JPH0318463Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、異なる階の間でトウピン付台車を移
載・昇降するための装置に関する。

従来技術及びその問題点 従来、多層階の建物の各階で用いられる物品搬
送用のトウピン付台車は、循環式又は往復動式ト
レーコンベヤに移載されて異なる階に昇降されて
移載されているが、各階にトレーコンベアとの間
の台車の移載装置を必要とする問題点があつた。

問題点を解決するための手段 本考案は、異なる階の間においてトウピン付台
車を移載・昇降するための装置であつて、昇降手
段によつて昇降する昇降台を有し、該昇降台は、
前記台車のトウピンに係合するドツグをそなえた
チエーンフイーダを有し、前記チエーンフイーダ
は、水平駆動手段によつて、台車の移載位置と昇
降位置の間を移動できるようにすることにより前
記問題点を解決した。

作 用 本考案においては、トウピン付台車を昇降台に
積み込む時、及び昇降台から送り出す時に、チエ
ーンフイーダが水平駆動手段によつて必要位置に
移動して台車の積み込み、送り出しが行われるの
で、従来のように各階に台車の移載装置を設ける
必要がなくなる。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図は本考案の概要を示す全体正面図であつ
て、まず、想像線で示すトウピン付台車１が１階
フロアＡのレール２，２′（図示せず）上を矢印
Ｂの方向に進行して昇降台３との移載位置Ｃ点に
来る。次に、モータ１１によつてドア１２が開
き、水平駆動手段であるリニアアクチユエータ４
により、昇降台に設けたチエーンフイーダ５が想
像線で示す移載位置Ｃに移動し、トウピン付台車
１の先端部との位置関係は図示のとおりとなり、
トウピン付台車１の先端部に設けられたトウピン
６がチエーンフイーダ５に設けた一対のドツグの
間に係留する。チエーンフイーダ５の駆動モータ
７が回転を始めると、トウピン付台車１はチエー
ンフイーダ５により昇降台３に積み込まれるが、
リニアアクチユエータ４が図の右方向に作動する
ことによつて台車１を昇降台３に完全に受取つて
移載を完了する（この点は後に詳述する）。

移載完了後、ドア用モータ１１が回転してドア
１２が閉じられる。次に昇降手段である昇降用モ
ータ１３が動作し、スプロケツトを介してチエー
ン１４に連結された昇降台３が支柱１５，１５′
に設けられたレールに案内されて２階Ｆまで上昇
する。

昇降台３が、想像線で示すように、２階フロア
Ｆの位置まで上昇停止後、ドア用モータ１１′が
動作してドア１２′が開くと、リニアアクチユエ
ータ４が動作してチエーンフイーダ６が前進し、
トウピン付台車とともに移載位置C′で停止する。
次に、チエーンフイーダ５が逆回転し、チエーン
フイーダ５のドツグに係留されているトウピン付
台車１が前進して２階Ｆへの移載が完了する。な
お、符号８，８′はトウピン付台車１の車輪であ
り、符号９，９′（図示せず）は昇降台３の両側
に設けられた手摺であり、符号１０，１０′は昇
降台３下降端のストツパを表わす。

２階Ｆより１階フロアＡにトウピン付台車１を
搬送する場合は、前記動作の逆の順序で行われ、
トウピン付台車１の搬送は前記サイクルを繰返し
て多層階間で行われる。

以上、装置の概要を説明したが、第２図、第３
図、第４図により更に詳細な説明を加えることと
する。

昇降台３は、第３図に示すように、トウピン付
台車１の走行方向に縦長なフレーム１６を有し、
第４図に示すように、フレーム１６に台車荷重を
ささえる補強アングル部材１７，１７′が溶接さ
れており、台車１の車輪８，８′が転動する案内
溝１８，１８′が配設されており、フレーム１６
の両側面に手摺９，９′が取付けられている。フ
レーム１６下部のアングル部材１７′上にガイド
レール１９，１９′が長手方向に配設されて、前
後進移動可能なローラ付基板２１が連結部材２３
でリニアアクチユエータ４と連結し、フレーム１
６に支持部材２２で固定されたリニアアクチユエ
ータ４により駆動されて前記ガイドレール１９，
１９′上をローラ２４，２４′を介して自在に走行
する。

