JPH0322811B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は射出成形機において、射出、冷却行程
が終了し金型が開いたとき、金型から成形品の製
品を突出して取出す製品突出し機構に関する。

従来の技術 従来の製品突出し機構は、エジエクタプレート
に製品突出し用のエジエクタピンを取付け、金型
が開になつたとき、上記エジエクタプレートをリ
ヤプラテンや型締用シリンダに設けられたストロ
ーク調整可能な棒により突出し、エジエクタピン
を突出させて製品を金型から取出すものや、又、
油圧によつて上記エジエクタプレートを作動させ
てエジエクタピンを突出させて金型より製品を取
出す機構が公知である。又、サーボモータによつ
て上記エジエクタプレートを作動させて金型より
製品を取出す機構も本出願人によつて提案されて
いる。

このサーボモータによつて製品突出し機構を駆
動する方式のものにおいては可動プラテンの金型
取付面と反対側の面に、製品突出し機構のエジエ
クタプレート、サーボモータ、エジエクタプレー
トを移動させるためのボールスクリユー等の各部
材を取付けねばならず、さらに、型締装置がトグ
ル式の場合においては、トグル機構の各部材を可
動プラテンのこの面に取付け配置せねばならず、
製品突出し機構の可動プラテンへの取付け作業が
非常に難しかつた。そして、従来のものは、製品
突出し機構を構成する各部材を個々に可動プラテ
ンやリヤプラテンに固着し組立てていたため、こ
の製品突出し機構の取付け及び修理時等における
取外し等に多大な時間と労働を要していた。

発明が解決しようとする問題点 本発明は上記従来の欠点を改善し、サーボモー
タで駆動される製品突出し機構において、該製品
突出し機構の射出成形機への取付け及び取外し等
が容易な製品突出し機構を提供することにある。

問題点を解決するための手段 本発明は、ボールスクリユーに螺合するボール
ナツトと該ボールナツトに一体的に固着された伝
動手段と、該ボールナツト及び伝動手段を可動プ
ラテンに回動自在で軸方向移動不能に固着する固
着手段と、上記ボールスクリユーの一端に固着さ
れ上記可動プラテンの中心部に設けられた孔に嵌
合し、上記可動プラテンの他面に突出可能なエジ
エクタピンと上記ボールスクリユーの他端に固着
されたガイドプレートと上記固着手段により上記
可動プラテンに固着され上記ガイドプレートをガ
イドするガイドピンと、上記伝動手段を駆動する
上記可動プラテンに固着されたモータとを設ける
ことによつて上記問題点を解決した。

作 用 本発明の製品突出し機構は、モータ以外の製品
突出し機構の各部材は上記固着手段によつて一体
的に可動プラテンに固着されているから、製品突
出し機構の取付け、取外しの作業は簡単である。
又、本発明の製品突出し機構はモータを駆動する
ことによつて、上記伝動手段を介してボールナツ
トを回転させ、ボールナツトの回転により、ボー
ルスクリユーがガイドプレートとガイドピンにガ
イドされながら軸方向に移動し、ボールスクリユ
ーの一端に固着されたエジエクタピンを突出させ
て製品を金型から取出す。

実施例 図は本発明の一実施例の要部断面図で、１は射
出成形機の可動プラテンで、図中該可動プラテン
１の右面に金型が取付けられるものである。２は
本発明の製品突出し機構のユニツトで、該ユニツ
ト２は後に詳細に説明するようにボルト３で可動
プラテン１に固着されている。４はボールスクリ
ユーで、該ボールスクリユー４の一端面には上記
可動プラテン１に設けられた孔６と嵌合し可動プ
ラテン１の金型取付面へ突出自在に設けられたエ
ジエクタピン５が固着されている。上記ボールス
クリユー４にはボールナツト７が螺合しており、
該ボールナツト７にはボルト１０でプーリ８及び
スリーブ９が一体的に固着されている。スリーブ
９内には上記ボールスクリユー４が貫通し軸方向
に移動自在になつている。さらに、上記スリーブ
９の外側にはベアリング１１を介して取付部材１
２が固着されている。なお、１４は止め金、１３
は軸受用ナツトである。また、上記ボールスクリ
ユーの他端にはガイドプレート１５が固着され、
該ガイドプレート１５に設けられた孔と後述する
ガイドピン１６とが係合し、ボールスクリユー７
の軸方向への移動をガイドするようになつてい
る。以上のような構成により、ボールスクリユー
４、エジエクタピン５、ボールナツト７、プーリ
８、スリーブ９、取付部材１２、ガイドプレート
１５は一体的構造になつており、さらに、前述の
ガイドピン１６が固設されたガイドピン取付部材
１７がボルト３によつて上記取付部材１２に固着
され、さらに、該ボルト３によつて、該製品突出
し機構の駆動源としてのサーボモータ以外の全部
材が可動プラテン１に固着されることとなる。

