JPH0331694Y2 - - Google Patents
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- JPH0331694Y2 JPH0331694Y2 JP1984024281U JP2428184U JPH0331694Y2 JP H0331694 Y2 JPH0331694 Y2 JP H0331694Y2 JP 1984024281 U JP1984024281 U JP 1984024281U JP 2428184 U JP2428184 U JP 2428184U JP H0331694 Y2 JPH0331694 Y2 JP H0331694Y2
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- polybutylene terephthalate
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Landscapes
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、合成樹脂発泡シートを主材とする食
品容器、特に電子レンジでそのまま加熱・調理す
るのに好適な食品容器に関する。
品容器、特に電子レンジでそのまま加熱・調理す
るのに好適な食品容器に関する。
最近、電子レンジでそのまま加熱調理(可温処
理も含む)できる食品収納容器が種々の食品につ
いての包装容器として市場に供されている。この
ような食品容器について通常望まれる性能は、 (イ) 食品収納状態で加熱しても実質的に寸法変化
や変形を生じない耐熱性を有すること。
理も含む)できる食品収納容器が種々の食品につ
いての包装容器として市場に供されている。この
ような食品容器について通常望まれる性能は、 (イ) 食品収納状態で加熱しても実質的に寸法変化
や変形を生じない耐熱性を有すること。
(ロ) 食品収納状態で片端を持つて保持できる程度
の剛性を有すること。
の剛性を有すること。
(ハ) 加熱調理後、直接手で持てる程度の断熱性を
有すること。
有すること。
(ニ) いつたん加熱すれば収納食品の保温性がよい
こと。
こと。
(ホ) 耐水性、耐油性を有すること。
(ヘ) 食品衛生上問題のないこと。
(ト) 外観上好ましい印象を与えること。
等である。
従来より、加熱調理可能な食品収納容器として
は、紙とポリエステル樹脂との複合材料からなる
容器が用いられているが、この容器は、上記(イ)(ロ)
(ハ)および(ニ)の点で充分満足できるものではなく、
例えば電子レンジでの加熱時にラツプフイルムの
収縮力あるいは水蒸気圧に抗しきれずに変形を起
したり、加熱調理後に手で持つた場合に熱く取扱
い難い、加温した食品が冷え易い、といつた欠点
を有していた。その上、前記容器は基材が紙であ
るため、その製造において容器状とするにはコー
ナー部分を重ね合せる必要があり、殊に剛性の高
い厚肉の容器や深絞り容器あるいは複雑な形状の
容器の製造が困難であるという問題点があつた。
は、紙とポリエステル樹脂との複合材料からなる
容器が用いられているが、この容器は、上記(イ)(ロ)
(ハ)および(ニ)の点で充分満足できるものではなく、
例えば電子レンジでの加熱時にラツプフイルムの
収縮力あるいは水蒸気圧に抗しきれずに変形を起
したり、加熱調理後に手で持つた場合に熱く取扱
い難い、加温した食品が冷え易い、といつた欠点
を有していた。その上、前記容器は基材が紙であ
るため、その製造において容器状とするにはコー
ナー部分を重ね合せる必要があり、殊に剛性の高
い厚肉の容器や深絞り容器あるいは複雑な形状の
容器の製造が困難であるという問題点があつた。
そのため、本考案者らは、直接加熱調理できる
食品容器として、調理直後に手で持つても熱く感
じずかつ保形性もある容器の開発を試み、断熱性
が良い素材として知られている合成樹脂発泡体、
中でも比較的剛性があつて保形性を有するとされ
ているポリスチレン系樹脂発泡シートを使用せん
としたものである。従来より、ポリスチレン系樹
脂発泡シート等の合成樹脂発泡体は容器その他の
種々の用途に利用されているが、これを電子レン
ジで直接加熱調理できる食品容器としては市場に
供されたものはない。特にカツプラーメン等の容
器に多用されているポリスチレン系樹脂の発泡シ
ートは、同樹脂のガラス転移点が普通90℃程度で
