン、
とくに好適にはプロピレンの単独重合もしくは共
重合に適用した場合、活性持続性がよく、しかも
高立体規則性重合体を高収量で得ることができる
オレフイン重合用触媒に関する。 すなわち本発明は、 (a) アルミニウム原子に直接結合したハロゲン原
子のない有機アルミニウム化合物、 (b) アルミニウム原子に直接結合したハロゲン原
子を有する有機アルミニウム化合物 (c) 電子供与体 (d) マグネシウム、ハロゲン、4価のチタンおよ
び電子供与体を必須成分とする複合体であり、
電子供与体/チタン(モル比)は0.2以上、ハ
ロゲン原子/チタン(モル比)は4以上、該複
合体中の4価のチタンの少なくとも80重量%
は、沸騰n−ヘプタンに不溶であり、また4価
のチタンの少なくとも50重量%は80℃における
TiCl4に不溶であり、80℃におけるTiCl4不溶
分の表面積ならびに(d)成分自体の表面積は40
m2/g以上であることを特徴とする複合体又は
その還元物 上記(a)(b)(c)(d)成分を必須成分としてなるオレフ
イン重合用触媒である。 オレフイン重合に際し、(a)(b)(c)(d)の混合順序は
任意であり、たとえば(a)(b)(c)(d)4成分を同時に混
合する方法、(a)(b)(c)を同時に混合した後、(d)を混
合する方法、(a)(b)を混合し、次いで(c)を混合し、
さらに(d)を添加して混合する方法、(a)と(c)を混合
し、次いで(b)を混合し、さらに(d)を混合する方法
などを採用することができる。 成分(a)として使用される有機アルミニウム化合
物の代表的なものは、式R1 3Al(R1は炭化水素基で
3個のR1は同一でも異なるものでもよい。好ま
しくは炭素数2ないし8のアルキル基)で示され
る化合物で具体的には、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、
トリイソプレニルアルミニウムなどを例示するこ
とができる。また他の例としてOやN原子を介し
て結合した2個又はそれ以上のAl原子を有する
有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
該化合物は、例えばトリアルキルアルミニウムと
水、アンモニア又は第1級アミンとを公知の方法
で反応させることによつて得られる。かかる化合
物の例として、(C2H52Al−O−Al(C2H52
【式】を例示できる。 成分(b)として使用される有機アルミニウム化合
物は、アルミニウム原子に直接結合したハロゲン
を有するもので、例えば式R2 oAlXmR3 3-o-n(R2
炭化水素基、好ましくは炭素数2ないし8のアル
キル基、Xはハロゲン、好ましくは塩基、R3は、
水素、アルコキシ基、アリロキシ基から選ばれる
基、0<n<3、好ましくはn=2、0<m<
3、好ましくはm=1、o<m+n≦3、好まし
くはm+n=3)で示される有機アルミニウムハ
ライド、具体的にはジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジn−ブチルアルミニウムクロリド、ジイソ
ブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムフロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、
ジエチルアルミニウムヨーデイド、ジエチルアル
ミニウムセスキクロリド、ジイソブチルアルミニ
ウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジフロ
リドのようなアルキルアルミニウムハライド、エ
チルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアル
ミニウムブトキシクロリドのようなアルキルアル
コキシハライドなどを例示することができる。ま
た他の例としてOやN原子を介して結合した2個
またはそれ以上のAl原子を含有する有機Al化合
物を挙げることができる。該化合物は、一般にア
ルキルアルミニウムハライドと水、アンモニア又
は第1級アミンとを公知の方法により反応させる
ことによつて得られる。かかる化合物の例は、
【式】
【式】 である。 成分(c)として使用される電子供与体の例は、ア
