JPH0326813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はカーテンウオールに関し、建築の分
野で利用されるものである。

（従来の技術） 従来、カーテンウオールは、躯体に支持させた
方立および無目を介して硝子板などを設置するよ
うにしていたが、この構造ではカーテンウオール
の表面に、比較的幅広の方立や無目が露出するこ
とは避けられなかつた。

方立や無目が表面に露出しないようにする為、
最近では、硝子板の縁部室内側を、方立や無目に
接着剤によつて接着する、いわゆるストラクチヤ
ーグレージングシール工法が提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） 建物の意匠等を考慮した場合、上記のストラク
チヤーグレージングシール工法は、優れていると
言えるが、接着剤による硝子板設置の作業が、難
しく、熟練を要すると共に、工期が長期化する問
題点があつた。又、硝子板を接着剤を介して支持
する構造は、接着剤の性能が向上しているとは言
うものの、作業が現場作業であることもあつて、
信頼性に問題があり、完成後、硝子板が脱落する
危険もあつた。更には、このストラクチヤーグレ
ージングシール工法になるカーテンウオールで
は、硝子板が接着剤に固定されていることから、
その交換（破損等による）が難しい問題点もあつ
た。

（問題点を解決する為の手段） この考案のカーテンウオールは、方形の枠の室
外側に硝子板がストラクチヤーグレージングシー
ルによつて固着されたパネルを、躯体の外側に着
脱自在に並設してあり、各パネルの硝子板の対向
する二側縁の外側に、躯体側に着脱自在に支持さ
れた部材を対向させて、対向部間隙にシール材が
充填してあることを特徴としている。

（作用） 上記の構成によるカーテンウオールでは、方形
の枠に硝子板を固着してなるパネルを予め工場等
で生産しこれ現場に持ち込んでパネルを単位とし
てカーテンウオールを構築することができる。
又、パネルを構成した硝子板の対向二側縁が、躯
体側に支持された部材で覆うので、硝子板の脱落
を防止することができる。

（実施例） 以下この考案の実施例を、添付の図面を参照し
て説明する。

第１図がこの考案を用いて構築したカーテンウ
オール１であつて、第２図に示したように、躯体
の外側に、縦方向に、所定の間隔毎に縦設した支
持体２，２の間毎に、パネル３，３を設置して構
成されている。

前記パネル３は第３図および第４図に示したよ
うに上枠４、下枠５および側枠６，６でなる方形
枠の内側に硝子板７を装着して、硝子板７の周縁
部と前記方形枠の室外側の受部８，８を接着剤９
を介して接着固定したストラクチヤーグレージン
グシール構造としてある。

各パネル３は、側枠６の外側にビス１０で固着
したＬ型ブラケツト１１を、前記支持体２の側面
に埋没したプレート１２に固着したブラケツト１
３上に重ねて、ボルト１４およびナツトを介して
固定すると共に上方のパネル３の下枠５と下方の
パネル３の上枠４の当接部室内側にビス１５で固
着した断面Ｔ字型のブラケツト１６を、前記支持
体２，２間に架設した支持パイプ１７に、ビス１
８で固着した断面略Ｙ字型のブラケツト１９にボ
ルト２０およびナツト２１を介して固定して支持
されている。

上記のようにして設置されたパネル３の硝子板
の縦縁部に対しては、支持体２の外側を覆うべく
設置したカバー部材２２の基端部を対向させてあ
る。前記カバー部材２２は、基端部内側に設けた
型材２３の突片２４にブラケツト２５を固着し、
該ブラケツト２５を支持体２側に設けたブラケツ
ト１３にボルト２６およびナツトを介して設置し
てある。カバー部材２２の基端部と硝子板の対向
間隙にはバツクアツプ材２７とシール材２８を充
填して水密を得ている。

上記の構成で明らかなように、パネル３は、支
持体２に設置したカバー部材２２を取除くと共
に、ボルト１４を弛めて、側枠６と支持体２の連
結を外し、かつ、ボルト２０を弛めて、上枠４、
下枠５と支持パイプ１７の連結を外すことによつ
て、カーテンウオール１より外すことができる。

（考案の効果） 以上に説明した通り、この考案によれば、パネ
ル単位で作業ができるので、カーテンウオールの
構築が容易かつ迅速にできると共に、カーテンウ
オールの保有も容易にできる効果がある。そして
パネルは予め工場生産が可能であるので、ストラ
クチヤーグレージングシールの信頼性を向上でき
る効果がある。更に躯体に設置したパネルにおけ
る硝子板の対向する二側縁に、躯体側に支持され
た部材を対向させたので、硝子板の脱落を確実に
防止でき、安全性を向上できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の一部正面図、第２
図は同じく一部横断面図、第３図は同じく一部拡
大横断面図、第４図は同じく一部拡大縦断面図で
ある。 １……カーテンウオール、２……支持体、３…
…パネル、４……上枠、５……下枠、６……側
枠、７……硝子板、９……接着剤、１７……支持
パイプ、２２……カバー部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 方形の枠の室外側に硝子板がストラクチヤー
   グレージングシールによつて固着されたパネル
   を、躯体の外側に着脱自在に並設してあり、各
   パネルの硝子板の対向する二側縁の外側に、躯
   体側に着脱自在に支持された部材を対向させ
   て、対向部間隙にシール材が充填してあること
   を特徴としたカーテンウオール ２ 硝子板の対向する二側縁は、縦側縁又は横側
   縁とした実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   カーテンウオール。