JPH0315779Y2 - - Google Patents

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JPH0315779Y2
JPH0315779Y2 JP19783884U JP19783884U JPH0315779Y2 JP H0315779 Y2 JPH0315779 Y2 JP H0315779Y2 JP 19783884 U JP19783884 U JP 19783884U JP 19783884 U JP19783884 U JP 19783884U JP H0315779 Y2 JPH0315779 Y2 JP H0315779Y2
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intake passage
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、各気筒と吸気拡大室(タンク)とを
互いに独立した吸気通路で接続して、吸気の動的
効果(吸気慣性効果)により出力の向上を図るよ
うにした多気筒エンジンの吸気装置の改良に関す
るものである。
(従来の技術) 従来から、エンジンの吸気装置において、吸気
開始に伴つて生じる負圧波(負圧の圧力波)が吸
気通路上流側の大気または吸気拡大室への開口端
で反射され正圧波(正圧の圧力波)となつて吸気
ポート方向に戻されることを利用し、上記正圧波
が吸気弁の閉弁寸前に吸気ポートに達して吸気を
燃焼室に押し込むようにする、いわゆる吸気の慣
性効果によつて吸気の充填効率を高めるようにす
ることは知られている。このような技術を用いよ
うとする場合に、吸気通路の形状が一定である
と、吸気通路に生じる圧力波の振動周期と吸気弁
の開閉周期とがマツチングして吸気慣性効果が高
められるのは特定回転域に限られる。
このため、従来、特開昭56−115819号公報にみ
られるように、エンジンの回転数に応じて吸気通
路の長さ等を変えるようにし、例えば、各気筒別
の吸気通路を上流部で2叉に分岐させて長い通路
と短い通路とを形成し、これらの通路の上流端を
吸気拡大室等に開口させるとともに、短い通路に
制御弁を設けて、高回転域での制御弁を開くこと
により吸気通路の有効長を短縮するようにし(上
記公報の第6図参照)、こうして低回転域と高回
転域とでそれぞれ吸気の慣性効果を高めるように
した吸気装置が提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、上記提案例の如く吸気拡大室(タン
ク)と各気筒とを互いに独立して接続する各独立
吸気通路の途中を上記吸気拡大室に連通する第2
通路を設けるとともに、該第2通路にエンジンの
運転状態に応じて開閉する制御弁を設けた多気筒
エンジンの吸気装置においては、上記第2通路を
開閉する制御弁の閉弁時(つまり低回転域時)に
は、各独立吸気通路を伝播する圧力波が第2通路
を介して吸気拡大室に洩れるのを防止すべく第2
通路の弁座部分に対して制御弁に適度なシール性
を必要とするのは勿論のこと、この閉弁状態の制
御弁下流の第2通路部分が各吸気通路における吸
気脈動を減衰させるデツドボリユームとなること
から、低回転域で有効な吸気慣性効果を得る上で
このデツドボリユームを可及的に小さくする必要
がある。
一方、上記制御弁の開弁時(つまり高回転域
時)には、吸気拡大室から各第2通路を介して各
独立吸気通路に吸気が流通抵抗少なくスムーズに
流れることが、高回転域で吸気慣性効果を有効に
発揮する上で望まれ、特に各第2通路の独立吸気
通路との接続部の形状に考慮する必要がある。
本考案はかかる要求を満たすべくなされたもの
で、その目的とするところは、各第2通路に対す
る制御弁の設置位置および該各第2通路の独立吸
気通路との接続部の形状を適切に設定することに
より、制御弁の適度なシール性を確保しながら、
制御弁の閉弁時に吸気脈動を減衰させるデツドボ
リユームを可及的に小さくするとともに、制御弁
の閉弁時に第2通路から独立吸気通路への吸気の
流れをスムーズなものとして、低回転域と高回転
域とでそれぞれ吸気慣性効果を有効に発揮させる
ことにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本考案の解決手段