ミン類、アミド類、エーテル類、ケトン類、ニト
リル類、ホスフイン類、スチビン類、アルシン
類、ホスホルアミド類、エステル類、チオエーテ
ル類、チオエステル類、酸無水物類、酸ハライド
類、アルデヒド類、アルコレート類、有機酸類お
よび周期律表の第1族ないし第4族に属する金属
のアミド類および塩類である。塩類は、有機酸と
成分(a)又は(b)との反応によつてその場で形成させ
ることもできる。 より具体的には、安息香酸、p−オキシ安息香
酸のような芳香族カルボン酸の如き有機酸、無水
コハク酸、無水安息香酸、無水p−トルイル酸の
ような酸無水物、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフエノン、
ベンゾフエノン、シクロヘキサノン、ベンゾキノ
ンなどの炭素数3ないし15のケトン類、アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクチルアル
デヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデビト、ナ
フトアルデヒドなどの炭素数2ないし15のアルデ
ヒド類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸
シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酢酸メチ
ル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル
酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エ
チル、ピバリン酸エチル、マレイン酸ジメチル、
シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香
酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘ
キシル、安息香酸フエニル、安息香酸ベンジル、
トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル
酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチ
ル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、
p−ブトキシ安息香酸エチル、o−クロル安息香
酸エチル、ナフトエ酸エチル、γ−ブチロラクト
ン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、
炭酸エチレン、硼酸トリエチル、硅酸アルキル、
硅酸アリールなどの炭酸数2ないし18のエステル
類、アセチルクロリド、ベンジルクロリド、トル
イル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数
2ないし15の酸ハライド類、メチルエーテル、エ
チルエーテル、イソプピルエーテル、n−ブチル
エーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、アニソール、ジフエニルエーテル、エチレン
グリコールブチルエーテルなどの炭素数2ないし
20のエーテル類、酢酸アミド、安息香酸アミド、
トルイル酸アミドなどの酸アミド類、トリブチル
アミン、N,N′−ジメチルピペラジン、トリベ
ンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリン、
テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、
アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル
などのニトリル類、テトラメチル尿素、ニトロベ
ンゼン、リチウムブチレートを例示することがで
きる。 良好な結果は、エステル流、エーテル類、ケト
ン類、酸無水物類を使用する場合に得られる。と
りわけ芳香族カルボン酸のアルキルエステル、例
えば安息香酸、p−メトキシ−またはエトキシ安
息香酸、トルイル酸の如き芳香族カルボン酸の炭
