JPH0335306B2 - - Google Patents

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JPH0335306B2
JPH0335306B2 JP59023798A JP2379884A JPH0335306B2 JP H0335306 B2 JPH0335306 B2 JP H0335306B2 JP 59023798 A JP59023798 A JP 59023798A JP 2379884 A JP2379884 A JP 2379884A JP H0335306 B2 JPH0335306 B2 JP H0335306B2
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JP
Japan
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group
compound
reaction
formula
acid
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JP59023798A
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Kinji Hashimoto
Kyoto Goto
Yoshiaki Tsuda
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明はナフトキノン及びナフトハイドロキノ
ン誘導体に関する。 発明の構成 本発明のナフトキノン及びナフトハイドロキノ
ン誘導体は、文献未載の新規化合物であり、下記
一般式(1)で表わされる。 〔式中環Aは
【式】又か
【式】を示 す。R1は低級アルキル基を示す。環Aが
【式】である場合、R2はカルボキシル基、ア ルケニルオキシカルボニル基、置換基としてN,
N−ジ低級アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホ
リノ及びフエニル基から選ばれる基を有すること
のある低級アルコキシカルボニル基、置換基とし
てカルボキシルもしくはフエニル低級アルコキシ
カルボニル基を有する低級アルケニル基又は置換
基としてカルボキシルもしくは低級アルコキシカ
ルボニル基を有する低級アルキル基を示す。環A
【式】である場合、R2は低級アルコキシカ ルボニル基を示す。〕 上記一般式(1)で表わされる本発明化合物は、抗
炎症作用、強心作用、抗アレルギー作用、血小板
凝集阻止作用、降圧作用等を有し、抗炎症剤、強
心剤、抗アレルギー剤、血栓防止剤及び抗高血圧
剤等の医薬として有用である。しかして上記一般
式(1)中環Aが
【式】を示す化合物(ハイドロ キノン化合物)及び同環Aが
【式】を示す化 合物(キノン化合物)は、生体内の酸化−還元系
を考慮すれば、容易に相互に変換され得るもので
あり、この面よりその生理学的意義において同義
である。 上記一般式(1)において、低級アルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基を例示
できる。 アルケニルオキシカルボニル基としては、例え
ばビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボ
ニル、2−ブテニルオキシカルボニル、3−ブテ
ニルオキシカルボニル、1−メチル−2−プロペ
ニル−オキシカルボニル、2−ペンテニルオキシ
カルボニル、2−ヘキセニルオキシカルボニル、
プレニルオキシカルボニル、ゲラニルオキシカル
ボニル、ネリルオキシカルボニル、フアルネシル
オキシカルボニル、ゲラニルゲラニルオキシカル
ボニル基等の炭素数3〜16のアルケニルオキシカ
ルボニル基を例示できる。 置換基としてN,N−ジ低級アルキルアミノ
基、ピペリジノ基、モルホリノ基及びフエニル基
から選ばれる基を有することのある低級アルコキ
シカルボニル基としては、例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、tert−ブトキシカルボニル、ヘキシルオキ
