JPH0335363B2 - - Google Patents

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JPH0335363B2
JPH0335363B2 JP58035216A JP3521683A JPH0335363B2 JP H0335363 B2 JPH0335363 B2 JP H0335363B2 JP 58035216 A JP58035216 A JP 58035216A JP 3521683 A JP3521683 A JP 3521683A JP H0335363 B2 JPH0335363 B2 JP H0335363B2
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cooling
bar
heat treatment
treatment method
water
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Dezaro Ibu
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Institut de Recherches de la Siderurgie Francaise IRSID
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Publication of JPH0335363B2 publication Critical patent/JPH0335363B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/62Quenching devices
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/02Hardening articles or materials formed by forging or rolling, with no further heating beyond that required for the formation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/18Hardening; Quenching with or without subsequent tempering
    • C21D1/19Hardening; Quenching with or without subsequent tempering by interrupted quenching

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  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧延後に金属に棒材を熱処理する方法
に関し、より詳細には特に機械構造物用の棒鋼で
あつて焼入れ組織(ベイナイト、マルテンサイ
ト)のものを直接に製造する方法に関する。
現在の鉄鋼業は焼なまし状態の鋼に匹敵する機
械加工性を備えた焼入れ焼戻しの合金鋼を供給し
ている。従つて、最終使用状態の特性を備えた棒
鋼からある種の部品を直接機械加工することがで
きるならば極めて有利である。即ち、素材の機械
加工のために焼なまし加工を行い、使用目的のた
めに焼入れ焼戻し処理を行い、或いは精度調整の
ために再び機械加工を行う等の処理を省略できる
からである。
これは製造サイクルを単純化し、熱処理の経費
を削減し、工程を短縮することになる。
更に、圧延時の熱を利用することによつて棒鋼
の焼入れを行い、従来のオーステナイト化処理を
省略することができる。圧延の末期に得られるオ
ーステナイト状態では、添加元素のより完全な溶
融状態が得られ、所望の焼入れ性に適したオース
テナイトの粒度が得られ、オーステナイトがγ→
α変態時に機械加工を受けるので従来のオーステ
ナイト化処理よりも有利である。
このような棒鋼の熱処理が現在まで行われてい
ないのは圧延時の冷却を制御するのが困難だから
である。先ず機械業界では中間硬度の大径(50−
150mm)の棒鋼が特に重要であることを知るべき
である。この棒鋼は1000N/mm2のオーダーの強度
を中心部で得られる材料である。このような大径
の棒材の中心に焼入れ組織を得るには比較的焼入
れ性の高い鋼(例えば42CD4)で焼入れ速度を早
くして処理を行う必要がある。この際処理時間は
制限されず、棒材の直径及び焼入れ性を考慮して
最もゆるやかな焼入れを行うとしても、焼割れの
起こる危険がある。
圧延の直後に移動中の棒材を焼入れする場合は
更に複雑である。平滑な棒材に実現できる最大の
熱交換係数は104W/m2・℃(104Kcal/m2.h.