素数1ないし4のアルキルエステルが有用であ
る。またベンゾキノンのような芳香族ケトン、無
水安息香酸のような芳香族カルボン酸無水物、エ
チレングリコールブチルエーテルのようなエーテ
ルを用いた場合にも良好なる結果が得られる。 成分(c)の使用割合は、成分(a)および成分(b)のア
ルミニウム原子の総和1原子当り、通常0.01ない
し1.0モル、とくに好ましくは0.1ないし0.5モルで
ある。また、成分(a)は成分(c)1モル当り、好まし
くはモル以上用いる。また成分(a)と成分(b)の使用
割合いは任意であるが、成分(a)1モルに対し、通
常成分(b)を0.1ないし5モルの割合で用いる。 成分(d)として使用される複合体は、マグネシウ
ム、ハロゲン、4価のチタンおよび電子供与体を
必須成分とする複合体であり、通常、2ハロゲン
化マグネシウム、4価のチタンのハロゲン化合物
および電子供与体の相互反応物の形で共存する。
そしてマグネシウム/チタン(モル比)が3ない
し40、好ましくは10ないし30、ハロゲン原子/チ
タン(モル比)が4以上、好ましくは10ないし
90、一層好ましくは20ないし80、電子供与体/チ
タン(モル比)は0.2より大きく、好ましくは0.4
ないし6、さらに好ましくは0.4ないし3の範囲
である。 該複合体中の4価のチタ化合物の少なくとも80
重量%、好ましくは少なくとも90重量%は沸騰n
−ヘプタンに不溶であり、また4価のチタン化合
物の少なくとも50重量%、好適には70重量%以上
は80℃におけるTiCl4に不溶である。 また80℃におけるTiCl4不溶分の表面積ならび
に(d)成分自体の表面積は、40m2/g以上、好適に
は100m2/g以上、とくに100ないし300m2/gの
範囲である。 さらに、同時に立体特異性を有する非常に活性
な触媒を製造するに特に適する成分(d)はそれぞれ
塩化物および臭化物について標準ASTM3−0854
および15−836によつて定められた如く普通の型
の塩化マグネシウムおよび臭化マグネシウムのス
ペクトルに現われる最も強い線は減少されたそれ
ぞれの強さを示し、非対称的に拡がりを現わし、
かくして最も強い線の相互平面距離dに関してず
れた強さのピークを示すハロを形成し、あるいは
スペクトルは前記の最高の強さの線がもはや存在
せず、その場所に前記線の距離dに関してずれた
強さのピークを有するハロが現われるのが特徴で
ある。 MgCl2に関しては、ハロの強さのピークはd=
2.44Åとd=2.97Åとの範囲である。 一般に成分(d)の組成は70〜80重量%の2塩化マ
グネシウムまたは2臭化マグネシウムからなるも
のとして表わされ、100に対する差異はTi化合物
と電子供与体からなる。 しかしながら、成分(d)は上記の化合物のほかに
成分(d)の重量に対して80%に達し得るかそれ以上
であり得る量で不活性固体充填剤を含有し得る。 かかる物質の例は、LiCl、CaCO3、CaCl2
Na2SO4、Na2CO3、Na2B4O7、CaSO4、AlCl3
B2O3、Al2O3、SiO2、TiO2、ナフタレン、デユ
レンなどである。 特に成分(d)が不活性固形物の存在において製造
されるときは一般に表面積は減少することが注目
される。 更に特に、成分(d)を凝集性物質、特にB2O3
AlCl3などと均一に混合するときは得られた生成
物は一般に10〜20m2/g以下の表面積を有するこ
とが見られる。 しかしながら、かく処理した成分(d)から得られ
た触媒の性能は重合体収量に関して特になお承認
し得る。 成分(d)の製造において、例えば高多孔度を有す
るSiO2およびAl2O3の如き不活性担体上に保持す
ることができる。この場合において、Tiおよび
Mgのハロゲン化化合物と電子供与体は全量に対
して減少した割合で成り立つ場合にはハロゲンの
如き所望しないものの量が最小である触媒を得る
ことができる。 成分(d)におけるMg/Ti比は一般に1より大き
いが、ハロゲン化Mg化合物と反応しないTiO2
よび同様のTi化合物を充填剤として用いる時に
は1以下であることを注目すべきである。 成分(d)は色々の方法で製造し得る。 一般的方法はMgハライドとこのMgハライド
と電子供与体との間の比Mg/1モルの電子供与
