JPH0320448Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、組立収納庫の角部取付装置に関す
るものである。

従来の技術 従来の組立収納庫は、横長の屋根本体を支持す
る際に、後部側は、直下位置に立設している後板
の上端に載置して固着したが、前部側は、直下位
置に引戸型の扉が移動状に存在するため、この前
部側の両端で側板と屋根本体とが接面状に交差す
る角部位置間に横材を架設することにより、前部
側の屋根本体を支持していた。

考案が解決しようとする問題点 上記の構成により、従来の組立収納庫における
角部位置間への横材の架設による屋根本体の支持
手段には次のような問題点があつた。

(1) 屋根本体の前部側を、この前部側の両端で側
板と屋根本体とが接面状に交差する角部位置間
に横材を架設して支持するため、屋根本体とは
別体の横材と、この横材の組付工数とを要し
て、コスト高になつた。

問題点を解決するための手段 この考案は、上記した従来技術の問題点を解決
するものであり、屋根本体における前補強の一部
を天井板よりも低く形成して横材と同様の機能を
持たせることにより、部品点数と組付工数が少な
くなつてコストを大幅に低下することができる組
立収納庫の角部取付装置を提供することにある。
この考案の特徴とするところは、屋根本体の側端
を支持する側板の内側縦面に角孔とネジ用孔とに
よる一方の取付手段を設け、上記屋根本体におけ
る前補強の一部を天井板よりも低く形成して、上
記一方の取付手段に近いこの前補強の内面に角孔
とネジ用孔とによる他方の取付手段を設けるとと
もに、ほぼ真中で直角状に屈げたコーナー金具
を、その上下部では角孔をとおして、該爪の表面
に設けた各ネジ用孔に対するネジ等のねじ込みを
もつて固着したことにある。

作 用 上記の構成により、側板上に乗せた屋根本体の
前部側を支持する場合は、この前部側に一部が天
井板よりも低く形成された前補強が、従来の横材
と同様に両側板間に架設状に配置されていて、こ
の位置の側板と前補強の内面とにはそれぞれ角孔
とネジ用孔とによる双方の取付手段が形成されて
いるため、側板に形成された取付手段の角孔には
コーナー金具の基端に設けた直状爪を挿入したの
ち、この金具を側板と前補強とが交差する角部に
合わせて起立させると、先端に設けた屈曲爪が前
補強の内面に形成された取付手段の角孔に挿入す
ることになる。その際一方取付手段のネジ用孔は
直状爪側のネジ用孔と連通し、また他方取付手段
のネジ用孔は屈曲爪側はネジ用孔と連通するた
め、この時点で各ネジ用孔にタツピングネジ等の
ネジをそれぞれねじ込むことにより、上記のコー
ナー金具をもつて、横材の機能を持つ前補強の両
端部を強力に支持しながら、この態様の屋根本体
を側板上に容易迅速に取付けることができる。

実施例 以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第１図および第２図に示すように、この考案に
よる組立収納庫の角部取付装置は、側板１、屋根
本体５の前補強６、コーナー金具１４の各要部か
ら構成されている。まず側板１は次のように形成
されている。すなわちこの側板１は、組立収納庫
の両側にあたる位置を図示しないベース上に立設
するために、このベースの側幅に合わせた縦長の
長方面体に形成されている。そしてこの側板１の
前部側で、後記する屋根本体５の前補強６と接す
ることになる上部縦面には次に示す一方の取付手
段Ａが設けられている。この取付手段Ａは、後記
するコーナー金具１４に合わせて上部側に上記金
具１４の直状爪１５が挿入可能となる角孔２を形
成し、その直下には上記金具１４のネジ用孔１６
と連通するネジ用孔３を設けたものである。なお
この側板１の後部側にあたる位置の図示しないベ
ース上には、この側板１と連結して組立収納庫の
後部側周板となる後板４が立設されることにな
る。

上記の側板１と後板４上に乗せて取付ける屋根
本体５は次のように形成されている。すなわちこ
の屋根本体５は、庫内側にあたる下面部に前補強
６、後補強７、中補強８の支持により天井板９が
設けられている。この天井板９の前方部には、上
記前補強６の後部側下端が横材の機能を発揮する
ように、この前補強６の前部側に続く後部側の下
面を、Ｕ字形の縦断面と両側の側板１間に達する
長さとをもつてこのＵ字形部分が天井板９よりも
内面に形成されている。そしてこの前補強６の側
板１に近いＵ字形の内面には次に示す他方の取付
手段Ｂが設けられている。この取付手段Ｂは、後
記するコーナー金具１４に合わせて、この側の側
板１に遠くなる面には上記金具１４の屈曲爪１７
が挿入可能の角孔１２を形成し、この隣接位置で
この側の側板１に近い面には上記金具１４のネジ
用孔１８と連通するネジ用孔１３を設けたもので
ある。なお上記による前補強６の前部側下面には
組立収納庫の扉２１が引戸型の移動が可能となる
ように嵌合する複数の上部レール１０が取付けら
れている。そしてこの上部レール１０と前補強６
の各前部には化粧ガラリ１１が取付けられてい
る。

