JPH0344039Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は所要立設面に取付けることによつて、
棚受けを構成することのできるブラケツトに関す
る。

《従来の技術》 従来、この種のブラケツトには、その一側に取
付側面部を形成しておき、これを所要一壁面に当
接させた状態にてビスなどで取り付けるようにし
ている。

しかし上記従来のものは、一壁面に取付ける場
合はよいが、コーナ箇所に取着して使用すること
ができず、このような用途には別途、直交する二
つの取付側面部が形成されてタイプのものを入手
しなければならなかつた。

《考案が解決しようとする問題点》 本考案は、上記従来の難点に鑑み、一つのブラ
ケツトによつて、一壁面に取着することも、コー
ナ二壁面に跨つて取着することをも、選択的にな
し得るようにするだけでなく、コーナ箇所への取
り付けに際し、その作業性をよくすると共に取付
強度を向上させ、さらに、これに載置される棚受
の安定した受承を行い得るようにするのが、その
目的である。

《問題点を解決するための手段》 本考案は、上記の目的を達成するため、一側向
に開口が開成され、多角形状に折曲されたブラケ
ツト本体と、このブラケツト本体に連設された棚
載設用上面部とからなり、上記ブラケツト本体
は、その外面側にあつて所要一壁面に当接取着さ
れる中央取付側面部と、その左右に形成され、か
つ同時にコーナ二壁面に夫々の外面側が当接可能
なるよう互いに直交状に配設された第１、第２共
用取付側面部と、当該第１、第２共用取付側面部
から夫々内向きに折曲して延出された各先端側腕
部とを具備し、前記棚載設用上面部は、中央取付
側面部と各先端側腕部の上端から内向きへ直交状
に曲成した夫々中央舌片と各先端舌片とにより形
成されてなる棚受ブラケツトを提供しようとする
ものである。

《作用》 ブラケツト本体の中央取付側面部をパネルや柱
などの壁面に当接固定することで、その中央舌片
と一対の先端舌片とに棚板を載置して、当該壁面
に棚板の安定支持された棚受を設けることができ
る。

さらに、第１、第２共用取付側面部を、夫々コ
ーナ箇所の直交二壁面に当接しようとするとき
は、これら第１、第２共用取付側面部には前記の
如き舌片が形成されていないので、当該二壁面に
多少変形させても、丁度当接するようビス止めす
ることができ、同箇所に強固な棚受を形成でき
る。

また、上記のように舌片がないことで、直交二
壁面に第１、第２共用取付側面部をビス止めする
際の作業性もよい。

《実施例》 本考案を図示の実施例によつて詳記すれば、金
属板材のプレス加工などにより形成することがで
きるが、そのブラケツト本体１は、一側向に開口
２が開成され、かつ多角形状となるよう折曲して
あると共に、その外面側には、中央取付側面部３
とその左右両側における第１、第２共用取付側面
部４ａ，４ｂが平面状に形成されていると共に、
当該各部４ａ，４ｂの先端からは、少しだけ内側
に折曲して延出させて先端側腕部５ａ，５ｂが連
設されている。

そして、このブラケツト本体１には棚板Ａを載
設するため、棚載設用上面部６が形成されるが、
図示の同部６は、上記中央取付側面部３の上端か
ら内側へ直行状に曲成した中央舌片６ａと、前記
各先端側腕部５ａ，５ｂの上端から内側へ直行状
に曲成した各先端舌片６ｂ，６ｃとによつて構成
されている。

さらに本考案では、上記した第１、第２共用取
付側面部４ａ，４ｂが、互いに平面から見て直行
状となるよう配設されており、図示例では中央取
付側面部３から内側へ、何れも45°の角度だけ、
折曲することで、両者４ａ，４ｂを直行状として
いる。

更に図示例では、上記した中央取付側面部３と
第１、第２共用取付側面部４ａ，４ｂだけでな
く、棚載設用上面部６としての先端舌片６ｂ，６
ｃにも、夫々所要数の取付孔７ａ，７ｂ，７ｃ，
７ｄ，７ｅが穿設されている。