若干低くて耐熱が充分でなく、常温での剛性およ
び保形性は問題ないが、100℃前後に加熱される
と剛性が著しく低下し変形し易くなるものであ
り、そのままでは100℃前後あるいはそれ以上の
温度にもなる電子レンジでの加熱調理のための容
器としては適さず、また耐油性やガスバリヤー性
も充分なものではない。
食品容器として、調理直後に手で持つても熱く感
じずかつ保形性もある容器の開発を試み、断熱性
が良い素材として知られている合成樹脂発泡体、
中でも比較的剛性があつて保形性を有するとされ
ているポリスチレン系樹脂発泡シートを使用せん
としたものである。従来より、ポリスチレン系樹
脂発泡シート等の合成樹脂発泡体は容器その他の
種々の用途に利用されているが、これを電子レン
ジで直接加熱調理できる食品容器としては市場に
供されたものはない。特にカツプラーメン等の容
器に多用されているポリスチレン系樹脂の発泡シ
ートは、同樹脂のガラス転移点が普通90℃程度で
若干低くて耐熱が充分でなく、常温での剛性およ
び保形性は問題ないが、100℃前後に加熱される
と剛性が著しく低下し変形し易くなるものであ
り、そのままでは100℃前後あるいはそれ以上の
温度にもなる電子レンジでの加熱調理のための容
器としては適さず、また耐油性やガスバリヤー性
も充分なものではない。
なお、他の耐熱性の良い発泡体は、ポリスチレ
ン系樹脂に比しコストおよび容器形状への成形加
工性等に問題があり、この種食品容器としては適
さない。
ン系樹脂に比しコストおよび容器形状への成形加
工性等に問題があり、この種食品容器としては適
さない。
本考案は、上記に鑑みて、ポリスチレン系樹脂
発泡シートを他の樹脂フイルムとの組合せで容器
素材として使用すべく種々研究、検討を重ねた結
果、特定条件にて製された特定の飽和ポリエステ
ル系樹脂フイルムを前記発泡シートに積層すれ
ば、熱成形性が良くてしかも耐熱性に優れ、また
耐油性やガスバリヤー性も良好なものとなり、電
子レンジにて直接加熱して調理できる食品容器と
して好適に利用できることを知見し、この知見に
基いてなしたものである。
発泡シートを他の樹脂フイルムとの組合せで容器
素材として使用すべく種々研究、検討を重ねた結
果、特定条件にて製された特定の飽和ポリエステ
ル系樹脂フイルムを前記発泡シートに積層すれ
ば、熱成形性が良くてしかも耐熱性に優れ、また
耐油性やガスバリヤー性も良好なものとなり、電
子レンジにて直接加熱して調理できる食品容器と
して好適に利用できることを知見し、この知見に
基いてなしたものである。
すなわち、一般の飽和ポリエステル系フイルム
は、強度、耐熱性等の当該樹脂本来の特性保有の
ためにフイルム押出し後に延伸および熱セツトを
行ない結晶化してあるのが普通であるが、このフ
イルムは熱成形性が悪いために、発泡シート等と
積層して容器状に成形する必要のある食品容器に
は適さず、また無延伸のフイルムは熱成形性が良
くとも強度、耐熱性等が劣るところから殆んど使
用されていない。本考案者らは、この無延伸の飽
和ポリエステル系フイルムが熱成形性良好である
点に着目し、これを食品容器に利用すべく検討を
行ない、無延伸の飽和ポリエステル系フイルムの
中でも、特にフイルム押出し後の急冷によつて結
晶化を抑えたポリブチレンテレフタレート系樹脂
フイルムが熱成形性に優れている上に、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂等に比しはるかに結晶化
が進み易く、熱成形加工の際の加熱や成形直後の
若干の追加熱により充分に結晶化が進行し、実際
の使用段階では耐熱性つまり加熱したときの強
度、剛性に優れたものとなることを見出したので
ある。
は、強度、耐熱性等の当該樹脂本来の特性保有の
ためにフイルム押出し後に延伸および熱セツトを
行ない結晶化してあるのが普通であるが、このフ
イルムは熱成形性が悪いために、発泡シート等と
積層して容器状に成形する必要のある食品容器に
は適さず、また無延伸のフイルムは熱成形性が良
くとも強度、耐熱性等が劣るところから殆んど使
用されていない。本考案者らは、この無延伸の飽
和ポリエステル系フイルムが熱成形性良好である
点に着目し、これを食品容器に利用すべく検討を
行ない、無延伸の飽和ポリエステル系フイルムの
中でも、特にフイルム押出し後の急冷によつて結
晶化を抑えたポリブチレンテレフタレート系樹脂
