JPH0345769A

JPH0345769A - 高吸水性シート

Info

Publication number: JPH0345769A
Application number: JP1181385A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Yoshida; 誠一吉田; Toshiaki Iwamoto; 岩本　俊昭; Nobuo Hatta; 信雄八田
Original assignee: Kuraray Co Ltd
Current assignee: Kuraray Co Ltd
Priority date: 1989-07-12
Filing date: 1989-07-12
Publication date: 1991-02-27

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野１本発明は、高吸水性能を有するシートおよびそれらを用
いた各種製品に関するものである。

「従来の坊術１近午、紙おしめ、生理用ナプキン等は高分子吸収剤の開
発によって大幅に普及し、多様化が進んできている。

これらの高分子吸収剤としては、例えばカルボキシル基
の一部がアルカリ金属塩あるいはアミン塩となっている
ポリアクリル酸、イソブチレン／無水マレイン酸共重合
体、アクリルニトリル系重合体の加水分解物、変成され
た澱粉等の粉末が用いられている。しかしながら、これ
らの粉末は単独では酸型し得ず、または取り扱いも容易
ではなく、例えばバルブに混入して紙おしめ等の吸収剤
として使用されている。このため、多量の吸水、吸液を
要求される用途には吸収層の形態安定性付与の点から、
該高分子吸収剤の増加に伴ってパルプの量を増加させる
必要があり、吸収層を薄くしたりコンパクト化しにくい
。

一方、高分子吸収剤を繊維化し、不織布等のシート化を
行うことが提案されている。例えば、特開昭６３−２８
９１２号、特開昭６３−１０１４５７号公報には、カル
ボキシル基の少なくとも一部がアルカリ金属塩あるいは
アミン塩となっているポリアクリル酸、イソブチレン／
無水マレイン酸等のポリカルボン酸と架橋剤としての多
価アルコールとを含む水溶液を乾式紡糸し、熱処理によ
って部分的に架橋させたポリカルボン酸からなる繊維の
製造法が提案されている。しかしながら、これらの繊維
は一般的には繊維強度がＩｇ／ｄ以下と低く、これらの
繊維単独では不織布等のシート化が困難であるばかりで
なく、シートからの繊維の脱落が多かったりシートその
ものの強力が不十分であるため取り扱いが容易ではない
。しかも、該シートが吸水した後膨潤ゲル化したシート
の強力がきわめて低く、場合によっては形態を保ち得な
いものとなり、用途によっては後の取り扱い処理、例え
ば回収が困難となることがある。

［発明が解決しようとする課題１本発明は、前記のような吸水性繊維からなり、薄くしか
もシートの強力、形態安定性が高く、取扱性が良好で、
吸水速度、吸水能力に優れた高吸水性シートおよびこれ
らを用いたコンパクトな吸水性製品を提供せんとするも
のである。

［課題を解決するための手段］本発明は、真水吸水能力が１００倍以上、好ましくは２
００倍以上である吸水性繊維２０〜８０重量％と他の繊
維８０〜２０重量％からなる不織布であり、該不織布中
の他の繊維として２０１Ｌ量％以上（対不織布）の熱接
着性繊維を含み、吸水性繊維および／または他の繊維間
が熱接着性繊維の少なくとも部分的軟化または溶融によ
り接着していることを特徴とする高吸水性シートである
。

また、本発明は、前記のような高吸水性シートを水、液
体等の吸収層として用いた紙おしめ、生理用ナプキン、
ベビーパンツ、母乳パッドアルイは失禁パッド等の各種
製品である。

本発明の高吸水性シートを形成する吸水性繊維は、真水
吸水能力がｍ維重量の１００倍以上、好ましくは２００
倍以上である繊維であり、前記の特開昭６３−２８９１
２号、特開昭６３−１０１４５７号公報に記載されてい
るような方法で得られる少なくとも部分部のカルボキシ
ル基がアルカリ金属塩または１価のアミン塩となってい
るポリカルボン酸からなる繊維が使用できる。なお、こ
れらの繊維は強度、伸度が小である。