体が2以上、なるべく2〜15の範囲である複合体
を含む特別の組成物かまたは担体から出発し、前
記組成物または担体を特定量のTi化合物が担体
上に固定される条件の下で液状の4価のTi化合
物を以て処理し、ついで反応固体生成物を沸騰n
−ヘプタンに溶性で4塩化チタンを以て80℃に抽
出することができる4価のチタン化合物が生成物
に実際に残留しない条件の下で液相から分離する
にある。 液体Ti化合物を以て処理せられるべき担体の
特別の特色は、普通の型のハロゲン化Mgスペク
トルに現われる最大の強さの線が減少された相対
適強さを示しかつ強度のピークが最大の強さの線
に関してずれたハロを形成するように非対称的に
拡がりを現わすか、あるいは最大の強さの線がス
ペクトルに存在せずその代りに最高の強さの線の
距離dについてずれた強さの線を有するハロが現
われるX線スペクトルを提供することである。 この担体、即ち成分(d)の製造についての出発生
成物は色々の方法で得ることができる。好ましい
方法は、Mgハライド、特にジクロライドおよび
ジブロマイドと電子供与体とを時としてTi化合
物および/または不活性共担体および/またはシ
リコーン油の如き粉砕を容易にすることができる
ものの存在において、最大の強さの線についてず
れた強さのピークを有する上記のハロが粉砕生成
物のX線スペクトルに現われるまで粉砕にかける
ことにある。 粉砕生成物は、ついで液体ハロゲン化Ti化合
物を以て適当量のTi化合物を固定するような温
度(一般的に室温と200℃との間)および時間を
以て処理する。 ついで反応の固体生成物は例えば濾過、沈降な
どにより、まず沸騰n−ヘプタンを以て、また80
℃でTiCl4を以て抽出したのちにそれぞれ20重量
%および50重量%を超える抽出し得る量のTi化
合物がもはや何等存在しないような温度条件およ
び/または液体Ti化合物を以て希釈する条件の
下で液相から分離する。 この方法において、マグネシウムハライドの代
りに、マグネシウムアルコキシハライド、マグネ
シウムアリロキシハライド、マグネシウムアルコ
キシド、マグネシウムアリロキシドなどを用いて
もよい。この際、例えば粉砕時に任意のハロゲン
化剤を用いることができる。 成分(d)を製造するのに適する担体を製造する他
の方法は、無水マグネシウムハライドと、活性水
素を含有する有機化合物および有機エステルとを
任意の順序で反応させ、次いで反応生成物を有機
アルミニウム化合物あるいはハロゲン化ケイ素な
どで処理する方法である。 また、反応の順序を変えることができ、即ちハ
ロゲン化Mgと活性水素含有化合物との間の複合
体を有機金属化合物を以て処理し、ついで得られ
た生成物を有機エステルを以て処理することがで
きる。 これらの製造方法は特開昭51−28189号や特開
昭51−92885号の各明細書に具体的に示されてい
る。 かくして得られた生成物は不活性炭化水素溶剤
を以て洗浄して痕跡の遊離の有機金属化合物を除
去し、ついで液体Ti化合物、特にTiCl4を20〜
200℃の温度にて反応させ、固体反応生成物を沸
騰n−ヘプタンを以て抽出し得るTi化合物が固
体成分の上に残らないように、また80℃で4塩化
チタンを以て抽出し得るTi化合物が固体成分の
上に残らないように液相から分離する。 上記した製造方法においてハロゲン化Mgを用
いるときには、特に触媒成分を粉砕により製造す
るときはできるだけ無水であるのが好ましい。 (1重量%以下のH2O含量)。 成分(d)を製造する他の方法として、マグネシウ
ムのハリロキシハライド又はアルアルコキシハラ
イドと有機酸エステルを反応させ、しかる後、上
記各方法と同様にハロゲン化チタンを反応させる
方法もある。その詳細は、特願昭51−63536号に
示されている。 マグネシウムのアリロキシハライド又はアルア
ルコキシハライドの代りに、マグネシウムの有機
化合物やアルコキシド、アリロキシド、アルコキ
シハライド、アリロキキシハライドと任意のハロ
ゲン化剤と有機酸エステルの相互反応物をハロゲ
ン化チタンと反応させ、成分(d)を製造することも
できる。 成分(d)の製造について出発物質として1モルの
ハロゲン化物当り一般に0.1〜6モルのH2Oを含
有する水和したハロゲン化Mgを使用することが
できる。更にMgO、Mg(OH)2、Mg(OH)Cl、
