JPH0228176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装容器に係り、更に詳しくは人形等
を収容する、開閉が容易で、陳列時や保管、運搬
時には重設が可能な包装容器に関するものであ
る。

従来より各種の人形等を収容する容器が知られ
ているが、これらのほとんどはただ単に透明な筒
状又は筐体状に形成されているだけで、陳列時
や、運搬、保管時には上下方向に単純に積み重ね
ていた。

しかし、前記従来技術によれば振動が加わつた
場合に、簡単に荷崩れが生じてしまうという問題
点があつた。

また、デイスプレイする際に人形等を容器本体
に収納し、人形の前面がデイスプレイする位置が
前向きになるようにする必要があるが、向きがず
れやすく位置決めが困難であつたという問題点も
あつた。

本考案は上記問題点を解決すべく案出されたも
ので、積み重ね・位置決めが容易で、荷崩れ及び
向きのずれを防止することをその目的とする。

上記課題を解決するための手段は、有底筒状の
容器本体と、この容器本体の上部及び底部外周に
嵌合装着される環状基台とからなり、前記容器本
体は底部を通る分割面にて二分割された二つの容
器部分からなり、これら容器部分は前記底部のヒ
ンジ部を介して一体的に連結され、かつ、その外
周に縁部を備え、前記ヒンジ部を回動して前記容
器部分の縁部を接合することにより構成される包
装容器において、前記容器本体の縁部の頂部には
断面矩形状の突部を形成し、底部には他の容器本
体の突部が嵌合する断面矩形状の凹部を形成し、
前記環状基台には前記容器本体の縁部が嵌合する
一対の係合溝を形成したことを特徴とする。

次に前記構成による作用を説明する。

容器本体に人形等を収納し、ヒンジ部を中心と
して二つの容器部分の縁部を接合する。この容器
本体の下部外周に前記環状基台を嵌合するととも
に、前記縁部を係合溝に嵌合させる。前記容器本
体の上部にも他の環状基台を嵌合する。そして前
記と同様にこの環状基台の上側から他の容器本体
を嵌合するとともに、この他の容器本体の底部の
凹部に前記容器本体の突部を嵌合する。すると、
２つの容器本体は直接底部と頂部に形成した凹部
と凸部とが嵌合するとともに、これらの外周に嵌
合した環状基台により外周も連結される。しかも
前記縁部が係合溝に嵌合しているので確実に固定
され、かつ、容器本体の向きも自ずと一定の方向
となる。

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の詳
細を説明する。

第１図以下は本考案の一実施例を説明するもの
で、第１図〜第３図において本考案になる包装容
器は筒状の容器本体１と、容器本体１を連結する
環状基台７とから構成されている。容器本体１が
二つ割にされた容器部分２，３は例えば半円形の
断面を有する透明なプラスチツクで半円筒形に形
成されており、それぞれ底部２ａ，３ａを有し、
両底部２ａ，３ａ間は折曲可能に一体成形された
ヒンジ部４を介して連結している。この容器本体
１の下端部近傍は僅かに縮径１ｂされている。そ
して容器部分２，３の上端部側は円弧状の曲面を
なしており、この容器部分２，３の縁部は、全周
にわたつてエツジ５が所定の幅に截断されてお
り、容器部分２，３の上端部には前記エツジが突
出した状態に截断され、これらの突起６ａ，６ａ
は対向した位置にある。

一方底部２ａ，３ａ間を連結するヒンジ部４の
中央には前記突起６ａ，６ａに対応した形状の凹
部４ａが形成されている。この凹部４ａは前記突
起６が嵌合する大きさに形成されている。

符号７で示すものは環状基台で、紙等から短円
筒状に形成されており、その内径は容器部分２，
３を合わせて形成された容器本体１の円筒が内接
する円の直径とほぼ等しい。この環状基台７の一
端面には中心軸に対して対称の位置にスリツト７
ａ，７ａが形成されている。

本考案になる包装容器は以上のように構成され
ているため人形８を収容する場合にはまずいずれ
か一方の容器部分２，３の底部２ａ，３ａ上に人
形の下端を接した状態で収容し他方の容器部分を
合わせて縁部及び突起６ａ，６ａを突き合わせ、
エツジ５及び突起６ａ，６ａ同志をステツプルや
接着テープ等で相互に固定すれば密封した状態で
人形８を収容することができる。

そして、重設したい場合には第４図に示すよう
に下側に位置する容器の上端部に環状基台７を嵌
合させ、上から環状基台７に対してエツジ５が環
状基台７のスリツト７ａ，７ａに嵌まるように他
の容器の下部を嵌合させ、突起６，６を底板２
ａ，３ａのヒンジ部４に形成された凹部４ａ中に
嵌合させれば、目的とする個数の容器を自由に重
設することができる。

なお、前記容器本体と環状基台のみから構成
し、容器本体には突部や凹部を設けない構造とし
ても良い。

本考案は、容器本体の頂部に形成した断面矩形
状の突部を他の容器本体の底部に形成した断面矩
形状の凹部に嵌合するとともに、前記本体の下端
に嵌合する環状基台に前記縁部が嵌合する嵌合溝
を形成したので、陳列・運搬・保管時に荷崩れ・
位置ずれを確実に防止し、特に陳列時の向きを容
易に一定にすることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１
図は分解斜視図、第２図は開いた状態の斜視図、
第３図は第２図の−線における断面図、第４
図は重設した状態を示す縦断面図である。 １……容器本体、２，３……容器部分、２ａ，
３ａ……底板、４……ヒンジ部、４ａ……凹部、
５……エツジ、６……突起、７……連結リング、
８……人形。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 有底筒状の容器本体と、この容器本体の上部及
   び底部外周に嵌合装着される環状基体とからな
   り、 前記容器本体は底部を通る分割面にて二分割さ
   れた二つの容器部分からなり、これら容器部分は
   前記底部のヒンジ部を介して一体的に連結され、
   かつ、その外周に縁部を備え、前記ヒンジ部を回
   動して前記容器部分の縁部を接合することにより
   構成される包装容器において、 前記容器本体の縁部の頂部には断面矩形状の突
   部を形成し、底部には他の容器本体の突部が嵌合
   する断面矩形状の凹部を形成し、前記環状基台に
   は前記容器本体の縁部が嵌合する一対の係合溝を
   形成したことを特徴とする包装容器。