該ポリカルボン酸としては、マレイン酸、クロトン酸、
７マール酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、
これらのアルカリ金属塩または１価のアミン塩、さらに
は無水マレイン酸、無水フマール酸、無水イタコン酸等
の七ツマ−の単独重合体、あるいはこれらとエチレン、
プロピレン、イソブチレン、ｃＩ〜、のアルキルメタク
リレート、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、インブ
チルビニルエーテル、スチレン系化合物等との共重合体
等、さらにはアクリルニトリル、アクリルアマイド等を
アルカリの存在下で加水分解したものがある。中でも、
約１０ｍｅｑ／ｇ以上のカルボキシ基をもち、その２０
〜８０％がアルカリ金属塩あるいは１価のアミン塩とな
っているイソブチレン／無水マレイン酸共重合体、ポリ
アクリル酸からなる繊の多価アルコールとしては、例え
ばエチレングリコール、プロピレングリコール、１．４
−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ペンタエリ
スリトール、グリセロール等が使用される。

前記吸水性繊維と併用される他の繊維としては各種の合
成繊維、再生繊維、天然繊維等があるが、本発明では少
なくともこれらの繊維に熱接着性繊維を含んでいること
が必要である。熱接着性繊維としては、ポリエチレン、
スルホイソフタール酸ナトリウム塩を共重合した（以下
ＳＩＰ変性という）ポリエステル等の比較的融点の低い
ポリマー単独の繊維、これらと他の融点の高いポリマー
例えばポリエチレンテレフタレート、ボリフロヒレン等
とのバイメタル型あるいは芯鞘型複合繊維等、従来知ら
れているものが用いられる。

本発明の高吸水性シートにおいて、吸水性繊維の量は２
０〜８０重量％含んでいることが望ましく、２０重量％
未満ではシートとしての吸水能力が不十分であり、８０
重量％を越えると、該繊維の強力不足等によってシート
化が容易ではなく、また、十分なシートの強力、形態安
定性が得にくい。また、熱接着性繊維は、該繊維の少な
くとも部分的な溶融あるいは軟化によって吸水性繊維お
よび／または熱接着性繊維を含めて他の繊維間を接着さ
せ、十分なシートの強力、形態安定性を付与するために
２０重量％以上（対不織布）混合することが必要であり
、場合によっては、吸水性繊維と混合される他の繊維の
すべてを熱接着性繊維とすることも可能である。熱接着
性繊維が２０％未満の場合には各繊維間の接着が不十分
であり、特に吸水性繊維の強度が低い場合、シートの強
力、形態安定性が得にくい。また、吸水時のシートの形
態保持性も認められない。

これらの繊維を混合してシート化する方法としては、各
繊維をステーブルで準備し、通常知られている混綿法に
て混合してカード、ランダムウニツバ−にてウェブに作
るか、各繊維をフィラメントの状態で準備し、スパンボ
ンド法にてシートとした後、必要ならばニードルパンチ
を行い、熱カレンダー、熱炉にて加熱、加熱プレスする
手段が採用される。しかしながら、吸水性繊維の中でそ
の組成によっては強度が低いものや伸度を十分に付与出
来ないものがあり、この場合には各繊維をフィラメント
またはステーブルの状態で混合しながら空気と共にネッ
ト等の支持体の上に振り落としてシートとなし、これを
熱プレスすればよい。

またはメルトブロー法において２次気流中に吸水性繊維
の短繊維を分散させて直接メルトブロー繊維と吸水性繊
維の混繊されたシート状とすることもできる。

このようにして得られたシートは、さらにその表面に疎
水性繊維の薄層シートからなるいわゆるフエイシング材
を一体化することにより、さらに形態安定性、吸水性繊
維の脱落防止効果を高めることができる。また、前記の
シートに対して、透湿性防水層（例えば極微多孔フィル
ム等）を少なくとも一面に一体化することもできる。

［実施例１次に、本考案の実施態様を具体的な実施例で説明するが
、本考案はこれら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の部および％はことわりのない限り、重量
に関するものである。

また、繊維の吸水能力の測定は下記による。

繊維５ｇをとり、径０．４ｍｍの銅線を用いて製した径
５０ｍｍ、深さ８０ｍｍ、線と線の距離２０ｍｍ、重さ
３．０ｇの試験カゴの中に入れ、水温２４〜２６°Ｃの
水面上１２ｍｍの高さからカゴを横にして深さ２００ｍ
ｍの水中に静かに落下する。カゴを水底に３分間放置し
た後、カゴを横向きのまま水中より静かに取り出し、１
０号フルイの金網上に１分間放置し、過剰の水を滴下さ
せた後ビーカー中でその重量を測定し前後の重量変化に
より吸水能力を算出する。