Mgカーボネート、有機酸のMg塩、Mgシリケー
ト、Mgアルミネート、Mgアルコレートおよび
それらのハロゲン化誘導体を使用することができ
る。少なくともMg−C結合を含有する有機マグ
ネシウム化合物も用いることができる。かかる化
合物の例えばグリニヤル試薬およびRが20個まで
の炭素原子を含有するアルキル−、シクロアルキ
ル−またはアリール基である化合物MgR2である
すべてのこれら場合において、Mg化合物はなる
べく4塩化物沸騰点において操作して過剰の4塩
化Tiと反応させ、ついでなるべくTiCl4沸騰温度
で固体生成物を熱間分離する。 得られた固体生成物は不活性炭化水素中の懸濁
液において有機エステル、特に芳香族カルボン酸
のエステルを以て担体中に含有せられるTiの1
g原子当り1〜20モルに等しい量で室温乃至200
℃の範囲の温度で操作して処理する。 この方法において処理した固体生成物は未反応
のエステルから正確に分離し、ついで液体ハロゲ
ン化Ti化合物と反応させ、反応液体相から他の
製造について前述した条件の下で分離する。 すべてのこれらの製造方法において、成分(d)に
含有せられる4価のTi化合物の少なくとも80重
量%は沸騰n−ヘプタンに不溶であること、また
少なくとも50重量%は80℃のTiCl4に不溶である
ことが重要である。上記チタン複合体中の4価の
Ti化合物のうちで、沸騰n−ヘプタンに対して
20重量%を越える可溶性のTi化合物が存在する
こと、また80℃のTiCl4に対して50重量%を越え
る可溶性のTi化物が存在することは、特に重合
を水素の存在において行うときに触媒の活性と立
体特異性の両者において不利益である。 本発明による触媒は、なるべく少なくとも3個
の炭素原子を含有するアルフア・オレフインの重
合において、特にプロピレンの結晶性重合体およ
び共重合体の製造において使用するのに好まし
い。またこの触媒はエチレの重合にも用い得る。
この場合には成分(c)は省略し得る。良好な性質を
与えられた触媒の成分として4価のTi原子価が、
成分(d)を成分(a)(b)と接触する前に還元剤を以て処
理することによつて4以下の値に還元された成分
(d)を使用し得ることが認められる。適当な還元剤
はA化合物、金属Al、水素である。 なお成分(d)中の電子供与体は、(c)成分として用
いる電子供与体と同一化合物又は異なる化合物で
あつてもよい。成分(d)中の電子供与体としてはエ
ステル、エーテルまたはジアミンを使用するのが
好ましい。エステルの好ましい例は、安息香酸エ
ステル、トルイル酸エステル、アニス酸エステル
のような芳香族カルボン酸エステルである。エー
テルの好ましい例は、n−ブチルエーテル、イソ
アミルエーテルのような脂肪族エーテルであり、
ジアミンの好適な例は、N,N,N′,N′−テト
ラメチルエチレンジアミンである。 重合に用いるオレフインとしては、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテンなどであり、これらは単独重合のみな
らずランダム共重合、ブロツク共重合を行うこと
ができる。共重合に際しては、共役ジエンや非共
役ジエンのような多不飽和化合物やエチレンを共
重合成分に選ぶことができる。例えばプロピレン
の共重合を行う場合、全組成物の約60ないし約90
%に等しい単独重合体量を得るまでプロピレンを
重合し、その工程に続いてプロピレン−エチレン
混合物またはエチレンを重合する方法を採ること
ができる。あるいはプロピレンとエチレンの混合
物を、約5重量%以下の割合でエチレンを含有す
る共重合体をするために重合することもできる。 重合は、液相、気相の何れの相においても行う
ことができる。液相重合を行う場合は、ヘキサ
ン、ヘプタン、灯油のような不活性溶媒を反応溶
媒としてもよいが、オレフインそれ自身を反応媒
体とすることができる。液相重合を行う場合、液
相1当り、(d)成分をチタン原子に換算して
0.0001ないし1.0ミリモルに、(a)成分をAl原子に
換算して0.001ないし100ミリモルに、(b)成分をAl
原子に換算して0.001ないし100ミリモルに、(c)成
分を0.001ないし100ミリモルにそれぞれ選び、(d)
成分中のTi1モルに対し、(A)(B)成分中のAlが1な
