JPH02199332A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、相対回転可能な２軸の間に配置され両軸の間
で駆動力を伝達する駆動力伝達装置に関するものである
。

〈従来の技術〉 一般に、前、後輪間でトルクを伝達する４輪駆動用の駆
動力伝達装置、あるいは左、右輪間でトルクを伝達する
差動制限用の駆動力伝達装置等においては、トルク伝達
用のクラッチ手段と、このクラッチ手段を作動するピス
トンと、前、後輪あるいは左、右輪の差動回転に応じた
圧力を発生する圧力発生部を備え、この発生圧力をピス
トンに作用してクラッチ手段を摩擦係合させるようにな
っている。

ところで、駆動力伝達装置の小形、軽量化を主たる目的
にして、前記ピストンの側方に高粘性流体を封入した空
間部を設け、この空間部にブレードを収納し、前記差動
回転により空間部内でブレードを相対回転させることに
よって接近した２面間で高粘性流体を強制移動させ、高
粘性流体の粘性摩擦作用により差動回転に応じた圧力を
発生させ、この圧力をピストンに作用してクラッチ手段
を摩擦係合させるようにした駆動力伝達装置は、特開昭
６３−２４０４２９号公報に記載されているように公知
である。

〈発明が解決しようとする課題〉 この種の駆動力伝達装置においては、差動回転に応じて
伝達トルクを変化できるため、ブレードの半径方向長さ
を大きくすれば、トルク伝達容量を増加でき、スタック
脱出性が良好となるが、装置が大形化して搭載性が悪く
なる問題がある。

〈課題を解決するための手段〉 本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたもの
で、相対回転可能な２軸の間に配置され両軸の間でトル
クを伝達するクラッチ手段と、このクラッチ手段の伝達
トルクを制御するピストンを備えた駆動力伝達装置にお
いて、前記２軸の一方に前記ピストンを収納するハウジ
ングを連結し、他方にこのハウジングに回転可能に軸承
された回転軸を連結し、前記ハウジング内に高粘性流体
を封入した空間部を前記ピストンの側方に設け、この空
間部に前記ハウジングとの相対回転により高粘性流体を
移動させてその粘性摩擦により相対回転に応じた圧力を
発生させるブレードを収納し、このブレードと前記回転
軸との間に前記２軸の差動回転時にその差動回転を増速
して前記ブレードに伝える増速機構を配置したものであ
る。

く作用〉 上記した構成により、ハウジングと回転軸との間に差動
回転が生ずると、ブレードがハウジングに対して相対回
転され、これによって高粘性流体が空間部内で強制移動
され、その粘性摩擦作用により空間部内に差動回転に応
じた圧力が発生する。

この圧力によりピストンが押圧され、クラッチ手段が係
合されて２軸間でトルクが伝達される。

この場合、増速機構によってブレードが増速されるため
、ブレードはハウジングと回転軸との相対回転速度より
も大きな速度でハウジングに対して相対回転され、これ
により空間部に高い圧力が発生され、ピストンに作用す
る推力が増大されてトルク伝達容量が増加される。

〈実施例〉 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は相対回転可能な２軸（前後輪軸あるいは左右輪
軸）１１．１２の間に配置される駆動力伝達装置１０を
示し、この駆動力伝達装置１０は、ハウジング１３と、
このハウジング１３内を縦貫して回転可能に軸承された
回転軸１４と、これらハウジング１３と回転軸１４との
差動回転に応じた圧力を発生する圧力発生部１５と、こ
の圧力発生部１５にて発生した圧力が作用されるピスト
ン１６と、この作動ピストン１６の押圧力によって摩擦
係合されるクラッチ手段１７とによって主に構成されて
いる。

前記ハウジング１３の一端は前記２軸の一方１１に一体
的に結合され、また前記回転軸１４内には前記２軸の他
方１２がスプライン係合されている。ハウジング１３に
は、その他端より有底円筒状の中空穴１日が形成され、
この中空穴１８に前記ピストン１６が摺動可能に収納さ
れ、このピストン１６はハウジング１３の内周に形成さ
れたスプラインに係合して回り止めされている。

前記ハウジング１３の中空穴１８の底壁とピストン１６
の端壁との間には、タラッチチャンバ１９が形成され、
このタラッチチャンバ１９に潤滑油が封入されている。

クラッチチャ、ソバ１９内には多板クラッチからなるク
ラッチ手段１７を構成する複数のアウタプレート２１と
インナプレート２２が交互に配置されており、アウタプ
レート２１は／、Ｘウジフグ１３の内周にスプライン係
合され、インナプレート２２は回転軸１４の外周に設け
られたクラッチハブ２３にスプライン係合されている。

