JPH0266335A

JPH0266335A - 円筒形液封入防振マウント

Info

Publication number: JPH0266335A
Application number: JP21926188A
Authority: JP
Inventors: Shuichi Okamoto; 修一岡本; Yukio Takashima; 高嶋　幸夫
Original assignee: Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Current assignee: Toyo Tire Corp
Priority date: 1988-08-31
Filing date: 1988-08-31
Publication date: 1990-03-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は自動車用エンジン支持マウントに好適であって
、軸直角の一方向に加わる振動に対し、大きい減衰作用
を発揮し得る円筒形液封入防振マウントに関する。

（従来の技術）エンジンを車体前部に設けたエンジン室内に配設して前
輪を駆動させるＦＦ型自動車において、発信、加減速、
制動に対し防振的にエンジンを支持するために、特に軸
直角の一方向に加わる振動に対し有効に減衰作用をなす
液体封入式防振マウントが多用されていることは周知の
事実であり、この種の防振マウントの例が特開昭６１−
６５９３５号公報によって開示されている。

（発明が解決しようとする課題）この公開されてなる防振マウントは、液室を構成せしめ
るのに、外筒に圧嵌入させる外側スリーブに対向する１
対の窓部を設ける構造が不可欠であって金具類のコスト
上昇、ゴム金型の複雑化等の問題が避けられない。

また、初期バネ特性が内筒と外側スリーブとの間に充填
させて液室を囲繞するゴム弾性体により決定されるため
に、非常に軟らかい初期バネ特性を持たせることは難し
く、柔軟にしようとすると前記ゴム弾性体の厚さを薄く
するか、またはゴム硬度の低い材質のものを使用しなけ
ればならなく、このゴム弾性体が液室の重要な壁部材と
なっているばかりでな（、内筒と外筒とを連結する支持
部材を兼ねる関係上、ゴム層を薄＜シたり、低硬度のも
のを使用したりするのは液体封入の観点よりして信頼性
に問題がある。

かかる問題点に着目して本発明はその改良をはかるべく
成されたものであって、初期バネ特性が非常に軟らかく
、かつ高周波域振動に対する動バネ定数が低くて、しか
も液封入のための液室を容易に構成し得て高信頼性に富
ましめるこの種防振マウントを低コストにて提供するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段）しかして本発明は上述する目的を達成するために、円筒
体等からなる軸部材、この軸部材に対し円筒体等からな
る軸部材、この軸部材に対し同心に配置する外筒、この
外筒に相互間には所定ピ・７チを保持して内嵌着せしめ
たリング状をなす少なくとも２個のブロック部材、弾性
体により外筒の内壁に密接し得る大径部とブロック部材
の内径よりも大きい小径部とを有する長円板に形成し、
中心部を前記軸部材に嵌着し、かつ隣り合うブロック部
材間に小径部方向への摺動可能に挟在せしめたピストン
部材、それ等ピストン部材及びブロック部材を両側から
包囲して外筒と軸部材との間に気密を保持し亘らせ設け
た可撓性を有する１対の外壁材、軸部材と外壁材と外筒
とブロック部材とピストン部材とにより囲まれてピスト
ン部材の両側に存する１対の第１室、外筒と隣り合うブ
ロック部材とピストン部材とにより囲まれて軸部材を基
準とした対称に存する第２室及び第３室、第１室を第２
室と第３室とに連通させるために、ブロック部材又はピ
ストン部材に設けた細い通路、ブロック部材内に設けら
れ、第１室に臨む面と第２室及び第３室に臨む面との相
対向する面を、ピストン部材の振動方向に対し直角方向
に変位可能に有する振動板体、前記第１室乃至第３室に
封入した液体からなることを特徴とする。

（作用）本発明は１対の外壁材が液室の壁材として独立してなる
構造であるので、柔軟なものや、硬度の大なるものに随
意変更し得る利点があり、初期バネ特性の軟らかいもの
硬いものを容易に製作し得る。

特にピストン部材の小径部方向に加わる振動に対しては
第２室、第３室に体積変化が生じ封入液体が細い通路、
第１室を経て移動するので大きい減衰が得られ、また、
大変型をもたらす入力が加わったときはブロック部材及
びピストン部材がストッパ作用を成してエネルギーを吸
収し得る。

また、高周波域の振動が作用した場合には振動板体が液
体の振動に応じて変位することがら、第２室又は第３室
の内圧上昇を防いで高周波振動時の動バネ定数を低くす
ることができるために、高周波振動伝達の低減に役立つ
ものである。

（実施例）以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明する
。

第１図において（１）は鋼管等剛性の高い円筒体からな
る軸部材、（２）は軸部材（１）に対し同心に配置する
外筒であり、外筒（２）は剛性の高い円筒体がらなって
いる。

（３）は２つ又はそれ以上の数のリング状をなすブロッ
ク部材であって、硬質合成樹脂、鋼板の剛性の高いもの
あるいは弾性を有する硬質ゴム等の弾外体より形成して
、外径を外筒（２）に圧嵌入し得るだけの寸法に、内径
を軸部材（１）に比し相当大なる寸法にさせたドーナソ
ツ板状をなしていて、後述するピストン部材（４）の厚
さに対応する間隔の所定ピッチを相互間に保持させた状
態で外筒（２）に内嵌着し、相互に同軸をなして配設せ
しめている。