は、タンク内部の少なくとも一つの空間と各気筒
とを互いに独立した気筒別の各独立吸気通路で接
続するとともに、該各独立吸気通路の途中をタン
ク内部の空間に連通する第2通路を設け、該各第
2通路にエンジンの運転状態に応じて開閉する制
御弁を設けた多気筒エンジンの吸気装置を対象と
する。これに対し、上記各制御弁を、第2通路の
独立吸気通路との接続部にその開弁状態で弁体が
独立吸気通路に張出すように設置する。さらに、
上記接続部の形状を、閉弁状態の制御弁と独立吸
気通路との間の間隔が独立吸気通路下流側で大き
く、かつこの下流側部分が滑らかなR状の曲面に
なるように設定する構成としたものである。
(作用) 上記の構成により、本考案では、エンジン回転
数が設定値未満の低回転域では、制御弁により各
第2通路を閉じておくと、各気筒から伝播する負
圧数が各独立吸気通路を経てタンクで正圧の圧力
波に反転して反射されるので、吸気慣性効果を得
るための通路長がタンクから各気筒までの比較的
長いものとなり、このことにより低回転域での吸
気の慣性効果が高められる。一方、エンジン回転
数が設定値以上の高回転域では、制御弁により各
第2通路を開くと、各気筒が各独立吸気通路途中
の第2通路を介してタンク内部の空間に連通し、
この経路を経て各気筒から伝播する負圧波が正圧
の圧力波に反転して反射されるこことになつて、
吸気慣性効果を得るための吸気通路の有効長が短
くなり、高回転域での吸気慣性効果が高められる
ことになる。
その場合、上記制御弁が第2通路の独立吸気通
路との接続部にその閉弁時に独立吸気通路に張出
するように設置されていて、その閉弁時における
上記接続部の容積つまりデツドボリユームが可及
的に小さくなるようにしたので、低回転域におい
て各独立吸気通路での吸気脈動の減衰(圧力波の
減衰)を抑制することが可能となる。しかも、上
記接続部は、閉弁時の制御弁と独立吸気通路との
間の間隔が独立吸気通路下流側で大きく、かつこ
の下流側部分が滑らかなR(アール)状の曲面に
なるように設定されているので、上記制御弁の閉
弁時のシール性を良好に確保しながら、制御弁の
開弁時に第2通路から吸気がその接続部の下流側
部分に沿つて独立吸気通路に導かれ、該独立吸気
通路への吸気のスムーズな流入が可能となつて、
高回転的域での吸気の充填効率の向上が確保され
ることになる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について図面に基づいて
詳細に説明する。
第1図〜第4図は本考案を4気筒4サイクルエ
ンジンに適用した場合の実施例を示す。同図にお
いて、1はシリンダブロツク2およびシリンダヘ
ツド3等からなるエンジン本体であつて、該エン
ジン本体1にはその長手方向に第1〜第4の4つ
の気筒4,4,…が直列状に形成されている。こ
の各気筒4にはそれぞれ燃焼室5が形成されてい
る。
6は気筒別に互いに独立して設けられた独立吸
気通路であつて、該各独立吸気通路6は、シリン
ダヘツド3内に形成され独立吸気通路6の下流端
部を構成する吸気ポート7を介して各気筒4の燃
焼室5に開口している。また、8はエンジン長手
方向に平行に延びる略角筒形状のタンクよりなる
吸気拡大室であつて、該吸気拡大室8は仕切板9
によつて上下に仕切られて上側に比較的大きな容
積の第1容積室8aと下側に比較的小さな容積の
第2容積室8bとに区画されている。そして、上
記各独立吸気通路6,6…の上流端はそれぞれほ
ぼ同一通路長でもつて上記吸気拡大室8の第1容
積室8aに連通接続されている。該第1容積室8
aの一端面には外気を導入する吸気導入管10が
接続されていて、該吸気導入管10内には吸入空
気量を制御するスロツトル弁11が配設されてお
り、上記吸気導入管10により第1容積室8aに
導入された吸気を各独立吸気通路6を介して各気
筒4の燃焼室5に供給するようになされている。
また、上記吸気ポート7には吸気弁12が設けら
れている。
さらに、上記各独立吸気通路6の途中箇所から
第2通路13が分岐していて、該各第2通路1
3,13…の他端はそれぞれほぼ同一通路長でも
つて上記吸気拡大室8の第2容積室8bに連通接
続されており、このことから第2容積室8bによ
り第2通路13を介して各独立吸気通路6,6…
を相互に連通するようにしている。
