JPH0218379B2 - - Google Patents

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JPH0218379B2
JPH0218379B2 JP3788483A JP3788483A JPH0218379B2 JP H0218379 B2 JPH0218379 B2 JP H0218379B2 JP 3788483 A JP3788483 A JP 3788483A JP 3788483 A JP3788483 A JP 3788483A JP H0218379 B2 JPH0218379 B2 JP H0218379B2
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less
steel
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low
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Masanori Ueda
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、耐食性、就中耐〓間腐食性、耐銹性
に優れかつ、加工性に優れた高純、高清浄フエラ
イト系ステンレス鋼およびそれを安価に製造する
方法に関するものである。 (従来の技術) 17%Cr鋼を主とするフエライト系ステンレス
鋼は、安価であるという利点を活かして、従来、
主として薄板として広く使用されてきたが、18%
Cr−8%Ni鋼に代表されるオーステナイト系ス
テンレス鋼に比較して耐食性、加工性の点でかな
り劣る。 わけても、耐食性の面では、大気中或は自然に
存在する水、水道水若しくは温水等の比較的緩や
かな条件下で使用される場合でも、溶接部や加工
を受けた部分では容易に発銹しまた、母材部でも
耐食性に難点がある。フエライト系ステンレス鋼
の用途を拡大するためには、耐食性を大幅に改善
することが要請される。また、加工性の面におい
ても、絞り性、張り出し性を改善する必要があ
る。 従来、フエライト系ステンレス鋼の耐食性や加
工性を改善するために、多くの研究がなされた結
果、主として合金添加による方法によつて特性が
改善されてきた。 耐食性に関しては、使用環境によつてその要求
程度が異なり、一律に基準を決めることはできな
い。従つて、用途によつてMo、Cu、Ni、Ti、
Nb等を選択添加することが知られており、実用
化されてきた。 一方、加工性の改善に関しては、Ti、B、Al
の添加、C、Nの低減、熱間圧延条件、熱処理条
件およびこれらの組み合わせが検討されてきた。 しかしながら、合金添加によつて鋼の特性を改
善する従来技術によるときは、製造コストを高く
するほか、製造プロセスの簡略化を阻害し製造日
数を長くし、この面からも製造コストを上昇させ
る。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来技術における問題点を解決すべ
く、高純、高清浄鋼精錬技術を活用して、耐食性
に優れかつ加工性に優れた安価なフエライト系ス
テンレス鋼およびその製造方法を提供することを
目的としてなされた。 (課題を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは下記のとおりであ
る。 (1) 重量で、C:0.01〜0.1%、Si:3%以下、
Mn:2%以下、Cr:14〜26%、N:0.005〜
0.2%、P:0.02%以下、S:0.001%未満、
Al:0.02〜0.2%、O:0.003%未満、残部:実
質的にFeからなり、酸化物系介在物と硫化物
系介在物の和よりなる清浄度が0.02以下である
ことを特徴とする耐〓間腐食性、耐銹性のすぐ
れた高純、高清浄ステンレス鋼。 (2) 重量で、C:0.01〜0.1%、Si:3%以下、
Mn:2%以下、Cr:14〜26%、N:0.005〜
0.2%、P:0.02%以下、S:0.001%未満、
Al:0.02〜0.2%、O:0.003%未満、残部:実