いし1000モル、好ましくは1ないし300モルとな
るようにするのが好ましい。また気相重合を行う
場合は、通常、流動層や攪拌流動層等を用いる方
法を採り、触媒成分として(d)成分は固形もしくは
ヘキサン、オレフイン等に希釈することにより、
また(a)(b)(c)各成分はヘキサン、オレフイン等に希
釈し、又は希釈せずそのまま重合器内に添加する
一方、オレフイン場合によつてはさらに水素など
を気体状で重合器中に供給することにより重合を
行うことができる。触媒等の使用割合は、液相重
合の場合と同様である。 オレフインの重合温度は、一般には20ないし
200℃、好ましくは50ないし180℃、とくにプロピ
レンの高位体規則性重合においては、好ましくは
50ないし130℃、圧力は大気圧ないし50Kg/cm2
好ましくは2ないし20Kg/cm2程度の加圧条件下で
あることが好ましい。 本発明においては、とくに炭素数3以上のα−
オレフインの高立体規則性重合体を高収量で得る
方法として有用である。 測定法 (1) チタン複合体中の全チタン量および4価チタ
ン量の測定。 チタン複合体中の全チタン量を過酸化水素滴
定により求め、3価のチタンの量を過マンガン
酸カリウム滴定法によつて求めた。そして、全
チタン量と3価のチタンの量との差を4価のチ
タンの量とした。 (2) チタン複合体中の4価のチタの沸騰n−ヘプ
タンに対する不溶部の割合の測定。 チタン複合体5gを100mlの沸騰n−ヘプタ
ンに混合し、1時間攪拌した後、n−ヘプタン
を濾過分離し、残渣を窒素雰囲気中で室温のn
−ヘプタンで2回洗浄し、減圧下に乾燥した。
上記と同様の方法により、チタン量を測定し、
チタン複合体中の4価のチタンの沸騰n−ヘプ
タンに対する不溶部の割合を求めた。 (3) チタン複合体中の4価のチタンの80℃におけ
るTiCl4に対する不溶部の割合の測定。 チタン複合体5gをTiCl4100ml中に懸濁さ
せ、80℃で窒素雰囲気中で1時間攪拌した後、
TiCl4を濾過分離し、残渣を窒素雰囲気中でヘ
キサンで4回洗浄し、減圧下に室温で乾燥し
た。上記と同様の方法により、チタンの量を測
定し、チタン複合体中の4価のチタンの80℃に
おけるTiCl4に対する不溶部の割合を求めた。 (4) チタン複合体および80℃のTiCl4で処理され
た固体状チタン複合体の表面積。 窒素吸着法(BET法)によつて測定した。 次に実施例を示す。 実施例 1 [(d)成分の調整] 20gの無水塩化マグネシウム、5.0mlの安息香
酸エチルおよび3.0mlメチルポリシロキサン(粘
度100c.s.(25℃)を窒素雰囲気中直径15mmのステ
ンレス鋼(SUS−32)製ボール2.8Kgを収容した
内容積800ml、内直径100mmのステンレス鋼
(SUS−32)製ボールミル容器に装入し、衝撃の
加速度7Gで24時間接触させる。得られた固体処
理物10gを四塩化チタン100ml中に懸濁させ、80
℃で2時間攪拌下に接触後、固体成分を80℃で熱
時濾過することにより採取し、60℃の精製ヘキサ
ンで洗浄した後、洗液中に遊離の四塩化チタンが
検出されなくなるまで室温の精製ヘキサンで充分
洗浄後乾燥し、チタン複合体を得る。原子換酸で
チタン2.0重量%、塩素64.0重量%、マグネシウ
ム23.0重量%、安息香酸エチル7.60重量%を含
む。安息香酸エチル/チタン(モル比)は1.21で
あり、ハロゲン原子/チタン(モル比)は43.2で
あり、マグネシウム/チタン(モル比)は22.7で
あり、該チタン複合体中の4価のチタンの90重量
%は沸騰n−ヘプタンに不溶であり、また4価の
チタンの98重量%は80℃のTiCl4に不溶であつ
た。また、このようにして調製したチタン複合体
の比表面積は194m2/gであり、該チタン複合体
の80℃におけるTiCl4に不溶分の比表面積は205
m2/gであつた。 [重合] 1のフラスコに精製した精灯油500mlを入れ、
プロピレン雰囲気下、トリエチルアルミニウム
1.25mmol、パラトルイル酸メチル0.83mmolを
フラスコ内に添加し、15分攪拌した後、ジエチル
アルミニウムクロリド1.25mmolを添加、さらに
15分攪拌した。その後前記の固体触媒をTi原子
に換算して0.1mmol、添加した後60℃まで昇温
