JPH02500194A - 新規ポリペプチド及びその製造法 - Google Patents
新規ポリペプチド及びその製造法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
新規ポリペプチド及びその製造法
「技術分野」
本発明は、新規ポリペプチド及びその製造法に関し、更に詳しくは、リボ多糖(
エンドトキシン)に強い親和性を示す新規ポリペプチド及びその製造法に関する
ものである。
「背景技術」
エンドトキシンは、内毒素とも呼ばれ、グラム陰性細菌の菌体に存在する毒性物
質の総称で、成分はリボ多糖(以下rLPsJという、)である。
従来・エンドトキシンの除去法としては、熱分解法、限外ろ過法、ポリミキシン
Bによるアフィニティークロマト法等が知られている。
しかしながら、熱分解法は、250℃以上の乾熱処理によりLPSを熱分解し、
ガラス容器等からLPSを分解・除去する方法であり、熱に不安定な物質からの
LPSの分離には利用できない。
限外ろ過法は、低分子量物質からのLPSの分離に有効であるが、原理的に高分
子量物質からのエンドトキシンの分離には適用できない、ポリミキシンBによる
アフィニティークロマト法は、ポリミキシンBの有するLPSに対する親和力を
利用する点から実用化が期待されるが、ポリミキシンBの有する毒性の点から用
途が制限され、現在実用化されていない。
従って、高分子量生理活性物質中からLPSを効果的かつ安全に分離する方法と
して、実用的に有効な方法は未だ見出されていない。
そこで、本発明者らは、LPSに親和性を示す新規物質を見出すべく鋭意研究を
重ねた0本発明において、この物質をLPS結合ポリペプチド(時にはLBPと
略する)という、その結果、カブトガニ血球から新規ポリペプチドを抽出・単離
するとともに該ポリペプチドの固相ペプチド合成法のような合成法による合成に
成功し、更に、該ポリペプチドが、LPSに強い親和性を示し、抗菌活性及び幼
若化反応抑制作用などの生物活性を有することを見出し、本発明を完成するに至
った。
「発明の開示」
本発明は、
次式(1):
%式%
(式中、Lysはリジンを、−Trpはトリプトファンを、Cysはシスティン
を、Pheはフェニルアラニンを、Argはアルギニンを、Valはバリンを、
Tyrはチロシンを、Glyはグリシンを、11eはインロイシンを表し:Xは
水酸基又はアミノ基を表す、)
で示されるポリペプチド及びその類縁体並びに該ポリペプチドの製造法に関する
ものである。
本発明の化合物は、アミノ酸17個からなるポリペプチドであり、抽出・単離さ
れた状態ではC末端アミノ酸であるアルギニンのカルボキシル基はアミド化され
ているが、加水分解により酸となっても、LPSとの親和性には何ら影響は生じ
ない。
本発明のポリペプチドは、以下のようにして、$ tridentatus又は
$ Bj工耗のカブトガニ血球から抽出・単離することができる。
即ち、$ tridentatusの血球を低張抽出後の残渣を酸性条件下9例
えば塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸の希酸中:又は有機酸、例えば酢酸等の低級脂肪
酸中で抽出して、得られた抽出液を。
例えばゲルろ過、クロマトグラフィー等の精製手段により精製することにより、
該ポリペプチドを単離することができる。
本発明のポリペプチドは、ペプチド合成法、例えば固相ペプチド合成法、液相ペ
プチド合成法などのような合成法によっても製造することができる。
即ち、例えば、固相合成法では、N−保護アルギニンのカルボキシル基を、場合
によりカルボキシル基と結合しつる官能基とカルボキシル基とを有するスペーサ
ーを介して、アミノ基を有する不溶性樹脂に結合させた後。
(式中の記号は前記と同義である。)
で示されるペプチド配列の16位から1位までに対応する保護アミノ酸な固相ペ
プチド合成法に従って順次、不溶性樹脂に結合したアルギニンに結合させ、保護
ポリペプチドを得、次いで、該不溶性樹脂及びアミノ酸の保護基を脱離させて、
次式(旧 :
(式中の記号は前記と同義である。)
で示されるポリペプチドを得、その3位と16位、及び7位と12位のシスティ
ンをそれぞれのメルカプト基を介して結合させ、ジスルフィド結合を形成させる
ことにより本発明のポリペプチドを製造することができる。
前述のアミノ基を有する不溶性樹脂としては、そのアミノ基を介してN−保護ア
ルギニンのカルボキシル基又は場合によりこれに結合しているスペーサーのカル
