JPH03294680A - スクロール圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、空調用あるいは冷凍用に用いられるスクロ
ール圧縮機のスラスト軸受部の給油通路の改良に関する
ものである。

〔従来の技術〕

第７図ないし第９図は例えば特開昭６３−２５３１８９
号公報に示された従来のスクロール圧縮機の概略構成な
らびに要部構成をそれぞれ示す図である。

図において、（１）は固定スクロール、（２）はこの固
定スクロール（１）と協働することにより圧縮室（３）
を形成する揺動スクロール、（４）はこの揺動スクロー
ル（２１の反圧縮室側に突設された揺動軸、（５）はシ
ェル（６）により外周面が固持されたフレームで、外周
側で固定スクロール（１）を支持するとともに、内周（
１） （２） 側でスラスト軸受（７）を介して揺動スクロール（２）
を支承している。そして、このスラスト軸受（７］は第
８図および第９図に示すように構成されており、（７ａ
）は半径方向に複数本形成された第１の油流路、（７ｂ
）はこの第１の油流路（７ａ）に連通ずるように形成さ
れた円環状の第２の油流路、（８）はこの第２の油流路
（７ｂ）内からスラスト軸受（力を軸方向に貫通する返
油穴である。（９）は主軸受００）を介してフレーム（
５）に支承され、モータ（１１）の駆動力を揺動軸（４
）に伝達する主軸、（１２）はこの主軸（９）の上端に
所定量だけ偏心して設けられ揺動軸（４）を支承する揺
動軸受、（１３）はフレーム（５）内に形成されたオル
タム溝、（１４）はこのオルタム溝（１３）内を摺動す
るオルダム継手で、揺動スクロール（２）の自転を防止
してこれを公転すなわぢ揺動運動さぜるための自転防止
機構、（１５）はシェル（６）の底部で油を貯溜する油
溜り、（１６）は主軸（９）内を軸心と偏心して軸方向
に貫通して設けられた給油穴、（１７）は主軸（９）の
下端に焼嵌めなどにより固定された筒状のオイルポンプ
、（１８）はフレーム（５）を軸方向に貫通ずる油戻し
穴、（１９）はシェル（６）の側面を貫通し内部に吸入
カスを導入する吸入管、（２０）は圧縮室（３）から吐
出される吐出カスをシェル（６）外に吐出する吐出管、
（２１）は圧縮室（３）の吸入室、（２２）は主軸（９
）に焼嵌めなどにより固定された第１バランサ、（２３
）はモータ（１１）の下端に取付けられた第２バランサ
である。

次に、」１記のように構成された従来のスクロール圧縮
機の動作について説明する。

ます、モータ（１１）に通電されるとその駆動力によっ
て主軸（９）に回転か与えられ、揺動軸受（１２）を介
して揺動スクロール（２）に回転か伝達される。これに
応して、揺動スクロール（２）は揺動運動を行なうため
圧縮作用が行なわれる。このような圧縮作用が行なわれ
る間、吸入カスは図中破線矢印で示すように吸入管（１
９）よりシェル（６）内に導入され、モータ（１１）の
上部を冷却した後、フレーム（５）の外周の通路（図示
せす）を通り、固定スクロール（１）の吸入室（２１）
を介して圧縮室（３）に吸入される。しかる後圧縮室（
３）内で圧縮され吐出管（２０）からシェル（６）外に
吐出される。

（３） （４） 又、圧縮機の作動中、油溜り（１５）内の油はオイルポ
ンプ（１７）の先端から吸入され、主軸（９）の回転に
より発生する遠心力により給油穴（１６）内を上昇し、
主軸受００）および揺動軸受（１２）に給油される。

この後、油はスラスト軸受（７）に形成された第１の油
流路（７ａ）、第２の油流路（７ｂ）を通り、その一部
でスラスト軸受（７１を潤滑し、油戻し穴（１８）から
油溜り（１５）に戻される。このように、圧縮機の運転
中、油は各軸受に連続的に供給され、圧縮機は安全に運
転される。

〔発明か解決しようとする課題〕

従来のスクロール圧縮機は以上のように構成されている
ので、スラスト軸受（７１を潤滑した油はスラスト軸受
（７）に設けられた返油穴（８）から下方に戻されるの
で、スラスト軸受（力より外周側に設けられているオル
タム継手（１４）には十分給油がなされず摺動部の潤滑
が不十分であり、又、スクロール圧縮機を小型化する場
合、クランク半径が相対的に小さくなるのでスラスト軸
受面の摺速が小さくなり、さらにスラスＩ・軸受（７１
の軸受面積を十分広くできないので、スラスト軸受ｆ７
１の負荷容量が減少する等の問題点かあった。

