JP4251050B2 - 薄型吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、拡散層、吸収層及び基材層から構成された薄型吸収体に関する。詳しくは、薄型でありながら吸収性に優れ、かつ液漏れがなく、ソフトな風合いを有する薄型吸収体に関する。
子ども用使い捨ておむつ、大人用使い捨ておむつ、女性用失禁用品、女性用ナプキン、母乳パッド等に使用される吸収体は、使用材料の改良により軽量化され持ち運びが便利になりつつある。通常、尿や経血等の体液はフラッフパルプと高吸水性樹脂とからなる吸収体に吸収される構造になっている。高吸水性樹脂が使い捨ておむつ等の中で移動し,偏ることがないように、また、吸収体の中に吸収された体液が吸収体から漏れ出さない様に、高吸水性樹脂は多量のフラッフパルプで包み込まれている。
現在流通している使い捨ておむつの吸収体は、通常400〜600g/mの目付けを有し、40重量%以上含まれるフラッフパルプにより高吸水性樹脂を包み込んでいるために、吸収体の厚みは5〜10mm程度にも及んでいる。そのために使い捨ておむつに占める吸収体の重量は50〜70重量%以上にも及んでいる。使い捨ておむつの軽量化は携帯性を高めるばかりでなく、流通コストの削減や使用する赤ちゃんの負担軽減にも有効である。使い捨ておむつを薄型化し軽量化するためには50重量%以上を占める吸収体を減量する必要があり、フラッフパルプの量を削減することが重要である.しかし、フラッフパルプの量をそのまま削減したのでは尿を吸収する高吸水性樹脂の偏りが生じるばかりでなく、高吸水性樹脂が膨潤したときに生じるゲルブロッキングにより尿の吸水阻害が起こり、尿を吸収するには十分の高吸水性樹脂が使われているにも関わらず、使い捨ておむつから尿が漏れるという問題が生じる。
近年、これらの課題を解決するに薄型吸収体の検討は種々行われている。例えば、シート状高吸水性複合体は、ウェブ状繊維基材、高吸水性樹脂、及び前記基材と高吸水性樹脂とを結合する結合成分を主成分として構成され、その製造方法としてエアレイド法が挙げられている(例えば、特許文献1、2参照)。該技術では、基材と高吸水性樹脂を結合する結合成分を含水媒体に分散させた状態で添加しているために、極めて薄型であるが、硬い複合体に仕上がり、風合いが十分ではない。また、高吸水性樹脂を分散させている媒体の回収が必要であり製造工程が複雑になる恐れがある。更に、液透過性の表面シートと2層構造からなる吸収体及び液不透過性の裏面シートから構成された吸収性物品が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかし該技術では、体液が拡散されることなく吸収体に導かれるため、吸収体は十分な吸収量を確保できない。更に、吸収体として独立させた場合には高吸水性ポリマーの脱落が著しく、吸収体の保形性も十分でないために運搬性や加工性に劣っている。
特許第2960927号明細書、段落番号0086及び図6 特許第3090266号明細書 特開平7−24006号公報
本発明の課題は、薄型吸収体でありながら、高吸水性素材である高吸水性樹脂或いは高吸水性繊維が偏ることなく、体液を吸収したときに液漏れすることなく、かつ、ソフトな風合いを有し、更に吸収体自身の保形性に優れ、運搬、加工時に吸収体から各素材の脱落がない薄型吸収体を提供することである。上記の課題を解決した薄型吸収体は、子ども用使い捨ておむつ、大人用使い捨ておむつ、女性用失禁用品、女性用ナプキン、母乳パッド等に適している。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、上層に繊維からなり体液の拡散機能を有する拡散層、続く中層には繊維長2〜6mmの合成繊維がランダム分散して三次元の網状構造を形成し網状構造の中に体液を吸収する高吸水性素材を保持する吸収層、更に下層に高吸水性素材の脱落を防止する基材層からなる3層が熱接合一体化され、かつ、得られる吸収体の厚さが0.5〜4mm、目付が50〜300g/m以下の構成にすることにより柔らかく、更に高い吸収性を有した薄型吸収体が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明は以下の構成を有する。
1)繊維からなり体液の拡散機能を有する拡散層、高吸水性素材と合成繊維とが均一に混合されたエアレイドウェブからなり体液を吸収する吸収層、及び該吸収層の高吸水性素材の脱落を防止する基材層の3層が、拡散層、吸収層、基材層の順に積層され、熱接合により一体化された吸収体であって、該吸収層の合成繊維の繊維長が2〜6mmであり、かつ該合成繊維がエアレイドウェブ内にランダム分散して三次元の網状構造を形成して高吸水性素材を保持し、吸収体の厚さが0.5〜4mm、かつ吸収体の目付が50〜300g/mあって、前記拡散層が、繊維長2〜10mmの繊維で構成された、セルロース系繊維を20重量%以下の範囲で含むエアレイドウェブからなることを特徴とする薄型吸収体。
2)吸収層が、吸収層の重量基準で高吸水性素材を30〜90重量%及び繊度3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を10〜70重量%含み、1層以上の層からなる前記1)項記載の薄型吸収体。
3)吸収層が、吸収層の重量基準で高吸水性素材を30〜90重量%、繊度3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を5〜60重量%及びフラッフパルプを5〜30重量%含み、1層以上の層からなる前記1)項記載の薄型吸収体。
4)吸収層の高吸水性素材が高吸水性樹脂または高吸水性繊維である前記1)〜3)項のいずれか1項記載の薄型吸収体。
5)拡散層が、繊度0.5〜6dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする1種以上の合成繊維からなる親水性の層、または該合成繊維と1種以上のセルロース系繊維とが混合された親水性の層である前記1)〜4)項のいずれか1項記載の薄型吸収体。
