JPH0315667B2 - - Google Patents

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JPH0315667B2
JPH0315667B2 JP56081508A JP8150881A JPH0315667B2 JP H0315667 B2 JPH0315667 B2 JP H0315667B2 JP 56081508 A JP56081508 A JP 56081508A JP 8150881 A JP8150881 A JP 8150881A JP H0315667 B2 JPH0315667 B2 JP H0315667B2
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JP
Japan
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propylene
acid
resin composition
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Teruhisa Koyama
Tadashi Ikushima
Masashi Yamamoto
Shigeo Tanaka
Yoshiteru Tokawa
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は低温における衝撃強度と室温及び高温
における剛性度の改良された無機充填剤含有樹脂
組成物に関し、詳しくは、ポリプロピレン系樹
脂、ゴム状物質、無機充填剤及び芳香族スルホン
酸、芳香族カルボン酸、炭素数4〜12の脂肪族ジ
カルボン酸、芳香族ホスフイン酸およびそれらの
金属塩およびジベンジリデンソルビトールから選
ばれた1種または2種以上の造核剤からなる無機
充填剤含有樹脂組成物に関する。 従来、ポリプロピレン系樹脂に無機充填剤を配
合して剛性度、耐熱性、寸法安定性などを改良す
ることはよく知られているが、衝撃強度、中でも
低温における衝撃強度は著しく低下する。ポリプ
ロピレン系樹脂の中でも、衝撃強度のすぐれたプ
ロピレン−エチレンブロツク共重合樹脂に無機充
填剤を配合した組成物においても衝撃強度の低下
は著しいものである。 衝撃強度を改良する方法として、ポリプロピレ
ン系樹脂にゴム状物質を添加する方法は従来から
よく知られた方法であるが、この系では剛性度や
耐熱性が低下するという欠点がある。 また、剛性度を低下させることなく、衝撃強度
を改良する方法として前述の三成分、即ち、ポリ
プロピレン系樹脂、プロピレン−エチレン共重合
ゴム等のゴム状物質及びタルク、炭酸カルシウム
等の無機充填剤を配合することも特開昭53−
64256、同53−64257等に提案されている。ところ
が、この場合は、無機充填剤を配合することによ
る剛性度の向上効果がゴム状物質を添加するため
に著しく低下するという問題点があつた。さらに
衝撃強度、特に低温における衝撃強度を大幅に改
良する場合には、ゴム状物質の配合する割合を増
加する必要が生じるため、剛性度や耐熱特性がさ
らに、著しく低下し、ポリプロピレン系樹脂が本
来備えている良好な性能を発現できなくなるとい
う問題点があつた。 本発明者等は、従来技術における上述の問題点
をできるだけ少なくし、低温における衝撃強度が
改良され、しかも室温及び高温における剛性度を
改良する方法について種々研究を行なつた結果、
ポリプロピレン系樹脂、ゴム状物質、無機充填剤
及び造核剤を特定の割合で配合することによつ
て、低温における衝撃強度と室温及び高温におけ
る剛性度が同時に改良され、また耐熱特性も併せ
て改良されることを見出した。 従つて本発明は、ポリプロピレン系樹脂30〜90
重量部、ゴム状物質5〜50重量部、無機充填剤3
〜40重量部及び、芳香族スルホン酸、芳香族カル
ボン酸、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、芳
香族ホスフイン酸およびそれらの金属塩、および
ジベンジリデンソルビトールから選ばれた1種ま
たは2種以上の造核剤(ここで、造核剤の添加量
は、ポリプロピレン系樹脂およびゴム状物質の合
計量100重量部に対して0.01〜5重量部である。)
からなることを特徴とする低温における衝撃強度
と室温及び高温における剛性度の改良された無機
