JPS6348507Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案は、樹脂製の折り畳み式容器に関す
る。

（従来の技術） 今日、花桶等に用いられる容器の多くは、射出
成形されたプラスチツク製である。これらプラス
チツク製の容器は、軽くて腐食せず、また、いろ
いろ着色できて装飾的機能も有しているため、あ
らゆる分野に頻繁に利用されている。

（考案が解決しようとしている問題点） しかし、総てのプラスチツク製容器は立体的に
一体成形されているため、運搬時、不使用時等に
嵩張つてしまい、その取り扱いが不便であつた。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） この考案は上記問題点を解消するためになされ
たもので、その要旨は、平板状をなす樹脂製の容
器本体と、この容器本体を容器形状にした状態で
保持する保持部材とを備え、上記容器本体は、中
央部において、容器の底面部を構成すべき硬い底
面部構成部を有し、周縁部において、容器の側壁
部を構成すべき３つ以上の硬い側壁部構成部と、
これら側壁部構成部を互いに連続させる柔軟な連
結部とを交互に有し、上記側壁部構成部は上記底
面部構成部に対して折り曲げ自在にされており、
上記側壁部構成部が起立されるとともに連結部が
外方に張り出された状態で、隣接する側壁部構成
部の両端部近傍が前記保持部材で連結されること
により、側壁部構成部の起立状態が保持されるよ
うにしたことを特徴とする樹脂製容器にある。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第１図から第６図
までの図面に基づいて説明する。

第１図において、符号１は容器本体であり、正
四角形の平板状に形成されている。この容器本体
１は、第４，５図に示すように、塩化ビニル樹脂
製等の軟質な２枚のシート２と、これらのシート
２間に挟まれた１枚の厚紙からなるボード３より
構成されている。

このボード３は、第３図に示すように、その中
央において、容器Ａの底面部を構成する四角形の
底面部構成部３ａと、周縁部において、容器Ａの
側壁部を構成する４つの側壁部構成部３ｂとを有
するように一体成形されており、各側壁部構成部
３ｂはヒンジ３ｃを介し底面部構成部３ａに対し
て折り曲げ自在にされている。ヒンジ３ｃは裏面
に浅い切り込みを入れることにより形成されてい
る。また、ボード３のヒンジ３ｃの中央には、長
孔４が穿設され、各側壁部構成部３ｂの両隅部近
傍には、孔５が穿設されてリボン（保持部材）６
を挿通できるようにしている。

前記２枚のシート２は互いに同じ大きさの正方
形をなしている。そして、シート２の４隅の縁部
２ａと、ボード３の外周縁部に位置するシート２
の部分２ｂと、ボード３の長孔４に位置するシー
ト２の各部分２ｃとがそれぞれ融着されている。
その結果、ボード３の全体が２枚のシート２によ
つて包まれている。また、シート２の４隅部２ｄ
は軟質な２枚のシート２だけで構成され、ボード
３の各側壁部構成部３ｂを互いに連続させる柔軟
な連結部となる。

また、ボード３の各孔５に位置するシート２に
は、それと同径の各孔７がそれぞれ穿設されてい
る。そして、上記各柔軟な連結部２ｄを掛け渡る
ように前記リボン６がシート２の孔７とボード３
の孔５をそれぞれ連通している。

上述構成において、平板状の容器本体１から容
器Ａを作る場合、ボード３の４つの側壁部構成部
３ｂを底面部構成部３ａに対してそれぞれ折り曲
げ起立させる。この時、各側壁部構成部３ｂを互
いに連続させるシート２の４隅の柔軟な連結部２
ｄが外方に張り出される。

上記各側壁部構成部３ｂを隣接させた状態で各
リボン６を結ぶと、第６図に示すような容器Ａが
できあがる。この容器Ａは全体が塩化ビニル樹脂
製等のシート２で覆われているため、防水性も良
く、リボン６、および、４隅に張り出した柔軟な
連結部２ｄにより装飾性も高い。したがつて、花
桶等に利用できるものである。

また、運搬、保管する場合等は、平板状の容器
本体１の状態で嵩張らない。

第７，８図は、他の実施例を示すものであり、
容器本体１′が正八角形の平板状に形成されてお
り、その構成、作用、効果ともに上記実施例と同
様である。

この考案は上記各実施例に制約されず種々の態
様が可能である。この考案における樹脂製容器と
は、外部から見える部位が樹脂材料で形成されて
いること意味し、内部の材料は制約を受けない。
したがつて、内部に配置されるボードを上記各実
施例のように厚紙にしてもよく、または樹脂製に
してもよい。また容器の形状は三角以上の角形、
または円形でもよい。さらに、保持部材としては
リボン以外の紐体でもよく、さらにクリツプ等で
あつてもよい。クリツプの場合は側壁部構成部の
端部に近い連結部を挟むようにする。またシート
とボードの２重構造にすることなく樹脂製の一体
構造にしてもよい。

考案の効果 以上説明したように、この考案では、容器本体
が平板状であるため、多数積み重ねることがで
き、運搬、保管等の際に嵩張らない。また、隣接
する側壁部構成部が柔軟な連結部によつて連続さ
れているため、防水機能も発揮できる。さらに、
容器本体を容器形状にした状態で、連結部が外側
に張り出すため、装飾効果を発揮できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであり、第
１図は容器の展開図、第２図は同側面図、第３図
はボードの平面図、第４図は第１図中−線に
沿う断面図、第５図は第１図中−線に沿う断
面図、第６図は容器の組み立て斜視図、第７図以
下は他の実施例を示すものであり、第７図は第１
図相当図、第８図は第３図相当図である。 １……容器本体、Ａ……容器、６……リボン
（保持部材）、３ａ……底面部構造部、３ｂ……側
壁部構成部、２ｄ……柔軟な連結部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状をなす樹脂製の容器本体と、この容器本
   体を容器形状にした状態で保持する保持部材とを
   備え、上記容器本体は、中央部において、容器の
   底面部を構成すべき硬い底面部構成部を有し、周
   縁部において、容器の側壁部を構成すべき３つ以
   上の硬い側壁部構成部と、これら側壁部構成部を
   互いに連続させる柔軟な連結部とを交互に有し、
   上記側壁部構成部は上記底面部構成部に対して折
   り曲げ自在にされており、上記側壁部構成部が起
   立されるとともに連結部が外方に張り出された状
   態で、隣接する側壁部構成部の両端部近傍が前記
   保持部材で連結されることにより、側壁部構成部
   の起立状態が保持されるようにしたことを特徴と
   する樹脂製容器。