フイルムが熱成形性に優れている上に、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂等に比しはるかに結晶化
が進み易く、熱成形加工の際の加熱や成形直後の
若干の追加熱により充分に結晶化が進行し、実際
の使用段階では耐熱性つまり加熱したときの強
度、剛性に優れたものとなることを見出したので
ある。
本考案は上記知見に基いてなしたもので、結晶
化を抑えた無延伸のポリブチレンテレフタレート
系樹脂フイルムをポリスチレン系樹脂発泡シート
と積層使用することにより、電子レンジ等で直接
加熱調理するのに好適な食品容器を提供するもの
である。
化を抑えた無延伸のポリブチレンテレフタレート
系樹脂フイルムをポリスチレン系樹脂発泡シート
と積層使用することにより、電子レンジ等で直接
加熱調理するのに好適な食品容器を提供するもの
である。
本考案の特徴は、発泡倍率2〜30倍、厚み1〜
5mmのポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくと
も片面に、結晶化を抑えた無延伸ポリブチレンテ
レフタレート系樹脂フイルムまたは同フイルムを
含む合成樹脂の複層フイルムを積層した複合シー
トを素材とし、前記ポリブチレンテレフタレート
系樹脂フイルムを容器内側表面として一体に成形
されてなる食品容器にある。
5mmのポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくと
も片面に、結晶化を抑えた無延伸ポリブチレンテ
レフタレート系樹脂フイルムまたは同フイルムを
含む合成樹脂の複層フイルムを積層した複合シー
トを素材とし、前記ポリブチレンテレフタレート
系樹脂フイルムを容器内側表面として一体に成形
されてなる食品容器にある。
次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。
図示する実施例において、Aは本考案に係る食品
容器を示し、ポリスチレン系樹脂を押出し発泡成
形して得られた発泡シート1の少なくとも片面
に、結晶化を抑えた無延伸のポリブチレンテレフ
タレート系樹脂フイルム2または同フイルム2を
表面層として含む合成樹脂の複層フイルムを積層
した複合シートを素材とし、これをプレス成形、
真空成形等の適宜の成形手段により前記フイルム
2を容器内側表面にして第1図あるいは第6図、
第7図その他の所望の容器形状に一体に成形して
なる。
図示する実施例において、Aは本考案に係る食品
容器を示し、ポリスチレン系樹脂を押出し発泡成
形して得られた発泡シート1の少なくとも片面
に、結晶化を抑えた無延伸のポリブチレンテレフ
タレート系樹脂フイルム2または同フイルム2を
表面層として含む合成樹脂の複層フイルムを積層
した複合シートを素材とし、これをプレス成形、
真空成形等の適宜の成形手段により前記フイルム
2を容器内側表面にして第1図あるいは第6図、
第7図その他の所望の容器形状に一体に成形して
なる。
上記発泡シート1の素材であるポリスチレン系
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレンと無
水マレイン酸との共重合樹脂等のスチレンを主体
とする共重合体、パラメチルスチレン樹脂、
ABS樹脂、AS樹脂、その他のポリスチレン系樹
脂、あるいはこれらの樹脂にタルク等の無機質フ
イラーを添加混合した樹脂を用いることができ
る。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレンと無
水マレイン酸との共重合樹脂等のスチレンを主体
とする共重合体、パラメチルスチレン樹脂、
ABS樹脂、AS樹脂、その他のポリスチレン系樹
脂、あるいはこれらの樹脂にタルク等の無機質フ
イラーを添加混合した樹脂を用いることができ
る。
また上記発泡シート1は発泡倍率2〜30倍で、
厚み1〜5mmとすることが必要である。すなわ
ち、発泡倍率が30倍を越えると、厚みを5mmとし
てかつ積層フイルム層の厚みを比較的厚くした場
合にも剛性が不充分となり、食品収納状態で片端
を持つて保持した際あるいは加熱した際に変形が
生じ易く、また2倍未満では断熱性が不充分で加
熱調理後の取扱いが従来の紙−ポリエステル容器
と殆んど変らないことになり不適当である。さら
に厚みが5mmを越えると熱成形性が悪くなつて容
器形状への成形加工が困難となり、また1mm未満