ボキシル基と結合可能であり、かつ、その後脱離可能なものであれば如何なるも
のでもよい。
かかる不溶性樹脂としては、例えば、アミノメチル樹脂(アミノメチル化スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体)、ベンズヒドリルアミン樹脂、メチルベンズヒ
ドリルアミン樹脂、4−(アミノメチル)フェノキシメチル樹脂等が挙げられる
。
ベンズヒドリルアミン樹脂、メチルベンズヒドリルアミン樹脂、4−(アミノメ
チル)フェノキシメチル樹脂を用いれば開裂によって直接アミドを与えるが、収
率の点からはアミノメチル樹脂が好ましい。
前述の場合により存在するカルボキシル基と結合しうる官能基とカルボキシル基
とを有するスペーサーとしては、例えばアルギニンのカルボキシル基をp−カル
ボキシメチルベンジルエステルに変換しつるものが挙げられるが特に制限はない
。
かかるスペーサーと保護アルギニンとが結合した4−(t−ブトキシカルボニル
一旦−トシル−L−アルギニルオキシメチル)フェニル酢酸はJ、P、 Tam
ら(5ynthesis (1979) p、955−957)の方法により調
製することができる。
保護アミノ酸とは、官能基を公知の方法により保護基で保護したアミノ酸であり
、各種の保護アミノ酸が市販されている0本発明のポリペプチドを合成する場合
には、以下に示す保護基のいずれかを選択するのが好ましい、まず、アミノ酸の
α−アミノ基の保護基はBoc(t−ブチルオキシカルボニル)又はFmoc(
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)である、 Argのグアニジノ基の
保護基は、Tos (トシル)、NO,にトロ)又はMtr(4−メトキシ−2
,3,6−ドリメチルベンセンスルホニル)である、 Cysのメルカプト基の
保護基としてはBzl (ベンジル)、トBzl(4−メトキシベンジル)、4
−MeBzl (4−メチルベンジル)、Acm (アセトアミドメチル)、T
rt(トリチル) 、Npys (3−ニトロピリジンスルフェニル)、t−B
u(t−ブチル)又はt−BuS(t−ブチルメルカプト)が挙げられるが、4
−MeBzl、 Acm及びNpysが好ましい、 Tyrの水酸基の保護基は
、Bz1%C1g・Bzl (2、6−ジクロロベンジル) 、 t−Buであ
るか、あるいは保護しな(でもよい、 Lysのε−アミノ基の保護基は、Z(
ベンジルオキシカルボニル) 、 Cl−2(2−クロロベンジルオキシカルボ
ニル) 、Boc又はNpysである。各保護基は、ペプチドの合成条件に応じ
適切なものを選択する必要がある。
保護アミノ酸の結合は、通常の縮合法、例えば、 DCC(ジシクロへキシルカ
ルボジイミド)法、活性エステル法、混合あるいは対称酸無水物法、カルボニル
ジイミダゾール法、DCC−HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)法
、ジフェニルホスホリルアジド法等に従って行なうと−とができるが、DCC法
、DCC−HOBt法及び対称酸無水物法が好ましい、これらの縮合反応は1通
常。
ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒又はそれらの混合溶媒中で
行なわれる。α−アミノ基の保護基の脱離試薬としては、トリフルオロ酢酸/ジ
クロロメタン、HCI/ジオキサン、ピペリジン/ジメチルホルムアミド等が用
いられ、該保護基の種類により適宜選択する。また、合成の各段階における縮合
反応の進行の程度はE、カイザーらの方法[Anal、 Biochem、、
34.595(197011にンヒドリン反応法)によって検査される。
以上のようにして、所望のアミノ酸配列を有する保護ペプチド樹脂を得ることが
できる。
不溶性樹脂としてアミノメチル樹脂を用いた場合には、例えば適当な溶媒中にお
いてアンモニアで処理することにより該樹脂を脱離させることができる0次いで
、フッ化水素で処理することにより、前記式(H)で示される、全ての保護基が
脱離したポリペプチドが得られる。不溶性樹脂としてベンズヒドリルアミン樹脂
、メチルベンズヒドリルアミン樹脂又は4−(アミノメチル)フェノキシメチル
樹脂を用いた場合には、フッ化水素で処理することにより、該樹脂及び保護基を
同時に脱離させることができる。
次いで、好ましくは、2−メルカプトエタノール等で還元することによりシステ
ィンのメルカプト基が還元型となっていることを確実ならしめた後、酸化処理す