℃)のオーダーであり、この係数の焼入れ媒体を
用いたとしても、直径60mmの棒鋼の平均温度が
900℃から400℃に下降するには約20秒必要であ
る。即ち半径Rの棒鋼の断面の平均温度は次式に
よつて決定される。
1/πR2R 02πr.θ(r).dr 式中θ(r)は軸から距離(r)の位置の温度
を示す。
これらの棒鋼の圧延速度は一般に数m/秒であ
るので、中心部にマルテンサイトを得るには非常
な長さの焼入れ装置が必要となる。他方水浴によ
る直接焼入れを大径の棒鋼で行うと十分な焼入れ
速度が得られず、棒鋼が曲がり(処理の非対称性
による)、或いは焼割れ(初めに周縁部に脆弱な
マルテンサイトが形成され、後に中心部の変態が
起こり膨張するためにマルテンサイト層に張力が
かかるため)が起こる危険がある。
本発明はそのまま使用可能な大径の合金棒鋼の
全断面に曲がりや割れを生じさせることなく焼入
れ組織を得ることを目的とする。
本発明に従うと、特に機械構造物用にそのまま
使用可能な合金鋼棒の熱処理方法であつて、次の
連続した3段階の焼入れ、 (a) 圧延直後に、移動中の棒材を104W/m2・℃
のオーダーの熱伝達係数で強制冷却して上記棒
材の断面の平均温度を600〜550℃まで急速に降
下させ、 (b) 次いで、空中で放冷して上記棒材の断面の温
度を約550℃のほぼ等温度状態とし、 (c) 次いで、段階(a)での冷却よりゆるやかな強制
冷却を上記棒材に再度施して、使用した鋼が主
としてマルテンサイト変態およびベイナイト変
態するのに適した時間の間、上記棒材の中心部
の温度を約300℃以下に下降させる、 を該棒材の熱間圧延工程中に施すことからなるこ
とを特徴とする上記熱処理方法が提供される。
更に本発明に従うと、段階(a)の強制冷却を行う
ために、移動中の棒材が横断する1または複数の
水冷函から成り、材料と平行に水が流れるように
構成された装置が提供される。
本発明の好ましい態様に従う装置は、段階(c)の
よりゆるやかな強制冷却を行うために往復運動を
行う水噴射手段又は水ないし油のプールを備え
る。
更に本発明の好ましい態様に従う装置は、走行
ピツチ(pas de pe´lerin)で移動する空冷装置で
あつて、その上を互いに平行に配列された棒材が
移動するよう構成された冷却装置を備える。
これらの連続する3つの段階の処理を添付の図
面を参照しながら詳細に説明する。
第1の段階(a)は次の2つの目的を有する。
−マルテンサイトの環状表面層を形成すること、 −棒材の断面のその他の部分にパーライトが形成
されることを阻止すること、 添付の第1図は本発明の技術分野を理解させる
ためのものであつて、準安定オーステナイトであ
る領域1からのγ→α変態によつて得られる金属
組織を冷却の態様に従つて温度−時間のグラフ上
に示すものである。急冷の場合には、材料の温度
が鋼のMs点(図示した例では310℃)以下になる
とマルテンサイト2が瞬間的に形成される。逆
に、よりゆるやかな冷却では、600℃以上の温度
でフエライト3及びパーライト4が形成される。
中間速度の冷却では、ベイナイト5と、冷却が末
期で加速されるにつれてそれに応じた量のマルテ
ンサイトが形成される。
一般的に焼戻しマルテンサイトは焼戻しベイナ
イトよりも同一強度では靭性が優れている。もし
装置に最終の焼戻しステーシヨンが備つているな
らば、より優れた機械的特性と断面の金属組織の
均質性を改善するために、可能な限り低温度でて
形成される組織で断面の大部分が占められるよう
に努力する。冷却サイクルを選択する指標とし
て、第1図の如き変態図は幾つかの制限を示唆す
る。まず、γαの変態が起こる鋼のA3点(図
示例では800℃)以上の冷却サイクルは最終組織
に余り影響を及ぼさない。従つて、この温度以下
の範囲での熱処理サイクルを考慮すべきである。
更に微妙な点は、連続して冷却した場合にのみ変
態図によつて変態条件を決定できることである。
従つて、本発明のように複雑な熱処理サイクルの
