JPH0241430B2 - - Google Patents
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- JPH0241430B2 JPH0241430B2 JP57139860A JP13986082A JPH0241430B2 JP H0241430 B2 JPH0241430 B2 JP H0241430B2 JP 57139860 A JP57139860 A JP 57139860A JP 13986082 A JP13986082 A JP 13986082A JP H0241430 B2 JPH0241430 B2 JP H0241430B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/10—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by using carbon paper or the like
Landscapes
- Duplication Or Marking (AREA)
- Color Printing (AREA)
Description
本発明は複合感圧複写用シートに関し、さらに
詳しくは、表面にノーカーボン用顕色層、裏面に
カーボンインキ層が設けられたノーカーボンとバ
ツクカーボンとの複合感圧複写用シートにおい
て、バツクカーボン印刷時のインキセツト性を改
善し、さらにバツクカーボンインキの浸透による
表面の白色度低下を防止すると同時に、複写適性
の優れた複合感圧複写用シートを提供するもので
ある。 一般に、ノーカーボン紙は、有機溶剤(カプセ
ルオイル)に溶解した電子供与性の無色又は淡色
のロイコ染料を含有する微細なカプセルを裏面に
塗布した上用紙と、電子受容性の顕色剤を含む顕
色層を表面に設けた下用紙とから成り、これら2
種の塗布面が向い合うように重ね合わせてボール
ペン又はタイプライターなどで圧力を加えること
により、加圧部分のカプセルが破壊され、ロイコ
染料を含むカプセルオイルが顕色層へ転移して発
色反応することによつて、印字記録が得られるよ
うにしたものである。 一方、バツクカーボン紙は、古くから事務用の
帳票などに広く実用されており、黒、紺青、赤な
どの顔料をパラフインワツクス、合成ワツクスな
どのワツクス類やひまし油、シリンダー油及び炭
酸カルシウムなどの填料と練り合わせて調整した
固形インキを加熱溶解して、フレキソ印刷機や凸
(凹)版用印刷機により、上質紙や中質紙の裏面
に印刷したものである。通常、上質紙などの普通
紙の上にバツクカーボン紙を重ねてボールペンや
タイプライターなどで圧力を加えると、その部分
のカーボンインキが普通紙に転移し、印字記録さ
れる。 これらの複写紙は近年、事務の合理化、情報産
業の発展、コンビユーターの普及に伴つて著しい
需要の伸びを示すと共に、その用途も多岐化して
きており、ノーカーボン紙とバツクカーボン紙の
それぞれの特性を活かした複合タイプの伝票類が
使用されるようになつてきた。 デパートなどの配送用伝票を例にとれば、従来
からバツクカーボン紙とワンタイムカーボン紙が
組み合わされた第1図に示すような伝票が使用さ
れている。図中、1,2,3,6の各シートは裏
面にカーボンインキ層Aが設けられたバツクカー
ボン紙、4,7は上質紙、5はワンタイムカーボ
ン紙であり、それぞれ、1は顧客控、2は売場
控、3は商品貼付、4は発送控、6は届け伝票、
7は配達票として機能する。これらのうち、伝票
4,7は記載事項を光学的読み取り装置(OCR)
で読み取り、コンピユーターに記憶させて処理す
るための所謂OCR用紙であり、バツクカーボン
紙3,6からのインキの転移により印字記録され
る。OCR用紙はその特性上、印字部分と白紙部
分との間に強いコントラストを必要とし、また読
み取り装置の汚れを嫌うため、OCR用紙の裏面
