JPH027246Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大型車輛のエキゾーストブレーキ用
アクチユエータに関し、詳しくはアクチユエータ
内のダイヤフラムの損傷を防止できるようにした
アクチユエータに関するものである。

エキゾーストブレーキはエンジンの排気路に設
けられたバタフライバルブを閉塞することによ
り、エンジン排気の排出を止め、エンジン作動を
制御するブレーキであるが、前記バタフライバル
ブは、たとえばアクチユエータにより作動される
ようになつている。

第１図に従来のエキゾーストブレーキ用アクチ
ユエータの断面図を示す。

従来のアクチユエータ１ａは、真空タンク（図
示せず）の真空圧が管路２を通じてアクチユエー
タ本体の真空圧が管路２を通じてアクチユエータ
本体３内に与えられることにより、アクチユエー
タ本体３内に装着されたダイヤフラム４をバネ５
に抗して矢印方向に応動させて、排気管に設けた
バタフライ弁（図示せず）の作動軸６を駆動する
ものである。そして、アクチユエータ本体３と作
動軸６との間の隙間等からアクチユエータ本体３
内へ侵入する泥水等を排出する水抜き孔７は、ア
クチユエータ本体３の作動軸６側に形成されてい
る。

このような構成の従来のアクチユエータ１ａ
は、泥水等が水抜き孔７、および作動軸６の摺動
部を通じてアクチユエータ本体３内部へ侵入した
場合、前記水抜き孔７より排出されなかつた泥水
がダイヤフラム４と接触し、前記ダイヤフラム４
を損傷アクチユエータ１ａの作動不良を生じるお
それがあつた。

本考案は以上の点に鑑みてなされたもので、ア
クチユエータ内のダイヤフラムの泥水等による損
傷を完全に防止することを目的とし、その特徴と
するところは、アクチユエータ本体内に装着され
たダイヤフラムが負圧に応動してバタフライ弁作
動軸を駆動させるエキゾーストブレーキ用アクチ
ユエータの本体に水抜き孔を形成してなるエキゾ
ーストブレーキ用アクチユエータにおいて、負圧
により縮径して閉塞する排水路を有するバキユー
タバルブを前記アクチユエータ本体の水抜き孔部
分に装着した点にある。

以下、図面につき本考案の一実施例を詳細に説
明する。

第２図は本考案に係るエキゾーストブレーキ用
アクチユエータの断面図である。

第２図より明らかなように、アクチユエータ１
は、アクチユエータ本体３に真空圧を付勢するた
めの真空タンク（図示せず）と接続する管路２を
上部に備え、この真空圧に応動して摺動する作動
軸６は、アクチユエータ本体３を貫通し、前記ア
クチユエータ本体３内に装着されたダイヤフラム
４にセンタープレート４ａにより固定されてい
る。そしてダイヤフラム４の真空圧による応動に
より作動し、排気管に設けたバタフライバルブ
（図示せず）を開閉するようになつている。

このアクチユエータ本体３の作動軸６側には、
アクチユエータ本体３内に侵入した泥水を抜くた
めの水抜き孔７が形成されている。５はダイヤフ
ラム４を付勢するバネで、ダイヤフラム４の一面
側に取付けた筒状のバネ受８と、該バネ受８に対
向してアクチユエータ本体３内面に取付けたバネ
受９との間に装着されている。

本考案にあつては、前記水抜き孔７に負圧が付
勢することにより縮径して閉塞する排水路１０ａ
を先端部分に有するバキユエータバルブ１０が装
着されている。このバキユエータバルブ１０はゴ
ム等の弾性体で製造され、前述のように、排水路
１０ａに負圧が付勢されることにより、閉塞する
ようなバルブである。

さらに本実施例にあつては、前記水抜き孔７と
ダイヤフラム４との間に、作動軸６部分等により
侵入した泥水等が前記ダイヤフラム４と接触しな
いようにバツフルプレート１１が設けられてい
る。このバツフルプレート１１の中央部はダイヤ
フラム４は裏面空間１３と連通する連通部１１ａ
が形成されており、ダイヤフラム４が負圧により
応動するとき、前記裏面空間１３と共に、前記バ
ツフルプレート１１で形成される空間１４も負圧
になるようになつている。

次に本考案の作用を説明する。

アクチユエータ１は、真空タンクの真空圧が管
路２を通じてアクチユエータ本体３内に与えられ
ることにより、アクチユエータ本体３に装着され
たダイヤフラム４をバネ５に抗して矢印方向に応
動させて、排気管に設けたバタフライ弁の作動軸
６を駆動するものである。

アクチユエータ１の作動時、アクチユエータ本
体３の空間１３，１４は負圧になるが、この際、
バキユエータバルブ１０の先端部分の排水路１０
ａはこの負圧により縮径する。このためバキユエ
ータバルブ１０は閉塞し、水抜き孔７を通じて泥
水等がアクチユエータ本体３内へ侵入するのを防
止できる。

一方、アクチユエータ１の作動していないとき
は、前記空間１３，１４は負圧になつていないの
で、バキユエータバルブ１０の排水路１０ａは開
放状態にあり、アクチユエータ本体３に侵入した
泥水等を有効に排出する。

更に、作動軸７とアクチユエータ本体３との間
の隙間等から多少の泥水等がアクチユエータ本体
３内に侵入しても、連通孔１１ａを備えたバツフ
ルプレート１１を装着することにより泥水等がダ
イヤフラム４まで侵入するのを防ぐことができ、
一層のダイヤフラム損傷防止が可能となる。

以上の説明より明らかなように、本考案によれ
ば、負圧により縮径して閉塞する管路部分を有す
るバキユエータバルブをアクチユエータ本体の水
抜き孔部分に装着したことにより、水抜き孔を通
じて泥水等がアクチユエータ本体内へ侵入するの
を防止でき、したがつて泥水等によるアクチユエ
ータ本体内のダイヤフラムの損傷が防止でき、ア
クチユエータの作動不良を防止できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は本考案の一
実施例の断面図である。 １……アクチユエータ、３……アクチユエータ
本体、４……ダイヤフラム、６……バタフライ弁
作動軸、７……水抜き孔、１０……バキユエータ
バルブ、１０ａ……排水路、１１……バツフルプ
レート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) アクチユエータ本体内に装着されたダイヤフ
   ラムが負圧に応動してバタフライ弁作動軸を駆
   動させるエキゾーストブレーキ用アクチユエー
   タの本体に水抜き孔を形成してなるエキゾース
   トブレーキ用アクチユエータにおいて、負圧に
   より縮径して閉塞する排路を有するバキユエー
   タバルブを前記アクチユエータ本体の水抜き孔
   部分に装着したことを特徴とするエキゾースト
   ブレーキ用アクチユエータ。 (2) 前記アクチユエータ本体内の前記ダイヤフラ
   ムと水抜き孔との間に、連通孔を有するバツフ
   ルプレートを設けたことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のエキゾーストブレ
   ーキ用アクチユエータ。