JPH02245768A - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

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JPH02245768A
JPH02245768A JP1065998A JP6599889A JPH02245768A JP H02245768 A JPH02245768 A JP H02245768A JP 1065998 A JP1065998 A JP 1065998A JP 6599889 A JP6599889 A JP 6599889A JP H02245768 A JPH02245768 A JP H02245768A
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Minoru Tsuchida
実 土田
Masafumi Kamiyama
上山 雅文
Haruhiko Yano
矢野 晴彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は重合トナーの製造における改良に係り、特に耐
湿性、保存性および摩擦帯電性に優れた重合トナーの製
造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真等に用いられるトナーは、一般に熱可塑
性樹脂にカーボンブラックのような着色剤及び電荷制御
剤等の添加物を混練し、均一に分散した後、粉砕装置で
粉砕し、分級機でトナーに適した粒径に分級するいわゆ
る粉砕法により製造されている。しかし、この混練粉砕
法によって製造されるトナーには以下の問題点がある。
すなわち粉砕法を用いるトナーの製造にあたっては、そ
の材料はある程度粉砕され易いように脆性を持っていな
くてはならない。しかしあまりにも脆性の高い材料を用
いるとトナーが微粉化され過ぎて、最終的に適切な粒度
分布のトナーを得るために微粉を除去しなくてはならず
、そのため製造コストが高くなる。更にこのようなトナ
ーは複写機の現像器中で、連続複写の過程で更に微粉化
されてしまう場合がある。又、熱定着性を改善するため
に、トナーに低融点の材料を用いたり、圧力定着性の材
料を用いた場合、粉砕装置或いは分級装置の中で、トナ
ーが融着現像を起し、連続生産できない場合が生じる。
このような粉砕法の問題点を解決するために懸濁重合法
により重合性単量体から重合トナーを製造することが提
案されている(特公昭51−14895号、特開昭57
−5376号等)。従来の一般的な懸濁重合法により現
像用トナーを得る場合には、重合性単量体および主とし
てカーボンブラックからなる着色剤を少なくとも含有す
る単量体組成物を、懸濁安定剤を含有する水性媒体等の
中で、適当な撹拌機を用いてトナーの粒径に造粒し、予
め添加されている重合開始剤又は新たに加えられた重合
開始剤が熱によって分解するとき発生するラジカルによ
り、重合性単量体を重合させて重合体を形成し、重合ト
ナーを生成している。すなわち、この懸濁重合法では粉
砕工程が含まれないため、重合トナーは脆性を有する材
料を選択する必要がなく、しかもその形状は球形である
ため、重合トナーは流動性に優れ、摩擦帯電性が均一で
ある等の特徴を有している。しかし重合トナーは懸濁安
定剤を含有する水性媒体中で製造されるため、懸濁重合
終了後、懸濁安定剤等を除去するための洗滌工程が必要
である。洗滌工程は通常水等の懸濁安定剤を溶解する溶
媒を用いて行なうが、重合トナーの粒度が10μm以下
と小さいため、ろ過、遠心分離等の手法では操作性が悪
く、コストの点からも洗滌を十分に行なうことは困難で
ある。すなわち、重合終了後、水相中に存在する過剰の
懸濁安定剤は、水等の溶媒で洗滌することにより容易に
除去することができるが、重合粒子表面を被覆している
懸濁安定剤は、粒子表面との強い親和性のため、除去す
ることは大変困難である。又、懸濁安定剤分子の一部が
粒子に埋没し、物理的に粒子表面に固定されている場合
もあるため、このような懸濁安定剤の洗滌による除去は
不可能に近いと考えられている。
更に重合性単量体として、水溶性のアクリル酸エステル
類をスチレン等と併用した場合、造粒過程でアクリル酸
エステル類が水相に移動するため、これらは重合反応に
関与せず、重合終了後もこれらが水相中に残留する。又
、これらアクリル酸エステル類の低重合物も存在するた
め、重合粒子がこれらアクリル酸エステル類の低重合物
で汚染されるという欠点がある。更にこれらアクリル酸
エステル類の低重合物等は、水に対する溶解度が低いた
めに、洗滌工程で除去することは困難である。
重合トナー粒子の表面に懸濁安定剤等が付着残留した場