（４）は硬質ゴム等弾性体からなる楕円等長円の板体に
形成せしめたピストン部材であって、外筒（２）の内壁
に密接するに足りる大径部と、ブロック部材（３）の内
径に比し大きい小径部とを有しており、ブロック部材（
３）間に小径部方向の摺動可能に挟在せしめると共に、
板体の中心に設けた貫通孔によって軸部材（１１に外嵌
着せしめている。

このピストン部材（４）はブロック部材（３）間に介在
させる配置形態をとっているので、この場合、ブロック
部材（３）よりも１つ少ない数のものを必要とする。

かく構成することによって、外筒（２）と隣り合う１対
のブロック部材（３１，（３）とピストン部材（４）と
で囲繞され、かつ軸部材（１）を基準として対称的に配
置されてなる軸直角断面が三日月状をなす形態の密封さ
れた第２室（８）及び第３室（９）が形成される。

（５）は外壁材であって、可撓性を有する材料によって
軸部材（１）の端寄りと外筒（２）の端寄りとの間に亘
らせて両端部をそれ等部材（１）、　（２１に対し気密
に固着せしめており、ブロック部材（３）及びピストン
部材（４）を外側から見えないように包む込ませた配置
となっている。

第１図図示例においては、前記外壁材としてリング状を
なし、同心円のひだを有するゴム製のベローを用いた外
周縁及び内周縁にアウタースリーブ０ω及びインナース
リーブＱｌｌを加硫接着処理による一体に存していて、
両スリーブ００）、αυを外筒（２）及び軸部材（１）
に圧嵌合することにより、強固かつ気密に取り付けられ
ている。

上記外壁材（５）は軸部材（１１、外筒（２）の各両端
部間に亘らせた一対を有するものであって、かくして軸
部材＋１１と外筒（２）とベロー（５）とピストン部材
（４）とブロック部材（３）とによって囲繞され、かつ
軸部材（１）の周りに存して密封された第１室（７１，
（７）が、ピストン部材（４）の両側部に１対をなし形
成される。

かく構成してなる防振マウントは第１室（７）、第２室
（８）及び第３室（９）に液体を所要量封入せしめる。

上記マウントは第１室（７）を第２室（８）及び第３室
（９）に連通させる必要があり、前記実施例においては
、ブロック部材（３）のピストン部材（４）との摺接面
で、第２室（８）及び第３室（９）に臨む面に弓なり状
の溝からなる細い通路（６）を凹設している。

なお、上記通路（６）はブロック部材（３）の内周端縁
から外周端縁に亘って内周端部では第１室（７）に開口
するように設けているが、これと同等の作用をなし得る
ものであれば、例えばピストン部材（４）側に溝を設け
るようにした変形例も可能である。

さらに１対のブロック部材（３）、　＋３１には振動板
体（ロ）が壁内に設けられているが、第１図図示例は壁
内にリング板状をなす空洞α＾をブロック部材（３）に
対し同心的に設けると共に、この空洞Ｑ４）に連なり、
かつブロック部材（３）を第１室（７）と第２室（８）
とに、また、第１室（７）と第３室（９）とに亘らせ貫
通する多数の細い貫通穴α争を穿設せしめて、前記空洞
ａ０内にリング板状をなす振動板体側を収納してなる構
造を有する。

上記振動板体（ロ）は金属、合成樹脂、硬質ゴム製の板
体であって前記空洞Ｑ４）内で軸部材（１）の軸方向に
平行移動可能に収納させてなり、この板体の厚みを適宜
設定することによって、平行移動量が１０分の数鶴程度
になるように形成させている。

前記振動板体（２）はこの他に第３図に拡大示してなる
如く、ブロック部材（３）に分散させて設けた複数個の
円形状の貫通穴（１３）’を中央部が狭幅でその両側が
広幅となる段付状となして形成すると共に、硬質ゴム等
からなり径方向断面がＨ型をなすリング状の振動板体（
１２）’を、狭幅の中央穴部を跨がせるように貫通穴（
１３）’に介在せしめた構造のものであっても良い。

また、第４図にも例示してなる如く、前記貫通穴ｑ３）
′に代えてブロック部材（３）の対向両壁から円形状の
溝ａ″；Ｊを対向させて凹設することにより、ブロック
部材（３）の中央部に両溝α’ｉｔ、ＱＳ）を仕切る薄
い壁を形成してこの壁を振動板体（１２）″として利用
するようにしても良くこの例は他の２例がブロック部材
（３）と振動板体とを別体構造としているのに対してブ
ロック部材（３）と一体構造となし得る点が相違するだ
けで機能上は何等変わっていない。