6)基材層が、繊維集合体、不織布、パルプシート、穴空きフィルム及びセルロース系繊維が一部混合された不織布から選ばれた少なくとも1種の布帛である前記1)〜5)項のいずれか1項記載の薄型吸収体。
7)前記1)〜6)項のいずれか1項記載の薄型吸収体を用いた使い捨ておむつ。
8)前記1)〜6)項のいずれか1項記載の薄型吸収体を用いた女性用ナプキン。
本発明の薄型吸収体は、上層に繊維からなり体液の拡散機能を有する拡散層、続く中層には繊維長2〜6mmの合成繊維がランダム分散して三次元の網状構造を形成し網状構造の中に体液を吸収する高吸水性素材を保持する吸収層、更に下層に高吸水性素材の脱落を防止する基材層を有する。吸収層では高吸水性素材と合成繊維とが均一に混合されているため偏りや脱落が起こらず、少量の高吸水性素材やフラッフパルプで十分な吸収性能が得られる。その結果、吸収体の大幅な薄型化や軽量化が可能となり、運搬性や加工性が向上する。また、この吸収体を用いた使い捨ておむつは携帯性に優れ、流通コストの削減や使用する赤ちゃんの負担軽減にも有効である。従って、本発明の薄型吸収体は、子ども用使い捨ておむつ、大人用失禁用品、女性用ナプキン等の吸収体に好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の薄型吸収体は、繊維からなり体液の拡散機能を有する拡散層、高吸水性素材と繊維とが均一に混合されたエアレイドウェブとからなり体液を吸収する吸収層、及び該吸収層の高吸水性素材の脱落を防止する基材層の3層が、拡散層、吸収層、基材層の順に積層され、熱接合により一体化された吸収体であって、該吸収層の繊維の繊維長が2〜10mmでありかつ該繊維がエアレイドウェブ内にランダム分散して三次元の網状構造を形成して高吸水性素材を保持し、吸収体の厚さが0.5〜4mm、かつ目付が50〜300g/mであることを特徴とする。
本発明の薄型吸収体を構成する拡散層としては、繊度0.5〜6dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を用いた目付けが10〜30g/m、比容積が20〜80cm/gの層が好ましい。尚、拡散層には1種以上のセルロース系繊維を混ぜても良い。
上記の構成により、拡散層は、体液が直線的に拡散層を通過することを防ぎ体液を水平方向へ広がらせるため、排出された体液は吸収層に到達する前に広範囲に広がり、吸収層に瞬時に吸収される。
拡散層に用いられるポリオレフィン系複合繊維は、複合繊維の成分としてポリオレフィンが1成分以上含まれていれば、特に限定されず、一般に入手できる複合繊維が利用できる。エアレイド法により拡散層を得る場合には、繊維の開繊性と分散性が良好で、均一に分散したウェブ層が得られるように高密度ポリエチレンを鞘側樹脂とし、結晶性ポリプロピレン、或いはポリエチエレンテレフタレートを芯側樹脂とした複合繊維を望ましいオレフィン系複合繊維として挙げることができる。
前記ポリオレフィン系複合繊維の複合の形態は繊維断面を観察した時に同心円状に鞘芯が配置された鞘芯構造、芯側樹脂が中心からずれて配置されている偏心鞘芯構造、2種以上の樹脂が繊維表面に露出しているサイド−バイ−サイド構造、繊維中心から放射上に交互に樹脂が配置された分割型構造、繊維断面が円或いは卵形ではなく、多角形や八葉形の形状をした異形型等を挙げることができる。中でも、排出された体液が吸収層に到達する前に広範囲に広げ吸収層で瞬時に吸収させることを目的とする拡散層ではウェブの嵩が高く収縮を低く抑えられる偏心鞘芯型やサイド−バイ−サイド構造の複合形態が望ましい。
前記ポリオレフィン系複合繊維は、拡散層の比容積を高めて体液の拡散性を高める観点から、7〜14山/25mmの捲縮を有することが好ましい。捲縮のタイプはスパイラル構造をもった捲縮や波型の捲縮が好適である。ジグザグ捲縮の場合は、拡散層の比容積が低くならないように、繊度を4.4dtex/fより大きくすることが好ましい。
拡散層に用いられるポリオレフィン系複合繊維の繊度は、0.5〜6dtex/fが好ましく、2.0〜5.0dtex/fがより好ましい。繊度が上記の範囲内であれば、排出された体液は吸収層に到達する前に水平方向へ移動し、体液は拡散層の下に配置された吸収層の広い範囲に吸収される。また、拡散層をエアレイド法によって得る場合には、繊維長が2〜10mmの短繊維を用いると繊維の剛直性が強くなり易いが、繊度が上記の範囲内であれば、吸収体が皮膚と接触したときにチクチク感が出たり、体液の吸収速度が低下して装着者に不快感を与えることもない。
拡散層を構成するポリオレフィン系複合繊維に混合される1種以上のセルロース系繊維は、体液の拡散を補助するために使われるが、拡散層に体液が蓄えられ肌に逆戻りすることを防ぐため、該繊維の混合量は20重量%以下に抑えることが望ましい。また、セルロース系繊維としては、綿、レーヨン、フラッフパルプ、麻、羊毛等を挙げることができ、特に風合いの点からレーヨンや綿が好ましく、コストの点からはフラッフパルプが好ましい。
拡散層は体液を拡散しながら吸収層に導く部位であり、体液との濡れ性が高く親水性であることが重要である。そのため、ポリオレフィン系複合繊維は親水性であることが必要であるが、親水性であるセルロース系繊維と混合される場合には、ポリオレフィン系の複合繊維は弱撥水性であっても良い。
本発明の薄型吸収体を構成する吸収層としては、高吸水性素材と合成繊維とが均一に混合されたエアレイドウェブが用いられる。尚、吸収層には、高吸水性素材と合成繊維に加えて、フラッフパルプを併用することができる。
合成繊維の繊維長は2〜10mmであり、該合成繊維がエアレイドウェブ内にランダム分散して形成する三次元網状構造中に、高吸水性素材が均一に分散しているため、高吸水性素材は吸収層内で移動して偏ることがない。また偏りにより凝集することもなく、体液吸収時に膨潤が阻害されるゲルブロッキングが生じる恐れもない。その結果、より少ない高吸水性素材量で効率的吸収が可能になり、吸収層、更に吸収体の薄型化が可能になり、吸収体の厚さは0.5〜4mmに低減される。