合、特に懸濁安定剤の親水性基部分が、空気中の水分を
吸着するため、これらが重合トナーに対して耐湿性、流
動性、保存性等を著るしく劣化させ、その他のトナー物
性、例えば摩擦帯電性、現像特性、耐久性にも悪影響を
与える原因となっている。
又、更に、乾燥工程において、水を含む粉体を乾燥させ
るには多大のエネルギーを必要とするためコスト的に不
利である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は懸濁重合法による重合トナーの製造に際する上
記の課題すなわち、懸濁安定剤等を効果的に除去し、耐
湿性、流動性、保存性、更には摩擦帯電性、耐久性等の
良好な重合トナーを容易に提供することを目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段および作用〕本発明者らは
上記の如き従来の技術の有する課題を解決するために、
鋭意研究の結果、少なくとも重合性単量体と着色剤とを
含有する単量体組成物を懸濁重合せしめ、得られた重合
トナーを分離後洗浄する工程において用いる洗滌剤に水
混和性有機溶媒の濃度勾配を付して用いることが有効な
ことを見出した。
すなわち水混和性有機溶媒の濃度を次第に大きくなるよ
うな濃度勾配で反覆洗滌処理することにより、懸濁安定
剤等を効果的に除去し、耐湿性、流動性、保存性等を改
善し、又乾燥工程における乾燥エネルギーが低減される
ことを見出した。
すなわち、重合性単量体と着色剤とを含有する単量体組
成物を懸濁重合せしめ、得られた重合トナーの粒子表面
に付着する懸濁安定剤は、水あるいは温水である程度除
去できるが、アクリル酸エステル類に由来する低重合物
からなる不純物等は水に対する溶解度が低いため水だけ
では除去できない、一方アクリル酸エステル類に由来す
る低重合物からなる不純物は、有機溶媒に溶解するが、
懸濁安定剤は一般に有機溶媒に不溶である。すなわち、
水で洗滌後、有機溶媒を加えると、残留している懸濁安
定剤が析出し、重合トナーの表面に付着するため、粒子
が汚染されるおそれがある。
又、有機溶媒の種類によっては、重合トナー自体を溶解
するものもあるので、水単独あるいは有機溶媒単独での
洗滌は、重合トナーの粒子表面に付着残留する懸濁安定
剤あるいはアクリル酸エステルに由来する不純物を効果
的に除去することはできない。
そこで水混和性有機溶媒−水の混合溶媒に濃度勾配を付
して洗滌を行なえば、極めて効果的に重合性トナーの粒
子表面に付着残留する懸濁安定剤あるいはアクリル酸エ
ステルに由来する不純物を除去し得ることが判った0本
発明に用いられる水混和性有機溶媒とは、水と任意の割
合で溶解し、どのような比率の濃度にも調整し得る有機
溶媒である。すなわち、水混和性有機溶媒の濃度が低い
ときは、懸濁安定剤などの親水性の大きい化合物が除去
され、水混和性有機溶媒の濃度が高くなるにつれて、ア
クリル酸エステルに由来する不純物のような親水性の小
さい化合物が除去される。この時、水混和性を機溶媒−
水の混合液(水溶液とも云う)は、濃度勾配を有して用
いられるので、濃度差による懸濁安定剤等の析出が防止
される。
又更に、水混和性有機溶媒に重合粒子を膨潤し得る有機
溶媒の飽和水溶液を併用すると、粒子が膨潤することに
より、粒子表面の親水性基部位は、表面の内側すなわち
粒子の中心に向くため、粒子表面はより疎水性を有する
本発明の重合トナーの製造方法は以下のとおり実施する
ことができるが、これに限定されない。
少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する単量体組
成物を懸濁重合した後、懸濁液をろ過し、水などで簡単
に洗滌し、重合トナーのスラリーを得る。これにメタノ
ールやアセトン等の水混和性有機溶媒の5%水溶液を加
えて撹拌し、再びろ過し、重合トナーのスラリーを得る
。この重合トナーのスラリーに水混和性有機溶媒の10
%水溶液を加えて撹拌し、再びろ過し、重合トナーのス
ラリーを得る。更に必要に応じ水混和性有機溶媒の濃度
を100%まで変化させて、濃度勾配を有する水混和性
有機溶媒水溶液を調整し、これを用いて前記操作をくり
返す。最後に遠心ろ過機等を用いて脱溶剤し、室温で一
昼夜放置し乾燥することにより、表面処理されたトナー
を得た。
又、本発明で用いる水混和性有機溶媒−水の混合溶媒に
、若干量の非水混和性有機溶媒の飽和水溶液を添加する
と更に有効である0本発明に用いられる非水混和性有機
溶媒は、重合トナー粒子を溶解あるいは膨潤し得る溶媒
で、水に対する溶解度が比較的低い有機溶媒である。す
なわち、例えばトルエン等の飽和水溶液を併用すると重
合トナー粒子表面が膨潤するため疏水性が更に向上し好
ましい。この時、膨潤した粒子は凝集しやすいので、噴