ることにより目的とする前記式(I)で示される環状ポリペプチドをアミドとし
て得ることができる。
この際の酸化処理は、公知の方法を用いることができ、通常、大気中の酸素やフ
ェリシアン酸塩(例えば、フェリシアン化カリウム)のような酸化剤を用いる。
かくして得られたポリペプチドは、常套的手段、例えば、抽出、再結晶、各種ク
ロマトグラフィー(ゲルろ過、イオン交換、分配、吸着、逆相)、電気泳動、向
流分配等により単離精製することができるが、逆相高速液体クロマトグラフィー
による方法が最も効果的である。
「図面の簡単な説明」
第1図は、本発明のポリペプチドのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動の結
果を示す図である。第2図及び第3図は、LPSによるC因子の活性化に対する
本発明のポリペプチドの阻害効果についての試験結果を示す図である。第4図は
。
本発明のポリペプチドの紫外部吸収スペクトルである。第5図は、マウスのリン
パ球のLPS刺激による幼若化反応に及ぼす本発明のポリペプチドの影響を示す
図である。第6図は、LP350μg/m1を加えたときのリンパ球幼若化反応
を示す写真である。第7図、第8区及び第9図は、それぞれ、本発明のポリペプ
チド0.2.2及び20μg/ml添加後、LPS50ug/mlを加えたとき
の結果を示す写真である。第10図は、ヒト末梢血リンパ球のLPS刺激による
幼若化反応に及ぼす本発明のポリペプチドの影響を示す図である。
「発明を実施するための最良の形態」
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の
範囲を何ら制限するものではない。
実施例I
A0本発明のポリペプチドの抽出・精製n吐脛旦胚tridentatusの血
球約50gに20mMトリス塩酸/ 50 m M塩化ナトリウム/ p H8
,0緩衝液15C)IIllを加え、高速ホモゲナイザ−(ヒスコトロン■:日
本精密工業■製)で3分間ホモゲナイズした後、遠心(8000rpm。
30分間、4℃)した、このようにして分離した沈殿物について、前記操作を2
回繰り返し、血球内の可溶性成分を充分に抽出して残渣を得た。
残渣に20mM塩酸150a+1を加え、高速ホモゲナイザーで3分間ホモゲナ
イズし、遠心後、酸性抽出液の上清を得た。この操作を計3回繰り返し、全量的
400m1の抽出液を得た。この上清画分を凍結乾燥により濃縮乾固した。
濃縮乾固した酸性抽出物は20mM塩酸で肩溶解した後、セファデックスG−5
0(3,0X90、Ocm)カラム(20mM塩酸で予め平衡化)に添加してゲ
ルろ過を行った。LPS(E、 coli 0111 B4株由来のものを使用
)によるC因子(カブトガニ血液凝固セリンプロテアーゼ前駆体:本発明者らが
名付けたLPS感受性因子、Nakamura、 et al、、 Eur、
J、 Biochem、。
154、511(19861)の活性化を阻害する溶出画分を集め、プールした
画分のpHを水酸化ナトリウム水溶液で6.0に合わせた。
サンプルを予め20mM酢酸緩衝液(pH6,0)で平衡化したCM−セファロ
ースCL−6Bカラムにかけ、溶出な0〜0.3M塩化ナトリウムを含む20m
M酢酸緩衝液(pH6,0)のグラジェントで行った。C因子活性化阻害画分を
集め、LPS結合物質の最終精製標品(本発明の新規ポリペプチド)とした、収
量は、血球約50gから約30mgであった。
B、純度検定
(1)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法LPS結合ポリペプチドを還元
剤(β−メルカプトエタノール)の不存在下又は存在下に、8M尿素を含む12
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、クーマシーブリリアントブルー(C
oomassie Br1lliant Bluel R−250で染色したと
ころ、共に分子量約2000の単一バンドを示した。結果を第1図に示す、第1
図において、左側のバンドは、還元剤の不存在下におけるポリペプチドを、中央
のバンドは、還元剤の存在下におけるポリペプチドを、右側のバンドは、ミオグ
ロビン標準蛋白質マーカー[SDS −PAGEMarkerIH、Fluka
AG (スイス)]によるミオグロビン(16,9kDa)、ミオグロビンI
+II(14,4kDa) 、ミオグロビンI (8,2kDa)、ミオグロビ
ンU (6,2kDa)及びミオグロビンIII (2,5k D a)の位置
を示す。