シカルボニル基等の無置換の炭素数1〜6のアル
コキシ基を有するカルボニル基及びジメチルアミ
ノメトキシカルボニル、ジエチルアミノメトキシ
カルボニル、ジイソプロピルアミノメトキシカル
ボニル、メチルエチルアミノメトキシカルボニ
ル、2−(ジメチルアミノ)エトキシカルボニル、
2−ジエチルアミノ−2−メチルエトキシカルボ
ニル、4−(ジメチルアミノ)ブトキシカルボニ
ル、ピペリジノメトキシカルボニル、2−ピペリ
ジノエトキシカルボニル、2−ピペリジノ−2−
メチルエトキシカルボニル、4−ピペリジノブト
キシカルボニル、2−モルホリノエトキシカルボ
ニル、3−モルホリノプロポキシカルボニル、フ
エニルメトキシカルボニル、2−フエニルエトキ
シカルボニル、3−フエニルプロボキシカルボニ
ル、4−フエニルブトキシカルボニル基等の置換
基を有する上記アルコキシカルボニル基を例示で
きる。 置換基としてカルボキシル基又はフエニル低級
アルコキシカルボニル基を有する低級アルケニル
基としては、例えば2−カルボキシルビニル、3
−カルボキシルアリル、4−カルボキシル−2−
ブテニル基等のカルボキシル基を有する炭素数1
〜4のアルケニル基及び例えばベンジルオキシカ
ルボニル、α−フエネチルオキシカルボニル、β
−フエネチルオキシカルボニル、1−フエニルプ
ロピルオキシカルボニル、2−フエニルプロピル
オキシカルボニル、3−フエニルプロピルオキシ
カルボニル、1−フエニルブチルオキシカルボニ
ル、2−フエニルブチルオキシカルボニル、3−
フエニルブチルオキシカルボニル、4−フエニル
ブチルオキシカルボニル、1−フエニルペンチル
オキシカルボニル、3−フエニルペンチルオキシ
カルボニル、5−フエニルペンチルオキシカルボ
ニル、1−フエニルヘキシルオキシカルボニル、
3−フエニルヘキシルオキシカルボニル、5−フ
エニルヘキシルオキシカルボニル、1,1−ジメ
チル−2−フエニルエチルオキシカルボニル基等
のアルコキシ部分の炭素数が1〜6であるフエニ
ルアルコキシカルボニル基を有する上記低級アル
ケニル基を例示できる。 置換基としてカルボキシルもしくは低級アルコ
キシカルボニル基を有する低級アルキル基として
は、例えばカルボキシルメチル、2−カルボキシ
ルエチル、1−カルボキシルエチル、3−カルボ
キシルプロピル等のカルボキシル基を有する炭素
数1〜4のアルキル基及び例えばメトキシカルボ
ニルメチル、2−メトキシカルボニルエチル、エ
トキシカルボニルメチル、3−プロポキシカルボ
ニルプロピル、ブトキシカルボニルメチル、2−
ヘキシルオキシカルボニルエチル、1−エトキシ
カルボニルエチル等のアルコキシ部分の炭素数が
1〜5であるアルコキシカルボニル基を有する上
記低級アルキル基を例示できる。 本発明の上記一般式(1)で表わされる化合物は、
例えば下記反応工程式に示す方法により製造する
ことができる。 〔式中R1は前記に同じ。R3はホルミル基、カ
ルボキシル基又はカルボキシル低級アルケニル基
又はカルボキシル低級アルキル基を示す。R4
カルボキシル基、カルボキシル低級アルケニル基
又はカルボキシル低級アルキル基を示す。R5
アルケニルオキシカルボニル基、置換基として
N,N−ジ低級アルキルアミノ、ピペリジノ、モ
ルホリノ及びフエニル基から選ばれる基を有する
ことのある低級アルコキシカルボニル基、置換基
としてフエニル低級アルコキシカルボニル基を有
する低級アルケニル基又は低級アルコキシカルボ
ニル低級アルキル基を示す。〕 反応工程式−1によれば、一般式(2)の化合物を
酸化することにより一般式(1−a)で表わされ
る本発明化合物を収得できる。上記酸化反応は、
好ましくはジヨーンズ試薬(Jones reagent、ク
ロム酸、濃硫酸及び水の混合物)を用いることに
より実施され、これにより所望の化合物(1−
a)を容易に効率よく収得できる。殊にジヨーン
ズ試薬は、それ自体安価で入手容易であるに加
え、その利用によればアルデヒドのカルボン酸へ
の酸化反応と、ナフタレン環のキノン環への酸化
が一段階で実施できる利点がある。上記ジヨーン
ズ試薬としては代表的にはフイーザーらの成文
〔Reagents for Organic Synthesis,vol1,142