また、上記各第2通路13にはそれぞれ第2通
路13を開閉する制御弁14が設けられており、
この各制御弁14は、その弁体14aが吸気拡大
室8長手方向と平行に延びるバルブシヤフト15
に一体的に連動可能に固定されていて、図示して
いないが、エンジン回転数検出手段等の出力を受
ける制御回路によりアクチユエータを介して開閉
制御され、上記第2容積室8bによる各独立吸気
通路6,6…相互間の連通をエンジン運転状態に
応じて制御し、エンジン回転数が設定値未満の低
回転域では閉じられ、エンジン回転数が設定値以
上の高回転域では開かれるように制御される。な
お、このようなエンジン回転数に応じた制御弁1
4の開閉作動は、少なくとも出力が要求される高
負荷時において行われるようにすればよく、低負
荷時には制御弁14が開丈態または閉状態に保た
れるようにしてもよい。
そして、このような吸気系システムにおいて、
16は、上記吸気拡大室8、各独立吸気通路6,
6…および各第2通路13,13…を形成するた
めの吸気系構造体であつて、該構造体16は、吸
気拡大室8(第1容積室8aおよび第2容積室8
b)を構成するタンク部17と、該タンク部17
のエンジン側とは反対側の側辺上部から側辺およ
び下辺にかけてタンク部17の周囲を迂回して延
び、かつその構成壁の一部つまり側壁および下壁
を利用して各独立吸気通路6,6…の上流側部分
6a,6a…をその各上流端がタンク部17(第
1容積室8a)側辺上部に開口するように一体的
に形成する一体吸気管部18,18…と、該各一
体吸気管部18,18…の下辺部からエンジン側
へ向かつて各気筒別に分岐して延び、各独立吸気
通路6,6…の下流側部分6b,6b…を形成す
る分岐吸気管部19,19…と、上記各一体吸気
管部18の分岐吸気管部19近傍においてタンク
部17(第2容積室8b)の構成壁のうちの下壁
を利用して各独立吸気通路6の途中を第2容積質
8bに連通する第2通路13を一体的に形成する
連通管部20,20…と、上記各分岐吸気管部1
9,19…の先端部を互いに連結するフランジ部
21とからなり、該フランジ部21にてエンジン
本体1に対し各分岐吸気管部19の独立吸気通路
下流側部分6bを各気筒4の吸気ポート7に合致
せしめた状態でボルト22,22…を側方から挿
入して締付けることによりエンジン本体1に固定
される。また、上記タンク部17のエンジン側の
側辺上部はエンジン側に膨出するように形成され
ており、第1容積室8aの容積を十分に確保する
よようにしている。
また、上記各分岐吸気管部19の独立吸気通路
下流側部分6bおよび各吸気ポート7は、斜め上
方から燃焼室5に向つてほぼ直線状に延びて燃焼
室5に開口するように形成されている。そして、
該各分岐吸気管部19の独立吸気通路下流側部分
6bの下流端近傍上部には噴射弁装着孔23が形
成されており、燃料噴射弁24はその先端噴射口
部がシールリング23aを介して装着孔23に挿
入されて固定されている。この装着孔23及び燃
料噴射弁24の取付方向は該噴射弁24からの燃
料が燃焼室5の吸気弁12に向つて噴射されるよ
うに装着されていて、各燃料噴射弁24,24…
はエンジン長手方向に平行に配設された燃料供給
管25に連通接続されている。このことにより、
燃料噴射弁24は分岐吸気管部19にほぼ沿つて
寝た状態で取付けられることとなり、該燃料噴射
弁24の中心線の延長線l上に上記吸気拡大室8
(タンク部17)が燃料噴射弁24および燃料供
給管25に近接して位置することになる。
さらに、上記各連通管部20の第2通路13に
制御弁14が配設されること、および吸気拡大室
8(タンク部17)が燃料噴射弁24の中心延長
線l上に位置することから、上記吸気系構造体1
6は、そのタンク部17において、上記中心延長
線lよりも下側の位置でかつ各第2通路13,1
3を含む吸気拡大室8の第2容積室8bの部分と
吸気拡大室8の第1容積室8aとの間としての上
記仕切板9の位置で吸気拡大室8の長手方向に沿
つた分割面によつて上下に分割されて形成されて
いて、タンク部17の上半部および各一体吸気管
部18,18の上半部が一体成形された上側分割
体16aと、タンク部17の下半部、一体吸気管
部18,18…の下半部、各分岐吸気管部19,
19…、各連通管部20,20…およびフランジ
部21が一体形成された下側分割体16bとから
