JPH03236493A - アルミニウム系材料への電気めっき方法 - Google Patents

アルミニウム系材料への電気めっき方法

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JPH03236493A
JPH03236493A JP27869190A JP27869190A JPH03236493A JP H03236493 A JPH03236493 A JP H03236493A JP 27869190 A JP27869190 A JP 27869190A JP 27869190 A JP27869190 A JP 27869190A JP H03236493 A JPH03236493 A JP H03236493A
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Toshihito Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルミニウム系材料への電気めっき方法に関し
、さらに詳しくは、アルミニウム系材料からなる基体の
表面をめっき処理液中で活性化させ、中間めっき処理等
を施すことなしに直接に所望のめっきを行うアルミニウ
ム系材料への電気めっき方法に関するものである。
〔従来技術およびその問題点〕
アルミニウム系材料は、軽量で、高熱伝導度、高電気伝
導度等の優れた特性を有し、各種部品として幅広い分野
で利用されている。
近年、このアルミニウム系材料にはんだ付は性、耐食性
、耐摩耗性等の機能を付与するために、アルミニウム系
材料へのめっき処理か要求されることか多くなっている
。しかしながら、アルミニウムは酸化されやすいため、
めっきを施す場合、前処理として清浄化処理を行っても
表面か大気と接触するとすぐに不活性となり、めっき処
理工程においてめっき膜の形成が全く起こらなかったり
、形成がむらになったり、あるいはめっき皮膜の基体へ
の密着か不十分てふくれを生じたりし、実用に供せられ
るめっき膜は得られていなかった。
この従来技術の問題点を解決する方法として、基体の清
浄化処理を行った後、ジンケート法、ボンダル法、アル
スタン法によりそれぞれ亜鉛、亜鉛合金、錫の薄い金属
皮膜を置換析出させ、この中間膜を介して電気めっきを
行うという方法が提案されている。しかしながらこれら
の方法では、例えばジンケート法の場合、密着力か強い
信頼性のあるめっき皮膜とするためには亜鉛置換処理を
2度行うダブルジンケート処理が必要になり、さらに亜
鉛置換後には該皮膜の溶解を防ぐためシアン化銅あるい
はニッケルストライクめっきか下地めっきに必要とされ
るなど、何れの方法も工程が複雑であるという問題点を
有していた。
また、他の解決方法として、アルミニウムと不溶性の一
対の電極を電解液中に浸漬し、両者の間に正負の電圧を
交互に印加してアルミニウム表面を活性化することによ
り、中間層を生成させずに密着性にすぐれた平滑なめっ
きを直接アルミニウムに形成する、電解活性化によるア
ルミニウム上のめっき方法(特開昭62−297492
号)か提案されている。これにより、めっき密着性を向
上させ、中間層を用いずに直接アルミニウムにめっきを
行うことができるとしている。しかしながらこの方法は
、特殊な電解活性化により直接めっきを可能としたもの
であるため、特殊な電源設備及び電解設備−式が必要で
あり、設備か複雑かつ大掛かりてしかもコストが高いと
いう問題点があった。
そこで、本発明者らは、上述の如き従来技術の問題点を
解決すべく鋭意研究し、各種の系統的実験を重ねた結果
、本発明を成すに至ったものである。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、簡便な方法かつ低コストで、均一性お
よび密着性に優れためっきを実現するアルミニウム系材
料への電解めっき方法を提供することにある。
本発明者らは、上述の従来技術の問題に関し、以下のこ
とに着眼した。すなわち、先ず、上記従来技術である中
間めっき処理やめつき前に特殊な電解処理を必要とする
めっき処理の前記問題点を克服する手段として、電気め
っき処理液に着目した。
そこで、アルミニウム系材料からなる基体表面を、電気
めっき処理液自体の活性化作用を利用して、電気めっき
処理液への浸漬処理のみでめっきに最適の状態に活性化