場合に状態図を用いて最終組織を判断することは
できない。従つて、急冷を間次的に行つた場合に
は、表面層はMs点以下に急速に降下し、次いで
焼入れの末期には断面全体の平均温度の水準まで
回復する。逆に、棒材の中心部は急冷装置の入口
以後で温度降下を始め、急冷の末期になつてのみ
平均温度にゆつくりと達する。しかしながら第1
図の如き状態図は次の示唆を与える。もし断面の
あらゆる部分が800〜650℃を少なくとも150秒で
通過するならば、フエライト−パーライトが形成
されることはない。更に、パーライト形成温度
(600℃以上)とベイナイト成形温度(550℃以下)
との間のの範囲では、オーステナイトの著しい変
態が起こることなく、棒材が575℃に自然に均一
温度になることができる。更に、第1図に示す場
合、ベイナイトからより好ましいマルテンサイト
への変態を進めるには550℃と300℃との間で少な
くとも3℃/秒インナーカバー以上の冷却速度が
必要である。
棒鋼の第1段階の冷却の上述の2つの目的につ
いて再び説明すると、次の通りである。
冷却が急激であり、棒鋼の直径が多きくなるほ
ど、表面のマルテンサイトの厚さが大きくなる。
例えば、直径がφ=60mmの棒鋼では、104W/
m2・℃の熱交換係数の冷却によつてφ/12=5mm
の厚さのマルテンサイト層が形成される。
−第1図の状態図に相当する鋼種42CD4では圧延
後の直径が150mmまでの棒鋼を104W/m2・℃の
オーダーの熱交換係数の急冷をしてもパーライ
トが形成するのを回避できる。直径が60mm、
100mm、150mmの棒鋼を900℃から平均温度600℃
まで冷却するのに要する時間はそれぞれ7.5秒、
17秒、35秒であり、これは十分に実施可能な長
さの処理装置で行いうる。更に、棒鋼の直径が
大きくなるに従つて、冷却の熱交換係数を大き
くし、鋼の焼入れ性を高くする必要がある(マ
ンガン、モリブデン、ホウ素の添加により)こ
とを注目すべきである。
第2段階、すなわち本発明の方法の段階(b)に於
いて、棒鋼を約550℃に空気中で自然に均熱化す
る処理は一般に1〜2分であつて、これによつて
次が可能となる。
−棒鋼の中心部では、著しいパーライト又はベイ
ナイトへの変態が生ぜずに600℃以下となる、 −マルテンサイトの表面環状層では、500℃以下
への秒のオーダーの自動焼戻しにより靭性が向
上する。
上述の42CD4よりも焼入れ性の弱い特定の鋼種
では、この第2段階の処理に於いて、約625〜650
℃で可成りの量の微細パーライトを形成すること
ができる。この微細パーライトは、特にその微細
な析出によつて硬化しているので、ある種の用途
に適した機械的特性を有し、最終の焼戻しをせず
に使用できる利点がある。焼入れ、焼戻し組織を
必要とする用途よりも制限のゆるやかなこれらの
用途に対しては、第2段階の放冷を雰囲気温度ま
で延長して、段階Cを省略する。
第3段階の処理、段階(c)では、前段の均熱処理
の後に、中心部で本質的にマルテンサイトの組織
を得ようとするならば、関連する鋼のベイナイト
変態の動力学(cane´tique)に匹敵する時間内で
中心部の温度を300℃以下に降下させるような第
2の強制冷却を行う。実際のところ、下部ベイナ
イト(Ms点より若干高い温度で形成される)は
焼戻し状態でマルテンサイトと匹敵する機械的特
性を有するが、550℃と400℃との間の冷却を加速
するだけで十分である。特に焼入れ性の高い鋼種
及び/又は小径のものは放冷又は若干の加速冷却
で十分である。例えば第1図に示した鋼種42CD4
の場合、550℃と300℃との間を4又は5℃/秒以
上の速度で冷却すると棒鋼の中心部に本質的にマ
ルテンサイトからなる組織が得られる。
すべての場合に於いて、第1段階でマルテンサ
イトの表面環状層として形成され、第2段階で自
動焼戻しを受けた層は、第3段階の強制冷却で次
の役割を果たす。
−後のより深部のマルテンサイト変態の際に割れ
が生ずるのを防止する、 −この層は環状の“コルセツト”の如き役割を果