基板２１上には駆動用モータ７と、基板２１に
固定したチエーン支持部材２５にチエーンフイー
ダ５が設けられている。

以下昇降台３の動作について説明すると、ま
ず、トウピン６が押し下げられた台車１が移載位
置Ｃに到着する。リミツトスイツチ２９は台車１
の到着（と送り出し完了）を検知する。リニアア
クチユエータ４の後退限リミツトスイツチ２６が
作動し、それによりドア開リミツトスイツチ２７
が作動してドア１２が開く。次に、リニアアクチ
ユエータ４が前進限リミツトスイツチ２８の位置
まで前進してチエーンフイーダ５がトウピン付台
車１の移載位置Ｃまで来るとリニアアクチユエー
タ４が停止止する。トウピン６は第２図の想像線
で示すようにチエーン３０の一対のドツグ３１，
３１′の間に係留される。ドツグ３１，３１′の間
に係留されたトウピン６は、駆動用モータ７の回
転によりチエーンフイーダ５が回転移動して矢印
Ｂの方向にトウピン６が定位置に来るまでドツグ
３１に押されて移動し、その後リニアアクチユエ
ータ４が動作して台車到着リミツトスイツチ３３
が作動する昇降位置まで後退する。これにより後
退限リミツトスイツチ２６が作動すると、ドア１
２のドア閉リミツトスイツチ２７′が作動してド
ア１２が閉じる。なお、符号２０はトウピン付台
車１の逸走防止用のリミツトスイツチを示す。

なおドツグ３１はトウピン６を右方向へ押す
（すなわち積み込み）ためのものであり、ドツグ
３１′はトウピン６を左方向へ押す（すなわち送
り出し）ためのものである。ドツグ３１は時計方
向へ、３１′は反時計方向へそれぞれ回動自在で
あるから、トウピン６が左右何れの方向から来て
も、ドツグ３１，３１′の間に係留される。

また、チエーンフイーダとリニアアクチユエー
タ４の作動は順次行われるように説明したが、同
時に作動させてもよく、そうすれば移載時間が短
縮できる。

ところで、チエーンフイーダ５は、第３図に示
すように基板２１に固定したチエーン支持部材２
５に取付けられた無端伝動チエーン３０をスプロ
ケツト３４，３４′の間に巻掛した構成で、スプ
ロケツト３４′はテークアツプ装置３５によりチ
エーン３０の張りを調整できるようになつてい
る。スプロケツト３４は、駆動モータ７と連動し
て回転する。昇降台３側面には左右に支持部材３
７，３７′が固設されて支持部材３７，３７′に取
付けられたガイドローラ３８とサイドローラ３９
が昇降用レール４０を側面より押付けて安定した
昇降を行ない、昇降台３はチエーン１４と連結
し、該チエーン１４の他端部にはバランスウエイ
ト３６，３６′が取付けられている。

第４図は昇降台３の側面図であつて、フレーム
１６に溶接した支持部材３７がチエーン１４に連
結されている。チエーン１４の他端部にはバラン
スウエイト３６が取付けられて、昇降時に昇降台
３とのバランスをとる役目をする。なお、トウピ
ン付台車１が昇降位置に来ると、昇降用モータ１
３が起動し、チエーン１４に牽引された昇降台３
が上昇を開始して上昇限リミツトスイツチ４１が
作動する２階Ｆの所定の位置に昇降台３は停止す
る。

符号４２と符号４３は昇降台３の逸走防止リミ
ツトスイツチを示し、符号４４はチエーン１４の
巻き上げ過ぎを防止するリミツトスイツチであ
る。

２階Ｆよりトウピン付台車１を降す場合は、前
記の逆の順序で昇降台３を動作して、昇降台３が
下降して下限リミツトスイツチ４５が作動すると
停止する。

なお、第２図において、トウピン６は上つた状
態と下つた状態を示しているが、本考案の装置が
作動中は勿論下つた状態になつている。

考案の効果 (1) 台車を移載する昇降台にチエーンフイーダを
装着しチエーンフイーダの水平方向の駆動手段
を設けたことにより、従来は各階に設置する必
要のあつた移載手段が不要となり、従つてコス
トが低減できる。

(2) トウピン付台車の移載及び脱荷がチエーンフ
イーダで直接できるので動作が単純化され、か
つ、チエーンフイーダはコンパクトに構成でき
るので、スペースが縮小され、小型化によりト
ウピン付台車の移載のサイクルタイムが短縮さ
れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は１階と
２階の間でトウピン付台車を搬送する場合の全体
正面図を示し、第２図はトウピン付台車の移載さ
れた昇降台の正面図、第３図はその平面図、第４
図はその側面図を夫々示す。 １……トウピン付台車、３……昇降台、４……
水平駆動手段、５……チエーンフイーダ、６……
トウピン、３……昇降手段、３１，３１′……ド
ツグ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 異なる階の間においてトウピン付台車を移載・
   昇降するための装置であつて、 昇降手段によつて昇降する昇降台を有し、 該昇降台は、前記台車のトウピンに係合するド
   ツグをそなえたチエーンフイーダを有し、 前記チエーンフイーダは、水平駆動手段によつ
   て、台車の移載位置と昇降位置の間を移動できる
   ようにしたことを特徴とする、 トウピン付台車の移載・昇降装置。