なり、両分割体16a,16bが上記仕切板9を
介して接合され、ボルト26,26…を下方から
挿入して締付けることにより気密的に結合されて
なる。
加えて、上記吸気系構造体12の各連通管部2
0において、上記各制御弁14は、第2通路13
の独立吸気通路6との接続部27に、独立吸気通
路6側に近接して第1図で仮想線で示す如くその
開弁状態で弁体14aのほぼ下半部が独立吸気通
路6に張出すように設置されている。また、上記
各第2通路13は第1図に示す如く独立吸気通路
6に対してその中心線pが90゜より小さい鋭角の
所定角度θでもつて交差するように連通形成され
ている。さらに、上記各第2通路13の接続部2
7の形状は、制御弁14の閉弁時に着座する第2
通路13の弁座部分13aから独立吸気通路6ま
での間隔、つまり閉弁状態の制御弁14と独立吸
気通路6との間の間隔が独立吸気通路6に対して
上流側部分27aで小さく下流側部分27bで大
きくなるように設定されているとともに、この下
流側部分27bが大きな曲率半径でもつて滑らか
なR(アール)状の曲面になるように設定されて
いる。
尚、第4図に詳示するように、上記タンク部1
7(第2容積室8b)の下壁には、各第2通路1
3の第2容積室8bへの開口部間および両端部に
制御弁14のバルブシヤフト15を回転自在に支
承するボス部28,28…が一体に形成されてい
るとともに、上記各開口部周囲つまり制御弁14
の弁体14aが着座する弁座部分に上記各ボス部
28,28を一連に連続させるように環状に***
するリブ部29,29…が一体に形成されてお
り、このリブ部29,29…を介して一連に連な
るボス部28,28…によつて吸気拡大室8(タ
ンク部17)のエンジン長手方向の剛性を増大さ
せるようにしている。また、第4図に示す如く上
記第2通路13は第2容積室8b側からドリルで
穴明け加工されるが、この第2通路13の独立吸
気通路との接続部27を滑らかなR部に形成し
て、第2通路13の通路断面積の変化を小さくか
つ緩かなものに抑え、第2容積室8bから第2通
路13を介しての独立吸気通路6への流通抵抗お
よびその変化を小さく抑えるようにしている。
次に、上記実施例の作用について述べると、各
制御弁14が閉じて第2通路13の閉塞によつて
第2容積室8bによる各独立吸気通路6,6…相
互間の連通が遮断されてる状態では、各気筒4の
吸気行程で生じる負圧波が第1容積室8aまで伝
播されてここで反射され、つまり比較的長い通路
を通して上記負圧波およびその反射波が伝播する
ことにより、低回転域においてこのような圧力波
の振動周期が吸気弁開閉周期にマツチングするこ
とになり、低回転域での吸気の滑性効果が高めら
れて、吸気充填効率が高められる。一方、上記各
制御弁14が開かれ第2通路13が開放されて、
第2容積室8bにより各独立吸気通路6,6…相
互間が連通している状態では、各気筒4の吸気行
程で生じる負圧波が上記第2通路13を介して第
2容積室8bで反射されてこの負圧波および反射
波の伝播に供される通路長さが短くなることによ
り、高回転域で吸気慣性効果が高められるととも
に、この運転域では他の気筒から伝播される圧力
波も第2容積室8bを介して有効に作用すること
になり、高回転域での充填効率が大幅に高められ
る。従つて、少なくとも高負荷時に、上記低回転
域と高回転域との吸気慣性効果が得られる各回転
数の中間回転数に相当する所定回転数を境に、こ
れより低回転側で制御弁14を閉じ、これより高
回転側で制御弁14を開くようにしておくことに
より、全回転域で吸気充填効率が高められて出力
を向上させることができる。特に、高回転域での
吸気充填効率は、従来のように単に吸気通路を短
縮させて慣性効果を高めるようにした場合と比べ
ても、気筒間の圧力伝播作用でより一層高められ
ることとなる。
なお、以上のような作用を有効に発揮させるに
適当な第1および第2容積室8a,8bの大きさ
としては、第1容積室8aは排気量の0.5倍以上
の容量とし、第2容積室8bは排気量の1.5倍以
下の容量としておくことが望ましい。さらに、上
記第2容積室8bは第1容積室8aよりも容量を
小さくし、かつ第2容積室8bの断面積は各独立
吸気通路6の断面積よりも大きくしておくことが
望ましい。
そして、この場合、吸気系構造体16における