に直接カーボンインキ層を設けることを避けてワ
ンタイムカーボン紙5を挿入している。 しかしながら、上記の伝票においては顧客控伝
票1がバツクカーボン紙であるため手や衣服を汚
すこと、或いは伝票として機能しないワンタイム
カーボン紙5を挿入する必要があるなどの欠点が
あり、このため最近、ノーカーボン紙とバツクカ
ーボン紙を組み合せた第2図に示すような伝票が
使用されるようになつてきた。第2図に於て、1
1はノーカーボン上用紙、12,16は裏面にカ
ーボンインキ層Aを設けたノーカーボン下用紙、
13はバツクカーボン紙、14は裏面にロイコ染
料含有カプセル層Bを設けたOCR用紙、17は
OCR用紙である。又、図中Cはノーカーボン用
顕色層を示している。それぞれの伝票の機能は第
1図の伝票と対応しており、11は顧客控、12
は売場控、13は商品貼付、14は発送控、16
は届け伝票、17は配達票である。この第2図の
伝票においては、顧客控伝票11と発送控OCR
用紙14にノーカーボン上用紙を使用することに
より、顧客の手を汚す虞れをなくすと同時に、ワ
ンタイムカーボン紙を除去することが可能になつ
た。 本発明は、上記の如き伝票類に於て、12,1
6として使用される表面にノーカーボン用顕色
層、裏面にカーボンインキ層を設けた複合感圧複
写用シートを改良したものである。通常、この複
合感圧複写用シートは巻取状態のノーカーボン下
用紙の裏面側に、熱溶解したホツトメルト型カー
ボンインキを、フレキソ又は凸(凹)版用印刷機
でレイアウトに従つて印刷されることにより造ら
れる。ところが、上記のカーボンインキ印刷にお
いて、巻取状態としたときにシートの表裏面が接
触するために、カーボンインキがノーカーボン用
顕色層に転移して汚れを起すことが問題となつて
いる。これは、顕色層がその本来的機能上カプセ
ルオイル等に対し受理性が良いためであり、一般
のバツクカーボン紙の如きセツトオフ性が得られ
ないことは、高速印刷をする上で大きな支障とな
つている。 この対策として、原紙に吸油性の良い炭酸カル
シウムなどを内添することが行なわれているが、
この場合カーボンインキが紙面に浸透吸着され
て、インキのセツトオフ性は向上するが、その反
面としてインキの浸透より、表面の白色度が低下
する所謂透き通し(シヨースルー)や、インキが
表面側に滲み出る所謂裏抜け現象(ストライクス
ルー)を生じ、或いは複写能力が低下するなどバ
ツクカーボン紙としての商品価値が劣ることにな
る。特に伝票の複写枚数が多い場合には、複写紙
の紙厚を薄くする必要があるため、透き通し及び
裏抜けの対策には苦慮しているのが実情である。 本発明者らは上記の欠点を改善すべく、研究を
重ねた結果、特定の填料の組み合わせとバインダ
ーから成る不透明塗料をカーボンインキ層の下塗
りとして塗布することにより、性能の優れた複合
感圧複写用シートが得られることを見い出した。
即ち、本発明は支持体とカーボンインキ層との間
に、カオリンクレー、平均粒径2μ以下の炭酸カ
ルシウム及び酸化チタンの3種を含む填料とバイ
ンダーとからなる不透明層を設けたことを特徴と
する複合感圧複写用シートを提供するものであ
る。 上記の如く構成した不透明層を介してカーボン
インキをベタ印刷した場合、巻取状態で裏面側の
カーボンインキ層との接触を余儀なくされる表面
側の顕色層も、カーボンインキのセツトオフ性が
向上するため汚れることがない。また透き通しや
裏抜け現象が生じないため、顕色層の白色度が維
持され発色印字のコントラストが鮮明となる一
方、バツクカーボン紙としての複写能力にも優れ
ている。これらの優れた性質は、多分偏平な形状
をしたカオリンクレーによりカーボンインキの過
剰な浸透を抑えると同時に、微粒炭酸カルシウム
によつてインキを適度に吸着固定する結果、カー
ボンインキの印刷では、インキのセツトが速く、
裏抜けを防止し、且つ複写適性が向上するものと
考えられ、また不透明性の優れた酸化チタンの配