充填剤剤含有樹脂組成物である。 本発明の特徴はポリプロピレン系樹脂と無機充
填剤からなる混合物では得られなかつた高い衝撃
強度を有し、ポリプロピレン系樹脂とゴム状物質
からなる混合物では得られなかつた高い剛性度を
有し、さらにはポリプロピレン系樹脂、ゴム状物
質及び無機充填剤からなる混合物でも得られなか
つた低温における衝撃強度と剛性度のバランス及
び耐熱特性のすぐれた組成物が得られることであ
る。本発明の様に無機充填剤を配合した系に、本
発明の造核剤を添加することにより、低温におけ
る衝撃強度が改良され、しかも室温および高温に
おける剛性度が改良されるという事実は、従来公
知の技術からは到底予想し得ないものである。中
でも、無機充填剤として、それ自身従来造核作用
を有するといわれているタルクを用いた場合でさ
え、本発明に示す造核剤を添加することにより、
さらに改良された性能を有する組成物が得られる
ことは、全く予期しないことであつた。 また、他の特徴は、従来ポリプロピレン系樹脂
を塗装する場合、特殊な前処理を必要とし、ま
た、前処理を施しても塗膜の密着性は充分でなか
つたが本発明の組成物を用いた系では、特殊な前
処理をしなくても、塗膜密着性のすぐれた樹脂組
成物が得られることである。この様に、本発明で
は、従来困難であつたポリプロピレン系樹脂の塗
装性を向上させ、しかも材料物性を改良する樹脂
組成物が得られる。 本発明において使用されるプロピレン系重合体
とは、高い立体規則性を有するプロピレン単独重
合体、プロピレン−エチレンブロツク共重合体、
プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピ
レン−ブテン−1ブロツクまたはランダム共重合
体等のプロピレンと他のオレフインとの共重合体
である。 特にメルトインデツクス0.5〜50のプロピレン
単独重合体またはメルトインデツクス0.5〜30で、
エチレン含有量30重量%以下のプロピレン−エチ
レンブロツク共重合体が好ましい。 本発明において使用されるゴム状物質とは、エ
チレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロ
ピレン−非共役ジエン共重合ゴム、エチレン−1
−ブテン共重合ゴム、エチレン−イソブチル共重
合ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポ
リブタジエン、スチレン−ブタジエンランダム共
重合ゴム、スチレン−ブタジエンブロツク共重合
ゴム、天然ゴム、アタクチツクポリプロピレンお
よびこれらの混合物である。 特に、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチ
レン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、ス
チレン−ブタジエンブロツク共重合ゴムが好まし
い。 本発明において使用される無機充填剤とは、通
常よく用いられる炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、
酸化チタン、アルミナ、石膏等であり、粒径は
0.05〜10μが好ましい。無機充填剤は無処理の
まゝ使用してもよいがポリプロピレン系樹脂との
界面接着性を向上させ、また、分散性を向上させ
る目的で、通常知られている各種シランカツプリ
ング剤、チタンカツプリング剤、高級脂肪酸、高
級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪
酸塩類あるいは他の界面活性剤で表面を処理した
ものを使用することができる。また、これらの処
理剤は混合物に直接添加してもよい。無機充填剤
は、商品の要求される形状や機械的性質により、
その種類、粒径、添加量が選択される。 本発明において使用される前述のプロピレン系
重合体、ゴム状物質、及び無機充填剤の配合割合
は、プロピレン系重合体が30〜90重量部、好まし
くは35〜80重量部で、さらに好ましくは40〜70重
量部であり、ゴム状物質が5〜50重量部、好まし
くは10〜45重量部で、さらに好ましくは25〜45重
量部であり、無機充填剤が3〜40重量部、好まし
くは5〜30重量部である。 プロピレン系重合体が30重量部より少なく、ゴ
ム状物質が50重量部より多く、または、無機充填
剤が3重量部より少ない場合は、剛性及び耐熱特
性の低下が大きいため、プロピレン系重合体本来