なお、実開昭６３−２８９１号公報には、スラスト軸受
（７）の位置をオルタム継手（１４）に対して外側に配
置し、スラスト軸受（７１の内側にバランサを収納する
バランサ室を形成し、このバランサ室に返油穴（８）を
設けたものが示されているが、この場合、バランサ室に
油が充満することはないため、オルダム継手（１４）お
よびスラスト軸受（７）に積極的な給油が困難であり信
頼性か悪い。また、バランサ室に返油穴（８）が設けら
れていない場合でも、バランサ室は一定量の容積が必要
であるため、起動時にバランサ室内を油で充満しスラス
ト軸受（力に十分給油するためには、一定の時間か必要
であり起動時の信頼性が低下すると共に、定常運転時に
バランサ室の油か主軸（９）の回転に対して抵抗となり
、要部動力が増大する等の問題点がある。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、オルダム継手への給油が十分に行なえると共
に、スクロール圧縮機を小型化ず（５） （６） る場合でもスラスＩ・軸受の軸受面積を十分に確保する
ことにより、オルタム継手およびスラスト軸受の耐久性
を増大させて信頼性の向上か可能なスクロール圧縮機を
得ることを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

揺動スクロールを支承するスラスト軸受をオルタム継手
とほぼ同位置もしくは外側に配設すると共に、スラスト
面に形成される給油通路の一端をスラスト軸受の内周縁
に開口させ、他端はスラスト軸受内にて返油穴と連通さ
せたものである。

〔作用〕

この発明のスクロール圧縮機におけるスラスト軸受は、
オルタム継手とほぼ同位置もしくは外側に配設されるこ
とにより軸受面積の拡大を可能とし、給油通路の一端を
内周縁に開口すると共に他端をスラスト軸受内で返油穴
と連通させることによりオルダム継手、軸受面内に十分
な給油を行なう。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例におけるスクロール圧縮機を
図に基づいて説明する。第１図はこの発明の一実施例に
おけるスクロール圧縮機の概略構成を示す一部を破断し
た断面図、第２図および第３図は第１図におけるスクロ
ール圧縮機の主要部を構成するスラスト軸受の正面図お
よび側断面図、第４図は第１図におけるスクロール圧縮
機のオルタム溝部を示す斜視図である。

図において、固定スクロール（１）、揺動スクロール（
２）、圧縮室（３）、揺動軸（イ）、シェル（６）、主
軸（９）、主軸受００）、モータ（１１）、揺動軸受（
１２）、オルタム溝（１３）、オルタム継手（１４）、
油溜り（１５）　（図示せず）、給油穴（１６）　１．
オイルポンプ（１７）　（図示せず）、油戻し穴（１８
）、吸入管（１９）、吐出管（２０）および第１バラン
サ（２２）は第７図における従来のスクロール圧縮機と
同様である。（２４）はシェル（６）により外周面が固
持されたフレームで、外周側で固定スクロール（１）を
支持するとともに、上面四部にスラスト軸受（２５）を
収納している。そして、このスラスト軸受（２５）は第
２図および第３図に示すように構成されており、（２５
ａ　）はスラスト軸受（２５）の軸受〈７） （８） 面に油を導く内周縁、（，２５ｂ）は外周縁、（２５ｃ
　）は半径方向に形成された第１の油流路、（２５ｄ　
）はこの第１の油流路（２５ｃ　）に連通するように形
成された円環状の第２の油流路、（２６）はこの第２の
油流路（２５ｄ　）内からスラスト軸受（２５）を軸方
向に貫通ずる返油穴、（２７）は１８０度間隔をあけて
半径方向に設けられた一対のオルタム溝て、第４図（ａ
）、（ｂ）に示すようにオルダム継手（１３）を摺動方
向に案内する。

次に、上記のように構成されたこの発明の一実施例にお
けるスクロール圧縮機の動作について説明する。

まず、モータ（１１）に通電されると従来のものと同様
にその駆動力によって主軸（９）に回転が与えられ、揺
動軸受（１２）を介して揺動スクロール（２）に回転か
伝達される。これに応して、揺動スクロールは揺動運動
を行なうため圧縮作用が行なわれる。

このような圧縮作用が行なわれる間、吸入カスは図中破
線矢印て示ずように吸入管（１９）より圧縮室（３）内
に導入され、圧縮された後にシェル（６）の上部空間に
吐出され、吐出管（２０）からシェル（６）外に吐出さ
れる。