合により透き通しがなくなり、顕色面の白色度が
高い状態で維持されるものと考えられる。 叙上の如く、本発明は性質の異なる3種類の填
料の併用により、従来にない優れた複合感圧複写
用シートを得たものであるが、本発明の目的をバ
ランス良く実現するために、3種類の填料の配合
比率はカオリンクレー20〜70部、平均粒径2μ以
下の炭酸カルシウム15〜70部、酸化チタン5〜30
部とすることが好ましい。尚、本発明の効果を阻
害しない範囲で他の填料を添加しても良い。 更に、上記填料を接着固定させるバインダーと
しては、一般コート塗料などに用いられる天然又
は合成高分子を使用する。これらのバインダーを
を填料合計100部に対し15〜35部添加して、不透
明塗料を調製する。バインダーの種類及び配合比
は、要求される塗工層の表面強度に応じて適宜選
択されるが、合成高分子エマルジヨンを単独使用
し若しくは他のバインダーと併用すると、良好な
印刷適性と耐水性が得られる。 上記の如く調製した塗料を、エアーナイフコー
ター、ブレードコーター、ロールコーターなどの
塗工機を用いて、表面にノーカーボン用顕色層を
有する支持体の裏面に塗布量5〜10g/m2、好ま
しくは6〜7g/m2になるように塗布し、不透明
層を形成した巻取とする。さらに、フレキソ印刷
機を用いて、上記巻取の不透明層の上に、熱溶解
したカーボンインキをベタ印刷して、複合感圧複
写用シートを得る。 以下に、本発明を実施例に従つて説明する。 実施例 1 水130重量部に分散剤としてヘキサメタリン酸
ソーダ0.21重量部を溶解し、この溶液にカオリン
75重量部を添加し、カオリン分散液を作成した。
次に、水11重量部に分散剤としてポリカルボン酸
ソーダ0.05重量部を溶解した後、酸化チタン5重
量部を添加し、酸化チタン分散液を作成した。ま
た炭酸カルシウム分散液は、水32重量部にポリカ
ルボン酸ソーダ0.25重量部を溶解後、炭酸カルシ
ウム20重量部を加えて作成した。 上記の如く作成したカオリン分散液205重量部
を撹拌しながら、酸化チタン分散液16重量部及び
炭酸カルシウム分散液52重量部を加え、次にスチ
レンブタジエン共重合体ラテツクス(固形分46
%)26重量部、酸化澱粉(固形分20%)50重量部
加えて、不透明層を形成する塗料を作成した。 このようにして得られた塗料を市販のノーカー
ボン下用紙(NW40B、十條製紙製)の裏面に塗
布量が6〜7g/m2になるように塗布して不透明
層を形成した。更に、この不透明層の上にカーボ
ンインキ(TMW−13S藍、帝国インキ製)を塗
布量が5〜6g/m2になるように印刷して、複合
感圧複写用シートを製造した。 実施例 2〜14 カオリン、酸化チタン及び炭酸カルシウムを第
1表に示す配合の通り使用し、実施例1と同様に
して複合感圧複写用シートを得た。 比較例 1 市販のノーカーボン下用紙(NW40B、十條製
紙製)の裏面に不透明層を設けることなく、その
ままカーボンインキ層を形成した。 比較例 2〜5 第1表に示すようにカオリン、酸化チタン、炭
酸カルシウムのうち少なくとも1つを欠く複合感
圧複写用シートを実施例1と同様にして得た。 以上の実施例及び比較例に示した複合感圧複写
用シートについて、下記の品質試験を行なつた。 (1) 不透明度:カーボンインキ印刷前のシートの
裏面に標準黒色板及び標準白色板をあてたとき
の各反射率をハンター反射率計(東洋精機製、
グリーンフイルター使用)により測定し、反射
率の比を百分率で表示した。数値が高い程好ま
しい。 (2) インキ塗布後の白色度:シート表面の反射率
をハンター反射率計(ブルーフイルター使用)
により測定した。数値が高い程透き通し(シヨ
ースルー)がなく好ましい。 (3) 裏抜け(ストライクスルー):カーボンイン
キのシート表面への抜けを肉眼で観察し、評価
した。 (4) セツトオフ性:カーボンインキが顕色層へ転