吸収層に用いられる高吸水性素材としては、高吸水性樹脂または高吸水性繊維が挙げられる。吸収層としては、吸収層の全重量に対してこれら高吸水性素材を30〜90重量%、3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を10〜70重量%含んだ一層以上からなる親水性の層が好ましい。また、吸収層にフラッフパルプを併用する場合は、高吸水性素材を吸収層の全重量に対して30〜90重量%、3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を5〜60重量%、フラッフパルプを5〜30重量%含んだ一層以上からなる親水性の層が好ましい。
吸収層の高吸水性素材と合成繊維の構成、高吸水性素材と合成繊維及びフラッフパルプの構成が上記の範囲内であれば、吸収層、更に吸収体の薄型化がより促進できる。従来の使い捨ておむつ用吸収体のような、400〜600g/mの高い目付け、40重量%以上のフラッフパルプ含有量が低減され、得られる吸収体の厚さも従来の5〜10mm程度から、4mm以下に低減される。
本発明に用いられる高吸水性樹脂または高吸水性繊維は、一般に市販されている製品でよく特に限定されない。例えば、高吸水性樹脂(SAP)または高吸水性繊維(SAF)としてはポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、デンプン−アクリル酸ソーダグラフト重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのケン化物等で、粒子状、顆粒状、ゲル状、及び繊維状等の形態を有するものを挙げることができる。
SAPの粒子径は最大粒子径が1mm未満、平均粒子径が250〜500μmが好ましく、SAFの繊維長は3mm以上20mm未満、繊維径が100μm以下が好ましい。SAPの粒子径及びSAFの繊維径が上記の範囲内であれば、表面積の減少による吸収能力の低下もなく、膨潤時のブロッキング発生もない。
吸収層に用いられる合成繊維としては、特に限定はないが、吸収層の保形性と高吸水性素材が分散するためのマトリックスが確保できるようにポリオレフィン系複合繊維が好ましく用いられる。ポリオレフィン系複合繊維としては高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレンを鞘側に配し、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタレート(PET)を芯側に配した複合繊維を挙げることができる。
また、吸収層にフラッフパルプを混合する場合には、フラッフパルプとの接着性を有する合成繊維を単独で使用するか、または該合成繊維とポリオレフィン系複合繊維と併用するのが好ましい。フラッフパルプとの接着性を有する合成繊維としては、鞘側樹脂に無水マレイン酸や無水コハク酸等の不飽和カルボン酸、またはその誘導体或いは無水物を含んだ共重合体が混合された複合繊維が挙げられる。共重合体にはブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体等が含まれる。
吸収層に用いられるポリオレフィン系複合繊維は、繊度が3〜30dtex/fである以外は拡散層に用いられるポリオレフィン系複合繊維と同様のものが使用できる。しかし、吸収層内に形成されるポリオレフィン系複合繊維のマトリックスに高吸水性樹脂や高吸水性繊維が分散するには、吸収層の深さ方向に適度な空隙が生まれる必要がある点から複合の形態は繊維断面を観察した時に同心円状に鞘芯が配置された鞘芯構造のほかにも芯側樹脂が中心からずれて配置されている偏芯鞘芯構造、2種以上の樹脂が繊維表面に露出しているサイド−バイ−サイド構造等も好ましく、捲縮としてはジグザグ捲縮や、スパイラル構造をもった捲縮や波型捲縮が好ましい。
吸収層では、30〜90重量%の高吸水性素材、更には5〜30重量%のフラッフパルプが混合されて体液を素早く吸収するため、高吸水性素材が体液を吸収し膨潤したときにその膨潤が妨げられないように5〜60重量%の合成繊維によって形成されるマトリックス中に高吸水性素材が均一に分散することが重要である。
吸収層にポリオレフィン系複合繊維を用いる場合、他の合成繊維を混合することができるが、吸収層の保形性と高吸水性樹脂が分散するためのマトリックスが確保できるようにポリオレフィン系複合繊維に対して20重量%未満にするのが好ましい。
本発明の薄型吸収体の吸収層は、高吸水性素材、合成繊維、更にはフラッフパルプが均一に混合されたエアレイドウェブからなる。エアレイドウェブは拡散層の場合と同様のエアレイド法により得られ、合成繊維は立体的にかつ無配向に配列することができるため該合成繊維により形成されるマトリックスは一定の間隔を持って立体的に配列することができる。該合成繊維が形成する空間に高吸水性素材が均一に分散されることにより、高吸水性素材のゲルブロッキングや膨潤阻害を抑えることができる。
本発明の薄型吸収体を形成する基材層は、吸収層の高吸水性素材の脱落や抜け落ちを防止する層であり、繊維集合体、不織布、パルプシート、穴あきフィルム及びセルロース系繊維が一部混合された不織布を用いるが、吸収層と一体化しているのが望ましい。基材層と吸収層が剥離しやすい場合には薄型吸収体の保形性が低下して高吸水性素材が脱落し、薄型吸収体を用いて紙おむつやナプキン等に加工する場合の加工性が大きく低下する。また、本発明の薄型吸収体をを用いた製品を装着した場合に、基材層のズレや剥離が生じると、装着者に不快感を与えると共に、体液の吸収性能の低下をもたらし好ましくない。
基材層に用いる不織布としては8〜30g/mのスパンボンド不織布、エアレイド不織布、抄造紙、スパンレース不織布、ポイントボンド不織布等を挙げることができ、吸収層と一体化させる点からポリオレフィン系複合繊維が少なくとも10重量%以上含まれる不織布が望ましい。