霧乾燥等により乾燥する方が、粒子の凝集防止の点から
好ましい、又、更に、この時、電荷制御剤を溶解せしめ
た有機溶媒を併用し表面を処理すると、電荷制御剤は粒
子表面に吸着され、均一で高い帯電量を有する重合トナ
ーを得ることができる。
一般に、温度を上げると化合物の溶解度は大きくなり、
溶解時間も短くなる。従って加熱することで、より少な
い溶媒量で、短時間に処理することができる。
本発明に用いられる水混和性有機溶媒として用いられる
アルコール類は、市販のものをそのまま用いることがで
き、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、1−メチルエチル
アルコール、n−ブチルアルコール、1−メチルプロピ
ルアルコール、t−ブチルアルコール、2−メトキシエ
チルアルコール等が好ましい。
又、水混和性有機溶媒に用いられるケトン類は、市販の
ものをそのまま用いることができ、具体的には、例えば
、アセトン、メチルエチールケトン等が好ましい。
ケトン類の重合トナー粒子を溶解させる可能性のある水
混和性化合物は、高濃度で使用することは好ましくない
。この場合、重合トナーの樹脂組成、分子量等を考慮し
、適当な濃度に設定しなければならない。
又、更に、重合粒子を膨潤し得る有機溶媒は、市販のも
のをそのまま用いることができ、具体的には、例えば、
ベンゼン、トルエン、等の芳香族系有機溶媒、ジエチル
エーテル、ジオキサン等のエーテル類等が好ましい。
これらの水混和性有機溶媒及び重合粒子を膨潤し得る有
機溶媒は、単独であるいは必要に応じて二種以上を種々
の組成に組み合わせて用いることができる。
本発明に用いる懸濁安定剤について説明する。
一般に懸濁重合で用いられる懸濁安定剤は、その分子中
に親水性基と疎水性基を有する界面活性剤が多く用いら
れている。懸濁安定剤は親水性基としての水酸基、カル
ボキシル基およびその塩、スルホン基およびその塩等の
極性基、および疎水性基としての脂肪族および芳香族等
の無極性基とで構成されており、造粒工程により形成さ
れた単量体組成物粒子の合一を防ぎ、安定化する能力を
有する化合物である。
このような懸濁安定剤は、例えば、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルハ
イドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等の
セルロース誘導体、澱粉およびその誘導体、ポリ (メ
タ)アクリル酸およびそれらの塩、ポリスチレンスルホ
ン酸およびそれらの塩等が挙げられ、これらの懸濁安定
剤は、重合中は、液滴表面を被覆し液滴の合一、集塊を
防止する働きをしている。
次に、上記以外の本発明の重合トナーを生成するための
単量体組成物を構成する材料について説明する。
すなわち、本発明の重合トナーに用いられる単量体組成
物の主成分としては、例えば、下記の如き重合可能な重
合性単量体を用いることができる。
スチレン、O−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4−ジクロル
スチレン、p−エチルスチレン、2.4−ジメチルスチ
レン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン、pn−へキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モノ
オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、フン化ビニル等のハロゲン化ビニル頻;酢酸ビニル
、プロピオン酸ビニル、ベンジェ酸ビニル等の有機酸ビ
ニルエステル類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル等のメタクリル酸及びその誘導体;アクリル酸
、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル
、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のア
クリル酸及びその誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニ
ルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルへキシルケ
トン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン[
; H−ビニルビロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビ
ニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリルアミド等の重合性単量体
がある。
これらのモノマーは、単独であるいは必要に応じて二種
以上を種々の組成に組み合わせて用いる。
上記モノマーの中でも、スチレンまたはスチレン誘導体
を単独であ、るいは他のモノマーと混合して重合性単量
体として用いることが、トナーの現像特性および耐久性
を高める点で好ましい。
次に本発明を構成する着色剤について説明する。
本発明でいう着色剤としてはカーボンブラックが適して
いる。
すなわち、本発明において使用されるカーボンブラック
としては、個数平均粒径、吸油量、pH等に制限なく使
用できるが、市販品として以下のものが挙げられる。
例えば、米国キャボフト社製す−ガル(REGAL)4
00.660.330 、300.5RF−S 、ステ
リング(STERLING) 5O1V、N5SR: 
コoyビア・カーホン日本−製う−ヘア(RAVEN)
 H2O、MT−P、410.420.430.450
.500 、760.780.1000゜1035.1
060.1080、三菱化成工業■製#1OB、 15
B、#40.112400B、 MA−100;等が挙
げられる。
又、これらのカーボンブラックは単独で、あるいは二種
以上を種々の組成に組み合わせて用いる。
カーボンブラック以外の着色剤としては、単量体組成物
中に分散可能であり、トナーとして使用するときに鮮明
かつ経時安定性にすぐれた色彩を呈するものを用いる。
このような着色剤として、フタロシアニン系顔料、ロー
ダミンレーキ顔料、アゾレーキ顔料、酸化鉄、酸化チタ
ン、アルミナ、硫酸バリウム等が挙げられる。
着色剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して
1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部用いられる
又、本発明においては、熱定着性、耐オフセット性の改
善のため、パラフィンワックスのようなワックス類、低
分子量ポリエチレンおよび低分子量ポリプロピレンのよ
うな低分子量ポリオレフィン等の離型性を存する低軟化
点化合物を単量体組成物に添加してもよい。
更に又、本発明においては、耐ブロッキング性、耐久性
改善のため、架橋剤を添加し懸濁重合を行なってもよい
。このような架橋剤としては、ジビニルベンゼン等の公
知の架橋剤を単量体組成物に添加することができる。
更に、本発明においては必要に応じて、公知の電荷制御
剤を単量体組成物に添加、或いは、有機溶媒に溶解させ
た溶液で重合トナー粒子表面を処理してもよい。このよ
うな電荷制御剤としては、カルボキシル基、スルホン酸
エステル又は含窒素基を有する有機化合物の金属錯体、
含金属染料等がある。
本発明に用いられる重合開始剤は重合性単量体に可溶で
あることが好ましい。
このような重合開始剤としては、2.2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル、2.2’−アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2.2’−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、その他のア
ゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサ
イド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピ
ルパーオキシカーボネート、その他の過酸化物系重合開
始剤等が挙げられる。
しかし、ベンゾイルパーオキサイド系の重合開始剤等は
、分解し安息香酸のようなカルボン酸を副成するための
トナーの保存性などに悪影響を及ぼす恐れがあり、又、
芳香臭が発生する等の欠点があるため、アゾ系の重合開
始剤を用いることが好ましい。
本発明においては、重合体の分子量および分子量分布を
制御せる目的で、又は反応時間を制御する目的で、上記
のような重合開始剤の二種以上を種々の組成に組み合わ
せて用いることが好ましい。
又更に、必要に応じて過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム等の水溶性開始剤を併用してもよい。
重合開始剤の使用量は、重合性単量体100重量部に対
して通常0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量
部である。重合開始剤が0.1重量部未満では、重合時
間が長時間に及び、重合生成物の分子量が高くなり過ぎ
る。又一方、重合開始剤が20重量部を越えると、重合
生成物の分子量が低くなり過ぎるため好ましくない。