し1時間攪拌下重合を行つた。 生成固体を濾過後、乾燥すると白色粉末状ポリ
プロピレン73.8gを得る。沸とうn−ヘプタンに
よる抽出残率は99.1%、その見掛密度は0.30g/
mlである。一方液相部の濃縮により溶媒可溶重合
体2.0gを得る。全..は96.5%であり、比
活性は758g−pp/mmol Ti・h・atmである。 実施例 2 [重合] 実施例1の重合においてトリエチルアルミニウ
ム1.25mmolを0.83mmol、ジエチルアルミニウ
ムクロリド1.25mmolを2.5mmolにかえた他は実
施例1と同一条件下に重合を行つた。白色粉末重
合体53.5g、沸騰n−ヘプタン抽出残率99.0%、
見掛密度は0.29g/mlであり、溶媒可溶重合体量
は0.8gであり、全..は97.5%であり、比
活性は543g−pp/mmol Ti・h・atmであつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の触媒の調製工程を示すフロ
ーチヤートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 式R1 3Al[但し式中、R1は炭化水素基で、
    3個のR1は同一でも異なるものでもよい]で
    表わされるA1原子に直接結合したハロゲン原
    子のない有機アルミニウム化合物、 (b) 式R2 oAlXnR3 3-o-n[但し式中、R2は炭化水素
    基、Xはハロゲン、R3は水素、アルコキシ基
    およびアリロキシ基から選ばれる基、そしてn
    及びmは0<n<3、0<m<3且つ0<m+
    n≦3を示す]で表わされるAl原子に直接結
    合したハロゲン原子を有する有機アルミニウム
    化合物、 (c) 電子供与体、 (d) マグネシウム化合物および電子供与体(ただ
    し、カルボン酸エステルとハロゲン化アルミニ
    ウムとの錯化物を除く)を必須成分とする接触
    物にチタン化合物を反応させて導かれたマグネ
    シウム、ハロゲン、4価のチタンおよび該(c)成
    分と同一でも異なつてもよい電子供与体を必須
    成分とする複合体であつて、電子供与体/チタ
    ン(モル比)は0.2以上、ハロゲン原子/チタ
    ン(モル比)は4以上、該複合体中の4価のチ
    タンの少なくとも80重量%は、沸騰n−ヘプタ
    ンに不溶であり、(d)成分自体の表面積は40m2
    g以上であることを特徴とする複合体又はその
    還元物、上記(a)(b)(c)(d)成分を必須成分としてな
    るオレフイン重合用触媒。 2 (a)成分が、トリアルキルアルミニウムである
    特許請求の範囲1記載の触媒。 3 (b)成分が、ジアルキルアルミニウムクロリド
    である特許請求の範囲1記載の触媒。 4 (d)成分中のマグネシウム/チタン(モル比)
    が10ないし30。ハロゲン原子/チタン(モル比)
    が10ないし90、電子供与体/チタン(モル比)が
    0.4ないし6であり、表面積が100m2/g以上のも
    のである特許請求の範囲1記載の触媒。 5 (a)成分を、(c)成分の等モル以上用いる特許請
    求の範囲1記載の触媒。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5215589A (en) * 1975-07-24 1977-02-05 Phillips Petroleum Co Polymerization of alphaaolefin and preparation of catalyst therefor
JPS53123488A (en) * 1977-04-04 1978-10-27 Mitsui Toatsu Chem Inc Polymerization of alpha-olefin
JPS53143684A (en) * 1977-05-20 1978-12-14 Mitsui Petrochem Ind Ltd Polymerization of olefin

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