本発明の薄型吸収体は、吸収体の厚さが0.5〜4mm、かつ目付が50〜300g/mの極めて薄型で軽量の吸収体である。
また、該薄型吸収体は、比容積が5〜30cm/gであり吸収体単位重量当りの0.9重量%食塩水の飽和吸収量が15g以上であることが好ましい。吸収体の比容積が上記の範囲内であれば、吸収体は柔軟で、高吸水性素材の吸収体内部での移動や偏りも生じない。
本発明の薄型吸収体の製造方法について説明する。
本発明の薄型吸収体はフォーミングヘッドが2個、好ましくは3個以上有するエアレイド機により製造されるのが望ましい。
以下、第1図を用いて説明する。第1図は本発明の薄型吸収体を製造する好ましいエアレイド機の一例を示す。
エアレイド機には、一対の穿孔回転ドラムを有する複数のフォーミングヘッド(2)、(3)、(4)が設置されている。フォーミングヘッド(2)または(3)は、高吸水性素材、合成繊維及び必要に応じて加えられるフラッフパルプからなる吸収層用の混合ウェブをフォーミングするようになっており、該混合ウェブの供給ライン(12)と接続されている。フォーミングヘッド(4)は、拡散層となる繊維ウェブをフォーミングする。フォーミングヘッド(3)、(4)についてもフォーミングヘッド(2)と同様にそれぞれの供給ラインは接続されているが図示は省略する。
更に、吸収層を形成する素材の一部である高吸水性樹脂の供給ライン(13)がフォーミングヘッド(3)と(4)の間に設置されていて、その先端に定量フィーダー(10)が設置され、高吸水性樹脂を供給できるようになっている。つまり、前記高吸水性素材である高吸水性樹脂は混合ウェブとして供給する以外にも吸収層と拡散層をフォーミングする層間に供給することも可能である。また、必要に応じてフォーミングヘッド(3)または(4)は、他の合成繊維やセルロース系素材を供給することができる。
エアレイド機の下方には、キャリアシートとなる基材層(1)が矢印A方向に進行し、これと連動して移動する前記フォーミングヘッド(2)、(3)、(4)によりフォーミングされて飛散堆積した層は前記基材層(1)上に堆積される。基材層(1)は、サクションボックス(8)を内蔵したコンベアベルト(14)、サクションボックス(11)を内蔵した移送コンベアベルト(15)によって搬送され、熱処理機(5)、カレンダーロール(6)を経て、ワインダー(7)に巻き取られるようになっている。
前記エアレイド機を使用して本発明の薄型吸収体を製造するに際し、基材層(1)が外部より導入される場合と、基材層(1)を外部より導入しない場合によって、フォーミングヘッド(2)、(3)、(4)を使い分けした対応ができる。
基材層(1)が外部より導入される場合には、キャリアシートとなる基材層(1)が矢印A方向に進行する基材層(1)上に、まず、前記フォーミングヘッド(2)または(3)でポリオレフィン系複合繊維とフラッフパルプと高吸水性素材の混合体からなる繊維ウェブを飛散堆積させ、続いてフォーミングヘッド(4)でポリオレフィン系複合繊維を飛散堆積させて拡散層を形成し順次積層させた後コンベアベルト(14)、移送コンベアベルト(15)によって搬送し、熱処理機(5)、カレンダーロール(6)を経てワインダー(7)に巻取り、薄型吸収体を得る。
また、本発明の薄型吸収体は前記第1図において、フォーミングヘッドが1個しか設置されていない場合でも製造することができる。
例えば、基材層(1)上にまずフォーミングヘッド(2)でポリオレフィン系複合繊維とフラッフパルプと高吸水性素材との三者混合体ウェブをフォーミングして飛散積層させて吸収層を形成する。以上で基材層と吸収層が積層されたウェブ層が得られる。得られたウェブ層の上にフォーミングヘッド(2)よりポリオレフィン系複合繊維を飛散堆積させて拡散層を形成する。この結果、基材層、吸収層、拡散層が積層されたウェブ層を熱処理機(5)、カレンダーロール(6)を通して薄型吸収体を得ることもできる。
これらの製造工程において、重要なことは第1に各フォーミングヘッドで繊維長2〜10mmの繊維ウェブがフォーミング分散され、これが飛散しながら堆積されるので三次元的にランダム分散して吸収体中の高吸水性素材を保持する形態になることである。
第2に熱処理により各ウェブ中のポリオレフィン系複合繊維または必要に応じて使用した合成繊維が熱融着されると共に、基材層と吸収層、吸収層と拡散層の各層が一部を共有しながら接着一体化されることである。
更に、基材層、吸収層、拡散層の各機能を低下させることなく、可能な限りの低目付け設計とカレンダー加工条件(ロール圧力、クリアランス)の調節で厚さ4mm以下、目付け300g/m以下の極めて薄型の吸収体が製造できる。
一方、基材となる不織布等が外部より導入されることなく、エアレイド機によりフォーミングされることで形成される場合には基材層、吸収層、拡散層の順でそれぞれのフォーミングヘッド(2)、(3)、(4)によりフォーミングし、ウェブを積層すればよい。この場合には10〜15g/mのティッシュ紙等の抄造紙をキャリア層としてエアレイド機に導入し、該キャリア上に各層をフォーミングするのが良い。上記で用いたキャリア層としてのティッシュ紙は、熱処理後の工程で剥ぎ取ることも可能である。
吸収層に用いられる高吸水性素材は吸収層を構成するポリオレフィン系複合繊維やフラッフパルプと同一のフォーミングヘッドへ送り、フォーミング部でそれぞれの素材が混合されたのちにウェブを形成するのが最も好ましい。しかし、高吸水性樹脂のような粒子状の素材は吸収層を構成するポリオレフィン系複合繊維やフラッフパルプがフォーミングされウェブが形成された直後に添加し、形成されたウェブ内に分散させることも可能である。その場合、高吸水性樹脂は、吸収層を形成するフォーミングヘッドと拡散層を形成するフォーミングヘッドの間に配置された定量フィーダー(10)により供給される。