(1967)〕に示す方法に従い調製したもの
(CrO370g、水500ml及び濃H2SO461mlの混合物)
を使用できる。該試薬の使用量は適宜決定できる
が、通常クロム酸量として原料化合物(2)に対して
当モル〜20倍モル、好ましくは当モル〜8倍モル
とされるのがよい。該試薬を用いた酸化反応は、
例えばアセトン、ジオキサン、エーテル等、好ま
しくはアセトンを溶媒として、約0〜50℃、好ま
しくは0〜25℃の温度条件下に、原料化合物(2)の
種類に応じて約5分〜40時間を要して行なわれ
る。即ち原料化合物(2)として、R3がホルミル基
の化合物を用いる場合、その酸化反応は、通常約
12〜30時間で完結し、R3がホルミル基以外の場
合約5〜30分で終了する。かくして一般式(1−
a)の本発明化合物を得る。 一般式(1−a)の本発明化合物は、これをエ
ステル化することにより容易に一般式(1−b)
の本発明化合物とすることができる。このエステ
ル化反応は、通常のカルボン酸類とアルコール類
とのエステル化反応、例え酸触媒を用いる脱水反
応によることもできるが、好ましくはアルカリ存
在下での、一般式(1−a)の化合物(カルボン
酸)とハライド類との脱酸反応によるのがよい。
ここでハライド類としては上記一般式(1−b)
のR5で定義されるエステルに相当するアルケニ
ルハライド及び置換もしくは非置換の低級アルキ
ルハライドを使用できる。その例としては例え沃
化メチル、塩化エチル、沃化イソプロピル、臭化
プレニル、臭化ゲラニル、塩化フアルネシル、臭
化ネリル、臭化ゲラニルゲラニル、塩化ジエチル
アミノメチル、N−(2−クロロエチル)モルホ
リン、N−(2−クロロエチル)ピペリジン、塩
化β−ジエチルアミノエチル、臭化ベンジル、塩
化ベンジル等を例示できる。アルカルとしてはピ
リジン、トリエチルアミン等の有機アミン類、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム等を例示することが
できる。上記エステル化反応(脱酸反応)は、通
常例えばN,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テ
トラヒドロフラン(THF)等の極性溶媒中、約
20〜50℃の温度条件下に有利に行なわれ、約2〜
24時間で終了する。上記アルカリ及びハライド類
の使用量は任意に決定されるが、通常一般式(1
−a)の化合物に対してそれぞれ約1〜10倍、好
ましくは約1〜5倍とされる。かくして一般式
(1−b)の本発明化合物を得る。 〔式中R1及びR2は前記に同じ〕 上記一般式(1−c)で表わされる本発明化合
物(キノン化合物)は、これを常法に従い還元す
ることにより、一般式(1−d)で表わされる本
発明化合物(ハイドロキノン化合物)に変換でき
る。この還元反応は、例えば塩化第1錫、水素化
ホウ素ナトリウム、ナトリウムハイドロサルフア
イド等を用いる通常の方法により、又はよく知ら
れた接触水添用触媒を用いる通常の接触還元方法
により行ない得る。例えば塩化第1錫を用いる場
合、反応は塩酸酸性とした含水アルコール中で、
化合物(1−c)に対して当モル〜3倍モル量の
SnCl2・2H2Oを用い約−20〜30℃で行なわれる。
水素化ホウ素ナトリウムの場合、反応は好ましく
はアルコール中で、化合物(1−c)の約1/2
〜3倍モル量の水素化ホウ素ナトリウムを用い、
約0〜30℃で実施される。ナトリウムハイドロサ
ルフアイドの場合、これは約10%前後の水溶液形
態で用いられ、反応はアセトン、エーテル、ジオ
キサン等の溶媒中で約0℃〜沸点の範囲の温度で
進行する。更に接触水添用触媒例えば5%Pd−
カーボン、PtO2等を用いる場合、之等の通常の
触媒量用い、アルコール、酢酸エチル、ジメチル
ホルムアミド、エーテル、ヘキサン等の溶媒中、
常圧〜3気圧の圧力下に水添することにより反応
は完結する。 また上記一般式(1−d)の本発明化合物は、
空気酸化や塩化第二鉄、酸化銀等の酸化剤を用い
て常法に従い、容易に酸化され、一般式(1−
c)の化合物とすることができる。上記塩化第二
鉄は通常水溶液形態で化合物(1−d)に対し当
