JPH0337250Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、電気機器等の機器ケースの一部を
構成するシヤーシとこれに直立するパネルとを結
合する構造に関する。

（従来の技術） 従来、機器ケースのシヤーシに直立するパネル
を取付ける際、シヤーシの一端１に折返し片を設
け、ここにパネルの下部をネジ固定することが通
常行われている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、シヤーシの折返し片とパネル下部と
のネジ孔位置合わせ作業、およびこの位置合わせ
状態を保持したままでのネジ締め作業は、作業効
率が低いうえ面倒で手間がかかり、組立て製造コ
ストが高くつくという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は、上記従来の欠点を解消するために
成されたもので、以下図面に示す一実施例に基い
て詳細に説明する。

機器ケースは、第１図および第２図に示すよう
に、シヤーシ１とこれにほぼ直立して取付けられ
たパネル４とをそなえ、シヤーシ１の一辺が垂直
上方に向けて切り起こされた切り起こし片２に形
成され、この切り起こし片２にネジ孔３が形成さ
れている。パネル４は、下端部がＬ字形に折曲げ
られた折曲げ片５に形成され、この折曲げ片５の
折曲げ線に沿つて、切り起こし片２が挿入しうる
大きさのスリツト状係合孔６が形成されている。

係合孔６に切り起こし片２が差し込まれた状態
で、取付ネジ７によりパネル４のネジ孔８が切り
起こし片２のネジ孔３に固定されることにより、
シヤーシ１にパネル４が直立して取付けられてい
る。

このシヤーシ１とパネル４には、図示していな
いが左右側面板、上面板、前後面板などが、取付
けられて、機器の箱形ケースが組立てられるよう
になつている。

なお、シヤーシ１の周辺部は、他の構成部品の
取付けや自己の補給などのため折返されたフラン
ジ部９，１０が形成されている。

（作用） このように構成されており、まず第１に示すよ
うにパネル４の係合孔６をシヤーシ１の切り起こ
し片２に上方から嵌め合わせると、パネル４はシ
ヤーシ１にほぼ直交して自立するとともに、ネジ
孔３と８の相互位置合わせ状態となる。次に、こ
の状態でネジ７を締付けると、第２図に示すよう
に、シヤーシ１へのパネル４の取付けが完了す
る。係合孔６と切り起こし片２とを係合させるだ
けで、パネル４がシヤーシ１上に自立した状態
で、相互のネジ孔３，８の位置合わせが行われる
から、作業性良く簡単容易にパネル４がシヤーシ
１に取付けられる。また、パネル４はネジ７付け
前の、シヤーシ１の切り起こし片２への係合自立
状態において、左前方へ約90度の範囲でほぼ半回
転可能であり、パネル４を倒した状態でパネル４
に取付けた部品（図示せず）とシヤーシ１に取付
けた部品（図示せず）との間の配線接続作業が効
率良く行われる。

（考案の効果） 上述のようにこの考案によれば、機器ケースを
組立てるとき、シヤーシの切り起し片にパネルの
係合孔をはめ合わせるだけで、パネルをシヤーシ
上に自立させることが出来るとともに、パネルの
ネジ孔と切り起こし片のネジ孔との位置合わせを
行うことができ、作業性良くパネルをシヤーシに
ネジ付けすることができ、さらにパネルをシヤー
シ上で半回転して倒すことにより、配線接続作業
も簡単に行うことができるなど実用上優れた種々
の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した機器ケースの分解
組立斜視図、第２図は同じく組立て状態における
要部断面図である。 １……シヤーシ、２……切り起こし片、３，８
……ネジ孔、４……パネル、５……折曲げ片、６
……係合孔、７……取付ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤーシと、このシヤーシにほぼ直立して取付
   けられたパネルとをそなえた機器ケースにおい
   て、前記シヤーシの一部を切り起こして切り起こ
   し片を設け、この切り起こし片にネジ孔を設け、
   前記パネルの下端部をほぼＬ字形に折曲げて折曲
   げ片を設け、この折曲げ片の折曲げ線に沿つて前
   記切り起こし片が係合しうる係合孔を設け、この
   係合孔に前記切り起こし片を係合させた状態でこ
   の切り起こし片に前記パネルをネジ固定したこと
   を特徴とする機器ケース。