エアレイド法は、フラッフパルプや合成繊維、特に2〜20mm程度の短繊維を不織布にするのに用いられている不織布製造装置であり、大量の空気と共に各種繊維や粒子をフォーミングヘッドに導入し、前後、左右、上下、水平円状等に高速往復振動あるいは高速回転したスクリーンの目からコンベアネット上に分散落下させ、ウェブを形成する。フォーミングヘッドにはコンベアネット(14)の下にサクションボックス(8)が設けられており、フォーミングヘッドの供給された多量の空気はサクションボックス(8)により吸引される。従って、コンベアネット上に形成したウェブはネット上にしっかりと保持される。エアレイドフォーミングヘッドは公知のものを選択すればよい。
熱処理機(5)は熱風循環型ドライヤーやサクションバンド型ドライヤー等を用いれば良く、その熱処理温度は各層に用いているポリオレフィン系の複合繊維或いは合成繊維により設定されるが、熱処理温度が著しく高い場合には、本発明の吸収体が強固で低い比容積になり、体液の吸収性能を低下させる恐れがある。熱処理温度が著しく低い場合には吸収体の保形性が低く、吸収層にある高吸水性素材に偏りが生じたり脱落したりして好ましくない。
各層の剥離を抑えるために、本発明の機能を低下させない範囲で、アクリル系エマルション、酢酸ビニル系エマルション等の水溶性ラテックスバインダーやポリエチレン樹脂等の粉末状の低融点樹脂を各層の間に添加しても良い。その添加量は、体液の吸収速度や吸収量の低下を避けるため、数重量%程度に抑えるのが望ましい。液状のバインダーは添加しない方が好ましい。
本発明の薄型吸収体は、熱処理をした後、工程でカレンダーロール(6)によるカレンダー加工を行い、吸収体の厚さ、吸収体の剛性を調整すると共に、吸収体の表面への凹凸を形成することができる。例えば、熱処理温度よりも20℃以上低い温度でフラットロールカレンダー処理をして、厚さを低下させながら剛性も低下させることによって、柔らかな吸収体が得られる。
本発明の薄型吸収体は、拡散層、吸収層、基材層が一体化した吸収体であるため、保形性に優れ、柔らかい吸収体であることからワインダー(7)によりロール状に巻き取ることが容易である。
本発明の薄型吸収体は、拡散層、吸収層、基材層が一体化しているため体液は拡散層で拡散された後に効率よく吸収層に吸収される。また、吸収体の保形性が高く、高吸水性素材やフラッフパルプ等の素材の脱落が極めて少ないために、薄型吸収体そのもの自体の運搬性や加工性に優れている。従って,薄型吸収体は紙おむつやナプキンを生産する場合には、好適な吸収体として用いることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。尚、実施例中に示された物性値の測定法を以下に示す。
(1)吸収体厚さ(mm): (株)東洋精機製作所のデジシックネステスターを用いて,試料の35mmφの範囲に2.0g/cmの荷重を加えた時の厚さを測定した。試料の寸法は縦10cm、横10cmであり、測定は4隅の4点と中央の1点の計5点を測定し平均を求めた。
(2)吸収体比容積(cm3/g):縦10cm、横10cmの吸収体の重量を測定し、吸収体の重量を面積で除した試料1m当りの重量である目付と吸収体の厚さから下記の式によって算出した。
吸収体比容積(cm/g)=10,000×吸収体の厚さ(cm)/吸収体の目付(g/m
(3)飽和吸収量(g/g):縦10cm、横10cmの試料を0.9重量%の生理食塩水中に10分間浸漬した後、100メッシュの金網の上に10分間静置した。その後直ちに重量を測定し試料1g当りの吸収量を下記の式にて求め,飽和吸収量とした。
飽和吸収量(g/g)=(浸漬後の試料の重量(g)−浸漬前の試料の重量(g))/浸漬前の試料の重量(g)
(4)飽和吸収量(g/cm):縦10cm、横10cmの試料を0.9重量%の生理食塩水中に10分間浸漬した後、100メッシュの金網の上に10分間静置した。その後直ちに重量を測定し試料1cmあたりの吸収量を下記の式にて求め,飽和吸収量とした。
飽和吸収量(g/cm)=(浸漬後の試料の重量(g)−浸漬前の試料の重量(g))/浸漬前の試料の面積(100cm
(5)柔らかさ(mm):JIS L 1096剛軟性(A法、45°カンチレバー法)に準拠して測定した。試料の寸法は幅2cm、長さ15cmとした。
(6)吸収体の保持性:試料に上下反復運動を与え、各素材の脱落率を算出し吸収体の保持性を求めた。縦10cm、横10cmの試料を振幅40mm、反復数600回転で上下反復運動をするカード機のフライコムに取り付け、1分間反復を行なう。試験前の試料の重量をW1とし、試験後の試料の重量をW2としたときの脱落率(重量%)は(W1−W2)/W1×100で求められ、保持性(重量%)は100−脱落率(重量%)として与えられる。
一対のフォーミングヘッドを1個有するエアレイド機を用いて、以下の要領で吸収体の作製をおこなった。20g/mの複合スパンボンド不織布(鞘側樹脂が高密度ポリエチレン、芯側樹脂がポリプロピレン)を吸収体の基材層としてエアレイド機の手前からコンベアネットに上に導入した。高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)67重量%とポリオレフィン系複合繊維として鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度20dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着した複合繊維23重量%とセルロース系繊維としてフラッフパルプ10重量%を同時にフォーミングヘッドに供給し、3成分が均一に混合されたウェブを前記基材層である複合スパンボンド不織布の上に形成し150g/mの吸収層を得た。この工程により基材層と吸収層が積層されたウェブ層が得られた。この積層されたウェブ層をウェブが崩れない様にフォーミングヘッド手前に再度配置し、続いて鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである波型捲縮を有する繊度1.7dtex/f、繊維長3mm、親水性の油剤が付着したポリオレフィン系複合繊維50重量%と5.0dtex/f、繊維長3mm、親水性の油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維50重量%を同時にフォーミングヘッドへ供給し、吸収層の上に20g/mの拡散層を形成した。この工程で20g/mの基材層と150g/mの吸収層、20g/mの拡散層がそれぞれ積層されたウェブ層が得られた。ここで得られたウェブ層は138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、100℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が7.2cm/gであり、厚さが1.5mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が18.8g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