の場合にはやはり断熱性や剛性の点で不適当であ
る。このような発泡倍率や厚みは押出し発泡成形
の条件を変えることによつて任意に設定できる。
厚み1〜5mmとすることが必要である。すなわ
ち、発泡倍率が30倍を越えると、厚みを5mmとし
てかつ積層フイルム層の厚みを比較的厚くした場
合にも剛性が不充分となり、食品収納状態で片端
を持つて保持した際あるいは加熱した際に変形が
生じ易く、また2倍未満では断熱性が不充分で加
熱調理後の取扱いが従来の紙−ポリエステル容器
と殆んど変らないことになり不適当である。さら
に厚みが5mmを越えると熱成形性が悪くなつて容
器形状への成形加工が困難となり、また1mm未満
の場合にはやはり断熱性や剛性の点で不適当であ
る。このような発泡倍率や厚みは押出し発泡成形
の条件を変えることによつて任意に設定できる。
上記の発泡シート1に積層するポリブチレンテ
レフタレート系樹脂フイルム2としては、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂のほかに、同樹脂の成
分を主体とする共重合体あるいは同樹脂成分を主
体とする変性物を使用することができるが、これ
らはいずれも無延伸フイルムであつてかつフイル
ム製造時には押出し直後の急速硬化(急冷)によ
り結晶生成(結晶化)を抑えたもの、つまり樹脂
中に結晶化核剤を含みかつ非結晶性に成形された
無延伸フイルムであることが必要である。
レフタレート系樹脂フイルム2としては、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂のほかに、同樹脂の成
分を主体とする共重合体あるいは同樹脂成分を主
体とする変性物を使用することができるが、これ
らはいずれも無延伸フイルムであつてかつフイル
ム製造時には押出し直後の急速硬化(急冷)によ
り結晶生成(結晶化)を抑えたもの、つまり樹脂
中に結晶化核剤を含みかつ非結晶性に成形された
無延伸フイルムであることが必要である。
このポリブチレンテレフタレート系樹脂フイル
ム2は、第2図のようにこれを単層で上記発泡シ
ート1の片面もしくは両面に積層して食品容器A
の構成素材である複合シートとすることもできる
が、第3図〜第5図のように、前記ポリブチレン
テレフタレート系樹脂フイルム2と他の樹脂フイ
ルム層3との接着あるいは融着積層による複層フ
イルム4とし、該複層フイルム4を前記フイルム
2を表面層にして発泡シート1に積層しておくの
が望ましい。すなわち、ポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂フイルム2を単独で発泡シート1に積
層するだけでも、耐油性やガスバリヤー性、耐熱
性等の特性を充分に発揮し得るが、前記のごとく
複層フイルム4と発泡シート1との複合シートと
することによりさらに高品質のものとすることが
できる。例えば他の樹脂フイルム層3として印刷
を施したポリスチレン系樹脂フイルムを用い、該
フイルム層を中間層として発泡シート1に積層使
用すれば、印刷面が表面に出ていなくて衛生的で
外観状態が良く、さらに剛性もより高いものとな
る。また中間層となる樹脂フイルム層3は、別の
働きもある。つまり発泡シート1として例えばス
チレンポリマーを単独に用いた場合、通常ポリブ
チレンテレフタレート系樹脂との熱融着性が悪く
なるが、発泡シート1とポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂フイルム2との間に樹脂フイルム層3
を介在させることにより、前記両者の接着層とし
ての役目を持たせることができ、この場合の樹脂
フイルム層3としてはアクリル変性ポリスチレ
ン、変性ポリウレタン系接着剤等を例示できる。
ム2は、第2図のようにこれを単層で上記発泡シ
ート1の片面もしくは両面に積層して食品容器A
の構成素材である複合シートとすることもできる
が、第3図〜第5図のように、前記ポリブチレン
テレフタレート系樹脂フイルム2と他の樹脂フイ
ルム層3との接着あるいは融着積層による複層フ
イルム4とし、該複層フイルム4を前記フイルム
2を表面層にして発泡シート1に積層しておくの
が望ましい。すなわち、ポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂フイルム2を単独で発泡シート1に積
層するだけでも、耐油性やガスバリヤー性、耐熱
