JPH0239963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、壜、缶等の容器の口部を閉鎖する外
周に複数個の弾性鉤止片が形成され、略中央部を
上・下方向よりそれぞれ押し圧することにより上
壁が出没自在となつて前記弾性鉤止片を開閉させ
ることのできる開閉蓋に内蔵され、前記口部の気
密を図ることのできる合成樹脂材で成形されたパ
ツキングに関する。

「従来の技術」 従来、第７図および第８図に示すように容器１
の口部２を閉鎖する開閉蓋３は、前記口部２に弾
接係止する複数個の弾性鉤止片４が外周に形成さ
れ、略中央部を上・下方向よりそれぞれ押し圧す
ることにより上壁５が出没自在となつて前記弾性
鉤止片４を開閉させることのできる金属材料で形
成されており、この開閉蓋３に内蔵された合成樹
脂材で成形したパツキング６は、略円盤状のパツ
キング本体７からなり、このパツキング本体７の
外周寄り下面に前記口部２の外周縁８および内周
縁９に当接して該部の気密を図ることのできる断
面略ハ字状の弾接縁１０，１０ａが一体成形され
ていた。

然るに、この種の弾性鉤止片付き開閉蓋３は口
部２に嵌合する場合は第４図、第５図に示すよう
に通常斜め上方より開閉蓋３を押し圧して口部２
に装着するため、その角度によつては前記パツキ
ング６の弾接縁の内周縁１０ａが口部２の上面に
乗り上つて先端部がめくれてしまい、該部の気密
が損なわれるといつた欠点があつた。

「本考案が解決しようとする問題点」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、容器
の口部を閉鎖する弾性鉤止片付き開閉蓋に内蔵す
る合成樹脂材で成形された略円盤状のパツキング
において、該パツキング本体の外周寄り下面に一
体成形された口部の外周縁および内周縁に当接し
て該部の気密を図ることのできる断面略ハ字状の
弾接縁の先端部が、開閉蓋を口部に嵌合する際に
めくられて該部の気密が損なわれることのない開
閉蓋用パツキングを得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、容器の口部を閉鎖する弾性鉤止片付
き開閉蓋に内蔵する合成樹脂材で成形された略円
盤状のパツキングにおいて、このパツキング本体
の外周寄り下面に一体成形され容器の口部を開閉
蓋によつて閉鎖した場合に該口部の外周縁および
内周縁に当接して該部の気密を図ることのできる
断面略ハ字状の弾接縁の内方に位置し前記パツキ
ング本体の下面に前記開閉蓋を容器の口部に嵌合
する際に該弾接縁の内周縁の先端部がめくられる
のを防止することができる阻止部を一体成形した
ことによつて、前記問題点を解決したものであ
る。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に
説明する。

第１図乃至第６図の実施例において、１は容器
本体で、この容器本体１の一部に設けられた内容
物を充填・注出することのできる口部２を閉鎖す
る開閉蓋３は、前記口部２に弾接係止する複数個
の弾性鉤止片４が外周に形成され、略中央部を
上・下方向よりそれぞれ押し圧することにより上
壁５が出没自在となつて前記弾性鉤止片４を開閉
させることのできる金属材料で形成されている。

この開閉蓋３に内蔵された合成樹脂材で成形し
たパツキング６は、略円盤状のパツキング本体７
からなり、このパツキング本体７の外周寄り下面
に前記口部２の外周縁８および内周縁９に当接し
て該部の気密を図ることのできる断面略ハ字状の
弾接縁１０，１０ａが一体成形されており、更
に、この弾接縁１０，１０ａの内方に位置し前記
パツキング本体７の下面に前記開閉蓋３を容器１
の口部２に嵌合する際に該弾接縁の内周縁１０ａ
の先端部がめくられるのを防止することができる
適数個の凸起からなる阻止部１１，１１……が一
体成形されている。

また、前記パツキング本体７には、その外周に
開閉蓋３内にパツキング６を挿入した場合開閉蓋
３内よりパツキング６が脱落しないように弾性鉤
止片４の内壁面に当接するつば片１２と、その上
面略中央部に開閉蓋３を閉じる際にクツシヨンと
なる凹部１３が形成されている。

