JPH0227883B2 - Gasuzetsuenkaiheisochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はガス絶縁開閉装置、特に複母線方式の
変電所、開閉所等に使用されるガス絶縁開閉装置
に関するものである。

〔背景技術とその問題点〕

近年都市部の電力需要の増加に伴ない、都市近
郊の狭いスペースの据付けや、周囲環境との調和
をはかるためガス絶縁開閉装置が広く用いられる
ようになつた。また、ガス絶縁開閉装置は増々高
電圧、大容量化されてきており、一層の小型化と
信頼性向上並びに保守の簡素化が要求されてい
る。

第１図は一般的な複母線方式一回線分の単線結
線図を示すもので、CBはしや断器、DS３は線路
用断路器、ESは線路用接地装置、CHはケーブル
接続部である。また、DS１は主母線BUS１用の
断路器、DS２は主母線BUS２用の断路器であ
る。

従来このような単線結線図における代表的な配
置構成例は、第２図に示すようであつた。即ちし
や断器１は据付面に対し垂直に配置し、下部分岐
口出し部を据付面に平行な接続母線９へ接続して
いる。接続母線９は据付面上に並置して固定され
た主母線２，３とそれぞれ断路器４，５を介して
接続している。

一方、しや断器１の上部分岐口出し部は断路器
６及び接地装置７を介してケーブル接続部８へ接
続されるが、ケーブル接続部８は主母線２，３を
避けるためにしや断器１の上部分岐口出し部と断
路器６との間に接続母線１０を取付けている。

第３図は従来の配置構成の他の一例で、据付面
に対水平配置され架台１２に支えられたしや断器
１の一方の口出し部（図示右側）は接続母線９を
介して２つの主母線用断路器４，５を接続してい
る。主母線用断路器４，５は据付面上に並置して
固定されている主母線２，３上に接続配置してい
る。

しや断器１の他方の口出し部（図示左側）には
水平に配置された断路器６、接地装置７を介して
架台１３上に支持されたブツシング接続部１１を
接続している。

ところで第２図のような構成のガス絶縁開閉装
置においては、その構成上直接装置としての機能
には無関係である接続母線９，１０を必要とする
ため、構成が複雑になつている。

また、この構成はしや断器１が垂直配置である
ので２層配置となつているため構成全体の高さ寸
法Ｈ１が大きくなり耐震性を保持するためには上
層部の機器を強固な架台で支持しなければなら
ず、多量の資材を必要とする。

一方、第３図の構成では、横置きのしや断器１
の両側に他の機器を配置しているので構成全体の
長さ寸法Ｗ１が大きくなり、据付スペースが大き
くなる欠点があつた。

〔発明の目的〕

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、各機
器間を接続する接続母線を不要とし、支持架台を
大巾に低減、小型化すると共に据付スペースを縮
小して安価で耐震性のすぐれたガス絶縁開閉装置
を提供することを目的とする。

〔発明の概要〕

かかる目的を達成するために本発明によれば、
しや断器容器軸と直交し且つ軸線に沿つた同一方
向に設けた第１、第２の分岐口出し部からしや断
部の一方の導体を２つに分岐して導出し、しや断
器容器の軸方向に設けた第３の分岐口出し部から
他方の導体を導出し、第１、第２の分岐口出し部
に主母線一体形の断路器を連結し、第３の分岐口
出し部にしや断器の軸線方向に配置した構成機器
を接続したものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を、図面に示す一実施例を用いて
説明する。

第４図は本発明によるガス絶縁開閉装置の一実
施例を示すものでしや断器本体３０は、据付面に
対し水平に配置された容器３１と容器３１の内部
に収納されたしや断部３２およびしや断部３２の
両端から導出する通電導体３２ａ，３２ｂを備え
ている。しや断部３２の一端から導出する通電導
体３２ａは容器３１の内部にしや断部３２と平行
に配置されており、容器３１の上方にこの容器３
１の軸線に沿つて配置された２つの分岐口出し部
３１ａ，３１ｂから容器３１内部で２つに分岐さ
れてそれぞれ導出されている。即ち通電導体３２
ａの一方３２a₁は容器３１の軸線と直交して分岐
口出し部３１ａから導出される。また他方の通電
導体３２a₂は導体３２a₁の中間から軸線と平行し
た後に直交させて分岐口出し部３１ｂから導出す
る。一方しや断部３２の他端から導出する通電導
体３２ｂは容器３１の軸方向端に設けられた分岐
口出し部３１ｃから導出している。

分岐口出し部３１ａ，３１ｂはしや断器容器３
１と平行な平面上であるしや断器本体３０の上方
に設けられ、この口出し部３１ａ，３１ｂ上には
主母線と断路器とを一体構成とした母線一体形断
路器３３，３４が載置される。従つてしや断器本
体３０によつて母線一体形断路器３３，３４及び
主母線は支持されることになる。母線一体形断路
器３３，３４は、これ自体は公知の構成であり、
主母線導体が挿通された母線容器内に断路器を構
成したもので、母線容器外に設けられる操作装置
３５，３６により断路器の可動電極を固定電極と
なる主母線導体に接離させる構成である。従つて
主母線はしや断器本体の軸方向とは直交してのび
ることになる。