移している度合を肉眼で観察し評価した。 (5) 複写適性:シートを上質紙の上に重ね合わせ
てタイプ印字し、上質紙に転移したカーボンイ
ンキの濃度を肉眼で観察し評価した。 試験結果は、第1表に示すとうりである。
詳しくは、表面にノーカーボン用顕色層、裏面に
カーボンインキ層が設けられたノーカーボンとバ
ツクカーボンとの複合感圧複写用シートにおい
て、バツクカーボン印刷時のインキセツト性を改
善し、さらにバツクカーボンインキの浸透による
表面の白色度低下を防止すると同時に、複写適性
の優れた複合感圧複写用シートを提供するもので
ある。 一般に、ノーカーボン紙は、有機溶剤(カプセ
ルオイル)に溶解した電子供与性の無色又は淡色
のロイコ染料を含有する微細なカプセルを裏面に
塗布した上用紙と、電子受容性の顕色剤を含む顕
色層を表面に設けた下用紙とから成り、これら2
種の塗布面が向い合うように重ね合わせてボール
ペン又はタイプライターなどで圧力を加えること
により、加圧部分のカプセルが破壊され、ロイコ
染料を含むカプセルオイルが顕色層へ転移して発
色反応することによつて、印字記録が得られるよ
うにしたものである。 一方、バツクカーボン紙は、古くから事務用の
帳票などに広く実用されており、黒、紺青、赤な
どの顔料をパラフインワツクス、合成ワツクスな
どのワツクス類やひまし油、シリンダー油及び炭
酸カルシウムなどの填料と練り合わせて調整した
固形インキを加熱溶解して、フレキソ印刷機や凸
(凹)版用印刷機により、上質紙や中質紙の裏面
に印刷したものである。通常、上質紙などの普通
紙の上にバツクカーボン紙を重ねてボールペンや
タイプライターなどで圧力を加えると、その部分
のカーボンインキが普通紙に転移し、印字記録さ
れる。 これらの複写紙は近年、事務の合理化、情報産
業の発展、コンビユーターの普及に伴つて著しい
需要の伸びを示すと共に、その用途も多岐化して
きており、ノーカーボン紙とバツクカーボン紙の
それぞれの特性を活かした複合タイプの伝票類が
使用されるようになつてきた。 デパートなどの配送用伝票を例にとれば、従来
からバツクカーボン紙とワンタイムカーボン紙が
組み合わされた第1図に示すような伝票が使用さ
れている。図中、1,2,3,6の各シートは裏
面にカーボンインキ層Aが設けられたバツクカー
ボン紙、4,7は上質紙、5はワンタイムカーボ
ン紙であり、それぞれ、1は顧客控、2は売場
控、3は商品貼付、4は発送控、6は届け伝票、
7は配達票として機能する。これらのうち、伝票
4,7は記載事項を光学的読み取り装置(OCR)
で読み取り、コンピユーターに記憶させて処理す
るための所謂OCR用紙であり、バツクカーボン
紙3,6からのインキの転移により印字記録され
る。OCR用紙はその特性上、印字部分と白紙部
分との間に強いコントラストを必要とし、また読
み取り装置の汚れを嫌うため、OCR用紙の裏面
に直接カーボンインキ層を設けることを避けてワ
ンタイムカーボン紙5を挿入している。 しかしながら、上記の伝票においては顧客控伝
票1がバツクカーボン紙であるため手や衣服を汚
すこと、或いは伝票として機能しないワンタイム
カーボン紙5を挿入する必要があるなどの欠点が
あり、このため最近、ノーカーボン紙とバツクカ
ーボン紙を組み合せた第2図に示すような伝票が
使用されるようになつてきた。第2図に於て、1
1はノーカーボン上用紙、12,16は裏面にカ
ーボンインキ層Aを設けたノーカーボン下用紙、
13はバツクカーボン紙、14は裏面にロイコ染
料含有カプセル層Bを設けたOCR用紙、17は
OCR用紙である。又、図中Cはノーカーボン用
顕色層を示している。それぞれの伝票の機能は第
1図の伝票と対応しており、11は顧客控、12
は売場控、13は商品貼付、14は発送控、16
は届け伝票、17は配達票である。この第2図の
伝票においては、顧客控伝票11と発送控OCR
用紙14にノーカーボン上用紙を使用することに
より、顧客の手を汚す虞れをなくすと同時に、ワ