させることにより、中間めっき処理等を省略して、直接
に所望のめつき処理を可能にするとともに、めっき設備
の簡易化、生産性の向上及びめっき品質の向上を実現し
た。
〔第1発明の説明〕 第1発明の構成 本第1発明のアルミニウム系材料への電気めっき方法は
、アルミニウム系材料からなる基体表面を電気めっき処
理液中に浸漬し、基体が一定の自然電極電位に対応する
表面性状になる時間まで保持し該基体の活性化処理をし
た後に、通電して電気めっきを行いめっき皮膜を形成す
ることを特徴とする。
第1発明の作用および効果 本第1発明のアルミニウム系材料への電気めっき方法に
より、均一でかつ密着性に優れためつき皮膜を、簡便な
方法および低コストで基体に形成することができる。
本第1発明のアルミニウム系材料への電気めっき方法か
上述の如き効果を発揮するメカニズムについては未だ必
ずしも明らかではないが、次のように考えられる。
すなわち、本第1発明の方法では、アルミニウム系材料
からなる基体の表面を適切な条件に管理された電気めっ
き処理液に所定時間浸漬すると、アルミニウム系材料か
らなる基体の自然電極電位がpHに応じた所定の値にな
り、該基体のめっき皮膜形成部がめっきに最適の状態に
活性化される。
そして、該基体が一定の自然電極電位に対応する表面性
状になった後に通電を開始することにより、所定の厚さ
を有し、均一でかつ密着性に優れためっき皮膜の直接電
気めっきが可能となる。このとき、めっき皮膜の形成は
、電気化学反応、すなわち電極電位をパラメータとする
反応で行われるため、その進行が基体の自然電極電位に
強く依存するので、前記直接電気めっきが可能になるも
のと考えられる。従って、活性化工程と電気めっき工程
が同一の電気めっき処理液中で連続的に行うことができ
るため、活性化工程で得られた基体の活性面が空気と直
接接触することかないので、基体の不活性化(酸化)か
抑制され、高密着力の直接めっきか可能になるものと思
われる。
〔第2発明の説明〕 以下、本第1発明をより具体化した発明(第2発明とす
る)を説明する。
本第2発明において、アルミニウム系材料は、鋳造、圧
延、押出し、焼結等の方法で製造されたアルミニウム材
料あるいはアルミニウム合金材料を用いる。その形状は
ブロック、板、パイプ等、表面へのめっき処理か可能な
ものであればいかなるものでもよい。
なお、用意された基体が清浄な状態である場合には、直
ちに本活性化処理を適用してもかまわないか、通常の入
手材あるいはプレスその他の2次的な機械加工が施され
た基体では酸化皮膜あるいは油分等の汚れか付着してお
り、本活性化処理に入る前にそれらの汚れを除去する清
浄化処理を施すことが好ましい。清浄化処理としてはエ
ツチングを伴わない中性脱脂あるいはエツチングを伴う
酸あるいはアルカリ性の洗浄液など通常の清浄化処理液
を用いる通常の方法で行えばよい。
また、本第2発明では基体表面の粗面化は必要条件でな
いため、めっき後の表面光沢が必要とされる場合には、
化学研磨あるいは電解研磨による清浄化を行ってもよい
また、本発明において、電気めっき処理液は、通常の電
気めっき処理液を用いることができ、例えば、ニッケル
(Ni)めっきであれば硫酸ニッケル液、スルファミン
酸ニッケル液、銅めっきであればピロりん酸銅液など、
酸性またはアルカリ性がとくに強いものでなければ良い
なお、アルミニウム系材料は化学的に活性であるため、
酸化皮膜を形成し易く、めっき処理の障害となる。この
反応性の高さはめっき処理液中についても同様である。
すなわち、硫酸銅めっき処理液(pH<1)やシアン化
鋼めっき処理液(pH=11〜13)では、酸性あるい
はアルカリ性が強すぎて、めっき処理液中に浸漬した場
合急激にその金属がアルミニウム系材料表面に置換析出
する。そして、このような状況下で通電を行うと、めっ
き皮膜は一応形成されるもののめっき途上で既に剥離か
発生するなど、密着性は期待できない。
従って、本発明の方法を適用するためには、電気めっき
処理液のpHの範囲は、3〜lOであることか好ましい
。なお、酸性の処理液では該pHの範囲か3〜6程度で
あることか、アルカリ性の処理液では該pHの範囲が8
〜lO程度であることが、それぞれ好ましい。
本第2発明のアルミニウム系材料への電気めっき方法は
、前記アルミニウム系材料からなる基体表面を前記電気
めっき処理液中に浸漬し、基体が一定の自然電極電位に