たすので冷却の非対称性により棒鋼が曲がるの
を防止する、 これら2つの役割によつて、第3段階の冷却で
は、第1段階の冷却で要求されるよりもゆるやか
な冷却の回転対称性の基準の設備で実施してもよ
い。
上述の本発明の方法を実施するための装置は次
のものを備えるのが好ましい。
−第1段階:フランス特許出願第7914383号に記
載の如き型式の、熱効率の高い、定水量型の少
なくとも1基の水流函であつて、この内部を移
動する材料はその速度と同一方向の速度で流れ
る水の面で包囲される。この水函を同等の冷却
効率の水噴霧手段と置換えてもよい。
第2段階:1又は平行な複数の棒材を1〜2分の
間自然再等温化させるような走行ピツチを有す
る冷却装置又は冷却床(refroidissir)、 −第3段階:直前の冷却装置の第2の部分上に設
けられた水噴霧の振動ノズル群(rampes)の
装置、或いは上記冷却装置から供給される棒鋼
の水又は油のプールでこれらの棒鋼を連続的に
取出すことが可能なもの(例えば傾斜面を備え
ている)、 上述の装置の機能の態様は冷却の各段階、処理
すべき棒鋼の直径、圧延機出口速度、棒鋼の鋼種
の焼入れ性及び棒鋼の中心部に所望とする組織に
よつて変わる。
従つて、第1段階の冷却に於いては、104W/
m2・℃のオーダーの熱交換係数に対して必要な冷
却時間は棒鋼の直径によつて変化する。圧延機出
口速度及び圧延の仕上げ温度を知ると、必要とす
る冷却の長さを求めることができる。
第2段階の処理では、棒鋼の中心部をパーライ
トに変態させながら周縁部の層を自動焼戻しさせ
るか、或いは鋼種及び直径に応じて中心部の変態
を最大限阻止するかを追及する。
第3段階では、本質的にマルテンサイトからな
る組織が所望ならば、棒鋼の直径が大きくなり、
上部ベイナイトへの変態の機構(cine´tiques)が
急速になる(対象とする鋼の600℃〜300℃の焼入
れ性が重要である)につれて、冷却のモードはよ
り厳しいものとなる。既に詳述の如く、この段階
の冷却を250℃(中心部の温度で)以下まで続け
ることは余り重要ではない。1例では、棒鋼の移
動速度及び棒鋼の焼入れ性に応じて、次のように
断面の平均温度が変化した:約900℃の仕上げ圧
延、第1の水函を通過して900℃から600℃に冷
却、1〜2分の放冷、第2の水函を通過して600
℃から400℃乃至300℃となり、最終の焼戻しとな
る。他の例では、中心部のパーライト組織が認め
られ、第2および第3段階は通常の冷却床で空気
放冷した。
本発明の他の特徴及び効果は添付の第2図、第
3図、第4図及び第5図を参照する以下の説明よ
り明らかとなろう。
第2図では、圧延機21の最終スタンドを出た
棒鋼20はフランス特許出願第79/14383号に記
載の型式の水流が循環する1又は2の函22内を
走行する。棒鋼はエクストラクタ23によつて一
定速度で抽き出され、ブレーキロール群24上で
停止するよう減速される。揺動装置25によつて
可動縦材を備える冷却床29上に棒鋼を配置し、
棒鋼の並進及び回転を確実にする“走行ステツ
プ”の移動を行わせる。冷却床29は3つの区域
26,27及び28aからなる。区域26は本発
明の段階(b)の自然冷却に対応する。区域27は区
域28aによつて行われる強制冷却後の棒鋼の自
然冷却に対応するが、区域27で最終の焼戻しを
開始してもよい。区域28aは本発明の段階(c)の
強制冷却に対応する。この実施例では、(c)の強制
冷却は棒鋼と平行で、処理が棒鋼の長さに沿つて
均一となるように十分な往復運動をする水噴射ノ
ズルによつて行われる。
第3図は、段階(c)の冷却以外は第2図と同一で
ある。本実施例では段階(c)の強制冷却は水又は油
のプールに棒鋼を漸次浸漬することによつて区域
28(b)で行う。このプールは傾斜面(図示せず)
を備えて棒鋼を漸次導入、抽出するのが好まし
い。
第3図に示す装置によつて直径60mmの棒鋼の中
心部を強度1000N/mm2、シヤルビー靭性Vを