ンタイムカーボン紙を除去することが可能になつ
た。 本発明は、上記の如き伝票類に於て、12,1
6として使用される表面にノーカーボン用顕色
層、裏面にカーボンインキ層を設けた複合感圧複
写用シートを改良したものである。通常、この複
合感圧複写用シートは巻取状態のノーカーボン下
用紙の裏面側に、熱溶解したホツトメルト型カー
ボンインキを、フレキソ又は凸(凹)版用印刷機
でレイアウトに従つて印刷されることにより造ら
れる。ところが、上記のカーボンインキ印刷にお
いて、巻取状態としたときにシートの表裏面が接
触するために、カーボンインキがノーカーボン用
顕色層に転移して汚れを起すことが問題となつて
いる。これは、顕色層がその本来的機能上カプセ
ルオイル等に対し受理性が良いためであり、一般
のバツクカーボン紙の如きセツトオフ性が得られ
ないことは、高速印刷をする上で大きな支障とな
つている。 この対策として、原紙に吸油性の良い炭酸カル
シウムなどを内添することが行なわれているが、
この場合カーボンインキが紙面に浸透吸着され
て、インキのセツトオフ性は向上するが、その反
面としてインキの浸透より、表面の白色度が低下
する所謂透き通し(シヨースルー)や、インキが
表面側に滲み出る所謂裏抜け現象(ストライクス
ルー)を生じ、或いは複写能力が低下するなどバ
ツクカーボン紙としての商品価値が劣ることにな
る。特に伝票の複写枚数が多い場合には、複写紙
の紙厚を薄くする必要があるため、透き通し及び
裏抜けの対策には苦慮しているのが実情である。 本発明者らは上記の欠点を改善すべく、研究を
重ねた結果、特定の填料の組み合わせとバインダ
ーから成る不透明塗料をカーボンインキ層の下塗
りとして塗布することにより、性能の優れた複合
感圧複写用シートが得られることを見い出した。
即ち、本発明は支持体とカーボンインキ層との間
に、カオリンクレー、平均粒径2μ以下の炭酸カ
ルシウム及び酸化チタンの3種を含む填料とバイ
ンダーとからなる不透明層を設けたことを特徴と
する複合感圧複写用シートを提供するものであ
る。 上記の如く構成した不透明層を介してカーボン
インキをベタ印刷した場合、巻取状態で裏面側の
カーボンインキ層との接触を余儀なくされる表面
側の顕色層も、カーボンインキのセツトオフ性が
向上するため汚れることがない。また透き通しや
裏抜け現象が生じないため、顕色層の白色度が維
持され発色印字のコントラストが鮮明となる一
方、バツクカーボン紙としての複写能力にも優れ
ている。これらの優れた性質は、多分偏平な形状
をしたカオリンクレーによりカーボンインキの過
剰な浸透を抑えると同時に、微粒炭酸カルシウム
によつてインキを適度に吸着固定する結果、カー
ボンインキの印刷では、インキのセツトが速く、
裏抜けを防止し、且つ複写適性が向上するものと
考えられ、また不透明性の優れた酸化チタンの配
合により透き通しがなくなり、顕色面の白色度が
高い状態で維持されるものと考えられる。 叙上の如く、本発明は性質の異なる3種類の填
料の併用により、従来にない優れた複合感圧複写
用シートを得たものであるが、本発明の目的をバ
ランス良く実現するために、3種類の填料の配合
比率はカオリンクレー20〜70部、平均粒径2μ以
下の炭酸カルシウム15〜70部、酸化チタン5〜30
部とすることが好ましい。尚、本発明の効果を阻
害しない範囲で他の填料を添加しても良い。 更に、上記填料を接着固定させるバインダーと
しては、一般コート塗料などに用いられる天然又
は合成高分子を使用する。これらのバインダーを
を填料合計100部に対し15〜35部添加して、不透
明塗料を調製する。バインダーの種類及び配合比
は、要求される塗工層の表面強度に応じて適宜選
択されるが、合成高分子エマルジヨンを単独使用
し若しくは他のバインダーと併用すると、良好な
印刷適性と耐水性が得られる。 上記の如く調製した塗料を、エアーナイフコー