モル〜20倍モル用いられ、この場合、反応は塩酸
酸性としたテトラヒドロフラン、アルコール等の
溶媒中で約0〜30℃で実施される。また酸化銀は
化合物(1−d)に対し当モル〜20倍モル用いら
れ、この場合、反応はエーテル、アセトン、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等の溶媒中、約0〜
30℃で行なわれる。 前記反応工程式−1において出発原料として用
いる一般式(2)の化合物中、R3がホルミル基以外
の化合物は、新規化合物であり、これらは夫々以
下の反応工程式−3に示す方法に従い製造するこ
とができる。 〔式中R1は前記に同じ。R′3はホルミル基を示
す。〕 反応工程式−3によれば、一般式(2)′で表わさ
れる公知のアルデヒドにマロン酸を縮合させるこ
とにより化合物(3)を収得できさらに該化合物(3)を
還元することにより化合物(4)を収得できる。 アルデヒド(2)′とマロン酸との縮合は、例えば
オーガニツク シンセシス(Organic
Synthesis)第4巻第327頁に記載の方法に準じて
行われる。即ちピリジン溶媒中アルデヒド(2)′の
1モルをマロン酸の2モルとを少量のピペリジン
の存在下に、60〜100℃程度に加熱することによ
り行なわれる。 次の工程である化合物(3)の還元反応は、例えば
Pd−カーボン、PtO2、ラネーニツケル等の従来
公知の触媒を用い、常圧〜100気圧、好ましくは
常圧下にて水素で接触還元することにより行なわ
れる。反応溶媒としては、化合物(3)の溶解性を考
慮してDMF、DMF−メタノール、DMF−エタ
ノール等が好ましい。上記還元反応は、通常室温
〜50℃付近にて行なうのが好ましく、一般に2時
間〜10日間で終了する。 〔式中R1及びR′3は前記に同じ。Xはハロゲン
原子を示す。〕 反応工程式−4によれば、化合物(2)′のアルデ
ヒド基(R′3)を還元してヒドロキシメチル基と
し、該ヒドロキシル基をハロゲン化によりハロゲ
ン原子に変換し、更に該ハロゲン原子をシアノ化
によりシアノ基とし、最後に加水分解することに
よりカルボキシル基として化合物(8)を収得でき
る。 化合物(2)′の還元反応は、例えばNaBH4
LiAlH4等の還元剤を用いて通常の方法により実
施できる。 化合物(6)は、上記方法で得られた化合物(5)をハ
ロゲン化することにより得られる。該ハロゲン化
反応も公知のハロゲン化剤、例えば三臭化リン、
塩化チオニル、オキシ塩化リン等を用いて通常の
方法に従い実施できる。化合物(6)のハロゲン原子
としては、例えば、フツ素、臭素、塩素、沃素等
があげられる。 さらに次の工程のシアノ化反応は、通常極性溶
媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)等の溶
媒中、当モル〜20倍モルのNaCNあるいはKCN
を用いて行なわれる。上記反応系内には、触媒量
のG18−クラウン・6を加えることができ、これ
により反応は室温で良好に進行するが、適宜約30
〜80℃に加温してもよい。 かくして得られる化合物(7)の加水分解反応は、
常法に従い行ない得るが、好ましくはアルカリ加
水分解によるのがよい。これは例えばエタノー
ル、エチレングリコール等の80〜180℃程度の沸
点を有するアルコール溶媒中、水酸化アルカリ例
えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の存在
下に80〜160℃に加熱することにより行なうこと
ができる。 〔式中R1は前記に同じ。R′は低級アルキル基
を示す。〕 反応工程式−5によれば、化合物(7)をアルキル
化することにより化合物(9)が得られさらにこれを
反応工程式−4と同様の方法により加水分解する
ことにより化合物(10)が得られる。 化合物(7)のアルキル化反応は、塩基の存在下
に、上記例示の低級アルキルハライドを用いて行
なわれる。一般に塩基として強塩基例えばn−
BuLi、NaH、NaNH2等を用いる場合ジアルキ
ル体の副生が知られている。その為、化合物(9)の
製造は、好ましくは適当な有機溶媒と水性水酸化
アルカリとの二相条で相間移動触媒として四級ア