対応する表面性状になる時間まで保持し該基体の活性化
処理をした後に、通電して電気めっきを行いめっき皮膜
を形成する。
本発明の電気めっき方法において、最も特徴とするとこ
ろは、活性化処理の終了時期、すなわち基体表面が十分
に活性化されて通電を開始する時期(保持時間)を、そ
の基体が電気めっき処理液中で有する自然電極電位の貴
重により判定することにある。すなわち、該活性化処理
において、基体の自然電極電位が所定の電気めっき処理
液中で所定の電位値になるまで通電しない状態で保持す
ることである。
なお、基体の種類やめっき処理液の組成によっては保持
時間中に活性化が進行しても、それに対応して自然電極
電位に顕著な変化が現れない場合がある。具体的には、
基体を電気めっき処理液中に浸漬した当初から活性化か
達成されるはずの所定の電位範囲内で変動し、該電極の
測定だけからは保持時間の終了を判別し難い場合である
。このような場合には、保持時間とめっき皮膜の密着性
との関係を予め求めておき、適正な保持時間を設定し、
該保持時間の経過により活性化処理が終了すること、す
なわち基体表面かめつき皮膜が形成され易い活性状態に
なったかどうかを判断することができる。該時間の経過
後、通電して電気めっきを行いめっき皮膜を形成するこ
とにより、めっき皮膜の高密着性を確保することができ
る。
自然電極電位の測定は、前記電気めっき処理液中で行う
該電気めっき処理液に、必要に応じて清浄化処理した基
体および飽和カロメル電極(SCE)を浸漬し、電位差
計にて基体の自然電極電位を直ちに測定する。ここで、
基準電極としては、飽和カロメル電極以外に、例えば塩
化銀、酸化水銀等の各電極を用いることも可能である。
飽和カロメル電極以外の電極を用いた場合、飽和カロメ
ル電極を基準に換算した値が飽和カロメル電極を基準と
する条件に満足するかどうかにより判断することかでき
るか、独自に電極特有の基準および条件を設定して判断
することもできる。
十分な活性化を満足する電位条件、これは電気めっき処
理液の種類および清浄化処理の方法等によっても異なる
ため、予め電位と密着力との関係を求めておく必要かあ
るか、酸性の電気めっき処理液であればpHを低く、ア
ルカリ性の電気めっき処理液であればpHを高くするほ
ど、また処理液の温度を高くするほど活性化に要する時
間(保持時間)は短くなる。ただし、めっき処理液のp
Hは、得られる皮膜の物性やめっき処理液の安定性とも
関係しており、要求される条件や特性を満足する範囲内
でめっき処理液のpHか選択される。
このようにして活性化された後、通電を開始して所望の
厚さに形成されためっき皮膜は、基体と強固に密着して
おり、通常の使用において剥離等の問題を生じることは
ない。しかし、密着力の信頼性をより確実なものとする
ために、ベーキング処理、例えば200°Cの温度で1
時間程度ベーキングすることが望ましい。
ここで、ピロりん酸銅80g/fとピロりん酸カリウム
350 g/lとからなりpHを8.5に調整したピロ
りん酸銅電気めっき処理液を用い、清浄化処理として脱
脂、アルカリエツチングの後、30%の硝酸で30秒の
デスマット処理したものについて、十分な密着強度を示
すのに必要な活性面を得るための基体の自然電極電位と
保持時間を第1図に示した。同図中、斜線で示した部分
か高密着力の銅皮膜か得られる自然電極電位の範囲であ
る。従って、清浄化処理をした基体をピロりん酸鋼めっ
き処理液中に浸漬した後、基体の自然電極電位か上記範
囲、すなわち約−0,65ボルト(V)から約−〇、4
5Vの範囲になるまで保持すれば基体表面の活性化が十
分に達成され、その後通電することにより、密着性に優
れた電気銅めっき皮膜か得られることになる。さらに、
同図には、電極電位と保持時間や処理液の温度との関係
を理解し易くするため、処理液温度かA(図中に「A」
と示す)、B(図中に「B」と示す)、およびC(図中
に「C」と示す)の場合の電極電位の変化を示した。な
お、液温の関係はA<B<Cである。同図より明らかの
ように、処理液温度が高い程早く目的の電位条件を満足
し、例えばBでは60秒以上の保持時間かあれば良いこ
とか分る。
なお、同図は硝酸デスマットを行った例であり、処理方
法により電位挙動は異なる。
次いて、硫酸ニッケル300 g/I!とホウ酸40g
/lとからなりpF(を4.5に調整した硫酸ニッケル
電気めっき処理液を用い、清浄化処理として脱脂、アル
