JPH03153741A - 加硫ゴム成形物の塗装下地処理剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、公知の各種塗料で加硫ゴム成形物を塗装する
際、あらかじめ加硫ゴム表面に塗布する下地処理剤に関
するものである。

従来から、美観を良くするため、または耐久性、耐候性
を付与するために、加硫ゴム成形物にポリウレタン系塗
料に代表される各種塗料を塗装する試みは数多く行われ
、一部実用化されてきた。

しかし、加硫ゴムを製造する際に使用された老化防止剤
または加硫促進剤が非汚染性である場合には問題はない
が、それらのいずれかが汚染性である場合には老化防止
剤または加硫促進剤が塗装表面に移行して塗装表面を著
しく汚染することが問題となっていた。特に、汚染性老
化防止剤が多量に配合されたタイヤの廃棄物利用として
開発されたタイヤチップシート（粉砕されたタイヤチッ
プをポリウレタン樹脂等で固めたチップシート）に対し
ては、タイヤ中に配合された汚染性老化防止剤、例えば
Ｎ−フェニル−Ｎ’−（１，３−ジメチルブチル）−ｐ
−フェニレンジアミン、ジアリル−ｐ−フェニレンジア
ミン等の芳香族第二級アミン類、ジフェニルアミンとア
七トンの反応生成物、ジヒドロキノリン類等が経時的に
塗装表面に移行して塗装表面を茶褐色ないしは黒色に汚
染するため、その利用範囲は非常に限定されたものであ
った。従って、加硫ゴム中に配合された老化防止剤また
は加硫促進剤の移行を止めるプライマーあるいは処理剤
を要望する声はしだいに強くなってきたが、現在のとこ
ろこの目的に適したプライマーあるいは処理剤はまだ開
発されていないのが実情である。もし、このようなプラ
イマーあるいは処理剤が開発されれば、柔軟性、弾力性
、耐熱性、耐寒性等に優れた加硫ゴムの特長を維持し、
環境に調和した色調に任意に仕上げることができるので
美観を損なうこともなく、しかも安価であることから、
利用範囲は住宅、公園、ゴルフ場、公共施設等に大きく
広がるものと推察される。我々はこのような声を背景に
鋭意研究し、その結果本発明に至ったのである。

即ち本発明は、公知の各種塗料で加硫ゴム成形物を塗装
する際、塗装表面の変色を防止するためにあらかじめ加
硫ゴム表面に塗布するハロゲン陽イオン性化合物を含む
処理剤に関するものである、本発明の中で述べるハロゲ
ン陽イオン性化合物とは単独または適当な溶媒中でハロ
ゲン陽イオンを生成する化合物のことである。ハロゲン
陽イオン性化合物の例としては、塩素、臭素、ヨウ素、
塩化ヨウ素などのハロゲン類、次亜塩素酸等の次亜ハロ
ゲン酸類、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム
、次亜塩素酸カルシウム（さらし粉）等の次亜ハロゲン
酸塩類、次亜塩素酸ｔ−ブチル等の次亜ハロゲン酸エス
テル類、モノクロロアミン、Ｎ−モノクロロメチルアミ
ン、Ｎ−モノクロロアニリン等のＮ−ハロアミン類、Ｎ
−クロロアセトアミド、Ｎ−クロロ尿素、Ｎ−クロロコ
ハク酸イミド、Ｎ−ブロモコハク酸イミド、Ｎ−クロロ
フタル酸イミド、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロ
イソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸カ
リウム等のＮ−へロアミド類若しくはＮ−へロイミド類
等を挙げることができる、これらハロゲン陽イオン性化
合物を水あるいは有機溶剤に溶解して下地処理剤を調製
する場合の濃度は、有効ハロゲン濃度が１重量％以上５
０重量％以下、望ましくは３重量％以上３０重量％以下
である必要がある。加硫ゴム成形物の表面処理法として
は、通常上記ハロゲン陽イオン性化合物を含む処理剤を
刷毛、スプレー等で塗布するかあるいは処理剤中に浸漬
し、空気中で乾燥、静置する方法がとられる。また必要
ならば水、アルコール類、カルボン酸類、アミン類等の
活性水素化合物を処理液中に添加してもよい。