(2)逆相高速液体クロマトグラフィ一本発明のポリペプチドを逆相高速液体ク
ロマトグラフィー(カラムはCosmosil 5C+sP sペプチドの溶出
は0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリルO〜98%のグラジェント系を使
用)で分析したところ、単一ピークを示した。
C,アミノ酸組成値
サンプルを110℃で24.48.72時間5.7M塩酸で加水分解した後、日
立835自動アミノ酸分析計で分析した。半シスチンについては、サンプルを過
ギ酸酸化後、110℃で24時間5.7M塩酸で加水分解し、またトリプトファ
ンについては、サンプルを3Mメルカプトエタンスルホン酸で110℃で24時
間加水分解した後、それぞれアミノ酸分析計で分析した。SDSポリアクリルア
ミドゲル電気泳動法で得た分子量から、このペプチドは17個のアミノ酸から構
成される単純塩基性ポリペプチドであることが判明した。アミノ酸分析の結果を
表1に示す。
D、アミノ酸配列の決定とC末端アルギニンアミドの同定
アミノ酸配列は、インタクトな標品的23μgを用い、アミン末端よりベックマ
ン(Beckman1890Dシークエンサーを用いて、15残基(半シスチン
を除く)まで同定できた。また、還元アルキル化したサンプル(本発明のポリペ
プチドをM、 A、 Hermodson、 et al、、 Biochem
istry、 12゜3146 f1973)の方法によりS−ピリジルエチル
化したもの)約36μgを用い、16残基(半シスチンな含めて)まで同定でき
た。残る177番目アミノ酸残基(C末端残基)はアミノ酸分析値よりアルギニ
ンであると推定できた。しかし、C末端アルギニンは、インタクトな標品、ピリ
ジルエチル化した標品を用い、カルポキシペブチグーゼ(以下rcPaseJと
いう)Y及びBで消化しても全く検出できなかった。そこで、一旦、サンプルを
30mM塩酸で110℃で10時間緩和な条件で加水分解した後、再度CPa5
eBで処理した。その結果、本発明のポリペプチド1モル当りアルギニン約0.
5モルの遊離が認められ、C末端のカルボキシル基は、アミド化されている可能
性が強いものと判断した。このアミド化合物の理論分子量(計算値MW=226
4)と質量分析による実測値とが完全に一致したことにより、C末端アルギニン
のカルボキシル基はアミド化されていることが確認された。
E、ジスルフィド(S−S)結合の同定本発明のポリペプチド内に4個の半シス
チンが同定されたが、これらは全てジスルフィド結合していることが、還元剤(
ジチオスライトール)の存在下又は不存在下におけるS−ピリジルエチル化の比
較実験より明らかになった。そこで、ジスルフィド結合の位置を同定するため、
インタクトな標品なジスルフィド結合の交換反応が起こらない条件下(酸性条件
下、pH6,5)でトリプシン消化を行い、消化物を前述の逆相高速液体クロマ
トグラフィー(カラムはCosmosil 5C+aP 、ペプチドの溶出は0
.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル系を使用)にて分離した。得られたペ
プチドのアミノ酸組成を調べたところ、アミン末端から3番目と16番目、7番
目と12番目がジスルフィド結合していることが判明した。
F8本発明のポリペプチドのLPS結合活性本発明のポリペプチドは、0.1μ
g/IolのL P S (E、 coli 011184株由来のものを使用
)によるC因子の活性化(「C因子」と表す)を0、05 uM (0,12u
g/ml)で50%、l LLM (2,3ug/ml)で完全に阻害した。
また、本発明のポリペプチドは、1%アガロースゲルを用いた二重拡散テストに
おいて、LPSと高分子複合体を形成し、沈降線を形成することが観察された。
LPSによるC因子の活性化に対する本発明のポリペプチドの阻害効果について
の試験結果を第2図及び第3図に示す、第2図及び第3図は、それぞれ塩化ナト
リウム不存在下又は存在下(IM)における結果を示す、対照として1本発間者
らにより始めて明らかになったLPSと電気的に結合する性質を示す高分子量塩
基性物質、ポリリジンを用いた。第2図及び第3図において、(○)印及び(・
)印は、それぞれ本発明のポリペプチド及びポリリジンの結果を表す。
これらの結果より、本発明の新規ポリペプチドは、LPSと単なる電気的な結合
ではなく、塩濃度に影響を受けない強い親和性を有することが判る。
G、吸光度の測定
本発明のポリペプチド99.2μg/ml水溶液の紫外部吸収スペクトルを第4