前記ハウジング１３の中空穴１８の開口端にはサイドプ
レート２４が回り止めして装着され、このサイドプレー
ト２４と前記ピストン１６との間に円筒状の空間部２５
が形成され、この空間部２５にその軸方向寸法より僅か
に小さな肉厚の回転部材２６が摺接可能に収納されてい
る。かかる回・転部材２６は後述する構成の増速機構３
０に連結され、直径方向に延びる２枚のブレード２７を
有している。これにより前記空間部２５は、複数のブレ
ード２７によって円周上複数の圧力室２日に区画され、
これら各圧力室２８にシリコンオイル等の高粘性流体２
９が充填されている。しかして上記した円筒状空間部２
５に収納されたブレード２７および高粘性流体２９によ
り前記圧力発生部１５を構成し、かかる圧力発生部１５
により、前記２軸１１，１２が相対回転して前記ブレー
ド２７がハウジング１３内で相対回転すると、圧力室２
８にブレード２７の相対速度差に比例した圧力が発生す
る。

前記増速機構３０は遊星歯車機構からなり、前記ハウジ
ング１３と回転軸１４との間に配置され、両者の相対回
転時にブレード２７を増速回転させるようになっている
。

すなわち、前記回転軸１４の外周にはこれと同心的に回
転スリーブ３１が回転可能に軸承され、この回転スリー
ブ３１上に前記ブレード２７がスプライン係合されてい
る。回転スリーブ３１の一端には太陽歯車３２が装着さ
れ、この太陽歯車３２に噛み合う円周上複数の遊星歯車
３３が前記サイドプレート２４に保持された支軸３４に
軸承されている。一方、前記回転軸１４上にはリング歯
車３５がスプライン係合され、このリング歯車３５の内
歯３６に前記遊星歯車３３が噛合されている。

これによりハウジング１３と回転軸１４との間で相対回
転がない場合には、ブレード２７はハウジング１３およ
び回転軸１４と一体的に回転されるが、ハウジング１３
と回転軸１４との間で相対回転が生ずると、ブレード２
７はハウジングＩ３に対して、前記相対回転の３２／３
１倍（但し、Ｓｌは太陽歯車３２の歯数、Ｓ２はリング
歯車３５の歯数を示す）で相対回転され、相対回転が増
速される。

次に上記した構成における駆動力伝達装置の動作につい
て説明する。

２軸１１，１２の間で相対回転が生ずると、フレード２
７がハウジング１３に対して相対回転する。従って圧力
室２８に充填された高粘性流体２９が、ピストン１６と
サイドプレート２４との対向する２面間を回転速度差に
応じた流速で強制移動され、高粘性流体２９の粘性摩擦
作用により圧力室２８内にブレード２７とハウジング１
３との差動回転に比例した内圧が発生し、ピストン１６
が押圧される。

従って複数のアウタプレート２１とインナプレート２２
がピストン１６に作用する圧力に応じた押圧力で摩擦係
合され、クラッチ手段１７を介して２軸間に回転トルク
が伝達される。

この場合、ハウジング１３に対するブレード２７の回転
速度差は、２軸１１．．１２の差動回転、すなわちハウ
ジング１３と回転軸１４との相対回転の３２／３１倍と
なる。従って２軸１１，１２の差動回転に対する発生圧
力が増大され、径を増大することなく所要の伝達容量を
得ることができる。

上記実施例においては、増速機構３０がハウジング１３
の回転中心と同心的に配置され、これによって増速機構
３０を小スペースに配置できるとともに、回転アンバラ
ンスを生じない点で有効であるが、増速機構３０の配置
および構成は、実施例のものに限定されることなく、各
種の配置および構成を採り得るものである。

〈発明の効果〉 以上述べたように本発明は、２軸の一方に前記ピストン
を収納するハウジングを連結し、他方にこのハウジング
に回転可能に軸承された回転軸を連結し、ハウジング内
に高粘度流体を封入した空間部をピストンの側方に設け
、この空間部に２軸の差動回転により高粘度流動体を移
動させてその粘性摩擦により２軸の差動回転に応じた圧
力を発生させるブレードを収納し、このブレードの回転
を増速する増速機構を設けた構成であるので、ハうジン
グと回転軸との相対回転に対するピストンに作用する推
力を増大することが、でき、トルク伝達容量の増加を装
置を大形にすることなく実現できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は駆動力伝
達装置の断面図、第２図および第３図は第１図の■−■
線および■−■線断面図である。 １３・・・ハウジング、１４・・・回転軸、１５・・・
圧力発生部、１６・・・ピストン、１７・・・クラッチ
手段、２０・・・空間部、２７・・・ブレード、３０・
・・増速機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）差動回転可能な２軸の間に配置され両軸の間でト
   ルクを伝達するクラッチ手段と、このクラッチ手段の伝
   達トルクを制御するピストンを備えた駆動力伝達装置に
   おいて、前記２軸の一方に前記ピストンを収納するハウ
   ジングを連結し、他方にこのハウジングに回転可能に軸
   承された回転軸を連結し、前記ハウジング内に高粘性流
   体を封入した空間部を前記ピストンの側方に設け、この
   空間部に前記ハウジングとの相対回転により高粘性流体
   を移動させてその粘性摩擦により相対回転に応じた圧力
   を発生させるブレードを収納し、このブレードと前記回
   転軸との間に前記２軸の差動回転時にその差動回転を増
   速して前記ブレードに伝える増速機構を配置してなる駆
   動力伝達装置。