防振マウントの構造は上述の通りであって、これを自動
車例えばＦＦ専用車にエンジン支承用として取り付ける
が、その際、軸部材＋１１及び外筒（２）の軸が水平に
なると共に、小径部が車体のエンジンのローリング方向
、大径部がそれと直角方向になるように配置して、車体
とエンジンとの間に介在せしめる。

車の発進、加減速、制動などによってエンジンがローリ
ング方向に回転すると、軸部材（１１と外筒（２）とは
偏心し、それによってピストン部材（４）は当然偏心動
する。

この偏心動により第２室（８）と第３室（９）とは一方
が増加、他方が減少の容積変化を生じる。

このとき液体がオリフィスとしての細い通路（６）を通
って移動するために大きな減衰作用が発揮される。

なお、防振マウントに対して大変形をもたらす力が人力
された場合は、ブロック部材（３）及びピストン部材（
４）が軸部材（１）及び外筒（２）に接当するストッパ
として作用するので、大きい衝撃エネルギーを吸収する
ことになる。

しかして第１図図示例は外壁材（５）がゴム製のべろ−
からなっているので、初期バネ特性は外壁材（５）に依
存しているところから非常に軟らかいものが得られる。

これに対し、初期バネ特性の軟らかいことが要求されな
い構造の場合は、外壁材（５）を弾性体のブロックによ
り形成し、ピストン部材（４）側にオリフィスとしての
細い通路（６）を設けるようにしても良い。

さらに液体により振動減衰作用を大きく発揮させるため
に、ブロック部材（３）及びピストン部材（４）の数を
増して多列構造となしたものも考えられ、かかる変形も
また、本発明の範囲に包含されるものである。

ところで防振マウントに対して１００１１ｚ以上の高周
波振動が伝播すると、この振動は各室（？）、　（８１
゜（９）内の液体を介して振動板体（２）、　（１２）
’　、　（１２）″に作用し、該振動板体がピストン部
材（４）の振動方向に対し直角方向に変位する結果、第
２室（８）又は第３室（９）の内圧上昇は防止されて、
動バネ定数を低くすることができ、振動伝達を有効に遮
断する。

（発明の効果）本発明は軸部材（１）、外筒（２）の軸に対し直角方向
に加わる低周波振動中、特にピストン部材（４）の小径
部方向に加わるものに対しては、容積変化をなす第２室
（８）と第３室（９）とに充填される液体がオリフィス
としての細い通路（６）を流通する結果、大きい減衰作
用をなすことによって振動伝達をしゃ断する上に著しく
効果を奏する。

さらに大変形を与えようとする大入力に対してはブロッ
ク部材（３）及びピストン部材（４）がストッパの役割
りを果たすことから、衝撃エネルギーを良く吸収し得る
。

また、本発明は外壁材（５）をベローにより形成すれば
初期バネ特性が非常に軟らかいものを容易に提供し得る
。

しかも、高周波振動に対しては振動板体＠が各室（８）
、　（９）の内圧上昇を抑えて動ばね定数の低下に寄与
するため、振動の遮断に対し有効に作用するものであり
、広範囲の振動に対してすぐれた防振効果を奏する。

さらにまた、本発明は構成要素の各部材が筒体、板体の
何れかであって構造はもとより組立ても簡単となるので
製造コストは低度に収められる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例に係る軸方向断面示正面図、
第２図は第１図におけるｎ−ｎ矢視線に沿う断面図、第
３図及び第４図は本発明の各側に係るブロック部材部分
の拡大断面図である。＋１１・・・軸部材、　（２）・・・外筒、（３）・・
・ブロック部材、（４）・・・ピストン部材、（５）・・・外壁材、（６）・・・細い通路、（７）・・・第１室、（８）・・・第２室、（９）・・・第３室、（１２）’　、　（１２）″・・・・・・振動板体。

Claims

【特許請求の範囲】

１、円筒体等からなる軸部材、この軸部材に対し同心に
配置する外筒、この外筒に相互間には所定ピッチを保持
して内嵌着せしめたリング状をなす少なくとも２個のブ
ロック部材、弾性体により外筒の内壁に密接し得る大径
部とブロック部材の内径よりも大きい小径部とを有する
長円板に形成し、中心部を前記軸部材に嵌着し、かつ隣
り合うブロック部材間に小径部方向への摺動可能に挟在
せしめたピストン部材、それ等ピストン部材及びブロッ
ク部材を両側から包囲して外筒と軸部材との間に気密を
保持し亘らせ設けた可撓性を有する１対の外壁材、軸部
材と外壁材と外筒とブロック部材とピストン部材とによ
り囲まれてピストン部材の両側に存する１対の第１室、
外筒と隣り合うブロック部材とピストン部材とにより囲
まれて軸部材を基準とした対称に存する第２室及び第３
室、第１室を第２室と第３室とに連通させるために、ブ
ロック部材又はピストン部材に設けた細い通路、ブロッ
ク部材内に設けられ、第１室に臨む面と第２室及び第３
室に臨む面との相対向する面を、ピストン部材の振動方
向に対し直角方向に変位可能に有する振動板体、前記第
１室乃至第３室に封入した液体からなることを特徴とす
る円筒形液封入防振マウント。