図に示す、276nmに吸収ピークをもつ$ 280 nmにおける吸光度は0
.3842であるので、1%水溶液の280nmにおける吸光度は、38.7と
算出される。
実施例2
A、アミノメチル樹脂へのアルギニンの導入(1)4− (ブロモメチル)フェ
ニル酢酸フェナシルエステルの合成
室温下、アセトニトリル75m1中にα−ブロモアセトフェノン3.98g (
20mmol)及びフッ化カリウム3 、49 g (60mmol)を懸濁さ
せ、撹拌下、4−(ブロモメチル)フェニル酢酸4、58g (20mmol)
を6等分し30分間隔で添加し、2時間撹拌を継続した0反応終了後、不溶物を
ろ別し、ろ液から溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルに再溶解し、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液で2回、蒸留水、クエン酸、蒸留水で各1回洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。酢酸エチルを留去し、石油エーテルから結晶化し、5.5gの
目的物(融点84〜85℃)を得た。これを再結晶して融点85〜86℃の結晶
5.2g(収率75%)を得た。
(2)4− (t−ブトキシカルボニル一旦−トシル−L−アルギニルオキシメ
チル)フェニル酢酸の合成
t−ブトキシカルボニル一旦−トシル−L −アルギニン4. 71 g (1
1mmol) 、 4− (ブロモメチル)フェニル酢酸フェナシルエステル3
−47 g (10mmol) 、フッ化カリウム1 、28 g (22mm
ol) 、水0.8ml(44mmol) 、アセトニトリル50m1及びジメ
チルホルムアミド10m1の混合物を室温下24時間激しく撹拌した。生成する
不溶物を自然ろ過し、ろ液をエバボレートにより15〜20m1まで濃縮した。
酢酸エチル80m1を添加した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、蒸留
水で1回、飽和クエン酸水溶液で2回、蒸留水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を留去し、残渣を石油エーテルで処理して、半固形状の4−(t
−ブトキシカルボニル一旦−トシル−し−アルギニルオキシメチル)フェニル酢
酸フェナシルエステルを得た。
これを酢酸105m1に溶解し、水19m1及び亜鉛13.1gを加え、室温下
5.5時間激しく撹拌した。亜鉛なハイフロス−パーセル及び酢酸エチルを用い
てろ別し、ろ液に酢酸エチル400m1及び水300m1を加え、酢酸エチル層
を分離し、10回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣を石油
エーテル中で摩細し、4−(t−ブトキシカルボニル一旦−トシル−し−アルギ
ニルオキシメチル)フェニル酢酸4.77gを得た0本物質は薄層クロマトグラ
フィーにより1スポツトのほぼ純品として得られた。
(3)4− (t−ブトキシカルボニル一旦−トシル−し−アルギニルオキシメ
チル)フェニルアセトアミドメチル樹脂の合成
4−(t−ブトキシカルボニル一旦−トシル−し−アルギニルオキシメチル)フ
ェニル酢酸577 m g (1、0m+++ol) 、アミノメチル樹脂(株
式会社ペプチド研究所販売、1%架橋)2.00g及びD CC206m g
(1、0mmol)をジクロロメタン中で常法によりカップリングさせ、樹脂1
g当り0.284+n+nolのカップリングが確認された。
B、16位システィンの導入
4−(t−ブトキシカルボニル−G−1−シル−し一アルギニルオキシメチル)
フェニルアセトアミドメチル樹脂1 、0 g (0、284mmolArg
fTosl /g樹脂)をジクロロメタン25m1で4回、各1分洗浄し、ろ過
した。得られた樹脂に30%トリフルオロ酢酸溶液(溶媒ニジクロロメタン)2
5mlを添加し、混合物を30分撹拌し、Boc基を脱離させた。得られた樹脂
を下記の溶媒各25m1で順次処理し、各々の処理後にろ過した。
ジクロロメタン (1回、1分)
ジオキサン (1回、1分)
ジクロロメタン (1回、1分)
ジオキサン (1回、1分)
ジクロロメタン (2回、各2分)
10%トリエチルアミン(ジクロロメタン溶液) (1回、2分;1回、5分)
ジクロロメタン (4回、各1分)
次いで、前記樹脂をジクロロメタン25m1、及び総アルギニン量に対して3.