さらにコーナー金具１４は、帯状板を直角に屈
曲して、その基端側に、この側の延長による面部
にネジ用孔１６を設けた細幅の直状爪１５が形成
されている。また先端側にはこの面の延長と外側
への折曲げとにより細幅の屈曲爪１７が形成され
ている。そしてこの屈曲爪１７に近い帯状基板面
には、前記の前補強６に形成したネジ用孔１３と
コーナー金具１４のネジ用孔１８とが重ね合わせ
られるように設けられている。この態様によるコ
ーナー金具１４は、基端の直状爪１５を側板１の
角孔２に挿入したのち、側板１と前補強６とに接
するように起立させた場合、先端の屈曲爪１７が
前補強６の角孔１２に連携的に挿入するように形
成されている。なお第２図に示す１９は、前記し
た一方の取付手段Ａ側のネジ用孔３にねじ込むネ
ジ２０用のワツシヤである。

上記の構成により、第１図に示すように、後部
側は、後板４上に乗せてこの側の後補強７により
取付けた屋根本体５を、両側の側板１上に乗せた
前部側は次のようにして取付ける。すなわちこの
前部側には一部を天井板９よりも低く形成した前
補強６が、上記の後板４上に対する後補強７での
取付けにより、確固として配置されることにな
る。その際この位置の側板１と前補強６の内面に
はネジ用孔３付の角孔２による取付手段Ａと、同
様のネジ用孔１３付の角孔１２によるコーナー金
具１４との取付手段Ｂとが形成されているため、
側板１に形成された一方側取付手段Ａの角孔２に
はコーナー金具１４の基端に設けた直状爪１５
を、この金具１４の基端側を平面状にする態様を
もつて挿入したのち、このコーナー金具１４を、
側板１と前補強６とが交差する角部に合わせてそ
れまでの基端側の平面態を垂直面態にするように
起立させると、上記コーナー金具１４の先端側に
設けた屈曲爪１７が、前補強６の内面に形成され
た他方側取付手段Ｂの角孔１２に連携的に挿入す
ることになる。この場合、側板１に形成された一
方側取付手段Ａのネジ用孔３は、側板１における
内側板の背面に位置する直状爪１５のネジ用孔１
６と連通状になる。また同時に、他方側取付手段
Ｂのネジ用孔１３は、屈曲爪１７側のネジ用孔１
８と連通状になる。従つてこの時点で一方側のネ
ジ用孔３，１６にはワツシヤ１９の介在により、
タツピングネジ等のネジ２０を、また他方側のネ
ジ用孔ｒ８，１３には直接的に上記と同様のネジ
２０をそれぞれねじ込むことにより、後補強７を
後板４上に取付けた屋根本体５の前部側を、上記
のコーナー金具１４をもつて、横材の機能を持つ
前補強６の両端部を強力に支持する態様により、
両側板１上に容易迅速に取付けることができる。

考案の効果 この考案は、屋根本体の側端を支持する側板の
内側縦面に角孔とネジ用孔とによる一方の取付手
段を設け、上記屋根本体における前補強の一部を
天井板よりも低く形成して、上記一方の取付手段
に近いこの前補強の内面に取付手段Ｂを設けると
ともに、この両取付手段位置には基端にネジ用孔
付の直状爪と先端にネジ用孔の付属による屈曲爪
とを設けたコーナー金具を、上記の両角孔に対す
る爪の挿入と、各ネジ用孔に対するネジ等のねじ
込みをもつて固着したことを特徴とするものであ
る。従つてこの考案による装置の要部は、屋根本
体における前補強の一部が天井板よりも低く形成
されていて、横材と同様の機能を持つため、側板
上に屋根本体を乗せて取付ける際に、この屋根本
体と別体の横材等を要することなく、簡単な形状
のコーナー金具をもつて直接的な取付けが可能と
なり、これによつて部品点数と組付工数を少なく
してコストを大幅に低下することができる等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の装置をもつて側板上に屋根
本体を取付けた組立収納庫の一部断裁斜視図、第
２図は第１図と同様の部分を一部開示した拡大斜
視図、第３図はコーナー金具の取付状態を示す断
面図である。 符号の説明、１……側板、２，１２……角孔、
３，１３，１６，１８……ネジ用孔、４……後
板、５……屋根本体、６……前補強、７……後補
強、８……中補強、９……天井板、１０……上部
レール、１１……化粧ガラリ、１４……コーナー
金具、１５……直状爪、１７……屈曲爪、１９…
…ワツシヤ、２０……ネジ、２１……扉、Ａ，Ｂ
……取付手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 収納庫の屋根本体５を支持する側板１の内側に
   角孔２と隣接するネジ用孔３を設け、該屋根本体
   ５を支える前補強６に設けた角孔１２と隣接する
   ネジ用孔１３に対し、直角に屈曲したコーナー金
   具１４の下部に形成した爪１５とその表面に穿設
   した孔１６とを側板１に穿設した角孔２に嵌合
   し、ネジ用孔３と爪１５の孔１６にネジ２０を立
   てると共に、該前補強６に形成した角孔１２と隣
   接したネジ用孔１３とをコーナー金具１４の曲爪
   １７に挿入し、両方のネジ用孔１８，１３にネジ
   ２０を取付けてなる組立収納庫の角部取付装置。