60J/cm2に鋼種42CD4を用いて処理することがで
きる。
第4図は、鋼種42CD4の棒鋼の中心部であつ
て、γ→αの変態の状態を温度−時間のダイヤグ
ラムで示し、曲線41は60mmの直径、曲線42は
100mmの直径、曲線43は150mmの直径の場合をそ
れぞれ示す。これらの冷却は次の場合に該当す
る。
−本発明に従い、(段階(a)で)900℃から600℃を
各棒鋼の平均温度が急速に通過するように、
104W/m2・℃のオーダーの平均熱交換係数の
水流函を棒鋼が通過する。
−次いで、(段階(b)で)雰囲気温度まで空気中で
自然冷却する。この場合、段階(c)の強制冷却は
省略した。
第4図には次の事項が示されている。
−800℃(この鋼のA3点)からの熱サイクル4
1,42,43, −曲線44はオーステナイト変態の開始を示す。
−曲線45はγ→αの変態の25%に対応する。
−曲線46は50%の変態に対応する。
−曲線47は75%の変態に対応する。
−曲線48は変態の終了に対応する。
第5図は第4図と類似のものであるが、この図
で示す処理では熱交換係数が103W/m2・℃の本
発明の第3番目の冷却(段階C)を行つた。
第4図と第5図を比較すると、第3番目の冷却
を加速することによつて3種の直径の棒鋼の中心
部に300℃以下で形成される組織(マルテンサイ
ト)が50%以上となることが解る。
第4図に示す直径60mmの棒鋼では、ベイナイト
変態は中心からφ/154mmの範囲で実現し、環
状周縁部は自己焼戻しマルテンサイトからなる。
この棒鋼に500℃で1時間の焼戻しを行うことに
よつて、約1000N/mm2の機械的強度が全断面でほ
ぼ均一に実現される。しかしながら、棒鋼の中心
部のシヤルピーV値は雰囲気温度で40J/cm2にす
ぎなかつた。
前回と同一の第1の強制冷却と、600−550℃へ
の1分間の自然冷却に対応する段階(b)と、
103W/m2・℃のオーダーの平均熱交換係数で特
徴づけられる100℃までの冷却に対応する段階(c)
とからなる本発明に従う完壁な処理を選ぶと、直
径60mmの棒鋼の中心部の冷却は第5図の曲線41
に従う。このとき棒鋼の全断面にわたつてマルテ
ンサイト変態が得られる(かなり効率の悪くなる
油焼入れを最後にすると中心部は70%のマルテン
サイトとなる)。100及び150mmの直径の棒鋼では、
中心部でほぼ4分の3の変態が400℃以下で起こ
り、約50%のマルテンサイトが得られる。すべて
の場合に於いて、600℃で1時間の焼戻しによつ
て約1000N/mm2の強度と60J/cm2以上の雰囲気温
度でのシヤルピーV値が得られる。
上述の実施例より明らかなとおり、本発明の方
法では棒鋼の直径及び所望の機械的特性に応じて
熱処理を柔軟に変更することが可能である。更
に、“パーライトの鼻部”(γ→α変態が600℃ま
で潜伏る期間)を有し且つ上部ベイナイト領域で
の変態がゆるやかな経済的な鋼種(例えばMo-
鋼等)を用いて、高価な添加元素を最大限節約す
ることができる。
更に本発明の方法では低仕上温度(約850℃)
の圧延を利用することができ、この場合、γ→α
変態の際に変形し、未再結晶していないオーステ
ナイトを利用できるので好都合である。この変形
オーステナイトの結晶欠陥は、オーステナイトの
回復が困難となるように急冷すると、微細な焼入
れ組織となるので興味深い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、機構構造用鋼42CD4(C:0.42%、
Mn:0.7%、Cr:1%、Mo:0.20%)を850〜
900℃に加熱して粒度が20μmのオーステナイト
組織にしたものを連続冷却したときの変態の状態
を示すグラフである。第2図は本発明の1実施例
に従う装置の概略図である。第3図は本発明の他
の実施例に従う装置の概略図である。第4図は本
発明の簡略な方の処理により鋼種42CD4で3種の
直径の棒鋼を処理したときの変態状態を示すグラ