5当量の保護アミノ酸、即ち、Boc−Cys(4−MeBzll 310 m
g(0、994mmol)とともに1分撹拌した。得られた混合物にD CC2
05mg (0、994mmol)のジクロロメタン溶液25m1を加え、2時
間撹拌した。得られた樹脂を下記の溶媒各25m1で順次処理し、各々の処理後
にろ過した。
ジクロロメタン (1回、1分)
イソプロパツール (1回、1分)
ジクロロメタン (1回、1分)
インプロパツール (1回、1分)
ジクロロメタン (3回、各1分)
C,15〜1位のアミノ酸の導入
Bと同様にして、先に得られた樹脂に、前記式(n)で示されるポリペプチドの
15位から1位までの各構成アミノ酸に対応する保護アミノ酸を順次カップリン
グした0表2に各反応段階で用いた保護アミノ酸を示す、保護アミノ酸の使用量
は全て総アルギニン量に対して3.5当量である。
なお、Boc−Arg [ToslのカップリングはDCC−HOBt法により
DCCに対しHOBtを2倍モル使用で行った。
表 2
1位アミノ酸の導入後、樹脂ペプチドをジクロロメタンを用いてグラスフィルタ
ーに回収し、減圧乾燥して、乾燥樹脂ペプチド1.781gを得た。
D、樹脂の脱離
Cで得られた乾燥樹脂ペプチドをメタノール及びジメチルホルムアミド中におい
てアンモニア(無水)で処理することにより樹脂を脱離させて。
次式:
%式%()
で示される保護ポリペプチド0.765g(0、196mmol)を得た。
分子量: 3904
E、保護基の脱離
りで得られた保護ポリペプチドをアニソール中においてエタンジチオールの存在
下フッ化水素で処理して保護基を除き、次いで陰イオン交換樹脂(C1−型)で
処理し、凍結乾燥して、次式:
%式%
で示されるポリペプチド塩酸塩470mg(0,186mmol)を得た。
分子量: 2523
F、ポリペプチドの環化
Eで得られたポリペプチド塩酸塩30mgを、200倍モル過剰の2−メルカプ
トエタノールを含むO,LM Tris−HCI (pH8,5)中において一
夜室温で放置した1次いで、1%酢酸で平衡化したセファデックスG−10カラ
ムで処理してポリペプチド含有画分を得た。水で10倍に希釈しく0.1mg/
ml )、0.5MNaOHでpHを8.5に調整し、室温で30時間放置した
後、凍結乾燥した0次いで、1%酢酸で平衡化したセファデックスG−10カラ
ムで処理して酸化型ポリペプチド8.5mgを得た。
このようにして得られたポリペプチドを逆相高速液体クロマトグラフィー(カラ
ムはTSK−ゲル OD5−1207 (0,46X25cm)、ペプチドの溶
出は0.01Mギ酸−トリエチルアミン(pH4,5)(A) −A20%含有
アセトニトリル(B)を使用)で分析したところ、実施例1で得られた天然のポ
リペプチドのピークと一致し、更に両者を混合したものは該ピークが2倍になり
、両者は同一物と認められた。
試験例1 本発明のポリペプチドの生物活性A、材料と方法
(1)LPS
S型はSalmonella m1nnesotall14 W、 E、 co
liolll:84 、E、coli 0113、Re型はSa1monell
a+++1nnesota R595、E、 coli J5の精製LPSを用
いた。
(2)LPS感作赤血球
主にヒトO型赤血球2.5%浮遊液1mlにL P S (1mg/ml )
0 、5 mlを加え、3.7℃で1時間振り混ぜ、生理食塩液で洗浄した。
(3)溶血活性
0.5%LPS惑作赤血球50μl、本発明の0.5%ポリペプチドの2倍系列
希釈液50μm及びTris −HCl bi衝化生理食塩液(pH7,2)1
00μmを37℃で1時間保温後、生理食塩液2.3+nlを加え、遠心分離(
250Orpm、10分)し、上清のヘモグロビン量を412nmの吸収で定量
し、またマイクロプレート・リーダー[(:orona MPT−100:商品
名)を用い、0.5%LPS感作赤血球50μmと0.5%ポリペプチドの2倍
系列希釈溶液50μmを37℃で1時間保温後、そのマイクロプレート上の瀉血
パターンを測定した。
(4)抗菌活性
Penassay培地又はJarvis合成培地160μlに本発明の0.5%
ポリペプチドの2倍系列希釈液20μm、菌液(l O’ −10’/ml)
20μmを加え、37℃で18時間後の濁度をマイクロプレート・リーダーを用
いて550nmで測定し、一部生薗数や阻止円も計測した。
(5)ゲル内沈降反応
Tris−HCI緩衝緩衝化生理液塩液H7,2)、pH8,6ベロナール緩衝