カリエツチングの後、30%の硝酸で30秒のデスマッ
ト処理したものについて、十分な密着強度を示すのに必
要な活性面を得るための基体の自然電極電位と保持時間
を第2図に示した。同図中、斜線で示した部分か高密着
力のニッケル皮膜が得られる自然電極電位の範囲である
従って、清浄化処理をした基体を硫酸ニッケルめっき処
理液中に浸漬した後、基体の自然電極電位か上記範囲、
すなわち約−0,70Vから約−0,45■の範囲にな
るまで保持すれば基体表面の活性化か十分に達成され、
その後通電することにより、密着性に優れた電気ニッケ
ルめっき皮膜が得られることになる。さらに、同図には
、基体の合金組成の違いによる電極電位の違いを示した
。基体D(図中に「DJと示す)では単純な電位変化が
見られ、120秒以上の保持時間があれば良いことが分
かる。一方、基体E(図中に「E」と示す)の場合、基
体りと同一前処理にも係わらず、やや複雑な時間変化を
示した後に−0,6v付近に落着き、前述したような保
持時間の終了か自然電極電位からたけては判別し難い例
であるか、このような場合には、予め求めておいた形成
めっき皮膜の密着性との関係から、活性化状態を示す適
正な保持時間か60秒と設定される。この場合には、該
保持時間(60秒)の経過により、活性化が十分に行わ
れたと判断することかできる。
本第2発明のアルミニウム系材料への電気めっき方法に
おいて、直接電気めっきか可能となるメカニズムについ
ては、未だ必ずしも明らかではないか、次のように考え
られる。
すなわち、処理液は弱アルカリまたは弱酸性であるため
、アルミニウム系材料の表面酸化物は、徐々に化学的作
用により溶解され活性面(金属面)が出現するようにな
る。この様な状態になると、イオン化傾向の違いによっ
てアルミニウムは溶出し、めっき処理液中の銅イオンま
たはニッケルイオンは置換析出するようになる。これら
活性化反応と置換析出反応は、処理液温度、pH1処理
液組成の影響を受ける。そして、保持時間は、高温で酸
性またはアルカリ性が強いほど短くなる傾向かある。従
来、めっき処理液中での置換反応は、基体とめっき皮膜
との密着性低下の原因とされ、極力この反応を抑制する
工夫がなされてきた。しかし、この従来からの考えに敢
えて反し、保持時間の持つ有用性に着目し、電気めっき
処理液組成をこれらの反応か急激に起こらない適当な範
囲に設定し、且つ電極電位をモニターすることにより過
度の置換析出を防いて処理液の持つ活性化作用を最大限
に利用することにより、均一性でかつ密着性に優れため
っき皮膜を簡便な方法および低コストで基体に形成する
ことが実現できたものと思われる。
本第2発明では、前記第1発明の効果を奏する上に、さ
らに以下のような効果を奏する。
すなわち、アルミニウム系材料からなる基体表面を、電
気めっき処理液自体の活性化作用を利用してめっきに最
適の状態に活性化することかでき、しかも直接に所望の
めっき処理を可能にするとともに、めっき設備の簡易化
、生産性の向上及びめっき品質の向上を図ることができ
る。
また、アルミニウム系材料からなる基体の表面に亜鉛置
換めっき等の中間めっき処理を施すことなしに、また特
殊な電解装置を必要とせずに直接基体表面に所望のめっ
きができるため、めっき工程か簡略化され、また中間皮
膜の溶出を防ぐため特殊なストライクめっきが不要とな
り、設備費の低減、生産性の向上か図れる。さらに、活
性化と電気めっきか同一浴でかつ連続処理であることか
ら、活性度を常に高いレベルに維持できるため、めっき
の均−性及び密着性の確保か容易となる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細な説明する。
実施例1 アルミニウム系材料からなる基体(JIS Al100
縦50mm、横50mm、厚さ1mm)を用意し、該基
体の片面に予めエポキシ樹脂で2X2mmの面積を10
個残してシールし、露出部をめっき部として準備した。
次いで、電気めっき処理液として、ピロりん酸鋼80g
/lとピロりん酸カリウム350g/lとからなりpH
を8.5または9.5に調整したピロりん酸銅電気めっ
き処理液を二種類用意した。
次に、該基体を水溶性アルミニウム用脱脂剤で脱脂した
後、水酸化ナトリウム50g/fの水溶液を用いてエツ
チングし、さらに30%硝酸水溶液で脱スマットし、清
浄化した。