本発明においては、懸濁重合反応は、通常、重合温度5
0℃以上で行ない、重合開始剤の分解温度を考慮して温
度を設定する。設定温度が高過ぎると、重合開始剤の急
激な分解が生じ、分子量等に影響を与えるため好ましく
ない。
又、連続相(水相)に塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム
等の中性塩を乳化防止の目的で加えてもよい、又更に、
造粒工程により形成された単量体組成物粒子の合一を防
ぐ目的で、グリセリン、エチレングリコール等の増粘剤
を加えてもよい。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
〈実施例1〉 スチレン90gとn−ブチルアクリレート10gとカー
ボンブラック20g(三菱化成社製、雲40)とをペイ
ントコンデショナーを用いて室温で約1時間混合、分散
した後、セパラブルフラスコにいれ、約30分窒素ガス
置換した後、100℃以上でカーボンブラックを前記重
合性単量体で表面処理し表面処理カーボンブラックを得
た。
上記単量体混合物に、2.2′−アゾビスイソブチロニ
トリル5gを添加し溶解させ単量体組成物を調整した。
次に、ポリアクリル酸水溶液(和光純薬社製、約25%
、8000〜12000 c P)  8 gと、硫酸
ナトリウム4gを、蒸留水500 gに溶解させ、容量
ILのセパラブルフラスコに加え、上記で調整した単量
体組成物を添加し、60℃でTKホモミキサー(特殊機
化工業社製)を用いて10000 rpmで約20分遣
粒し、その後、平板付きタービンを用いて60℃、6時
間ついで、80℃1時間の条件で単量体組成物を重合さ
せた。
上記により得た重合体組成物を冷却、ろ過した後、水で
洗浄液が中性になるまで洗浄し重合トナーのスラリーを
得た。
前記重合トナーのスラリーに、10%メタノール水溶液
を加え、撹拌した後、ろ過した。
更に、メタノールの濃度を、20%、40%、60%、
80%、100%と濃度に勾配を有するメタノール水溶
液を用いて、前記操作を繰り返した。
最後に、遠心脱水機を用いて、脱溶媒した後、室温で一
昼夜放置し乾燥することにより本発明の重合トナーを得
た。
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100μm)を用いて測定したところ、トナ
ーの体積平均の粒子径は、8.0μmであった。
この重合トナーを光学顕微鏡(450倍)で観察したと
ころ、トナーの各々の粒子は、はぼ完全に黒い球状を示
し、トナー粒子内におけるカーボンブラックの遍在は認
められなかった。また、この重合トナーの流動性は比較
例で得られた重合トナーと比較して優れていた。
更に、このトナーを用い、市販の複写機(シャープ社製
、5F−8260>を用い室温30℃、湿度80%R1
(の条件で画像形成テストを行なったところ、濃度、画
質ともに良好な画像が得られた。
〈実施例2〉 上記単量体混合物に、2.2′−アゾビスイソブチロニ
トリル5gを添加し溶解させ単量体組成物を調整した。
懸濁安定剤を実施例1のポリアクリル酸水溶液に変えて
ポリビニルアルコール(東京化成社製、重合度約200
0、ケン化度約80%、2g)を用い上記単量体組成物
を実施例1に記載の方法と同様な操作により重合トナー
のスラリーを得た。
上記重合トナーのスラリーに、5%アセトン水溶液を加
え、撹拌した後、ろ過した。
更に、アセトンの濃度を、10%、15%、20%と濃
度に勾配を有するアセトン水溶液を用いて、前記操作を
繰り返した。最後に、遠心脱水機を用いて、脱溶媒した
後、室温で一昼夜放置し乾燥することにより本発明の重
合トナーを得た。
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100μm)を用いて測定したところ、トナ
ーの体積平均の粒子径は、8.0μmであった。
この重合トナーを光学顕微鏡(450倍)で観察したと
ころ、トナーの各々の粒子は、はぼ完全に黒い球状を示
し、トナー粒子内におけるカーボンブランクの偏在は認
められなかった。又、この重合トナーの流動性は比較例
で得られた重合トナーと比較して優れていた。
更に、このトナーを用い、市販の複写機(シャープ社製
、5F−8260)を用い室温30℃、湿度80%RH
の条件で画像形成テストを行なったところ、濃度、画質
ともに良好な画像が得られた。
〈実施例3〉 上記単量体混合物を、ペイントコンデショナーを用いて
室温で約1時間部合、分散した後、2.2′−アゾビス
イソブチロニトリル5gを添加し溶解させ単量体組成物
を調整した。
該単量体組成物から実施例1に記載の方法と同様な操作
により重合トナーのスラリーを得た。
上記重合トナーのスラリーに、10%メタノール水溶液