液、pH4,6酢酸塩緩衝液に溶解した1%アガロース溶液(0,1%NaN5
加)中でLPSと本発明のポリペプチド又は抗LPS因子(n吐■旦朋trid
entatus血球抽出液(ライセード)から得られるアミノ酸102残基、分
子量11.600の塩基性蛋白質:以下rALFJという)の間に生じた沈降線
をアミドブラック染色した0本発明のポリペプチドの希釈には50mM Tri
s HC1−0,15M NaC1(pH7,2)を用いた。
B、結果
(1)瀉血活性
Salmonella m1nnesota 1114 W 、R595、E。
coli 0113のどのLPSで感作した赤血球に対しても本発明のポリペプ
チドは2〜3μg/+olで溶血を起し、高濃度では室温でも速やかに溶血し、
また遊it L P Sで溶血が阻害される点はALFと同じであるが、3.1
3μg/m1以上では非感作赤血球の溶血も認められた。概して本発明のポリペ
プチドの溶血活性はALFより弱かった。
(2)抗菌活性
本発明のポリペプチドはSalmonella typhi−murium L
T 2fSl、1102(Re)、Salmonella m1nne−sot
a 1114 W(S)、R5951Relのいずれに対しても抗菌活性を示し
、最小抗菌量はLT2に対し3.13ug/ml、1102に対し1.56L1
g/mlであった。また5taphylococcus aureusのような
グラム陽性菌にも抗菌活性を示した。含菌寒天上では濃度に応じた阻止円を生じ
た。一般に、本発明のポリペプチドはALFより抗菌活性が強かった。
(3)ゲル内沈降反応
本発明のポリペプチドはSalmonella m1nnesota1114
W、R595、E、coli 0111:R4、0113、J5のいずれのLP
Sに対してもゲル内沈降反応でシャープな沈降線を生じ、異種のLPSに対する
沈降線は互いに融合した。
前述したことから、本発明のポリペプチドは、LPSに強い親和性を示し、エン
ドトキシンの除去手段として有用であり、また細菌感染症治療剤としても有用で
ある。
試験例2 本発明のポリペプチドのLPSによるリンパ球幼若化反応に対する抑
制作用
A、材料と方法
C57BL雄性マウス(5通針)の肺細胞をFicoll−Hypaque比重
遠心法で採取し、RPMI−1640培養液(無血清又はBSA、FC3添加)
に浮遊させた。
得られた培養液を3 X 10 ’ cell/ mlに調整後、100μmず
つ96六マイクロクイタープレートに分注した1分注した培養液に、本発明のポ
リペプチド(LBP)0.4.4.40及び400Ug/mlを10ul添加後
、培養液80μmとLP5400μg/mlを10μm加え、5%C02インキ
ュベーク−内で72時間培養した。′H−チミジン(”H−TdR)は培養終了
18時間前に1LLci/10μm添加し、セルハーベスクーを用いて細胞を剥
離して集めた後、取り込まれた”H−TdRの量を液体シンチレーションカウン
ターで測定し、細胞増殖の指標とした。
また、その細胞増殖を倒立顕微鏡を用いて観察し、写真撮影した。
B、結果
LPS存在下におけるLBPのマウス牌リンパ球幼若化反応(細胞増殖反応)抑
制作用について第5図に示す0図から明らかなようにLBP2ug/ml及び2
0μg/mlでリンパ球幼若化反応を90%以上抑制した。また、倒立顕微鏡を
用いた観察においては、LP350μg/mlを加えて3日間培養すると明らか
に細胞が大型化及びコロニー化(幼若化反応)しているのが認められた(第6図
)、LBPを添加した後にLPSを加えた場合、LBPo、2μg/mlではほ
とんど変化がみられなかったが(第7図)、LBP2μg/ml及びLBP20
μg/+nlで細胞の大型化及びコロニー化がほとんどみられず、LPSによる
幼若化反応に対して抑制作用が認められた(第8図及び第9図)。
試験例3 本発明のポリペプチドのLPSによるリンパ球幼若化反応に対する抑
制作用
A、材料と方法
健常人(男性、30才)の末梢血単核細胞(PBMC)をFicoll−)1y
paque比重遠心法で採取し、RPMI−1640培養液(無血清又はBSA
、FCS添加)に浮遊させた。得られた培養液で2 X 10 ’ cell/
mlに調整後、100μmずつ96八マイクロタイタープレートに分注した。L
BP200μg/+olを10μm添加後、培養液80ulとLPS400μg
/mlを10μm加え、5%CO!インキュベーター内で72時間培養した m
H−チミジン(”H−TdR)は培養終了18時間前に1pci/ 10μl添