ンモニウム塩を用いて実施され、これにより選択
的に目的とするモノアルキル体を収得できる。上
記において四級アンモニウム塩としては、例えば
テトラ−n−ブチルアンモニウムハライド、硫酸
テトラ−n−ブチルアンモニウム等を、有機溶媒
としては例えばジクロルメタン、四塩化炭素、ベ
ンゼン等を夫々例示できる。また水性水酸化アル
カリとしては、約5〜10%の水溶液を有利に用い
得る。上記アルキル化反応は、好ましくは原料化
合物に対し、約1〜6倍モル量の低級アルキルハ
ライドを用い、攪拌下、約20〜50℃で約2〜16時
間を要して行なわれる。 上記各反応行程により得られる目的物は、慣用
の分離手段、例えば溶媒抽出、再結晶、カラムク
ロマトグラフイー等により容易に単離精製するこ
とができる。 また本発明化合物(1)中、遊離のカルボキシル基
を有するもの及びアミンを含むものは、夫々アル
カリ金属塩例えばナトリウム塩、カリウム塩等や
アルカリ土類金属塩例えばカルシウム塩、マグネ
シウム塩等並びにマレイン酸、フマール酸、クエ
ン酸、シユウ酸等の有機酸及び塩酸、硫酸、リン
酸等の無機酸の付加塩とすることができる。之等
の塩形成反応は常法に従つて行なうことができ
る。かくして得られる塩類も亦、遊離形態の本発
明化合物と同様の薬理活性を有しており、本発明
範囲に包含される。更に本発明化合物には光学異
性体や幾何異性体が考えられ、かかる異性体も亦
本発明範囲に含まれるものである。 実施例 以下、本発明化合物を製造するための原料化合
物の製造例を参考例として挙げ、次いで本発明化
合物の製造例を実施例として挙げる。 参考例 1 β−〔2−(1,4,5,8−テトラメトキシ)
ナフチル〕アクリル酸の製造 4.2gのマロン酸を10mlのピリジンに55℃にて
溶解する。この溶液に1,4,5,8−テトラメ
トキシ−2−カルボアルデヒド5.6g及びピペリ
ジン0.3mlを加え、80〜85℃に30分を要して昇温
する。同温度条件下、1時間攪拌し、次いで3時
間還流する。冷後水中に移し、濃塩酸で酸性にし
て結晶を析出させる。これを取し、水洗後、乾
燥して、5gの目的化合物を黄色結晶として得
る。このものを、シリカゲルクロマトグラフイー
(クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製
して、融点200〜202℃の純品を得る。 参考例 2 3−〔2−1,4,5,8−テトラメトキシ)
ナフチル〕プロピオン酸の製造 参考例1で得たアクリル酸誘導体10gをDMF
−エタノール(1:1)100mlに溶解し、Pd−カ
ーボン1gの存在下に常圧、室温で接触還元させ
る。7日後Pd−カーボンを別し、液を濃縮
し、得られる結晶をシリカゲルクロマトグラフイ
ー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製
して、8.6gの目的化合物を白色結晶として得る。 参考例 3 1,4,5,8−テトラメトキシ−2−ヒドロ
キシメチルナフタレンの製造 1,4,5,8−テトラメトキシ−2−ナフタ
レンカルボアルデヒド4.5gをエタノール70ml及
びテトラヒドロフラン35mlに溶解し、氷冷下、
NaBH41gを徐々に加える。30分攪拌を続けた
後、溶媒を留去し、酢酸エチル抽出を行ない、溶
媒を留去して粗生成物を得る。これをジクロルメ
タンに溶解し、ヘキサンを加えて再結晶させて、
目的化合物4.7gを白色結晶として得る。 融点 109〜110℃ 1H−NMR(CDCl3、TMS) δppm=2.60(S,1H)、3.88(S,3H)、3.90
(S,3H)、3.92(S,3H)、3.96(S,3H)、
4.83(bs,2H)、6.80(S,2H)、6.90(S,
1H) 参考例 4 2−ブロモメチル−1,4,5,8−テトラメ
トキシナフタレンの製造 参考例−3で得た2−ヒドロキシメチル−1,
4,5,8−テトラメトキシナフタレン1gをエ
チルエーテル50mlに懸濁させ、室温攪拌下に、3
臭化リン600mgを加え、さらに3時間攪拌する。
有機層を5%NaHCO3で洗い、さらに水洗、乾
燥、溶媒留去して、目的化合物1.1gを淡黄色結
晶として得る。このものはジクロルメタンに溶解