性等の特性を充分に発揮し得るが、前記のごとく
複層フイルム4と発泡シート1との複合シートと
することによりさらに高品質のものとすることが
できる。例えば他の樹脂フイルム層3として印刷
を施したポリスチレン系樹脂フイルムを用い、該
フイルム層を中間層として発泡シート1に積層使
用すれば、印刷面が表面に出ていなくて衛生的で
外観状態が良く、さらに剛性もより高いものとな
る。また中間層となる樹脂フイルム層3は、別の
働きもある。つまり発泡シート1として例えばス
チレンポリマーを単独に用いた場合、通常ポリブ
チレンテレフタレート系樹脂との熱融着性が悪く
なるが、発泡シート1とポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂フイルム2との間に樹脂フイルム層3
を介在させることにより、前記両者の接着層とし
ての役目を持たせることができ、この場合の樹脂
フイルム層3としてはアクリル変性ポリスチレ
ン、変性ポリウレタン系接着剤等を例示できる。
いずれにしても、発泡シート1に積層される上
記ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2
や同フイルム2を含む複層フイルム4は、少なく
とも容器内面側に前記同フイルム2を表面層とし
て設けることが必須であつて、必ずしも容器外面
側には設ける必要はないが、もちろん第5図のよ
うに容器外面側にも併せて設ければより高品質の
ものが得られる。さらに本考案の他の実施例とし
て、ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム
2または同フイルム2を表面層として含む複層フ
イルム4を容器内面側に設けて、さらに容器外面
側にもフイルム積層する場合、この容器外面側の
フイルム層については、必ずしも上記ポリブチレ
ンテレフタレート系樹脂フイルムまたは該フイル
ムを含む複層フイルムである必要はなく、硬質
性、耐油性、印刷性等の容器としての使用上望ま
れる特性に応じて通常積層されている他の樹脂フ
イルム、例えばポリスチレン、ポリオレフイン、
ポリ塩化ビニリデンその他の樹脂フイルムを単層
もしくは複層で使用することができるが、中でも
ハイインパクトポリスチレン、二軸延伸ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂フイルムは融着性、
成形加工性、剛性、印刷性や外観向上および低コ
ストの点から特に好ましい。
記ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2
や同フイルム2を含む複層フイルム4は、少なく
とも容器内面側に前記同フイルム2を表面層とし
て設けることが必須であつて、必ずしも容器外面
側には設ける必要はないが、もちろん第5図のよ
うに容器外面側にも併せて設ければより高品質の
ものが得られる。さらに本考案の他の実施例とし
て、ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム
2または同フイルム2を表面層として含む複層フ
イルム4を容器内面側に設けて、さらに容器外面
側にもフイルム積層する場合、この容器外面側の
フイルム層については、必ずしも上記ポリブチレ
ンテレフタレート系樹脂フイルムまたは該フイル
ムを含む複層フイルムである必要はなく、硬質
性、耐油性、印刷性等の容器としての使用上望ま
れる特性に応じて通常積層されている他の樹脂フ
イルム、例えばポリスチレン、ポリオレフイン、
ポリ塩化ビニリデンその他の樹脂フイルムを単層
もしくは複層で使用することができるが、中でも
ハイインパクトポリスチレン、二軸延伸ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂フイルムは融着性、
成形加工性、剛性、印刷性や外観向上および低コ
ストの点から特に好ましい。
なお、上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂
フイルム2あるいは複層フイルム4等の発泡シー
ト1への積層は、熱融着で行なつても、また両者
間に接着剤を介して行なつてもよいが、この積層
プロセスではできる限り速やかに冷却を行ない結
晶化進行をできるだけ少なくすることが必要であ
る。
フイルム2あるいは複層フイルム4等の発泡シー
ト1への積層は、熱融着で行なつても、また両者