を加え、撹拌した後、ろ過した。
更に、メタノールの濃度を、20%、40%、60%、
80%、100%と濃度に勾配を有するメタノール水溶
液を用いて、前記操作を繰り返した。
この際、前記操作においてメタノール濃度100%の溶
液にトルエンの飽和水溶液を添加し、混合撹拌し、粒子
表面を若干膨潤させた。その後、大量のメタノールでト
ルエンの飽和水溶液を除去し、最後に、遠心脱水機を用
いて、脱溶媒した後、噴霧乾燥することにより本発明の
重合トナーを得た。
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100μm)を用いて測定したところ、トナ
ーの体積平均の粒子径は、8.0μmであった。
この重合トナーを光学顕微鏡(450倍)で観察したと
ころ、トナーの各々の粒子は、球状を示し、トナー粒子
内におけるフタロシアニン顔料は均一に分散し遍在は認
められなかった。また、この重合トナーの流動性は比較
例で得られた重合トナーと比較して優れていた。
更に、このトナーを用い、市販の複写機(シャープ社製
、5F−8260)を用い室温30℃、湿度80%RH
の条件で画像形成テストを行なったところ、濃度、画質
ともに良好な画像が得られた。
く比較例〉 実施例1に記載の方法と同様な操作で懸濁重合を行い重
合トナーのスラリーを得た。
前記重合トナーのスラリーを、水で十分洗浄した後、遠
心脱水機を用いて脱水し、減圧下、40℃で一昼夜乾燥
させた。
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100μm)を用いて測定したところ、トナ
ーの体積平均の粒子径は、8.0μmであった。
この重合トナーを光学顕微鏡(450倍)で観察したと
ころ、トナーの各々の粒子は、はぼ完全に黒い球状を示
し、トナー粒子内におけるカーボンブラックの遍在は認
められなかったが、市販の複写機(シャープ社製、5F
−8260)を用い室温30℃、湿度80%RHの条件
で画像形成テストを行なったところ、コピー枚数が多く
なるとともに濃度、画質の低下がみられた。
〔発明の効果〕
本発明の重合トナーは、重合後、濃度勾配を有する水混
和有機溶媒−水の混合溶媒で反復洗浄処理を施すため、
流動性に優れ、均一な摩擦帯電性を示し、画像濃度が高
く安定した画像を与えることができる。また、重合トナ
ー粒子表面の疎水性が向上するため、保存性、耐オフセ
ット性が改善されたトナーを得ることができる。
更に、重合トナーの乾燥工程の乾燥エネルギーの低減を
図ることができる。
代理人 弁理士 竹  内    守 手続補正書 (自発) 平成元年3月ν2日 2、発明の名称 重合トナーの製造方法3、補正をする
者 事件との関係 特許出願人 住 所 東京都中央区京橋−丁目5番15号名 称 株
式会社 田川製紙所 代表者 井 上 貴 雄 4、代理人 〒101 居 所 東京都千代田区内神田二丁目15番13号6、
補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 1)明細書第6頁5行、第20頁11行(2箇所)、第
25頁7行および第26真4行の「洗浄」とあるのを「
洗滌」と訂正する。
2)明細書第9頁14行「疏水性」を「疎水性」と訂正
する。
3)明細書第10頁18行の「ケトン類の」を「ケトン
類等の」と訂正する。
4)明細書第10頁19行の「水混和性化合物」を水混
和性有機溶媒」と訂正する。
5)明細書第11頁5行の「トルエン、等の」を「トル
エン等の」と訂正する。
6)明細書第20頁8行の「6時間ついで、」を「6時
間、ついで」と訂正する。
7)明細書第21頁8行、第24頁17行および第25
117行の「遍在」を「偏在」と訂正する。
8)明細書第26頁4行「水混和有機溶媒」を「水混和
性有機溶媒」と訂正する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する単量
    体組成物を懸濁重合せしめ、得られた重合トナーを分離
    後、水混和性有機溶媒−水の混合溶媒を該水混和性有機
    溶媒の濃度を次第に大きくなるようにした濃度勾配で反
    覆洗滌処理することを特徴とする重合トナーの製造方法 2)請求項1の水混和性有機溶媒−水の混合溶媒に、非
    水混和性有機溶媒の飽和水溶液を添加する重合トナーの
    製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0588409A (ja) * 1991-03-22 1993-04-09 Canon Inc 静電荷像現像用現像剤、画像形成方法及び加熱定着方法

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