JPH0536832Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、合成樹脂製等の把手付き簡易容器に
関し、特に把手が必要に応じて容器周壁から突出
形成されるように構成した把手付き簡易容器に関
する。

「従来の技術」 この種の容器において、把手は容器周壁に固定
的に突出形成されるのが一般的であつた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記のように把手が容器周壁に対して固定的に
突出形成されていたため、容器を複数個重ね合わ
せることができないなどで運搬時等においては、
大きな収容スペースを必要とするという不都合が
あつた。

本考案は、このような実情を考慮して提案され
たもので、運搬時等において省スペースがはかれ
る把手付き簡易容器を提供することを目的とす
る。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案に係る把手付
き簡易容器は、糸底を有するカツプ状の収納部２
の口部外縁に、破断可能な複数個の結合片４……
を介してリング状板部５を外向きフランジ状に付
設し、該リング状板部の左、右両部に屈折線７，
７を付設すると共に、これら屈折線の両側に位置
したリング状板部の内周面部分に、上記屈折線を
中心として対称な切欠凹部８，９をそれぞれ穿設
し、上記結合片を破断して上記屈折線を中心にリ
ング状板部を二つ折りした状態で、リング状板部
一端側の一対の切欠凹部内に上記収納部の口部上
端部分を、またリング状板部他端側の一対の切欠
凹部内に上記糸底の周壁下端部分を、それぞれ嵌
合させることが可能に形成させたことを特徴とす
る。

「作用」 容器の運搬時等には、例えば第１図の状態にあ
り、リング状板部５は収納部２の口部外縁へ外向
きフランジ状にコンパクトに固設される。また、
この際収納部の胴部を上方大径のテーパ筒に形成
することにより、複数個の容器を容易に重ね合わ
せられる。

容器の使用時には、結合片４……を破断してリ
ング状板部を収納部と分離した後、リング状板部
を屈折線７，７を中心に二つ折りして、リング状
板部一端側の一対の切欠凹部８，８内に上記収納
部の口部上端部分を、またリング状板部他端側の
一対の切欠凹部９，９内に上記糸底の周壁１ａ下
端部分をそれぞれ嵌合させる（第２図参照）。こ
れにより、リング状板部が収納部の上、下両部間
に弧状に架設され、結局当該リング状板部を把手
として使用可能となる。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図に示すように、糸底１を有するカツプ状
の収納部２の口部外縁に外向きフランジ部３が付
設され、該外向きフランジ部３の外周面に、破断
可能な複数個（図中では４個）の結合片４……を
介してリング状板部５が付設されている。

図示例では、糸底１の周壁１ａ下端面に切欠凹
部６が一個穿設されている。

上記リング状板部５の左、右両部に屈折線７，
７を付設すると共に、これら屈折線７，７の両側
に位置したリング状板部５の内周面部分に、上記
屈折線７，７を中心として対称な切欠凹部８，９
をそれぞれ穿設している。

図示例では、左方の一対の切欠凹部８，８が上
記糸底周壁１ａの肉厚に対応して比較的小さく、
また右方の一対の切欠凹部９，９が上記外向きフ
ランジ部３のフランジ高さに対応して比較的大き
く形成されている。

そして、上記結合片４……を破断して上記屈折
線７，７を中心にリング状板部５一端側の一対の
切欠凹部９，９内に上記収納部２の外向きフラン
ジ部３を、またリング状板部他端側の一対の切欠
凹部８，８内に上記糸底１の切欠凹部６を、それ
ぞれ嵌合させることが可能に形成させている。

なお、上記構成の容器は合成樹脂材を用いて一
体形成される。また、図中１０は外向きフランジ
部３及びリング状板部５上面に貼着されたアルミ
シールである。

従つて本実施例では、容器使用時に、リング状
板部他端側の一対の切欠凹部８，８内に上記糸底
１の切欠凹部６を嵌合させるようにしたもので、
リング状板部５を糸底１下面から突出させること
なく把手を形成できる。即ち、容器の座りを損わ
ないで済むのである。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、容器の運
搬時等には、把手形成用のリング状板部を収納部
の口部外縁に外向きフランジ状にコンパクトに固
設できるので省スペースがはかれる。また、容器
の使用時には、リング状板部を収納部と切離した
後二つ折にして容器の上、下両部間に架設するこ
とにより、簡単に把手を形成することができ、使
用に便利な容器となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本校の一実施例を示す斜視図、第２図
は使用状態の斜視図である。 ２……収納部、５……リング状板部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 糸底を有するカツプ状の収納部２の口部外縁
   に、破断可能な複数個の結合片４……を介してリ
   ング状板部５を外向きフランジ状に付設し、該リ
   ング状板部の左、右両部に屈折線７，７を付設す
   ると共に、これら屈折線の両側に位置したリング
   状板部の内周面部分に、上記屈折線を中心として
   対称な切欠凹部８，９をそれぞれ穿設し、上記結
   合片を破断して上記屈折線を中心にリング状板部
   を二つ折りした状態で、リング状板部一端側の一
   対の切欠凹部内に上記収納部の口部上端部分を、
   またリング状板部他端側の一対の切欠凹部内に上
   記糸底の周壁下端部分を、それぞれ嵌合させるこ
   とが可能に形成させたことを特徴とする把手付き
   簡易容器。