次いて、該電気めっき処理液に、基体および飽和カロメ
ル電極を浸漬し、電気めっき装置を構成した。
第1表に示す処理液温度、pHおよび保持時間で活性化
処理をした後、5A/dm2でlO分通電して約10μ
m厚の銅めっきを形成した。この銅めっき層は、むらの
ない表面か平滑な均一なめっき層であった。なお、この
活性化処理による保持時間の終了時、すなわち通電開始
直前の自然電極電位を、第1表に示す。その後、はんだ
による銅食われを防止する目的で、さらに2μm厚の無
電解ニッケルめっきを施し、200°CX1hrのベー
キング処理をした。
得られためっき材の性能評価試験を、破断試験により行
った。すなわち、めっき部に0.8mmφの錫めっき銅
線をはんだ付けし、引張り試験機を用いて破断試験を行
った。破断位置かはんた層内部か、あるいは銅めっきと
基体との界面であるかにより密着性の良否を判定する。
該試験により得られた結果を、第1表に示す。
なお、比較のために、電気めっき処理液中への基体の保
持時間が短いほかは、本実施例1と同様の条件により比
較用基体に電気めっき処理を施し、同様の性能評価試験
を行った(試料番号C1〜Cl0)。その結果を、第2
表に併せて示す。
第2表 第  l  表 第1表および第2表より明らかの如く、処理液温度か5
0’Cでは、自然電極電位が約−0,65Vより責を満
足する試料番号1および2について、密着力の良好なめ
っき被膜が得られた。これに対して、保持時間中に自然
電極電位が約−〇、65Vを越えることかできなかった
試料番号Cl−C4では、活性化か不十分で、めっき界
面での剥離が生じた。また、処理液温度か60℃では、
自然電極電位を満足する試料番号3〜8については密着
力の良好なめっき皮膜が得られており、処理液温度を上
昇させることにより、基体表面を活性化するために必要
な保持時間か短縮されていることか分る。
次に、めっき処理液のpHで見た場合、該処理液のpH
が8.5では、自然電極電位か約−0,65Vより責を
満足する試料番号1〜5について、密着力の良好なめっ
き被膜か得られた。これに対して、保持時間中に自然電
極電位か約−0,65Vを越えることかできなかった試
料番号01〜C7では、活性化か不十分て、めっき界面
での剥離か生じた。また、処理液のpHか9.5では、
自然電極電位を満足する試料番号5〜8については密着
力の良好なめっき皮膜が得られており、アルカリ性処理
液では該処理液のpHを上昇させることにより、基体表
面を活性化するために必要な保持時間か短縮されている
ことが分る。
実施例2 実施例1と同一形状のアルミニウム基体(JISA10
50)を用意し、同様に試料用基体として準備した。
次に、電気めっき処理液として、ピロりん酸鋼80g/
I!とピロりん酸カリウム3sog/A’とからなりp
Hを8.5に調整したピロりん酸銅電気めっき処理液を
用意した。
次いで、前記基体を前記実施例1と同様にアルカリエツ
チングを行ったところ、スマットの生成が少なかったの
で、硝酸デスマット処理を行わずにそのまま水洗し、清
浄化を終了した。
次に、該電気めっき処理液に、基体および飽和カロメル
電極を浸漬し、電気めっき装置を構成した。
第3表に示す処理液温度および保持時間で活性化処理を
した後、5A/dm2て10分通電して約10μm厚の
銅めっきを形成した。この銅めっき層は、むらのない表
面が平滑な均一なめっき層であった。なお、この活性化
処理による保持時間の終了時、すなわち通電開始直前の
自然電極電位を、第2表に示す。その後、網金われを防
止する目的で、さらに2μm厚の無電解ニッケルめっき
を施し200°CX1hrのベーキング処理をした。
得られためっき材の性能評価試験を、実施例1と同様に
行った。該試験により得られた結果を、第3表に示す。
なお、比較のために、電気めっき処理液中への基体の保
持時間か短いほかは、本実施例2と同様の条件により比
較用基体に電気めっき処理を施し、同様の性能評価試験
を行った(試料番号CIl〜C17)。その結果を、第
2表に併せて示す。
第3表より明らかの如く、本実施例の基体の自第3表 熱電極電位は、実施例1の硝酸デスマット処理した場合
に比べ、やや複雑な時間変化をするか、高い密着力を有
する皮膜は、初期の責な電位から約−0,45Vを卑方
向に越えたところの条件で得られることか分る。すなわ
ち、処理液温度か50°Cでは、試料番号9および10