また、他方の分岐口出し部３１ｃは、線路用断
路器３７および線路用接地装置３８を介してブツ
シング接続部３９に接続されている。ブツシング
接続部３９上にはブツシング３９ａが樹立され
る。そして３０Ａはしや断器本体３０のしや断部
３２を開閉制御する操作装置を示している。

而して、上記断路器３７と接地装置３８は、ブ
ツシング接続部３９と分岐口出し部３１ｃを介し
てしや断器３０により支えられている。

第５図は本発明による他の実施例で、第４図と
同等物には同符号を付している。

据付面上に並置固定され、断路器と１体構成と
した主母線即ち母線一体形断路器３３，３４は、
その上方に水平配置されたしや断器本体３０をし
や断器容器３１の分岐口出し部３１ａ，３１ｂを
介して接続し支持している。しや断器本体３０は
容器３１と容器３１の内部に収納されたしや断部
３２およびしや断部３２から導出する通電導体３
２ａ，３２ｂを備えている。しや断部３２の一端
から導出する通電導体３２ａは、容器３１の内部
に於てしや断部３２と平行に配置されたのち容器
３１の内部で２つに分岐され、母線一体形断路器
３３，３４と接続している分岐口出し部３１ａ，
３１ｂから、それぞれ導出して母線一体形断路器
３３，３４と電気的に接続している。しや断部３
２の他端から導出する通電導体３２ｂは容器３１
の軸方向に設けられた分岐口出し部３１ｃから導
出している。この分岐口出し部３１ｃには断路器
３７、接地装置３８、ケーブル接続部４０が連接
されている。断路器３７と接地装置３８は、ケー
ブル接続部４０と、しや断器本体３０を介して母
線一体形断路器３４の容器とによつて支持されて
いる。

第４図、第５図に示したように３個の分岐口出
し部を有する横置きのしや断器３０を使用し、こ
のしや断器３０の上方あるいは下方のしや断器３
０の軸線と平行な平面に断路器と１体になつた主
母線即ち母線一体形断路器３３，３４を配置する
ことにより、機器間の接続母線を不要とすること
ができ、構成全体の巾寸法Ｗ２および高さ寸法Ｈ
２を縮小することができる。また、このような構
成により下方に位置するしや断器３０または母線
一体形断路器３３，３４で上方に位置する母線一
体形断路器３３，３４の母線をまたはしや断器３
０を支持することができる。またしや断器３０に
連接する断路器３７、接地装置３８は両端に接続
されているブツシング接続部３９またはケーブル
接続部４０としや断器３０あるいはしや断器３０
を介して母線一体形断路器３４の容器で支持して
いるため支持架台を大巾に低減することができ
る。

〔効果〕

このように本発明によれば、据付スペースを多
く必要としない安価で耐震性のすぐれたガス絶縁
開閉装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は複母線方式の変電所等の一般的な単線
結線図、第２図および第３図は夫々従来のガス絶
縁開閉装置を示す構成図、第４図および第５図は
本発明のガス絶縁開閉装置の異なる実施例を示す
構成図である。 ３０……しや断器本体、３３，３４……母線一
体形断路器、３５，３６……断路器操作装置、３
７……線路用断路器、３８……線路用接地装置、
３９……ブツシング接続部、４０……ケーブル接
続部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 絶縁性ガスを封入した容器内に、この容器の
   軸方向に接離自在に動作される固定側及び可動側
   電極を有するしや断部を収納配置し、このしや断
   部の一端から外部へ導出される通電導体が前記容
   器内部でしや断部と平行に配置され、かつ、２つ
   に分岐されて、前記容器軸と直交し、容器軸線に
   沿つた同一方向に設けられた第１、第２の分岐口
   出し部へそれぞれ導出され、また、前記しや断部
   の他端から導出される通電導体は、前記容器の軸
   方向に設けられた第３の分岐口出し部へ導出され
   ているガスしや断器をしや断器の軸方向が据付面
   に対し水平になるように配置し、このしや断器よ
   り導出する前記第１、第２の分岐口出し部に断路
   器と一体となつた構成の主母線を夫々接続し、こ
   の主母線の軸線が前記しや断器の軸線と直行する
   方向に、かつ、前記の２つの主母線の軸線に沿う
   平面が前記しや断器の軸線と平行になるように配
   置され、前記第３の分岐口出し部には構成機器を
   しや断器容器の軸線方向に接続配置したことを特
   徴とするガス絶縁開閉装置。 ２ しや断器は２つの主母線の軸線の下方に配置
   されて据付面上に固定され、２つの主母線は前記
   しや断器の第１、第２の分岐口出し部を介して前
   記しや断器によつて支持したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のガス絶縁開閉装置。 ３ しや断器は据付面上に固定された２つの主母
   線の軸線の上方に配置されて、この２つの主母線
   によつて支持されたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載のガス絶縁開閉装置。 ４ しや断器の第３の分岐口出し部に接続される
   構成機器を、この構成機器を介して接続されてい
   る外部引出し端子部と前記しや断器によつて支え
   られていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のガス絶縁開閉装置。