のもつ性能が発現できず、プロピレン系重合体が
90重量部より多く、ゴム状物質が5重量部より少
なく、または無機充填剤が40重量部より多い場合
は、低温における衝撃強度の低下が大きくなり、
本発明の目的とする高度な性能を有する組成物が
得られない。 本発明において使用される造核剤とは、通常よ
く用いられている芳香族スルホン酸、芳香族カル
ボン酸、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、芳
香族ホスフイン酸およびそれらの金属塩、および
ジベンジリデンソルビトールから選ばれた1種ま
たは2種以上であり、具体的には下記に示す様な
化合物である。無機化合物の中にも造核作用を有
するものがあるが、本発明の目的とする高度な性
能を付与することは出来ない。また、滑剤として
よく使用される高級脂肪酸やその金属塩も、本発
明の目的とする高度な性能を付与できない。 芳香族スルホン酸およびその金属塩としては、
ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸など
芳香族環上にスルホン酸基を有する化合物および
これらの元素周期律表第,,族に属する金
属の塩であり、具体的には、α−ナフタレンスル
ホン酸のNa,Mg,Ca,Al塩;8−アミノナフ
タレンスルホン酸のNa塩;ベンゼンスルホン酸
のNa,Mg,Ca,Al塩;2,5−ジクロベンゼ
ンスルホン酸のCa,Mg塩;m−キシレンスルホ
ン酸のCa,Mg塩がある。 芳香族カルボン酸およびその金属塩としては、
安息香酸、アリル置換酢酸、芳香族ジカルボン酸
およびこれらの元素周期律表第,,族に属
する金属の塩であり、具体的には、安息香酸、p
−イソプロピル安息香酸、o−第三級ブチル安息
香酸、p−第三級ブチル安息香酸、モノフエニル
酢酸、ジフエニル酢酸、フエニルジメチル酢酸、
フタル酸、またはこれらの酸のLi,Na,Mg,
Ca,Ba,Al塩がある。 炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸としては、
コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸または、これらの酸のLi,Na,
Mg,Ca,Ba,Al塩がある。 芳香族ホスフイン酸およびその金属塩として
は、次の一般式で示されるものがある。 (ここの式において、Ar,Ar′はフエニル、ナ
フチルなどの芳香族環、Mは水素および金属元
素、nはMが水素のときはl、Mが金属のときは
その原子価を表わす。) 芳香族ホスフイン酸の金属塩を構成する金属と
しては、Li,Na,K,Ca,Mg,Alが代表的な
ものとしてあげられる。具体的にはジフエニルホ
スフイン酸、ジフエニルホスフイン酸リチウム、
ジフエニルホスフイン酸ナトリウム、ジフエニル
ホスフイン酸カリウム、ジフエニルホスフイン酸
カルシウム、ジフエニルホスフイン酸マグネシウ
ム、ジフエニルホスフイン酸アルミニウムなど;
4,4′−ジクロロジフエニルホスフイン酸、4,
4′−ジメチルジフエニルホスフイン酸、ジナフチ
ルホスフイン酸およびこれらのLi,Na,K,
Ca,Mg,Al塩などが例示される。 以上の造核剤の中でも、芳香族カルボン酸およ
び金属塩、特にp−第三級ブチル安息香酸および
そのアルミニウム塩が好ましい。 これらの造核剤は単独で使用し、または2種以
上併用することができる。これらの造核剤は、ポ
リプロピレン系樹脂およびゴム状物質の合計量
100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましく
は0.05〜5重量部が普通用いられるが、特に0.1
〜1重量部を用いることが好ましい。 本発明の組成物は、一軸押出機、二軸押出機、
バンバリーミキサー、熱ロールなどの混練機を用
いて製造することができる。各成分の混合は同時
に行なつてもよく、また分括して行なつてもよ
い。分括添加の方法として、例えばポリプロピレ
ン系樹脂と造核剤を混練したのち、他の成分を添
加する方法、ポリプロピレン系樹脂とゴム状物質
の混練物に他の成分を添加する方法、ポリプロピ
レン系樹脂と高濃度の無機充填剤を予めマスター
パツチとし、他の成分を添加する方法等が挙げら
れる。混練に必要な温度は160〜240℃であり、時
間は30秒〜20分で充分である。さらに、これらの