又、圧縮機の作動中、油溜り（１５）内の油はオイルポ
ンプ（１７）の先端から吸入され、給油穴（１６）内を
上昇し主軸受００）および揺動軸受（１２）に給油され
る。この後、油はスラスト軸受内 に至り第１の油流路（２５ｃ　）を通って第２の油流路
（２５ｄ　）内に導かれ、スラスト軸受面を周回する間
に、揺動スクロール（２）の揺動運動に伴ない微少量ず
つ軸受面に入り込み、軸受面の潤滑を行なった後に返油
穴（２６）を介して油戻し穴（１８）がら油溜り（１５
）に戻される。

このように油流路を構成することにより、多量の油が容
易に第２の油流路（２５ｄ　）を流れて軸受面を十分に
潤滑するとともに、オルダム継手（１４）に対してスラ
スト軸受（２５）かほぼ同位置もしくは外側に配設され
ているので、同一の揺動スクロール（２１外径で比較し
た場合に、軸受面積を広く確保てき面圧を相対的に下け
ることができるので、負荷容量か増して異常摩耗や焼付
を効果的に防ぐことが可能になる。又、バランサ（２２
）がモータ（１１）側にあるので、スラスト軸受（２５
）の内側空間か狭く構成でき、起動時における油の流れ
がスラスト軸受（２５）に迅速に達し、起動時の信頼性
を高めることができる。さらに、油流路か圧縮室（３）
に連通していないので、油が圧縮室（３）に過大に流出
することもない。

なお、上記一実施例ではスラスト軸受（２５）の半径方
向に第１の油流路（２５ｃ　）を設け、内周縁（２５ａ
　）と円環状の第２の油流路（２５ｄ　）を連通させた
ものを示したが、第５図および第６図に示すように第１
の油流路（２５ｃ　）として、オルダム溝（２７）の底
部（２７ａ　）を利用してもよく、この場合は第１の油
流路（２５ｃ　）が不要になるだけ軸受面積を拡大する
ことができ、もともと必要なオルダム溝（２７）の加工
のみですませることができるので、第１の油流路（２５
ｃ　）の加工を省略できるだけ加工行程を簡略化するこ
とができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば揺動スクロールを支承
するスラスト軸受をオルダム継手とほぼ同位置もしくは
外側に配設すると共に、スラスト面に形成される給油通
路の一端をスラスト軸受の内周縁に開口させ、他端はス
ラスト軸受内にて返油穴と連通させたので、オルダム継
手への給油が十分に行なえると共に、スクロール圧縮機
を小型化する場合でもスラスト軸受の軸受面積を十分に
確保することにより、オルダム継手およびスラスト軸受
の耐久性を増大させて信頼性の向上が可能なスクロール
圧縮機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例におけるスクロール圧縮機
の概略構成を示す一部を破断した断面図、第２図および
第３図は第１図におけるスクロール圧縮機の主要部を構
成するスラスト軸受の正面図および側断面図、第４図は
第１図におけるスクロール圧縮機のオルダム溝部を示す
斜視図、第５図および第６図はこの発明の他の実施例に
おけるスクロール圧縮機の主要部を構成するスラスト軸
受の正面図および側断面図、第７図は従来のスクロ（１
１） −ル圧縮機の概略構成を示す断面図、第８図および第９
図は第７図におけるスクロール圧縮機の主要部を構成す
るスラスト軸受の正面図および側断面図である。 図において、（１３）はオルダム継手、（２５）はスラ
スト軸受、（２５ｃ）　、（２５ｄ）は給油通路として
の第１および第２の油流路、（２６）は返油穴である。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　互いに協働して圧縮室を形成する固定スクロールおよ
   び揺動スクロールと、上記揺動スクロールの反圧縮室側
   に突設された揺動軸と、上記固定スクロールを支持する
   と共にオルダム継手を収納し摺動方向に案内するオルダ
   ム溝を有するフレームと、内周縁と外周縁とを有し上記
   フレームに支持される板状体で且つ上記揺動スクロール
   を支承するスラスト面に給油通路が形成されるスラスト
   軸受と、主軸受を介して上記フレームに支承され上記揺
   動軸にモータの駆動力を伝達する主軸と、上記各要素を
   収納するシェルの底部に貯溜された油を上記スラスト軸
   受の給油通路に供給する給油手段と、上記給油通路と上
   記シェルの底部とを連通し上記給油通路に供給された油
   を上記シェルの底部に戻す返油穴を備えたスクロール圧
   縮機において、上記スラスト軸受を上記オルダム継手と
   ほぼ同位置もしくは外側に配設すると共に、上記給油通
   路の一端を上記スラスト軸受の内周縁に開口させ、他端
   は上記スラスト軸受内にて上記返油穴と連通させたこと
   を特徴とするスクロール圧縮機。