実施例1と同様な工程で吸収体を作製した。吸収体の基材層としては実施例1と同じ20g/mの複合スパンボンド不織布(鞘側樹脂が高密度ポリエチレン、芯側樹脂ポリプロピレン)を用いた。吸収層としては高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)50重量%とポリオレフィン系複合繊維として鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度11dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着した複合繊維20重量%とセルロース系繊維としてフラッフパルプ30重量%を用いて、3成分が均一に混合されたウェブを基材層である複合スパンボンド不織布の上に形成し100g/mとした。拡散層としては鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである波型捲縮を有する繊度1.7dtex/f、繊維長3mm、親水性の油剤が付着したポリオレフィン系複合繊維50重量%と、鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンであり、波型捲縮を有する繊度3.3dtex/f、繊維長3mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維50重量%を混合した20g/mの層とした。積層されたウェブ層は実施例1と同様に138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、90℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が12.3cm/gであり、厚さが1.8mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が17.3g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
実施例1と同様な工程で吸収体を作製した。吸収体の基材層としては16g/m2のティッシュ紙を用いた。吸収層としては高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)59重量%とポリオレフィン系複合繊維として鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度3.3dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着した複合繊維20.5重量%とセルロース系繊維としてフラッフパルプ20.5重量%を用いて、3成分が均一に混合されたウェブ層を基材層であるティッシュ紙の上に形成し170g/mとした。拡散層としては上層に鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンであり、三次元の立体捲縮を有した、繊度3.3dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維を用いた15g/mの層と、下層に実施例1で用いた波型捲縮を有する1.7dtex/f、繊維長3mmの複合繊維からなる15g/mの層とした。拡散層としては上層と下層を合わせて30g/mである。積層されたウェブ層は実施例1と同様に138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、90℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が10.0cm/gであり、厚さが2.1mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が22.3g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
フォーミングヘッドを1つ有するエアレイド機を用いて、まず、基材層のウェブを作製した。セルロース系繊維であるフラッフパルプを70重量%と鞘側樹脂が高密度ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレンの混合樹脂で、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度1.7dtex/f、繊維長3mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したパルプ接着性複合繊維30重量%を同時にフォーミングヘッドに供給し、2成分が均一に混合された40g/mのウェブ層を得た。次いで、基材層としてのウェブ層をウェブが崩れない様にフォーミングヘッド手前のコンベアネット上に再度配置し、吸収層のウェブを基材層のウェブ上に積層した。吸収層は高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)63重量%と基材層で用いたパルプ接着性複合繊維7重量%、フラッフパルプ30重量%とした。