混練において、これらの基本的成分以外に、酸化
防止剤、紫外線吸収剤等の安定剤、滑剤、顔料、
帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤等の添加剤を配
合することができる。 本発明によつて得られる組成物は、射出成形、
押出成形あるいはブロー成形が可能であり、低温
における衝撃強度、剛性度及び耐熱特性が著しく
改良され、しかも塗装性が改良されるため、エン
ジニアリングプラスチツクとして、各種自動車部
品材料、電気製品部品材料等へ適用することがで
きる。 以下に実施例によつて本発明の内容を具体的に
説明するがそれによつて範囲を限定されるもので
はない。 本願発明の組成物の物性評価として剛性度は曲
げ弾性率、衝撃強度はアイゾツト衝撃強度(ノツ
チ付)、耐熱特性は熱変形温度および熱垂下性を
みたがその測定方法は以下の通りである。 曲げ弾性率:ASTM D790に準拠して行ない、
測定温度は20℃と80℃で実施した。 アイゾツト衝撃強度:JIS K7110に準拠して行な
い、測定温度は−30℃で実施した。 耐熱特性: 熱変形温度;ASTM D648に準拠して行なつ
た。繊維応力4.6Kg/cm2とした。 熱垂下性;長さ120mm、幅20mm、厚さ2mmの試
験片を作成し、試片の一方の端を固定した
後、100℃の雰囲気下で2時間放置後取り出
し、固定していない方の垂れ下がり度合を測
定した。 実施例 1 メルトインデツクスが9.0樹脂中のエチレン含
有量が7重量%であるプロピレン−エチレンブロ
ツク共重合体(ブロツクpp)と100℃でのムーニ
ー粘度が60で、エチレン含有量が50重量%、ヨウ
素価が11であるエチレン−プロピレン−エチリデ
ンノルボルネン共重合ゴム(EPDM)と平均粒
子径3μのチルクとを第1表に示す割合で混合し、
さらに、造核剤としてパラー第三級ブチル安息香
酸のアルミニウム塩をブロツク共重合体と共重合
ゴムとの合計量100重量部に対し0.5重量部、酸化
防止剤Irganox1010(チバガイギー社製)を全
体の0.5重量%添加し、バンバリーミキサーにて
190℃で10分間混練した後、押出機にてペレツト
状化した。このペレツトをスクリユーインライン
射出成形機にて物性測定用の試験片を成形した。 物性測定結果を表1に示す。 比較例 1 造核剤としてパラー第三級ブチル安息香酸のア
ルミ塩を添加しない以外は実施例1と同様に実施
した。 結果を第1表に示す。 第1表から明らかな通り、造核剤を添加するこ
とにより、20℃での曲げ弾性率は改良され、しか
も−30℃の衝撃強度も改良されており、材料物性
のバランスがよくなる。また、80℃での曲げ弾性
率及び耐熱特性も改良されている。
【表】 実施例2および比較例2 実施例1において、無機充填剤をタルクから平
均粒径1μの重質炭酸カルシウムに変えた以外は
実施例1の方法と全く同様の方法で樹脂組成物を
得た。 得られた組成物の物性も実施例1と同様の方法
で測定した。 結果を第2表に示す。この場合も、造核剤を添
加することにより材料物性の改良がみられる。
【表】
【表】 実施例3および比較3 メルトインデツクスが2.5、樹脂中のエチレン
含有量が15重量%であるプロピレン−エチレンブ
ロツク共重合体(ブロツクPP)と、100℃でのム
ーニー粘度が45で、エチレン含有量が47重量%、
ヨウ素価が0であるエチレン−プロピレン共重合
ゴム(EPM)と、平均粒径1μのタルクとを第3
表に示す割合で混合した以外は実施例1と同様の
方法で樹脂組成物を得た。得られた組成物の物性
を第3表に示す。 実施例4,5および比較例4,5 メルトインデツクス12.0であるプロピレン単独
重合体(ホモPP)と100℃でのムーニー粘度が60
で、エチレン含有量が50重量%で、ヨウ素価が11
であるエチレン−プロピレン−エチリデンノルボ
ルネン共重合ゴム(EPDM)と、平均粒子径3μ
のタルクまたは平均粒子径1μの重質炭酸カルシ
ウムを第3表に示す割合で混合した以外は、実施
例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。得られた
組成物の物性を第3表に示す。 第3表から、造核剤を添加することにより、明
らかに、材料物性が改良されていることがわか
る。
【表】 実施例6および比較例6 実施例2−2において、ゴム状物質をEPDM
からスチレン−ブタジエン−スチレンブロツク共
重合ゴム(スチレン28重量%、分子量75000)に