加し、セルハーベスクーを用いて細胞を剥離して集めた後、取り込まれた”H−
TdRの量を液体シンチレーションカウンターで測定し、細胞増殖の指標とした
。
B、結果
LPS存在下におけるPBMCのリンパ球幼若化反応(細胞増殖反応)に対する
LBPの抑制作用について第10図に示す1図から明らかなようにLBPIOu
g/+olでLPS50ug/+mlのリンパ球幼若化反応をほぼ100%抑制
した。
以上の結果から、LBPはヒト及びマウスのLPS刺激によるリンパ球幼若化反
応をLPS量の1725〜175量でほぼ完全に阻害することが明らかとなった
。
なお、LBPとLPSとの結合活性なC因子活性阻害を指標として測定するとL
PS量の約20倍量となる。このことから、LBPのリンパ球幼若化反応の阻害
作用はLPSとの結合性とリンパ球(T細胞、B細胞)及び単球の細胞膜上に存
在するLPSレセブクーへの拮抗作用ないしはLBPの陽性荷電による細胞膜変
化がその作用を発現させたものと考えられる。
LPSレセブクーは上記細胞の他にマクロファージ、好中球、赤血球、血小板、
血管内皮細胞、肝細胞など多くの細胞に存在し、LPSの刺激により様々な免疫
反応(B細胞幼若化、アジュバント作用、多クローン性B細胞活性化、インター
ロイキン産生、インターフェロン産生、TNF産生、その他)、炎症反応(プロ
スフグランジン産生、活性酸素産生、補体活性化、その他)などが誘発されるこ
とが推定される。
LBPはLPS量の1725〜115量でLPSに起因する上記免疫反応及び炎
症反応を直接的あるいは間接的にほぼ完全に阻害することが予想され、下記の疾
患に対する有効性が十分期待される物質である。
感染症(上気道感染、***、その他)皮膚疾患(床擦れ、火傷、その他)
大腸炎(潰瘍性大腸炎、クローン病、その他)肝疾患(肝硬変、肝不全、その他
)
外科手術時における術後合併症
「産業上の利用可能性」
本発明のポリペプチドは、LPSに強い親和性を示し、エンドトキシンの除去手
段として有用であり、また細菌感染症治療剤としても有用である。
ご因子活性(A48515分)
ご因子活性(A48515分)
FIG、4
波長 (nm)
3H−TdR(cpm)
国際調査報告
一一一ムm+111+i+ユ軸、PCT/jP8[1100823
Claims (5)
- (1)次式: ▲数式、化学式、表等があります▼(I)(式中、Lysはリジンを、Trpは トリプトファンを、Cysはシステインを、Pheはフェニルアラニンを、Ar gはアルギニンを、Valはバリンを、Tyrはチロシンを、Glyはクリシン を、Ileはイソロイシンを表し;Xは水酸基又はアミノ基を表す。) で示されるポリペプチド。
- (2)次式: 【配列があります】 (式中、Lysはリジンを、Trpはトリプトファンを、Cysはシステインを 、Pheはフェニルアラニンを、Argはアルギニンを、Valはバリンを、T yrはチロシンを、Glyはクリシンを、Ileはイソロイシンを表し;Xは水 酸基又はアミノ基を表す。) で示されるポリペプチド。
- (3)N−保護アルギニンのカルボキシル基を、場合によりカルボキシル基と結 合しうる官能基とカルボキシル基とを有するスペーサーを介して、アミノ基を有 する不溶性樹脂に結合させた後、次式: 【配列があります】 (式中の記号は前記と同義である。) で示されるペプチド配列の16位から1位までに対応する保護アミノ酸を固相ペ プチド合成法に従って順次、不溶性樹脂に結合したアルギニンに結合させ、保護 ポリペプチドを得、次いで、該不溶性樹脂及びアミノ酸の保護基を脱離させて、 次式(II): 【配列があります】 (式中の記号は前記と同義である。) で示されるポリペプチドを得、その3位と16位、及び7位と12位のシステイ ンをそれぞれのメルカプト基を介して結合させ、ジスルフィド結合を形成させる ことを特徴とする 次式: ▲数式、化学式、表等があります▼(I)(式中、Xは水酸基又はアミノ基を表 し、他の記号は前記と同義である。) で示されるポリペプチドの製造法。
- (4)カブトガニ血球を低張抽出し、低張抽出残渣を酸性条件下で抽出し、抽出 液中の物質を精製することを特徴とするリポ多糖親和性ポリペプチドの製造法。
- (5)カブトガニがTachypleustrindentatus及びTac hypleusgigasの少なくとも1つである請求項4記載のポリペプチド の製造法。
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