吸気拡大室8(第1容積室8aおよび第2容積室
8b)を構成するタンク部17と各独立吸気通路
6の上流側部分6aを構成する一体吸気管部18
と各独立吸気通路6の下流側部分6bを構成する
分岐吸気管部19と各第2通路13を構成する連
通管部20とによつて、各独立吸気通路6が吸気
拡大室8の周囲に迂回しながらかつ吸気拡大室8
(タンク部17)の構成壁の一部を利用して一体
的に形成されているとともに、各第2通路13が
吸気拡大室8(第2容積室8b)の構成壁の一部
と一体的に形成されているので、上記独立吸気通
路6の所要長さおよび吸気拡大室8の第1および
第2容積室8a,8bの各所要容積を得るに当つ
て、これら吸気系をコンパクトに小型のものに形
成することができ、よつて限られたスペース(エ
ンジンルーム)内で上記所要長さおよび所要容積
を十分に確保することができ、車載性の向上を図
ることができる。
また、この場合、燃料噴射弁24が上記分岐吸
気管部19の下流端近傍つまり独立吸気通路6の
下流側においてその噴射燃料をその霧化を良好に
しながら燃焼室5に応答性良く供給すべく燃焼室
5に向けて装着されている関係上、該燃料噴射弁
24の中心延長線l上に近接して吸気系構造体1
6のタンク部17(吸気拡大室8)が位置するこ
と、および上記各第2通路13に制御弁14を配
設することが必要である。そのため、本例では、
上記吸気系構造体16はそのタンク部17におい
て上記中心延長線lよりも下側即ち分岐吸気管部
19側の位置でかつ仕切板9の位置で吸気拡大室
8の長手方向に沿つた分割面で上下に上側分割体
16aと下側分割体16bとに分割され両分割体
16a,16bが仕切板9を介して結合されてな
るので、下側分割体10bをそのフランジ部21
にてエンジン本体1に側方からのボルト22によ
る締付けにより取付けたのち、該下側分割体16
bの各分岐吸気管部19の噴射弁装着孔23に燃
料噴射弁24を中心延長線l方向から挿入し燃料
供給管25を下側分割体16bに固定することに
よつて各燃料噴射弁24を取付けるとともに、下
側分割体16bの各連通管部20の第2通路13
にその上方から制御弁14の弁体14aを挿入し
てバルブシヤフト15に固定し、しかる後上記下
側分割体16bに対して仕切板9を介在させて上
側分割体16aを接合して下方からのボルト26
の締付けにより両者16a,16bを一体に結合
することによつて、良好な成形性を確保し、かつ
上側および下側分割体16a,16bの組付けを
容易に行い得るのは勿論のこと、制御弁14およ
び燃料噴射弁24の組付けを容易に行うことがで
き、良好な組付け性を確保することができる。
しかも、上記上側分割体16aと下側分割体1
6bとの結合は、下方からのボルト26の締付け
によつて行われるので、その良好な組付け性を確
保しながら、上述の如くタンク部17(吸気拡大
室8)におけるエンジン側の側辺上部の膨出形成
が可能となつて、吸気拡大室8の特に第1容積室
8aの容積を十分に確保できる利点もある。ま
た、上記第2容積室8bは吸気系構造体16のタ
ンク部17を仕切板9で上下に分割することによ
つて第1容積室8aに並設され、第1容積室8a
の構成壁の一部(仕切板9)を共用して形成され
ているので、上記吸気系のコンパクト化を一層図
ることができる。
さらに、上記各制御弁14は、第2通路13の
独立吸気通路6との接続部27にその開弁状態で
弁体14aが独立吸気通路6に張出すように設置
されていることにより、その閉弁時に独立吸気通
路6に近接した状態にあつて接続部27の容積つ
まりデツドボリユームが小さいものとなる。この
ことにより、制御弁14の閉じている低回転域に
おいて、独立吸気通路6での吸気脈動が減衰する
のが小さく抑えられて、圧力波の減衰を抑制する
ことができるので、上述の低回転域での吸気慣性
効果を低下させることなく有効に発揮させること
ができる。
また、上記各第2通路13は独立吸気通路6に
対して鋭角の所定角度θでもつて連通していると
ともに、該第2通路13の独立吸気通路6との接
続部27は閉弁状態の制御弁14と独立吸気通路
6との間の間隔が独立吸気通路6に対して下流側
部分27bで大きく、かつこの下流側部分27b
が滑らかなR状の曲面に形成されているので、制
御弁14が開いている高回転域において、第2容
積室8bからの吸気が第2通路13および接続部