が、処理液温度か60°Cては、試料番号11および1
2かそれに相当している。
これに対して、保持時間中に自然電極電位が約−0,4
5Vを卑方向に越えることができなかった試料番号CI
l〜C17では、活性化か不十分でめっき界面で剥離が
生じた。
実施例3 実施例1と同一形状のアルミニウム基体7種(99,9
%Af、 JIS A 2024. JIS A 30
03. JIS A 4343、 JIS A 505
2. JIS A 6101. JIS A 7075
)を用意し、同様に試料用基体として準備した。
次に、電気めっき処理液として、ピロりん階調80g/
A’とピロりん酸カリウム350 g/I!とからなり
pHを8.5に調整したピロりん階調電気めっき処理液
を用意した。
次いで、前記基体を水溶性アルミニウム用脱脂剤で脱脂
した後、水酸化ナトリウム50g/I!の水溶液を用い
てエツチングを行い、さらに、99.9%Afからなる
基体は30%硝酸水溶液で、その他の基体は4%フッ酸
+20%硝酸水溶液からなる硝フッ酸水溶液でそれぞれ
脱スマットし、清浄化を行った。
次に、前記電気めっき処理液に、基体および飽和カロメ
ル電極を浸漬し、電気めっき装置を構成した。
次いで、処理液温度を60°Cとし第3表に示す保持時
間で活性化処理を行った後、5A/dm”で10分通電
して約10μm厚の銅めっきを形成した。この銅めっき
層は、むらのない表面が平滑な均一なめっき層であった
。なお、この活性化処理による保持時間の終了時、すな
わち通電開始直前の自然電極電位を、第4表に示す。そ
の後、網金われを防止する目的で、さらに2μm厚の無
電解ニッケルめっきを施し200°CX1hrのベーキ
ング処理をした。
得られためっき材の性能評価試験を、実施例1と同様に
行った。該試験により得られた結果を、第4表に示す。
なお、比較のために、電気めっき処理液中への基体の保
持時間が短いほかは、本実施例3と同様の条件により比
較用基体に電気めっき処理を施し、同様の性能評価試験
を行った(試料番号CI9〜C23)。その結果を、第
4表に併せて示す。
第4表より明らかのごとく、自然電極電位か約−0,6
5Vより責を満足する試料番号13〜19について、密
着力の良好なめっき被膜が得られた。
これに対して、保持時間中に自然電極電位か約−〇、 
65 Vを越えることができなかった試料番号C18〜
C24では、活性化が不十分で、めっき界面での剥離か
生じた。
このように、本実施例の電気めっき処理液組成、すなわ
ち、pHか8.5のピロりん階調めっき浴での条件にお
いては、基体の種類とは無関係に、該処理液浴中ての自
然電極電位か所定の範囲、すなわち約−0,65Vから
約−〇、45Vの範囲になるまで保持することにより基
体表面の活性化か達成第4表 され、その後通電することにより密着性に優れた電気銅
めっき皮膜が得られることが分かる。
実施例4 実施例1と同一形状のアルミニウム基体(JISAIl
oo)を用意し、同様に試料用基体として準備した。
次に、電気めっき処理液として、硫酸ニッケル300 
g/lとホウ酸40g/lとからなりpHを4.5また
は3,5に調整した硫酸ニッケル電気めっき処理液を二
種類用意した。
次いで、前記基体に前記実施例1と同様に脱脂およびア
ルカリエツチング処理を施し、さらに、30%硝酸水溶
液で脱スマットし、清浄化を行った。
次に、該電気めっき処理液に、基体および飽和カロメル
電楓を浸漬し、電気めっき装置を構成した。
次いて、処理液温度を60°Cとし、第5表に示すpH
および保持時間で活性化処理を行った後、5A/dm2
で10分通電して約IOμm厚のニッケルめっきを形成
した。このニッケルめっき層は、むらのない表面が平滑
な均一なめっき層であった。
なお、この活性化処理による保持時間の終了時、すなわ
ち通電開始直前の自然電極電位を、第5表に示す。その
後、200’CX1hrのベーキング処理をした。
得られためっき材の性能評価試験を、実施例1と同様に
行った。該試験により得られた結果を、第5表に示す。
なお比較のために、電気めっき処理液中への基体の保持
時間か短いほかは、本実施例4と同様の条件により比較
用基体に電気めっき処理を施し、同様の性能評価試験を
行った(試料番号C25〜C29)。その結果を、第5
表に併せて示す。
第5表より明らかの如く、処理液のpHが4.5では、
自然電極電位が約−0,70Vより責を満足する試料番