以上のように構成された本実施例にあつては、
第４図および第５図に示されたようにパツキング
６を挿入した閉じた状態の開閉蓋３を口部２の斜
め上方より押し圧すると、パツキング６の阻止部
１１，１１……が口部２の上面に当接しながら装
着され、第６図に示すようにパツキング６の弾接
縁の内周縁１０ａの先端部がめくられることなく
口部２を気密に閉鎖することができるのである。

つぎに、第９図乃至第１１図に示す本考案の異
なる実施例につき説明する。

なお、これらの実施例の説明に当つて、前記実
施例と同一構成部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。

第９図および第１０図の実施例において、前記
実施例と主に異なる点は、阻止部１１Ａが環状の
凸条である点で、このように構成しても前記実施
例と同様な作用効果が得られる。

第１１図の実施例において、前記実施例と主に
異なる点は、阻止部１１Ｂが弾接縁の内周縁１０
ａに連設した適数個の凸部材である点で、このよ
うに構成しても前記実施例と同様な作用効果が得
られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかな如く、本考案にあつて
は次に列挙する効果がある。

(1) パツキング本体の外周寄り下面に一体成形さ
れ容器の口部を開閉蓋によつて閉鎖した場合に
該口部の外周縁および内周縁に当接して該部の
気密を図ることのできる断面略ハ字状の弾接縁
の内方に位置し前記パツキング本体の下面に前
記開閉蓋を容器の口部に嵌合する際に該弾接縁
の内周縁の先端部がめくられるのを防止するこ
とができる阻止部を一体成形したので、開閉蓋
を容器の口部に嵌合する場合どのような角度で
斜め上方より押し圧しても、パツキングの阻止
部が口部の上面に当接しながら装着され、弾接
縁の内周縁の先端部がめくられることなく口部
を気密に閉鎖することができる。

(2) パツキング本体の外周部に開閉蓋内にパツキ
ングを挿入した場合開閉蓋内よりパツキングが
脱落しないように弾性鉤止片の内壁面に当接す
るつば片を形成すれば、開閉蓋内よりパツキン
グが脱落するのを効率よく防止できる。

(3) パツキング本体の上面略中央部に開閉蓋を閉
じる際にクツシヨンとなる凹部を形成すれば、
開閉蓋を閉じる際に指先が痛くなることがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
同じく本考案の一実施例の底面図、第３図乃至第
６図は同じく本考案の一実施例の使用状態を示す
説明図、第７図および第８図は従来のパツキング
を挿入した開閉蓋が口部を閉鎖した状態を示す説
明図、第９図乃至第１１図は本考案の異なる実施
例の説明図である。 １……容器本体、２……口部、３……開閉蓋、
４……開閉蓋の弾性鉤止片、５……開閉蓋の上
壁、６……パツキング、７……パツキング本体、
８……口部の外周縁、９……口部の内周縁、１
０，１０ａ……弾接縁、１１，１１Ａ，１１Ｂ…
…阻止部、１２……パツキングのつば片、１３…
…パツキングの凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 容器の口部に弾接係止する複数個の弾性鉤止
   片が外周に形成され、略中央部を上・下方向よ
   りそれぞれ押し圧することにより、上壁が出没
   自在となつて前記弾性鉤止片を開閉させること
   のできる開閉蓋に内蔵されるパツキングにおい
   て、前記開閉蓋内に挿入される合成樹脂材で成
   形された略円盤状のパツキング本体と、このパ
   ツキング本体の外周寄り下面に一体成形され容
   器の口部を開閉蓋によつて閉鎖する場合に該口
   部の外周縁および内周縁に当接して気密を図る
   ことのできる断面略ハ字状の弾接縁と、この弾
   接縁の内方に位置し前記パツキング本体の下面
   に一体成形され前記開閉蓋を容器の口部に嵌合
   する際に該弾接縁の内周縁の先端部がめくられ
   るのを防止することができる適数個の凸起ある
   いは環状の凸条の阻止部とからなることを特徴
   とする開閉蓋用パツキング。 ２ パツキング本体は、開閉蓋内にパツキングを
   挿入した場合開閉蓋内よりパツキングが脱落し
   ないように弾性鉤止片の内壁面に当接する連続
   または不連続のつば片が外周に形成されている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の開閉蓋用
   パツキング。 ３ パツキング本体は、開閉蓋を閉じる際にクツ
   シヨンとなる凹部が上面略中央部に形成されて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項または第２
   項記載の開閉蓋用パツキング。