JPH02307720A - 射出成形用金型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、樹脂成形品を形成するための射出成形用金
型に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、樹脂射出成形品は、固定型（上型）と可動型（
下型）とからなり、合わせ面に面一状にキャビティーお
よびランナーが設けられた成形用金型を用い、プランジ
ャーの押圧力によって上記キャψティー内に溶融樹脂成
形材料を圧入して形成されている。このような射出成形
に用いる金型の一例として、第４図ないし第６図に示す
ような、トンネルゲート５を有する金型がある。すなわ
ち、この金型は固定型（上型）１と可動型（下型）２の
合わせ面Ａに沿って成形用のキャビティー３が設けられ
ているとともに、そのキャビティー３の近傍まで、一端
が材料注入部（図示せず）に連通ずるランナー４が延設
されている。そして、そのランナー４の他端から可動型
２内の斜め下方に向けて先細りのトンネルゲート５が穿
設され、その先端が可動型２における上記キャビティー
３の下部側部分に連通している。６は製品取り出し用の
突出しピンであり、７はランナ一部分を取り出すための
突出しピンである。このような金型を用いた製品の成形
は、つぎのようにして行われる。まず、上記両金型１，
２を閉じ、その状態で、キャビティー３内に溶融状態の
材料８を圧入し、第４図の状態にする。ついで、上記材
料８が両金型１．２内で冷却され固化すると、可動型２
を下方に移動させ、第５図の状態にする。つぎに、突出
しピン６．７を上方に移動させて製品８およびランナ一
部分９を上方に押し上げる。その結果、可動型２におけ
るトンネルゲート５の上方のナイフ部分２ａの下端角部
（ナイフェツジ部）によって製品８の一端とゲート部分
１０の先端部とが切り離され、第６図に示すように、製
品８とランナ一部分９側とが分離した状態で、可動型２
がら取り外される。このように、この金型を用いると、
製品８を、可動型２から取り外す際に、自動的にランナ
一部分９側が製品８から切り離されるため、切断作業を
省略でき、かつ全自動成形が容易になる等の利点が生じ
ている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記金型では、トンネルゲート５を可動
型２の内部に向けて穿設しており、上記ナイフ部２ａを
繰り返し使用に耐える寸法（特に高さ寸法）に設定する
ためには、製品８の高さ寸法ａ（第４図）を一定値以上
に設定しておく必要がある。しかし、製品８は高さ寸法
ａが大きいものだけではないため、薄板状の製品等、特
に高さ寸法の小さな製品を製造する場合には、上記ナイ
フ部２ａの寸法が必然的に小さくなることから、上記ト
ンネルゲート形式の射出成形ではこれに対応することが
できなかった。

この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高
さ寸法の小さな製品を容易に成形することのできるトン
ネルゲート形式の射出成形用金型の提供をその目的とす
る。

［問題点を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために、この発明の射出成形用金
型は、下型と上型とからなり、下型が上型に対して相対
的に昇降する成形用金型であって、上記両型の合わせ面
において、一方の型の中央部を合わせ面より突出させる
とともに、他方の型の中央部を上記一方の型の突出中央
部と嵌合する凹部に形成し、上記両中央部の合わせ面に
成形用のキャビティーを形成し、上記両型の端部側の合
わせ面に、一端が材料注入部に連通ずるランナーを設け
、上記他方の金型内を貫通させた状態で上記ランナーの
他端から上記キャビティーの一端に向けてトンネルゲー
トを穿設しそのキャビティーに対する開口の開口縁をナ
イフェツジ部に形成するという構成をとる。

〔作用〕

すなわち、この射出成形用金型は、金型の合わせ面に、
成形用キャビティーとランナーを面一〇状態で設けるの
ではなく、キャビティーがＪ［される金型中央部と、ラ
ンナーが設けられる金型の端部側とを、金型中央部が端
部側より突出した段違い状にし、上記突出中央部に形成
されたキャビティーに向かって端部ランナー側からトン
ネルゲートを形成している。したがって、従来例の金型
と比較して、ナイフ部分（第１図の符号２７）の厚みを
、合わせ面の段差の分だけ大きく設定できるようになる
。その結果、製品の高さ寸法が小さな製品でも、この金
型を用い射出成形で形成できるようになる。

つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく説明する
。

〔実施例〕

第１図はこの発明の一実施例を示している。すなわち、
図において、１１は可動型（下型）であり、枠状可動側
型板１２の中央部に、上部側を可動側型板１２の上面か
ら突出させた状態で可動コア部１３が取り付けられて構
成されている。上記可動コア部１３の上面には、形成さ
れる製品の下部側に対応する形状のキャビティー下部１
４ａが設けられており、そのキャビティー下部１４ａの
底面から下方に向けて複数個のピン挿通穴が設けられ、
そのピン挿通穴に突出しピン１５が移動自在の状態で挿
通している。１６は可動側型板１２に設けられた挿通穴
であり、その上部が可動側型板１２の上面に形成された
ランナー下部１７ａの一端に連通している。上記挿通穴
１６内には、スプルロックピン１８が可動側型板１２の
上面から突出自在の状態で挿通している。１９は上記可
動型１１に対応する固定型（上型）であり、固定側型板
２０の中央部に、下面が上記可動コア部１３の上部側と
嵌合できる凹部に形成された固定コア部２１が取り付け
られて構成されている。上記固定コア部２１の下面には
、形成される製品の上部側に対応する形状のキャビティ
ー上部１４ｂが設けられており、上記キャビティー下部
１４ａとで薄板状製品形成用のキャビティー１４を構成
するようになっている。２２は上記可動側型板１２の挿
通穴１６と同軸的な状態で、固定側型板２０に埋設され
た略円筒状のスプルブツシュであり、その軸穴部が、下
側が大径になった材料注入部２３に形成されている。１
７ｂは材料注入部２３の下端から固定コア部２１側に、
固定型１９の下面に沿って設けられたランナー上部であ
り、上記可動側型板１２のランナー下部１７ａとでラン
ナー１７を構成するようになっている。２．４は、ラン
ナー上部１７ｂの他端からキャビティー１４の一端に向
けて穿設された先細り状のゲートであり、固定側型板２
０および固定コア部２１の下部側を貫通して形成されて
いる。Ｂは合わせ面である。