本発明における加硫ゴム成形物とは公知の天然ゴムまた
は合成ゴムに種々のゴム用添加剤を加えて架橋、成形し
たゴムで、その−例を示すと天然ゴム（ＮＲ）　、ポリ
ブタジェンゴム（ＢＲ）、スチレン−ブタジェン共重合
ゴム（ＳＢＲ）、ポリイソプレンゴム（ＩＲ）、ニトリ
ルゴム（ＮＢＲ）、クロロプレンゴム（ＣＲ）　、エチ
レン−プロピレン共重合ゴム（ＥＰＲ）　、エチレン−
プロピレン−ジエンモノマー三元共重合ゴム（ＥＰＤＭ
）、ブチルゴム（ＩＩＲ）等の単独またはそれらの混合
物の架橋済みのものである。上記ハロゲン陽イオン性化
合物はこれら加硫ゴムの表面近傍に存在する非共役二重
結合に［電子付加し、結果として加硫ゴム表面がハロゲ
ン化されることによって老化防止剤等が移行することを
防止するのである。また、塗装表面の変色の原因となる
汚染物質とハロゲン陽イオン性化合物が化学反応して汚
染物質が移行しにくい化合物に変化することも要因のひ
とつであると思われる。必要に応じて加硫ゴムの塗装面
を清浄にするために、トルエン、メチルエチルケトン等
で拭いたり、ワイヤーブラシ、サンドペーパー等でパフ
ィングしてもよい。

本発明の中で述べる塗料とは、溶剤系、水系にかかわら
ず、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、アルキド樹脂系
、グラフト変性ゴム系、エチレン−酢酸ビニル共重合体
系、ポリエステル樹脂系、繊維素樹脂系、メラミン樹脂
系等の公知の各種塗料が使用できる０本発明で使用した
塗料は次の２種である。

（Ａ）ポリウレタン樹脂塗料（２液硬化タイプ）ＩＫコ
ートＥ　Ｕ　−４９ホワイト　　　１００硬化剤Ｅ−７
１０ １０ ［株式会社−カクエ業製］ （Ｂ）アクリル樹脂エマルジョン系塗料（１液タイプ） ＩＫコートＡＣ−１００ホワイト ［株式会社−カクエ業製］ 次に実施例について説明する。

実施例１ 汚染性老化防止剤としてＮ−フェニル−Ｎ’−（ジメチ
ルブチル）−ｐ−フェニレンジアミン及びジアリル−ｐ
−フ二二レンジアミンが多量に配合されたタイヤの廃棄
物をチップ状に粉砕し、タイヤチップ１゜０重量部に対
し式日薬品工業製タケネートＦ−１３９（湿気硬化型１
液タイプのポリウレタン樹脂）　２０重量部を用いて成
形されたシートを厚さ５ｍｍにスライスしてチップシー
トを得、加硫ゴムシートとして使用した。

トリクロロイソシアヌル酸１０重量部を酢酸エチル１０
０重量部に溶解しく有効ハロゲン濃度８．３％）、上記
チップシートに刷毛塗りした。常温で約６０分間養生し
た後、２液硬化タイプのポリウレタン樹脂系塗料ＩＫコ
ートＥＵ−４９ホワイト（Ａ）をスプレー塗布し、常温
で２４時閏乾燥した。

塗装試料を３ケ月問屋外暴露したが、塗装部分の変色は
ほとんど認められなかった。

実施例２ 汚染性加硫促進剤として１．３−ジフェニルグアニジン
が、汚染性老化防止剤としてポリ（２，２，４−）ジメ
チル−１，２−ジヒドロキノリン）が配合されている市
販のＮＲ系黒色ゴムシートの塗装面をトルエン拭きして
清浄にした後使用した。Ｎ−ブロモコハク酸イミド１３
重量部をアセトン１００重量部に溶解しく有効ハロゲン
濃度５．２％）、上記加硫ゴムシートに刷毛塗りした。

常温で約６０分間養生した後１液タイプのアクリル樹脂
エマルジョン系塗料ＩＫコートＡＣ−１００ホワイト（
Ｂ）を刷毛塗りし、常温で２４時間乾燥した。

塗装試料を３ケ月問屋外暴露したが、塗装部分の変色は
ほとんど認められなかった。

比較例１ 実ｊ！Ｉｆｓ１で述べたチップシートに２液硬化タイプ
のポリウレタン樹脂系塗料ＩＫコートＥＵ−４９ホワイ
ト（Ａ）をスプレー塗布した。常温で２４時間乾燥した
。

塗装試料を１０日ｒ：ｆｆ屋外暴露した結果、塗装部分
は黒灰色に著しく変色した。

比較例２ 実施例２で述べた加硫ゴムシートの塗装面をトルエン拭
きして清浄にした後、１液タイプのアクリル樹脂エマル
ジョン系塗料を刷毛塗りし、常温で２４時間乾燥した。

塗装試料を１０日問屋外暴露した結果、塗装部分は褐色
に著しく変色した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　公知の各種塗料で加硫ゴム成形物を塗装する際、塗装
   表面の変色を防止するためにあらかじめ加硫ゴム表面に
   塗布するハロゲン陽イオン性化合物を含む処理剤。