後ヘキサンで再結晶できる。 融点 102〜103℃ 1H−NMR(CDCl3、TMS) δppm=3.86(S,3H)、3.88(S,3H)、3.93
(S,6H)、4.74(S,2H)、6.85(S,3H) 参考例 5 1,4,5,8−テトラメトキシ−2−ナフタ
レンアセトニトリルの製造 参考例−4で得た2−ブロモメチル−1,4,
5,8−テトラメトキシナフタレン1.1gを
DMSO15ml及びCH3CN10mlに溶解し、
NaCN300mg及びC18クラウン−6の10mgを加え、
16時間室温で攪拌する。反応物を水に投入し、酢
酸エチルで抽出後、溶媒を留去して粗生成物を得
る。これをn−ヘキサン及び酢酸エチルで再結晶
して目的化合物800mgを白色結晶として得る。 融点 103〜103℃ 1H−NMR(CDCL3、TMS) δppm=3.77(S,3H)、3.89(S,3H)、3.91
(S,2H)、3.93(S,3H)、3.95(S,3H)、
6.85(S,2H)、6.87(S,1H) 参考例 6 1,4,5,8−テトラメトキシ−2−ナフタ
レン酢酸の製造 参考例5で得た1,4,5,8−テトラメトキ
シ−2−ナフタレンアセトニトリル800mgを、エ
チレングリコール8mlに溶解し、NaOH1gを加
え、135℃で40分間加熱する。水に移した後、水
層を酸性にし、クロロホルムで抽出し、溶媒を留
去して粗生成物を得、これをジクロロメタンに溶
解後、ヘキサンで再結晶して、目的化合物650mg
を白色結晶として得る。 融点 143〜144℃ 1H−NMR(CDCl3、TMS) δppm=3.75(S,3H)、3.83(S,2H)、3.87
(S,3H)、3.91(S,6H)、6.76(S,1H)、
6.81(S,2H)、9.02(bs,1H) 参考例 7 1,4,5,8−テトラメトキシ−α−メチル
−2−ナフタレンアセトニトリルの製造 参考例−5で得た1,4,5,8−テトラメト
キシ−2−ナフタレンアセトニトリル200mgと硫
酸テトラ−n−ブチルアンモニウム400mgとをジ
クロルメタン2mlに溶解し、水性NaOH(2.3gを
水29mlに溶解する)1.5mlを加え、さらにヨウ化
メチル340mgを加え、室温4時間はげしく攪拌す
る。有機層を分離し、乾燥、留去して粗生成物を
得る。これをシリカゲルクロマトグラフイー(エ
チルエーテル:ヘキサン=1:3)で精製して、
1,4,5,8−テトラメトキシ−α−メチル−
2−ナフタレンアセトニトリル130mgを白色結晶
として得る。 1H−NMR(CDCl3、TMS) δppm=1.65(d,j=7.5,3H)、3.78(s,
3H)、3.87(s,3H)、3.91(s,3H)、3.95
(s,3H)、4.53(q,J=7.5,1H)、6.84
(s,2H)、6.90(s,1H) 参考例 8 1,4,5,8−テトラメトキシ−α−メチル
−2−ナフタレン酢酸の製造 参考例−7で得た1,4,5,8−テトラメト
キシ−α−メチル−2−ナフタレンアセトニトリ
ルを参考例6と同様の方法により加水分解して白
色結晶の目的化合物を得る。 mP=118〜119℃ 1H=NMR(CDCl3、TMS) δppm=1.51(d,J=7.2,3H)、3.78(S,
3H)、3.85(S,3H)、3.88(S,3H)、3.90
(S,3H)、4.46(q,J=7.2,1H)、6.80
(S,2H)、6.83(S,1H)、10.13(bs,1H) 実施例 1 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン−
6−カルボン酸(化合物1)の製造 1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−
2−カルボアルデヒド4gをアセトン100mlに溶
解し、氷冷下、ジヨーンズ試薬(クロム酸14g、
水100ml及び濃硫酸12mlの混合物)80mlをゆつく
り加える。室温にて16時間放置後、水に移し、ク
ロロホルムで抽出する。抽出液を硫酸マグネシウ
ム(MgSO4)で乾燥後、濃縮し、シリカゲルク
ロマトグラフイー(クロロホルム:メタノール=