フである。第5図は本発明の完全な方の処理によ
り鋼種42CD4で3種の直径の棒鋼を処理したとき
の変態状態を示すグラフである。 (主な参照番号)、1:準安定オーステナイト
領域、2:マルテンサイト領域、3:フエライト
領域、4:パーライト領域、5:ベイナイト領
域、20:棒鋼、21:圧延機仕上スタンド、2
2:水函、29:冷却床、41:直径60mmのとき
の冷却サイクル、42:直径100mmのときの冷却
サイクル、43:直径150mmのときの冷却サイク
ル、44:オーステナイトの変態開始、45:25
%のγ→α変態、46:50%のγ→α変態、4
7:75%のγ→α変態、48:γ→α変態の終
了。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 機械構造物用にそのまま使用可能な合金鋼棒
    材の熱処理方法において、 熱間圧延工程中に上記合金鋼棒材を下記の連続
    した3段階の焼入れを施すことを特徴とする方
    法: (a) 圧延直後に、移動中の棒材を104W/m2・℃
    のオーダーの熱伝達係数で強制冷却して上記棒
    材の断面の平均温度を600〜550℃まで急速に降
    下させ、 (b) 次いで、空中で放冷して上記棒材の断面の温
    度を約550℃のほぼ等温度状態とし、 (c) 次いで、段階(a)での冷却よりゆるやかな強制
    冷却を上記棒材に再度施して、使用した鋼が主
    としてマルテンサイト変態およびベイナイト変
    態するのに適した時間の間、上記棒材の中心部
    の温度を約300℃以下に下降させる。 2 上記段階(a)の強制冷却を少なくとも1つの水
    函22中で実施し、この水函22中では水流が棒
    材と同一直線方向に流され且つ上記棒材が水流に
    よつて取囲まれ、棒材は圧延された棒材の直径に
    応じて水函22中を横断するようになつているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の熱
    処理方法。 3 上記段階(a)の強制冷却を水噴霧によつて実施
    し、この水噴中、走行中の棒材に5×103W/
    m2・℃以下の平均熱伝達係数で水を噴霧させるよ
    うになつていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の熱処理方法。 4 上記段階(b)と(c)との冷却を、棒材に一定の
    “送りピツチ”の並進運動とゆつくりした回転運
    動とを行わせる可動縦材と、強制冷却手段とを有
    する冷却装置中で実施することを特徴とする特許
    請求の範囲第1〜3項のいずれか一項に記載の熱
    処理方法。 5 上記強制冷却手段が水噴霧手段によつて構成
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第4
    項に記載の熱処理方法。 6 上記水噴霧手段が、冷却すべき棒材の軸線と
    平行に往復運動することを特徴とする特許請求の
    範囲第5項に記載の熱処理方法。 7 上記強制冷却手段が水または油のプールで構
    成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    4項に記載の熱処理方法。 8 上記プールが、冷却すべき棒材の導入と抽出
    を漸次行うための2つの傾斜面を備えていること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の熱処
    理方法。 9 上記冷却装置の後方に、焼戻しステーシヨン
    が配置されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項〜第8項のいずれか一項に記載の熱処理
    方法。
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