実施例１イソブチレン／無水マレイン酸共重合体（株式会社クラ
レ製イソパン１０）のカルボキシル基の５０％を、水酸
化ナトリウムによりナトリウム塩としたポリカルボン酸
塩水溶液に、プロピレングリコールを架橋剤として加え
たものを乾式紡糸し、ざらに熱処理して得られた真水で
２９５倍、０．９％食塩水で４５倍の吸水能力をもつ吸
水性繊維（５１ｍｍｘ１０ｄ、強度０．５ｇ／ｄ）６０
重量％と、ポリエチレン／ポリエステル複合型熱接着性
繊維（５１ｍｍＸ３ｄ）４０重量％とを、空気と共にメ
ツシュ支持体上に振り落してウェッブ化した後、これを
１４０°Ｃのカレンダーロールで短時間加熱プレスして
吸水シートとする。このシートは目付４０ｇ／ｍ”で、
形態安定性が良好で、吸水性繊維の脱落も少なく、適宜
カットして紙おしめ、ナプキン等の薄型吸液層として使
用することができる。

実施例２架橋剤として１．４−ブタンジオールを用いる他は実施
例１と同様に製造された、真水で２８０＃、０．９％食
塩水で４３倍の吸水能を示す吸水性繊１！ｌ（５１ｍｍ
ＸＩＯｄ１強度０．６ｇ／ｄ）４０重量％、ポリエチレ
ンテレフタレート繊維（５０ｍｍＸ２ｄ）２０重量％お
よび実施例１で用いた熱接着性繊維４０重量％とを混合
してウェッブをつくり、加熱プレスして目付２００ｇ／
ｍ”の吸水性シートとする。このシートはこれをロール
状に巻いて油−水混合液中に投入し、吸水させることに
より油−水分離材として用いることができる。吸水後の
シートは吸水後安定に回収できる。

［発明の効果１以上述べｔ；高吸水性シートは、従来の吸水性樹脂粉末
とパルプの混合物からなる吸水層と比べて非常に薄く、
シートとしての強力と形態安定性を有し、その吸水能力
が高い。また、繊維の混合比率や製品形態により吸水し
た後もゲル化した状態のシート内に熱接着性繊維あるい
は他の繊維が補強材として存在しているため流動性が抑
えられるので、その回収等の処理を容易に行うことがで
きる。

このようなシートは、不透水性のバックシートと例えば
疎水性繊維からなるフェーシング材との間に積層した形
状として紙おしめ、生理用ナプキン、ベビー（トレーニ
ング）パンツ、母乳パッド、失禁パッドとして用いられ
る。この場合、該シートからなる吸水層は、薄くしかも
吸収能力が大きいため前記の製品を大幅にコンパクト化
することができる。しかも、該シートは形態安定性、強
力の面から取り扱い、加工が容易であるため、前記の製品の生産性を向上させることができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）真水吸水能力が１００倍以上である吸水性繊維２
０〜８０重量％と他の繊維８０〜２０重量％からなる不
織布であり、該不織布中の他の繊維として２０重量％以
上（対不織布）の熱接着性繊維を含み、吸水性繊維およ
び／または他の繊維間が熱接着性繊維の少なくとも部分
的軟化または溶融により接着していることを特徴とする
高吸水性シート。
（２）吸水性繊維が、真水吸水能力が２００倍以上であ
るポリカルボン酸系繊維である請求項１に記載の高吸水
性シート。
（３）吸水性繊維が、真水吸水能力が２００倍以上であ
るイソブチレン／無水マレイン酸共重合体系繊維である
請求項１または２に記載の高吸水性シート。
（４）表面に疎水性繊維の薄層からなるフエイシング材
を有する請求項ｌ、２または３に記載の高吸水性シート
。
（５）少なくとも一面に透湿性防水層を有する請求項１
、２、３または４に記載の高吸水性シート。
（６）請求項ｌ、２、３、４または５に記載の高吸水性
シートを吸収層とした紙おしめ。
（７）請求項１、２、３、４または５に記載の高吸水性
シートを吸収層とした生理用ナプキン。
（８）請求項ｌ、２、３、４または５に記載の高吸水性
シートを吸収層としたベビーパンツ。
（９）請求項ｌ、２、３、４または５に記載の高吸水性
シートを吸収層とした母乳パツド。
（１０）請求項ｌ、２、３、４または５に記載の高吸水
性シートを吸収層とした失禁パツド。