ター、ブレードコーター、ロールコーターなどの
塗工機を用いて、表面にノーカーボン用顕色層を
有する支持体の裏面に塗布量5〜10g/m2、好ま
しくは6〜7g/m2になるように塗布し、不透明
層を形成した巻取とする。さらに、フレキソ印刷
機を用いて、上記巻取の不透明層の上に、熱溶解
したカーボンインキをベタ印刷して、複合感圧複
写用シートを得る。 以下に、本発明を実施例に従つて説明する。 実施例 1 水130重量部に分散剤としてヘキサメタリン酸
ソーダ0.21重量部を溶解し、この溶液にカオリン
75重量部を添加し、カオリン分散液を作成した。
次に、水11重量部に分散剤としてポリカルボン酸
ソーダ0.05重量部を溶解した後、酸化チタン5重
量部を添加し、酸化チタン分散液を作成した。ま
た炭酸カルシウム分散液は、水32重量部にポリカ
ルボン酸ソーダ0.25重量部を溶解後、炭酸カルシ
ウム20重量部を加えて作成した。 上記の如く作成したカオリン分散液205重量部
を撹拌しながら、酸化チタン分散液16重量部及び
炭酸カルシウム分散液52重量部を加え、次にスチ
レンブタジエン共重合体ラテツクス(固形分46
%)26重量部、酸化澱粉(固形分20%)50重量部
加えて、不透明層を形成する塗料を作成した。 このようにして得られた塗料を市販のノーカー
ボン下用紙(NW40B、十條製紙製)の裏面に塗
布量が6〜7g/m2になるように塗布して不透明
層を形成した。更に、この不透明層の上にカーボ
ンインキ(TMW−13S藍、帝国インキ製)を塗
布量が5〜6g/m2になるように印刷して、複合
感圧複写用シートを製造した。 実施例 2〜14 カオリン、酸化チタン及び炭酸カルシウムを第
1表に示す配合の通り使用し、実施例1と同様に
して複合感圧複写用シートを得た。 比較例 1 市販のノーカーボン下用紙(NW40B、十條製
紙製)の裏面に不透明層を設けることなく、その
ままカーボンインキ層を形成した。 比較例 2〜5 第1表に示すようにカオリン、酸化チタン、炭
酸カルシウムのうち少なくとも1つを欠く複合感
圧複写用シートを実施例1と同様にして得た。 以上の実施例及び比較例に示した複合感圧複写
用シートについて、下記の品質試験を行なつた。 (1) 不透明度:カーボンインキ印刷前のシートの
裏面に標準黒色板及び標準白色板をあてたとき
の各反射率をハンター反射率計(東洋精機製、
グリーンフイルター使用)により測定し、反射
率の比を百分率で表示した。数値が高い程好ま
しい。 (2) インキ塗布後の白色度:シート表面の反射率
をハンター反射率計(ブルーフイルター使用)
により測定した。数値が高い程透き通し(シヨ
ースルー)がなく好ましい。 (3) 裏抜け(ストライクスルー):カーボンイン
キのシート表面への抜けを肉眼で観察し、評価
した。 (4) セツトオフ性:カーボンインキが顕色層へ転
移している度合を肉眼で観察し評価した。 (5) 複写適性:シートを上質紙の上に重ね合わせ
てタイプ印字し、上質紙に転移したカーボンイ
ンキの濃度を肉眼で観察し評価した。 試験結果は、第1表に示すとうりである。
【表】
第1表より、実施例に係る複合感圧複写用シー
トは、すべての評価項目に於て満足すべき結果が
得られている。殊に填料の配合割合につきカオリ
ンクレー20〜70部、平均粒径2μ以下の炭酸カル
シウム15〜70部、酸化チタン5〜30部としたとき
に極めて優秀な品質が得られることがわかる。
トは、すべての評価項目に於て満足すべき結果が
得られている。殊に填料の配合割合につきカオリ
ンクレー20〜70部、平均粒径2μ以下の炭酸カル
シウム15〜70部、酸化チタン5〜30部としたとき
に極めて優秀な品質が得られることがわかる。
第1図はバツクカーボンとワンタイムカーボン
紙を組み合せた伝票の例を示す説明図、第2図は
本発明が適用されるノーカーボン紙とバツクカー
ボン紙を組み合せた伝票の例を示す説明図であ
る。 1,11……顧客控、2,12……売場控、