間に接着剤を介して行なつてもよいが、この積層
プロセスではできる限り速やかに冷却を行ない結
晶化進行をできるだけ少なくすることが必要であ
る。
また上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂フ
イルム2の厚みは30〜500ミクロンとするのが好
適であり、この厚みが薄すぎるとフイルムを積層
した効果、すなわち耐熱性、特に加熱したときの
剛性保持効果が低下することになり、厚すぎると
容器自体が重くなるとともにコスト高となり好ま
しくない。さらに複層フイルム4として用いる場
合、前記フイルム2と併用する他の樹脂フイルム
層3の厚みは5〜200ミクロン程度が好適で、複
層フイルム4全体としての厚みは35〜550ミクロ
ン程度に設定するのが望ましく、あまり厚くなり
すぎるとやはり重くかつコスト高となり好ましく
ない。
イルム2の厚みは30〜500ミクロンとするのが好
適であり、この厚みが薄すぎるとフイルムを積層
した効果、すなわち耐熱性、特に加熱したときの
剛性保持効果が低下することになり、厚すぎると
容器自体が重くなるとともにコスト高となり好ま
しくない。さらに複層フイルム4として用いる場
合、前記フイルム2と併用する他の樹脂フイルム
層3の厚みは5〜200ミクロン程度が好適で、複
層フイルム4全体としての厚みは35〜550ミクロ
ン程度に設定するのが望ましく、あまり厚くなり
すぎるとやはり重くかつコスト高となり好ましく
ない。
上記のように本考案の食品容器は、ポリスチレ
ン系樹脂発泡シート1の少なくとも片面に、結晶
化を抑えた無延伸ポリブチレンテレフタレート系
樹脂フイルム2または同フイルム2を含む合成樹
脂の複層フイルムを積層した複合シートからなる
ものであつて、前記複合シートは熱成形性が非常
に優れており容器状に不都合なく成形でき、また
成形された容器は電子レンジで直接加熱調理する
食品容器としての使用上重要な要素を占める耐油
性やガスバリヤー性、耐水性および耐熱性に優
れ、特に加熱したときの強度、剛性および保形性
(つまり耐熱性)が良好なものとなる。
ン系樹脂発泡シート1の少なくとも片面に、結晶
化を抑えた無延伸ポリブチレンテレフタレート系
樹脂フイルム2または同フイルム2を含む合成樹
脂の複層フイルムを積層した複合シートからなる
ものであつて、前記複合シートは熱成形性が非常
に優れており容器状に不都合なく成形でき、また
成形された容器は電子レンジで直接加熱調理する
食品容器としての使用上重要な要素を占める耐油
性やガスバリヤー性、耐水性および耐熱性に優
れ、特に加熱したときの強度、剛性および保形性
(つまり耐熱性)が良好なものとなる。
すなわち、主材であるポリスチレン系樹脂発泡
シート1に積層された結晶化を抑えた無延伸のポ
リブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2は延
伸しかつ熱セツトした一般の飽和ポリエステル系
フイルムと異なり熱成形性に優れており、ポリス
チレン系樹脂発泡シート1の熱成形性の良さとも
相俟ち、複合シートからの種々の容器形状への成
形加工が何等問題なく容易に行なえ、複雑なトレ
イ形状の容器も成形により量産可能で比較的安価
に提供できる。
シート1に積層された結晶化を抑えた無延伸のポ
リブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2は延
伸しかつ熱セツトした一般の飽和ポリエステル系
フイルムと異なり熱成形性に優れており、ポリス
チレン系樹脂発泡シート1の熱成形性の良さとも
相俟ち、複合シートからの種々の容器形状への成
形加工が何等問題なく容易に行なえ、複雑なトレ
イ形状の容器も成形により量産可能で比較的安価
に提供できる。
しかも上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂
フイルム2は無延伸で結晶化を抑えた状態のまま
では耐熱性や剛性および強度等の加熱食品容器と
して必要な特性が充分に得られないが、該フイル
ム2は材質的に結晶化が進行し易すく、例えばポ
リエチレンテレフタレート樹脂は、結晶化のため
には110℃、高速結晶化のためには140℃以上の高
温が必要であつて、該樹脂のフイルムを用いた場
合は通常110℃程度で行なわれる複合シートから
の熱成形の際の加熱等によつても結晶化が殆んど