変えた以外は、実施例2−2と同様の方法で樹脂
組成物を得た。得られた組成物の物性を第4表に
示すが、ゴム状物質を変えても、造核剤を添加す
ることにより、材料物性の改良がみられる。
【表】
【表】 実施例7,8および比較例7 実施例1−2において、造核剤をパラー第三級
ブチル安息香酸のアルミニウム塩から、実施例7
においてはベンゼンスルホン酸ナトリウムに、実
施例8においては、ジベンジリデンソルビトール
に、比較例7においては造核剤に代えて滑剤であ
るステアリン酸カルシウムを用いた以外は、実施
例1−2と同様の方法で樹脂組成物を得た。 得られた組成物の物性を第5表に示すが、通常
滑剤としてよく知られているステアリン酸カルシ
ウムは本発明で特徴とする材料物性改良効果を示
さない。
【表】 比較例 8,9 比較のために、実施例1〜8において、タルク
を用いなかつた場合(比較例8)およびEPDM
を用いなかつた場合(比較例9)についても、実
施例1と同様の方法で混合し、樹脂組成物を得
た。結果を第6表に示す。 第6表より、タルクを用いない場合には、剛性
および−30℃での衝撃強度が低く、耐熱特性も劣
る。 また、EPDMを用いなかつた場合は、剛性は
改良されるものの−30℃での衝撃強度は著しく低
下する。
【表】 実施例 9 本発明で得られた樹脂組成物の塗装性をみるた
めに、実施例1−1〜1−3において得られた組
成物および比較のために、比較例8,9で得られ
た組成物を下記の方法にて塗装性能試験を行なつ
た。 塗装性試験方法:長さ90mm、幅90mm、厚さ2mmの
試験板に、まずエチレン−酢酸ビニル系共重
合体プライマー(日本ビーケミカル社製
「RB−196」)を吹付け塗装し、ついで、ウ
レタン系上塗り塗料(日本ビーケミカル社製
「RB−263」)を膜厚40ミクロンになる様に
吹付け塗装した。10分間放置後、80℃で40分
間焼付けた。塗料の密着性は、3日間放置
後、塗膜に100個のゴバン目をつけ、セロテ
ープにて剥離し、剥離した個数で示した。
【表】 第7表に示す様に、本発明で得た樹脂組成物に
対する塗料の塗膜密着性は比較例に比べすぐれて
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1−1〜1−3及び比較例1
−1〜1−3における20℃での曲げ弾性率と−30
℃でのアイゾツト衝撃強度との関係を示すもので
ある。本図は、造核剤の添加により剛性度と低温
におけるアイゾツト衝撃強度のバランスは、改良
されることを示している。 A……実施例1−1と比較例1−1の対比を示
す、B……実施例1−2と比較例1−2の対比を
示す、C……実施例1−3と比較例1−3の対比
を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリプロピレン系樹脂30〜90重量部、ゴム状
    物質5〜50重量部、無機充填剤3〜40重量部、及
    び、芳香族スルホン酸、芳香族カルボン酸、炭素
    数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、芳香族ホスフイ
    ン酸およびそれらの金属塩およびジベンジリデン
    ソルビトールから選ばれた1種または2種以上の
    造核剤(ポリプロピレン系樹脂およびゴム状物質
    の合計量100重量部に対して0.01〜5重量部)か
    らなることを特徴とする無機充填剤含有樹脂組成
    物。 2 ポリプロピレン系樹脂がプロピレン単独重合
    体及び(または)プロピレン−エチレンブロツク
    共重合体である特許請求の範囲第1項記載の樹脂
    組成物。 3 ゴム状物質がエチレン−プロピレン共重合ゴ
    ム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合
    ゴム及び(または)スチレン−ブタジエンブロツ
    ク共重合ゴムである特許請求の範囲第1項記載の
    樹脂組成物。 4 無機充填剤がタルク、及び(または)炭酸カ
    ルシウムである特許請求の範囲第1項記載の樹脂
    組成物。 5 造核剤がp−第三級ブチル安息香酸またはそ
    のアルミニウム塩である特許請求の範囲第1項記
    載の樹脂組成物。
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