JPH0320255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は複数個の単一箱を連結板によつて一個
に梱包する連結包装箱に関するものである。

（従来技術） 一般にこの種の分割可能な連結包装箱として
種々の構造のものが知られている。例えば段ボー
ル箱を複数個並列させ隣接部分に接着テープを貼
着して連結状態とし、１個の箱として取扱える様
にしたもの、並列した段ボール箱の隣接側面に部
分的に接着剤を塗布して連結させたもの、天面開
口状の箱を複数個集合させ、開口面をカツトテー
プ又はミシン目などによる切取部を有する蓋板で
覆い、蓋板のフラツプと箱の側壁を貼着して連結
させて、ひとつのパツケージとして使用するもの
等がある。しかし接着テープを貼着させる場合
は、分割時の作業性が悪く、また分割後の外観が
著しく劣化するという欠点がある。また部分的に
接着剤を塗布して連結させる場合、基本的な結合
力が弱く、内容物が軽量物に限定され、しかも分
割する際に箱体の他の部分まで破損することが多
く、分割した後の外観が著しく劣化するという欠
点がある。

更に天面開口状の箱を複数個集合させ、開口面
を切取部を有する蓋板で覆い、蓋板のフラツプと
箱の側壁を貼着して連結させる場合、一枚の蓋板
による部分的な連結構造のため、肝心の結合力が
弱いという役点があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上述のような種々の欠点を改善するも
のであつて、連結及び分割作業が極めて容易に行
われかつ簡単な構造にして分割後の美観も良好な
連結箱を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題を解決するために、本考案は、段ボー
ル等の厚紙で形成される連結包装箱において、前
板、側板、後板、側板、糊代片とを縦の折目線を
介して連設し、該側板の上下端縁には折目線を介
して外フラツプを連設した箱本体と、側板同志を
重ね合せて並べた複数個の箱本体の前後板全部を
覆うための、箱本体の重ね合せ部と一致する個所
にミシン目、カツトテープ等から成る切離帯を設
けてなる連結片と、該連結片の上下端に折目線を
介して連設した、内フラツプとして作用する舌片
からなる連結片とを、側板同志を重ね合せて複数
個並べた箱本体の外フラツプの内側に連結板の舌
片を差し込むとともに、重なり合う連結片と前板
および後板とを接着してなる、連結包装箱を提供
するものであり、連結片で箱本体の前後板全部を
覆うとともに接着し、舌片を外フラツプの内側に
差し込んだ後に外フラツプを封緘することによ
り、複数の箱本体を強固に連結でき、しかも連結
部分に沿つて切り離し手段が設けられているの
で、分割も容易であり、分割後においても包装形
態は単一の箱と同様の体裁を有している。

（作用） 本考案は以上のような構成となつているので、
まず、縦折目線を折曲げて糊代片と前板とを接着
して筒状体として箱胴部を形成し、外フラツプを
解放状態にしたまま複数個並列し、次にコの字状
に折曲げた連結板の連結片を前後板に接着すると
共に舌片を外フラツプの内側に着し込み、更に外
フラツプを折り曲げて封緘用テープ・ステツプル
等により封緘して連結包装箱は完成する。

（実施例） 本考案を以下図示の実施例によつて具体的に説
明する。第１図は本考案の連結包装箱の斜視図で
あり、段ボール等の厚紙から形成された箱本体Ａ
と、２個の前記箱本体Ａを連結するための連結板
Ｂとの組合せから成るものである。

なお、箱本体Ａの連結個数は２個に限定される
ものではなく複数個の連結が可能である。

前記箱本体Ａは第２図に示すように、前板１、
側板２、後板３、側板４を縦折目線ａ，ｂ，ｃ、
を介して連設してパネル部を構成すると共に端部
に位置する側板４に縦折目線ｄを介して糊代片が
連設され、各側板２，４の上下端には折目線ｅ，
e′，ｆ，f′を介して天蓋及び底蓋を構成する外フ
ラツプ６，６′，７，７′が連設されており、前後
板１，３上下端は前記連結板を挿入した時に各側
板２，４と同一平面状になるよう段差を設けてい
る。

前記連結板Ｂは第３図に示すように、前後板
１，３と同じ幅の縦幅をもつ連結片８、の上下端
に箱本体Ａへ挿入時に折曲げて断面コの字状とな
る舌片９，９′，１０，１０′が折目線ｇ，g′，
ｈ，h′を介して設けられており、前記連結片８に
は、箱本体Ａの連結部となる中央縦方向に連結板
Ｂを分割するための二条のミシン目１１から成る
切離帯１２が設けられている。なお連結板Ｂを分
割する切離帯１２を形成する手段としては、前記
ミシン目１１から成るほか、連結片Ｂの素材より
強いカツトテープ又は布テープを裏貼りして形成
してもよい。

本考案は、以上のような構成であり、その組立
方法を説明すると、第４図に示すように、箱本体
Ａを側板２又は４が重なり合うように複数個並
べ、外フラツプ６，６′，７，７′を解放状態に
し、重なり合つた外フラツプの内側に横方向から
断面コの字状の連結板Ｂを挿入し、外フラツプを
連結板Ｂの舌片９，９′，１０，１０′上に折り曲
げるとともに、重なり合う連結片８と前板１およ
び後板３とを接着し、次いで外フラツプ６，７、
および６′，７′を封緘すれば、各箱本体は連結さ
れる。ここで、差し込まれた舌片９，９′，１０，
１０′は、各箱本体の内フラツプとして作用する。
なお、連結片８と前後板１，３を接着することに
より、強固に連結される。

前記連結包装箱を店頭において、一個の箱本体
のみを展示する場合、連結板Ｂのミシン目１１を
引裂き一個の箱本体に分割することができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案に係る連結包装箱
は、物品を収納した複数個の箱本体を一個と同様
にセツトしておき、展示場所、販売量等の要因に
より連結板の切離帯を利用してこれを引き裂くと
簡単に分割できると共に、分割後も完全な箱と同
機能を有しており、また販売量に合わせて収納物
品を移し替える必要がないため、別容器が不用で
あると共に移し替える手間が省略できる等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る連結包装箱の斜視図、
第２図は、箱本体の展開平面図、第３図は、連結
板の展開平面図、第４図は、連結包装箱の組立途
中の斜視図である。 １……前板、２，４……側板、３……後板、５
……糊代片、６，６′，７，７′……外フラツプ、
８……連結片、９，９′，１０，１０′……舌片、
１１……ミシン目、１２……切離帯、１３……封
緘テープ、ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ee′，ｆ，f′，ｇ，
g′，ｈ，h′……折目線、Ａ……箱本体、Ｂ……連
結板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 段ボール等の厚紙で形成される連結包装箱にお
   いて、前板、側板、後板、側板、糊代片とを縦の
   折目線を介して連設し、該側板の上下端縁には折
   目線を介して外フラツプを連設した箱本体と、 側板同志を重ね合せて並べた複数個の箱本体の
   前後板全部を覆うための、箱本体の重ね合せ部と
   一致する個所にミシン目、カツトテープ等から成
   る切離帯を設けてなる連結片と、該連結片の上下
   端に折目線を介して連設した、内フラツプとして
   作用する舌片からなる連結板とを、 側板同志を重ね合せて複数個並べた箱本体の外
   フラツプの内側に連結板の舌片を差し込むととも
   に、重なり合う連結片と前板および後板とを接着
   してなる、連結包装箱。