27特にその下流側部分27に沿つて独立吸気通
路6にスムーズに導入され、第2通路13から独
立吸気通路6への吸気の流れがスムーズとなり、
よつて高回転域での吸気慣性効果が有効に発揮さ
れて吸気の充填効率の向上を確保することができ
る。
尚、本考案は上記実施例に限定されるものでは
なく、その他種々の変形例をも包含するものであ
る。例えば、上記実施例の如く吸気拡大室8を第
1容積室8aと第2容積室8bとに区画して低回
転域と高回転域とでそれぞれ吸気慣性効果を得る
とともに、特に高回転域で気筒相互間の圧力波の
伝播により吸気の充填効率を一層高めるようにし
た吸気系の他に、第5図に示すように吸気拡大室
8を仕切板9で仕切らずに従来例と同様に単に低
回転域と高回転域とでそれぞれ吸気慣性効果を高
めるようにした吸気系、あるいは上記実施例にお
ける仕切板9に上下の第1容積室8aと第2容積
室8bとを連通する連通孔を設けて、さらに低回
転域で上下の両容積室8a,8b間での吸気圧力
振動を利用して吸気の充填効率を一層高めるよう
にした吸気系に対しても適用可能である。
また、本考案は以上の実施例の如く4気筒エン
ジンに限らず、他の多気筒エンジン、例えば5気
筒エンジンや6気筒エンジンにも適用することが
できるのは勿論である。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、タンク
内部の少なくとも一つの空間から各気筒に至る独
立吸気通路とは別に、各独立吸気通路の途中をタ
ンク内部の空間に連通する第2通路を制御弁で開
閉して、低回転域と高回転域とでそれぞれ吸気慣
性効果を得るようにした多気筒エンジンの吸気装
置において、上記第2通路の独立吸気通路との接
続部に上記制御弁をその開弁時に弁体が独立吸気
通路に張出するように設置するとともに、上記接
続部の形状を閉弁状態の制御弁と独立吸気通路と
の間の間隔が独立吸気通路下流側で大きく、かつ
この下流側部分が滑らかなR状の曲面になるよう
に設定したので、制御弁の閉弁時のシール性を良
好に確保しながら、制御弁の閉弁時に接続部の容
積つまりデツドボリユームを可及的に小さくして
低回転域での圧力波の減衰を抑制することができ
るともに、制御弁の開弁時に第2通路からの独立
吸気通路への吸気の流れをスムーズにすることが
でき、よつて低回転域と高回転域とでの吸気慣性
効果の発揮を有効に行うことができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の実施例を示し、第1
図は第3図の−線における縦断側面図、第2
図は第3図の−線における縦断側面図、第3
図は一部破断した平面図、第4図は第1図の−
線における拡大断面図である。第5図は他の実
施例を示す第1図相当図である。 1……エンジン本体、4……気筒、6……独立
吸気通路、8……吸気拡大室、8a……第1容積
室、8b……第2容積室、13……第2通路、1
4……制御弁、16……吸気系構造体、17……
タンク部、18……一体吸気管部、19……分岐
吸気管部、20……連通管部、27……接続部、
27b……下流側部分。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. タンク内部の少なくとも一つの空間と各気筒と
    を互いに独立した気筒別の各独立吸気通路で接続
    するとともに、該各独立吸気通路の途中をそれぞ
    れタンク内部の空間に連通する第2通路を設け、
    該各第2通路にエンジンの運転状態に応じて開閉
    する制御弁を設けた多気筒エンジンの吸気装置に
    おいて、上記各制御弁は、第2通路の独立吸気通
    路との接続部にその開弁状態で弁体が独立吸気通
    路に張出すように設置されているとともに、上記
    接続部の形状は、閉弁状態の制御弁と独立吸気通
    路との間の間隔が独立吸気通路下流側で大きく、
    かつこの下流側部分が滑らかなR状の曲面になる
    ように設定されていることを特徴とする多気筒エ
    ンジンの吸気装置。
JP19783884U 1984-12-29 1984-12-29 Expired JPH0315779Y2 (ja)

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