又、該製品突出し機構を駆動するサーボモータ
（図示せず）も上記可動プラテン１に固着され、
サーボモータのモータ軸に固着されたプーリと前
記プーリ８間にタイミングベルトを装架し、該製
品突出し機構を作動するようになつている。

以上のような構成になつているため、本発明の
製品突出し機構を交換する場合等においては、ボ
ルト３を取外すだけで、サーボモータ以外のすべ
ての部材を取外すことができ、取付ける場合にお
いても、ガイドピン取付部材１７と取付部材１２
をボルト３で固着した状態で可動プラテン１に該
ボルト３で、製品突出し機構を構成するユニツト
２を簡単に取付けることができる。

該製品突出し機構の作動は、サーボモータを駆
動し、タイミングベルトを介してプーリ８を回転
させると、プーリ８と一体的に固着されているボ
ールナツト７スリーブ９を回転させる。スリーブ
９はベアリング１１により、軸方向移動不能で回
転可能に支持されているので、上記プーリ８、ボ
ールナツト、スリーブ９は回転のみし、軸方向へ
は移動しない。そして、ボールナツト７と螺合す
るボールスクリユー４はボールナツト７が回転す
るに従つて軸方向に移動し、その際、ガイドプレ
ート１５に設けられた孔と係合するガイドピン１
６によりガイドされ移動し、ボールスクリユー４
の端面に植設されたエジエクタピンを金型内に出
入させて成形品の製品を金型から突出する。

なお、上記実施例では、サーボモータの回転力
をプーリ、タイミングベルトで該製品突出し機構
に伝動するようにしたが、プーリ８の代りに歯車
を使用しサーボモータの回転力を歯車によつて伝
動させてもよい。

発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、次の効果
を発揮する。

モータ以外の全部品をユニツトとして一体的
な製品とすることができる。

従つて、その製品化されたユニツトは、独立
して取引・販売・保管等が可能で取扱いに便利
である。

そして、実際の使用に当つては、このユニツ
トを数本のボルトで可動プラテンに固着するこ
とで、射出成形機に製品突出し機構として組付
けさえすればよい。

また、その組付けられた製品突出し機構の修
理、交換等の必要が生じたときは、上記ボルト
を取外したり、取付けたりすることで簡単に施
工できるので、その作業効率は非常によくな
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例の要部断面図である。 １……可動プラテン、４……ボールスクリユ
ー、５……エジエクタピン、７……ボールナツ
ト、８……プーリ、９……スリーブ、１２……取
付部材、１５……ガイドプレート、１６……ガイ
ドピン、１７……ガイドピン取付部材、３，１０
……ボルト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ボールスクリユーに螺合するボールナツト
   と、該ボールナツトに一体的に固着された伝動手
   段と、上記ボールナツトに固着されたスリーブ
   と、該スリーブを回転自在で軸方向移動不能に軸
   受けした取付部材と、上記ボールスクリユーの一
   端に固着され可動プラテンの中心部に設けられた
   孔に嵌合し、上記可動プラテンの他面に突出可能
   なエジエクタピンと、上記ボールスクリユーの他
   端に固着されたガイドプレートと、上記ガイドプ
   レートをガイドするガイドピンを備えたガイドピ
   ン取付部材と、上記伝動手段を駆動する上記可動
   プラテンに固着されたモータと、上記取付部材と
   上記ガイドピン取付部材を数本のボルトで固定し
   て製品突出し機構をユニツト化し、上記数本のボ
   ルトで該製品突出し機構のユニツトを可動プラテ
   ンに固着するようにしたことを特徴とする射出成
   形機における製品突出し機構。 ２ 上記伝動手段はプーリで、上記モータのモー
   タ軸に設けられたプーリとの間にタイミングベル
   トが装架され上記モータによつて駆動されるよう
   になつている特許請求の範囲第１項記載の射出成
   形機における製品突出し機構。 ３ 上記伝動手段は歯車で、上記モータのモータ
   軸に設けられた歯車と噛合い上記モータにより駆
   動されるようになつている特許請求の範囲第１項
   記載の射出成形機における製品突出し機構。