そこで上記の棚受ブラケツトを使用するには、
これをパネルや柱などの一壁面W₁に取着したい
ときには、第１図に示す通り中央取付側面部３を
同面W₁に押当させて、その取付孔７ａからビス
を施し、ブラケツト本体１を取着すればよく、も
ちろん棚板Ａは当該取着前または取着後に、中央
舌片６ａ、先端舌片６ｂ，６ｃ上に載置し取付孔
７ｄ，７ｅを用いて、固定することとなる。

一方第４図に示す通り、コーナ箇所Ｂに棚板Ａ
を設けたいときは、コーナ二壁面W₁，W₂の夫々
に第１、第２共用取付側面部４ａ，４ｂを当接
し、取付孔７ｄ，７ｃを用いてビス止めすること
となるが、この際同側面部４ａ，４ｂは直行状態
となつているから、コーナ二壁面W₁，W₂に対し
両者とも全面的に丁度当接することになるのであ
り、同図中８ａ，８ｂは先端舌片６ｂ，６ｃに施
されたビスを示している。

《考案の効果》 本考案は上記のようにして構成されているか
ら、パネルなどの一壁面に、第１図のように取付
けることはもちろん、第４図のようにコーナ箇所
にも棚受を設置することができて、多目的なブラ
ケツトを提供し得るだけでなく、コーナ箇所に取
着する場合、第１、第２共用取付側面部４ａ，４
ｂは、棚載設用上面部６を形成する如き舌片をも
つていないので、多少の変形が許容され、従つて
壁面W₁，W₂に都合よくなじんだ当接固定が可能
となると共に、上記舌片がないことで、第１、第
２共用取付側面部４ａ，４ｂのビス止め作業も容
易となる。

さらに、この第１、第２共用取付側面部４ａ，
４ｂから内向きへ曲折された先端側腕部５ａ，５
ｂが存し、これには先端舌片６ｂ，６ｃが形成さ
れているから、中央取付側面部３の中央舌片６ａ
と共に、棚板Ａを受承することとなり、安定性の
良い強度の大なる棚受を形成することができる。

また、第５図のように一つのコーナ箇所だけで
なく、２箇所以上のコーナに、夫々本案品を採択
使用するようにすれば、特に仮設造作物などの補
強にも効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る棚受ブラケツトの一使用
状態を示す平面図、第２図と第３図は同ブラケツ
トの側面図と背面図、第４図は同ブラケツトの他
使用状態を示した平面図、第５図は同ブラケツト
の複数使用状態を示した平面説明図である。 １……ブラケツト本体、２……開口、３……中
央取付側面部、４ａ……第１共用取付側面部、４
ｂ……第２共用取付側面部、６……棚載設用上面
部、５ａ，５ｂ……先端部腕部、６ａ……中央舌
片、６ｂ，６ｃ……先端舌片、７ａ〜７ｅ……取
付孔、W₁，W₂……壁面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一側向に開口が開成され、多角形状に折曲さ
   れたブラケツト本体と、このブラケツト本体に
   連設された棚載設用上面部とからなり、上記ブ
   ラケツト本体は、その外面側にあつて所要一壁
   面に当接取着される中央取付側面部と、その左
   右に形成され、かつ同時にコーナ二壁面に夫々
   の外面側が当接可能なるよう互いに直交状に配
   設された第１、第２共用取付側面部と、当該第
   １、第２共用取付側面部から夫々内向きに折曲
   して延出された各先端側腕部とを具備し、前記
   棚載設用上面部は、中央取付側面部と各先端側
   腕部の上端から内向きへ直交状に曲成した、
   夫々中央舌片と各先端舌片とにより形成されて
   なる棚受ブラケツト。 (2) 直交状に形成されている第１、第２共用取付
   側面部が、何れも中央取付側面部に対し略45°
   の角度をもつて傾設されている実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の棚受ブラケツト。 (3) 中央取付側面部、第１、第２共用取付側面部
   そして先端舌片には、夫々取付孔が突設されて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項記載の棚受
   ブラケツト。