号20および22について、密着力の良好なめっき被膜
が得られた。これに対して、保持時間中に自然電極電位
が約−0,70Vを越える第 5 表 次に、pHが3.5の処理液では、自然電極電位を満足
する試料番号24〜26については密着力の良好なめっ
き皮膜が得られており、処理液のpHを下げることによ
り、基体表面を活性化するために必要な保持時間が短縮
されていることが分る。
ことができなかった試料番号C25〜C27では、活性
化か不十分て、めっき界面での剥離か生じた。
実施例5 実施例1と同一形状のアルミニウム基体7種(99,9
%Affi、 JIS A 2024. JIS A 
3003. JIS A 4343、 JIS A 5
052. JIS A 6101. JIS A 70
75)を用意し、同様に試料用基体として準備した。
次に、電気めっき処理液として、硫酸ニッケル300g
/I!とホウ酸40g/AとからなりpHを4.5に調
整した硫酸ニッケル電気めっき処理液を用意した。
次いで、前記基体を水溶性アルミニウム用脱脂剤で脱脂
した後、水酸化ナトリウム50g/fの水溶液を用いて
エツチングを行い、さらに、99.9%Afからなる基
体は30%硝酸水溶液で、その他の基体は4%フッ酸+
20%硝酸水溶液からなる硝フッ酸水溶液でそれぞれ脱
スマットし、清浄化を行った。
次に、前記電気めっき処理液に、基体および飽和カロメ
ル電極を浸漬し、電気めっき装置を構成した。
次いで、処理液温度を60°Cとし第6表に示す保持時
間て活性化処理を行った後、5A/dm2でIO分通電
して約10μm厚のニッケルめっきを形成した。このニ
ッケルめっき層は、むらのない表面か平滑な均一なめっ
き層であった。なお、この活性化処理による保持時間の
終了時、すなわち通電開始直前の自然電極電位を、第6
表に示す。
その後、200°CX1hrのベーキング処理をした。
得られためっき材の性能評価試験を、実施例1と同様に
行った。該試験により得られた結果を、第6表に示す。
なお、比較のために、電気めっき処理液中への基体の保
持時間が短いほかは、本実施例5と同様の条件により比
較用基体に電気めっき処理を施し、同様の性能評価試験
を行った(試料番号C30〜第 表 C36)。その結果を、第6表に併せて示す。
第6表より明らかのごとく、保持時間内に自然電極電位
か約−〇、70Vより責でかつ保持時間が十分な試料番
号27〜33について、密着力の良好なめっき被膜か得
られた。これに対して、保持時間中に自然電極電位が約
−0,70Vを越えることができなかった試料番号C3
0、C32、C33、C36ては、活性化か不十分て、
めっき界面での剥離が生した。また、第2図の曲線Eで
示した例のように、電位条件は満たしていても予め求め
られた所定時間を経過していない試料番号C31、C3
4、C35ては表面の活性化が十分に進んでいないため
、同様に剥離か生じた。このように、基体の種類とめっ
き処理液の組成によっては、活性化に伴う電位変化が小
さく判別し難い場合には、予め活性化処理時間とめっき
皮膜の密着性との関係により求められた活性化のための
所定の時間を保持することにより、基体表面の活性化を
行うことができる。
何れにせよ、電位変化に大小かあっても、試験条件が一
定であれば極めて再現性か良いため、予め求めておいた
保持時間と密着性との関係から適正な保持時間を設定す
ることができ、常時電栃電位を測定しなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の具体的−例における良好
なめっき皮膜を得るのに十分な活性化を示す基体表面の
自然電極電位と保持時間の関係を示した図で、第1図は
ピロりん階調めっき処理液を用いた例を示す線図、第2
図は硫酸ニッケルめっき処理液を用いた例を示す線図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. アルミニウム系材料からなる基体表面を電気めっき処理
    液中に浸漬し、基体が一定の自然電極電位に対応する表
    面性状になる時間まで保持して該基体の活性化処理をし
    た後に、通電して電気めっきを行いめっき皮膜を形成す
    ることを特徴とするアルミニウム系材料への電気めっき
    方法。
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