吸収層を形成する3成分は同時にフォーミングヘッドに供給され、3成分が均一に混合された160g/mの吸収層を得た。更に基材層と吸収層が積層されたウェブが崩れない様に再度フォーミングヘッド手前のコンベアネット上に配置し、拡散層のウェブを積層した。拡散層には実施例2で用いた波型捲縮を有した繊度3.3dtex/f、繊維長5mm、親水性の油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維からなる20g/mの層である。以上の工程により40g/mの基材層、160g/mの吸収層、20g/mの拡散層が積層されたウェブ層が得られた。ここで得られたウェブ層は実施例1と同様に138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、90℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が15.4cm/gであり、厚さが2.8mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が28.0g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
実施例1と同様な工程で吸収体を作製した。吸収体の基材層としては鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度1.0dtex/f、繊維長3mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維から得られた16g/mのエアレイド不織布を用いた。吸収層としては高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)68.2重量%とポリオレフィン系複合繊維として鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度3.3dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着した複合繊維11.4重量%とセルロース系繊維としてフラッフパルプ20.4重量%を用いて、3成分が均一に混合されたウェブを基材層であるエアレイド不織布の上に形成し44g/mとした。拡散層としては上層に鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンであり、波型捲縮を有した繊度2.2dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維を用いて20g/mとした。積層されたウェブ層は実施例1と同様に138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、90℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が15.0cm/gであり、厚さが1.2mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が25.0g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
実施例1と同様に吸収体を作成した。ただし、吸収層に高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)の代わりに高吸水性繊維(ファイバードライ#1241、キャメロット社製)を67重量%用いた以外は実施例1と同じである。得られた薄型吸収体は比容積が6.9cm/gであり、厚さが1.5mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が18.0g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
実施例1と同様な工程で吸収体を作製した。吸収体の基材層としては16g/m2のティッシュ紙を用いた。吸収層としては高吸水性樹脂(商品名サンウェット、三洋化成工業株式会社製)59重量%とポリオレフィン系複合繊維として鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリプロピレンである繊度3.3dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着した複合繊維20.5重量%とセルロース系繊維としてフラッフパルプ20.5重量%を用いて、3成分が均一に混合されたウェブ層を基材層であるティッシュ紙の上に形成し170g/mとした。拡散層としては鞘側樹脂が高密度ポリエチレンで、芯側樹脂がポリエチレンテレフタレートであり、ジグザグ捲縮を有した、繊度2.2dtex/f、繊維長5mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.4重量%付着したポリオレフィン系複合繊維を用いた25g/mの層である。積層されたウェブ層は実施例1と同様に138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、90℃のフラットカレンダーロール処理を施され薄型吸収体となった。得られた吸収体は比容積が9.8cm/gであり、厚さが2.0mm、0.9重量%生理食塩水の飽和吸収量が22.0g/gであった。また得られた薄型吸収体シートは保形性もよく、裁断による型崩れや、各素材の脱落も無かった。拡散層、吸収層及び基材層の構成を表1に、得られた吸収体の物性を表2に示した。
以上実施例1〜7については、フォーミングヘッド1個を使用した場合を例示したが、第1図に示したように複数個のフォーミングヘッドを使用した場合は、より能率的に生産性を向上することができる。
(比較例1)
市販されている子供用紙おむつ Lサイズ パンツタイプ(A)の吸収体部分を取り出し、実施例と同様の評価を行った。吸収体の保持性を測定したが吸収体自身に保持性はなく直ぐに破断してしまった。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(比較例2)