3,13……商品貼付、4,14……発送控、5
……ワンタイムカーボン紙、6,16……届け伝
票、17……配達票、A……カーボンインキ層、
B……ロイコ染料含有カプセル層、C……ノーカ
ーボン顕色層。
紙を組み合せた伝票の例を示す説明図、第2図は
本発明が適用されるノーカーボン紙とバツクカー
ボン紙を組み合せた伝票の例を示す説明図であ
る。 1,11……顧客控、2,12……売場控、
3,13……商品貼付、4,14……発送控、5
……ワンタイムカーボン紙、6,16……届け伝
票、17……配達票、A……カーボンインキ層、
B……ロイコ染料含有カプセル層、C……ノーカ
ーボン顕色層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 支持体の表面にノーカーボン用顕色層、裏面
にカーボンインキ層を設けて成る複合感圧複写用
シートに於て、支持体とカーボンインキ層との間
にカオリンクレー、平均粒径2μ以下の炭酸カル
シウム及び酸化チタンを含む填料とバインダーと
から成る不透明層を設けたことを特徴とする複合
感圧複写用シート。 2 填料の配合割合がカオリンクレー20〜70部、
平均粒径2μ以下の炭酸カルシウム15〜70部、酸
化チタン5〜30部であることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の複合感圧複写用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57139860A JPS5931187A (ja) | 1982-08-13 | 1982-08-13 | 複合感圧複写用シ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57139860A JPS5931187A (ja) | 1982-08-13 | 1982-08-13 | 複合感圧複写用シ−ト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5931187A JPS5931187A (ja) | 1984-02-20 |
JPH0241430B2 true JPH0241430B2 (ja) | 1990-09-17 |
Family
ID=15255219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57139860A Granted JPS5931187A (ja) | 1982-08-13 | 1982-08-13 | 複合感圧複写用シ−ト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5931187A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63156770U (ja) * | 1987-04-02 | 1988-10-14 | ||
JPH0524535Y2 (ja) * | 1988-02-10 | 1993-06-22 | ||
JPH0529890Y2 (ja) * | 1988-02-10 | 1993-07-30 | ||
JPH0524536Y2 (ja) * | 1988-02-10 | 1993-06-22 | ||
JPH0527261U (ja) * | 1991-09-17 | 1993-04-09 | 株式会社京浜精機製作所 | 気化器の燃料カツト電磁弁 |
-
1982
- 1982-08-13 JP JP57139860A patent/JPS5931187A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5931187A (ja) | 1984-02-20 |
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