進まないが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂
は前記ポリエチレンテレフタレート樹脂よりも40
〜50℃も結晶化のための温度が低くてかつ結晶化
速度も数倍速く、従つて本考案の場合、複合シー
トからの熱成形の際の加熱や若干の追加熱によつ
てポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2
の結晶化が速やかにかつ充分進行し、また成形時
の結晶化が若干不充分であつたとしても、電子レ
ンジでの加熱等の使用段階においても結晶化進行
が補なわれるものであり、この結晶化によつて実
際の使用段階での耐熱性や剛性、強度等を高め、
使用上必要な特性を充分に発揮できるのである。
それゆえ電子レンジで加熱したときの発泡シート
の剛性低下を積層フイルム層により補ない得て、
食品容器として加熱した際にも優れた剛性および
保形性を具有するものである。
フイルム2は無延伸で結晶化を抑えた状態のまま
では耐熱性や剛性および強度等の加熱食品容器と
して必要な特性が充分に得られないが、該フイル
ム2は材質的に結晶化が進行し易すく、例えばポ
リエチレンテレフタレート樹脂は、結晶化のため
には110℃、高速結晶化のためには140℃以上の高
温が必要であつて、該樹脂のフイルムを用いた場
合は通常110℃程度で行なわれる複合シートから
の熱成形の際の加熱等によつても結晶化が殆んど
進まないが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂
は前記ポリエチレンテレフタレート樹脂よりも40
〜50℃も結晶化のための温度が低くてかつ結晶化
速度も数倍速く、従つて本考案の場合、複合シー
トからの熱成形の際の加熱や若干の追加熱によつ
てポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム2
の結晶化が速やかにかつ充分進行し、また成形時
の結晶化が若干不充分であつたとしても、電子レ
ンジでの加熱等の使用段階においても結晶化進行
が補なわれるものであり、この結晶化によつて実
際の使用段階での耐熱性や剛性、強度等を高め、
使用上必要な特性を充分に発揮できるのである。
それゆえ電子レンジで加熱したときの発泡シート
の剛性低下を積層フイルム層により補ない得て、
食品容器として加熱した際にも優れた剛性および
保形性を具有するものである。
さらに上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂
フイルムは耐油性や耐水性およびガスバリヤー性
も優れており、しかも該樹脂フイルムが少なくと
も容器内側に表面層として設けられているため、
発泡シート単独のものに比し食品容器として必要
な耐油性や耐水性およびガスバリヤー性といつた
他の属性も改善され、食品が油性のものであつて
もその保存性や発泡シートの保護効果に優れ、ま
た発泡シートにより断熱性や保温性も良好であ
る。
フイルムは耐油性や耐水性およびガスバリヤー性
も優れており、しかも該樹脂フイルムが少なくと
も容器内側に表面層として設けられているため、
発泡シート単独のものに比し食品容器として必要
な耐油性や耐水性およびガスバリヤー性といつた
他の属性も改善され、食品が油性のものであつて
もその保存性や発泡シートの保護効果に優れ、ま
た発泡シートにより断熱性や保温性も良好であ
る。
従つて、本考案は、この種加熱調理用食品容器
として望まれる上記性能(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)およ
び(ト)を
いずれも満足するものであり、電子レンジで加熱
調理できる食品容器として好適に使用できる。
として望まれる上記性能(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)およ
び(ト)を
いずれも満足するものであり、電子レンジで加熱
調理できる食品容器として好適に使用できる。
図は本考案の実施例を示すものであり、第1図
は斜視図、第2図は前図−線における拡大断
面図、第3図は他の実施例を示す一部欠截斜視
図、第4図は前図−線の拡大断面図、第5図
はさらに他の実施例を示す第2図に相当する個所
の断面図、第6図および第7図はそれぞれ容器形
状を異にした斜視図である。 1……ポリスチレン系樹脂発泡シート、2……
ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム、4
……複層フイルム、A……食品容器。
は斜視図、第2図は前図−線における拡大断
面図、第3図は他の実施例を示す一部欠截斜視
図、第4図は前図−線の拡大断面図、第5図
はさらに他の実施例を示す第2図に相当する個所
の断面図、第6図および第7図はそれぞれ容器形
状を異にした斜視図である。 1……ポリスチレン系樹脂発泡シート、2……
ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム、4
……複層フイルム、A……食品容器。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 発泡倍率2〜30倍、厚み1〜5mmのポリスチ
レン系樹脂発泡シートの少なくとも片面に、結
晶化を抑えた無延伸ポリブチレンテレフタレー
ト系樹脂フイルムまたは同フイルムを表面層と
して含む複層フイルムを積層した複合シートを
素材とし、前記ポリブチレンテレフタレート系
樹脂フイルムを容器内側表面層にして一体に成
形されてなる食品容器。 2 ポリブチレンテレフタレート系樹脂フイルム
は樹脂中に結晶化核剤を含みかつ非結晶性に成
形された無延伸フイルムである実用新案登録請
求の範囲第1項記載の食品容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2428184U JPS60136911U (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 食品容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2428184U JPS60136911U (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 食品容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60136911U JPS60136911U (ja) | 1985-09-11 |
JPH0331694Y2 true JPH0331694Y2 (ja) | 1991-07-05 |
Family
ID=30518288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2428184U Granted JPS60136911U (ja) | 1984-02-21 | 1984-02-21 | 食品容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60136911U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0833210B2 (ja) * | 1987-09-09 | 1996-03-29 | ポリプラスチックス株式会社 | 電子レンジ調理用紙容器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5759477U (ja) * | 1980-09-26 | 1982-04-08 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5351804U (ja) * | 1976-10-06 | 1978-05-02 | ||
JPS5839898Y2 (ja) * | 1977-09-05 | 1983-09-08 | 東レ株式会社 | 改良された包装用容器 |
JPS6137617Y2 (ja) * | 1978-04-07 | 1986-10-31 |
-
1984
- 1984-02-21 JP JP2428184U patent/JPS60136911U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5759477U (ja) * | 1980-09-26 | 1982-04-08 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60136911U (ja) | 1985-09-11 |
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