市販されている子供用紙おむつ bigサイズ パンツタイプ(B)の吸収体部分を取り出し、実施例と同様の評価を行った。吸収体の保持性を測定したが吸収体自身に保持性はなく直ぐに破断してしまった。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(比較例3)
市販されている子供用紙おむつ Lサイズ パンツタイプ(C)の吸収体部分を取り出し、実施例と同様の評価を行った。吸収体の保持性を測定したが吸収体自身に保持性はなく直ぐに破断してしまった。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(比較例4)
市販されている女性用ナプキン(D)の吸収体部分を取り出し、実施例と同様の評価を行った。吸収体の保持性を測定したが、吸収体自身に保持性はなく直ぐに破断してしまった。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(比較例5)
SAPシートと呼ばれ女性用ナプキンの吸収体として用いられているレオニア社製のノバシン「NBT3002」について、実施例と同様の評価を行った。吸収体の厚さは薄く、吸収体自身の形態保持性も高いが、吸収体が硬く、ごわごわした感じがした。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(比較例6)
特開平7−24006号公報の実施例2に準拠して吸収体を作製した。フォーミングヘッドを1つ有するエアレイド機を用いて、まず、吸収層の第2層として高吸水性ポリマーを60重量%と熱有着性繊維としてポリプロプレン/ポリエチレンからなり三次元捲縮を有する繊度が10デニール(11dtex/f)で、繊維長が15mmである繊維を40重量%を同時にフォーミングヘッドに供給し、2成分が均一に混合された200g/mのウェブ層を得た。次いで、ウェブが崩れない様にフォーミングヘッド手前のコンベアネット上に再度配置し、第2層のウェブの上に第1層のウェブを積層した。第1層は第2層で用いた繊維と同じ熱融着性繊維を20重量%、親水性繊維としてフラッフパルプ80重量%からなり、第1層の2成分は同時にフォーミングヘッドに供給され、均一に混合された200g/mの第1層を得た。第1層と第2層は合わせて目付け400g/mである。積層した吸収体ウェブは138℃の熱風循環式乾燥機で熱処理されたのち、100℃のフラットカレンダーロール処理を施され吸収体となった。得られた吸収体は比容積が14.7cm/g、厚さが5.6mmであり、柔らかいが高吸水性ポリマーの脱落が著しく、保形性はなかった。得られた吸収体の物性を表2に示した。
(表1)
Figure 0004251050
(表2)
Figure 0004251050
子ども用使い捨ておむつ、大人用使い捨ておむつ、女性用失禁用品、女性用ナプキン、母乳パッド等の吸収体として使用される。
本発明の薄型吸収体を製造する好ましいエアレイド機側面図
符号の説明
1:基材層またはキャリア
2,3,4:フォーミングヘッド
5:熱処理機
6:カレンダー
7:ワインダー
8:サクションボックス
9:テンションロール
10:高吸水性樹脂供給フィーダー
11:移送コンベア用サクションボックス
12:繊維等の原料供給ライン
13:高吸水性樹脂供給ライン
14:コンベアベルト
15:移送コンベアベルト

Claims (8)

  1. 繊維からなり体液の拡散機能を有する拡散層、高吸水性素材と合成繊維とが均一に混合されたエアレイドウェブからなり体液を吸収する吸収層、及び該吸収層の高吸水性素材の脱落を防止する基材層の3層が、拡散層、吸収層、基材層の順に積層され、熱接合により一体化された吸収体であって、該吸収層の合成繊維の繊維長が2〜6mmであり、かつ該合成繊維がエアレイドウェブ内にランダム分散して三次元の網状構造を形成して高吸水性素材を保持し、吸収体の厚さが0.5〜4mm、かつ吸収体の目付が50〜300g/mあって、前記拡散層が、繊維長2〜10mmの繊維で構成された、セルロース系繊維を20重量%以下の範囲で含むエアレイドウェブからなることを特徴とする薄型吸収体。
  2. 吸収層が、吸収層の重量基準で高吸水性素材を30〜90重量%及び繊度3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を10〜70重量%含み、1層以上の層からなる請求項1記載の薄型吸収体。
  3. 吸収層が、吸収層の重量基準で高吸水性素材を30〜90重量%、繊度3〜30dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする合成繊維を5〜60重量%及びフラッフパルプを5〜30重量%含み、1層以上の層からなる請求項1記載の薄型吸収体。
  4. 吸収層の高吸水性素材が高吸水性樹脂または高吸水性繊維である請求項1〜3のいずれか1項記載の薄型吸収体。
  5. 拡散層が、繊度0.5〜6dtex/fのポリオレフィン系複合繊維を主体とする1種以上の合成繊維からなる親水性の層、または該合成繊維と1種以上のセルロース系繊維とが混合された親水性の層である請求項1〜4のいずれか1項記載の薄型吸収体。
  6. 基材層が、繊維集合体、不織布、パルプシート、穴空きフィルム及びセルロース系繊維が一部混合された不織布から選ばれた少なくとも1種の布帛である請求項1〜5のいずれか1項記載の薄型吸収体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の薄型吸収体を用いた使い捨ておむつ。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項記載の薄型吸収体を用いた女性用ナプキン。
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