3:1)で精製して、標記化合物3.4g(収率89
%)を赤黄色結晶として得る。 実施例 2 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン−
6−酢酸(化合物10)の製造 1,4,5,8−テトラメトキシナフタレン−
2−酢酸3gをアセトン60mlに溶解し、氷冷下、
ジヨーンズ試薬10mlを滴下する。10分後、反応混
合物を水に移し、クロロホルムで抽出する。以後
実施例1と同様に処理して得られる粗生成物を、
シリカゲルクロマトグラフイー(クロロホルム:
メタノール=30:1から10:1)て精製して、標
記化合物1.2g(収率44%)を黄色結晶として得
る。 上記と同様にして、後記表に示す化合物11,12
及び14の各化合物を得る。 実施例 3 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン−
6−カルボン酸エチルエステル(化合物2)の
製造 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン−
6−カルボン酸260mgをDMF6mlに溶解し、炭酸
カリウム、150mg、次いで臭化エチル300mgを加
え、室温3.5時間攪拌する。その後、反応混合物
を水にうつし、酢酸エチルで抽出する。有機層を
水洗、乾燥、濃縮して得られた粗生成物をシリカ
ゲルクロマトグラフイー(エーテル:ヘキサン=
2:1)で精製して標記化合物180mg(収率62%)
を黄色結晶として得る。 上記と同様にして、後記表に示す化合物3〜
9、13及び15の各化合物を得る。尚化合物5〜7
は、上記と同様にして得られた化合物をエーテル
に溶解後、クエン酸又はシユウ酸のエーテル溶液
を加え、析出物を取、乾燥することによりクエ
ン酸塩又はシユウ酸塩の形態とすることができ
る。 実施例 4 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトハイバロ
キノン−6−カルボン酸エチルエステル(化合
物16)の製造 5,8−ジメトキシ−1,4−ナフトキノン−
6−カルボン酸エチルエステル60mgを、酢酸エチ
ル8mlに溶解し、10%パラジウム−炭素20mgを加
え、水素雰囲気下、常圧、室温にて、接触還元す
る。3時間攪拌後、触媒を別し、液を濃縮し
て標記化合物60mgを淡黄色結晶として得る。 次に、上記各実施例で得られた本発明化合物及
びその物性(融点、 1H−NMR分析結果)を表
記する。尚 1H−NMR分析において化合物1、
11及び12はDMSO−d6を、化合物2〜9、13、
15及び16はCDCl3を、また化合物10及び14は
CDCl3+CD3OD(5/1)をそれぞれ溶媒とし、
TMSを内部標準物質として測定した。また化合
物5及び6の該 1H−NMR分析結果は、遊離塩
基形態の各化合物の測定値である。
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 [式中、環Aは【式】又は【式】を示 す。 R1は低級アルキル基を示す。環Aが【式】 である場合、R2はカルボキシル基、アルケニル
    オキシカルボニル基、置換基としてN,N−ジ低
    級アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ及び
    フエニル基から選ばれる基を有することのある低
    級アルコキシカルボニル基、置換基としてカルボ
    キシルもしくはフエニル低級アルコキシカルボニ
    ル基を有する低級アルケニル基又は置換基として
    カルボキシルもしくは低級アルコキシカルボニル
    基を有する低級アルキル基を示す。環Aが
    【式】である場合、R2は低級アルコキシカル ボニル基を示す。] で表わされるナフトキノンおよびナフトハイドロ
    キノン誘導体。
JP59023798A 1984-02-10 1984-02-10 ナフトキノン及びナフトハイドロキノン誘導体 Granted JPS60169439A (ja)

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