この構成において、薄板状の製品はつぎのようにして得
られる。すなわち、まず、成形用金型を命じてキャビテ
ィー１４内に溶融状態の材料８を圧入し、この材料８を
冷却固化させたのち、可動型１１を下方に移動させる。

その結果、第２図に示すように、製品２５とランナ一部
分側２６は、固定型１９におけるゲート２４の下方のナ
イフ部２７のナイフェツジ部２７ａによって切り離され
、互いに分離した状態で可動型１１とともに下方に移動
する。ついで、突出しピン１５およびスプルロックピン
１８を上方に突出させて製品２５およびランナ一部分側
２６を上方に押し上げ可動型１１から取り外すことによ
り薄板状の製品２５が得られる。

このように、この発明の成形金型によれば、薄肉の製品
等高さ寸法の小さな製品でも容易に成形することができ
るようになる。また、従来例のように、型を開いたのち
、突出しピン６．７を突出させて、製品８とランナ一部
分側９を切り離すのではなく、まだ製品２５等が熱く切
断しやすい状態の型開きの際に、製品２５とランナ一部
分側２６が自動的に切り離されるため、切断部の精度が
よくなるという利点も生じる。

第３図は、この発明の他の実施例を示している。すなわ
ち、この射出成形用金型では、固定型２８の中央部下面
が下方に向かって突出しているとともに、可動型２９の
中央部上部が上記固定型２８の中央部と嵌合できる凹部
に形成されている。

そして、ランナー３０の他端から固定型２８と可動型２
９の中央部の合わせ面Ｃに設けられたキャビティー３１
の一端に向けて、可動型２９の一部を貫通した状態で、
先細り状のゲート３２が延設されている。それ以外の部
分の構成については、上記実施例と同様である。この場
合、形成される製品とランナ一部分側との切り離しは、
型開き時ではなく、従来例と同様、型開き後、突出しピ
ン３３およびスプルロックピン３４を上方に突出させる
際に行われるようになる。その他の作用効果については
、上記実施例と同様である。

なお、上記成形用金型において、第２図お゛よび第３図
に示すテーパ角すを小さく設定するとゲート部分が折れ
やすくなり、大きく設定するとゲー１−２４．３２の先
端が小径になって材料の射出ができなくなる。したがっ
て、このテーパ角すは１５〜２５°に設定しておくこと
が好ましい。また、傾斜角Ｃを小さく設定するとゲート
部分がゲー）２４．３２から抜は難くなり、大きく設定
すると金型における切り離し部（第１図および第２図の
２７で示す部分）が小さくなり、その強度が弱くなると
いう問題を生じる。したがって、傾斜角Ｃは４５〜６０
°に設定しておくことが好ましい。これによって、製品
を成形用金型から取り出す際に、ゲート部分が折れてゲ
ート内に残ったり、ゲートから抜は難くなるというよう
なことが防止でき、製品およびランナ一部分側の型離れ
が良好な状態で行われるようになる。

［発明の効果〕 以上のように、この発明の射出成形用金型では、キャビ
ティーが形成される合わせ面と、ランナーが形成される
合わせ面を、型開き方向に沿ってずらし段違いの状態に
している。したがって、ゲートを有する金型におけるキ
ャビティーとランナーの間の部分の厚みを、上記両合わ
せ面の段差の分だけ大きく設定できるようになり、製品
の高さ寸法が小さな製品でも容易に製造することができ
るようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は
その型を開いた状態を示す要部縦断面図、第３図は他の
実施例の縦断面図、第４図、第５図および第６図は従来
例の使用状態を説明する縦断面図である。 １１・・・可動型　１４・・・キャビティー　１７・・
・ランナー　１９・・・固定型　２３・・・材料注入部
　２４・・・ゲート　２７ａ・・・ナイフェツジ部　Ｂ
・・・合わせ面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）下型と上型とからなり、下型が上型に対して相対
   的に昇降する成形用金型であつて、上記両型の合わせ面
   において、一方の型の中央部を合わせ面より突出させる
   とともに、他方の型の中央部を上記一方の型の突出中央
   部と嵌合する凹部に形成し、上記両中央部の合わせ面に
   成形用のキャビティーを形成し、上記両型の端部側の合
   わせ面に、一端が材料注入部に連通するランナーを設け
   、上記他方の金型内を貫通させた状態で上記ランナーの
   他端から上記キャビティーの一端に向けてトンネルゲー
   トを穿設しそのキャビティーに対する開口の開口縁をナ
   イフエッジ部に形成したことを特徴とする射出成形用金
   型。