質的にFeからなり、酸化物系介在物と硫化物
系介在物の和よりなる清浄度が0.02以下である
溶鋼を、ΔT≦45℃の鋳造温度条件下で連続鋳
造し、得られた鋳片を1230℃を越えない温度に
加熱或は保熱した後、熱間圧延することを特徴
とする耐〓間腐食性、耐銹性のすぐれた高純、
高清浄ステンレス鋼の製造方法。 ここで、ΔT=(連続鋳造時のタンデイツシユ
における溶鋼温度(℃))−(溶鋼の凝固温度
(℃)) にある。 以下に、本発明を詳細に説明する。 本発明者等は、鋼の精錬技術、就中S、P、O
等の含有量を極めて低くし得る高純化精錬技術に
注目し、合金添加量を極力少なくして、フエライ
ト系ステンレス鋼の耐食性、加工性を向上させ、
製造プロセスを簡略化することを指向して多くの
研究を行つてきた。 その結果、フエライト系ステンレス鋼中のS、
P、Oを低減しさらに、酸化物系介在物おおよび
硫化物系介在物を極めて低い水準に低減できる高
純化精錬技術が、上記の狙いに合致することを見
出し、本発明を完成させたものである。 フエライト系の高級ステンレス鋼を得るため
に、不純物であるC,Nを低減する技術が進んで
おり、C+N量で0.01%程度のステンレス鋼が実
用化されているけれども、本発明者等は、C、N
の役割を十分解明した上で、これらを有効に活用
する方向で成分系を検討したものであり、この点
は本発明の特徴である。 高純化精錬技術は、CaC2+CaF2系のフラツク
ス等の溶鋼中への吹き込みにより、ステンレス鋼
でもS≦10ppm、P≦200ppmとすることを低コ
スト下に可能ならしめる技術であり、さらにCや
Nの低減も既に工業的規模で実現されている。 本発明者等は、これらの高純化精錬技術に着目
しかつ、製造プロセスの検討を加えたわけである
が、17%Cr系のフエライト系ステンレス鋼の耐
食性特に発銹性を電気化学的に検討した結果、
Cl-による不働態破壊に対する抵抗を強くするの
に、Pを低減することが極めて有効であることを
見出した。一方、Sを低減すると、17%Cr系フ
エライト系ステンレス鋼の不働態化特性を大幅に
改善し、さらに前記Pの低減化との相乗効果によ
つて、Cl-による不働態破壊に対する抵抗を大幅
に向上させ得ることがわかつた。 低S鋼ではさらに、溶鋼をAl或いはTi等によ
つて脱酸することにより、硫化物系介在物や酸化
物系介在物の浮上を容易にし、極めて清浄度の高
い鋼を得ることができる。 こうして得られたフエライト系ステンレス鋼
は、耐食性全般、耐〓間腐食性、さらには曲げ性
等が改善されたものであることが明らかになつ
た。 叙上の技術的知見を得た実験事実を、以下に述
べる。 本発明者等は、17%Cr系フエライト系ステン
レス鋼を中心に、真空溶解炉で低O、低P、低S
に注目した合金を溶製するとともに、熱間圧延に
おける材料加熱温度、熱間圧延条件、熱延板焼鈍
条件、冷間圧延条件、最終焼鈍条件等を加味し
て、製品の耐食性、加工性について検討した。製
品板厚は、0.7mmである。 耐食性に関しては、得られたこれらの製品につ
いて、電気化学的測定はもとより各種浸漬試験を
行つた。その結果、耐食性に対しては、プロセス
条件の影響は顕著ではなく、合金組成の影響が大
きいことが明らかとなつた。特に、第1図に示す
ように、Pを200ppm以下、Sを10ppm未満とす
ることによつて、この種の合金の不働態化特性な
らびにCl-による不働態破壊に対する抵抗を大幅
に向上させ得ることを見出した。 第1図において 第1図a:曲線1の鋼中、P:50ppm、S:
5ppm 曲線2の鋼中、P:30ppm、S:9ppm 曲線3の鋼中、P:50ppm、S:60ppm 曲線4の鋼中、P:50ppm、S:140ppm 第1図b:曲線1の鋼中、P:50ppm、S:
8ppm 曲線2の鋼中、P:100ppm、S:8ppm 曲線3の鋼中、P:150ppm、S:8ppm 曲線4の鋼中、P:250ppm、S:8ppm 曲線5の鋼中、P:340ppm、S:8ppm であり、Sが10ppm以上の第1図a、曲線3,
4、Pが200ppm以上の第1図b曲線4,5の結
果から、Cl-による不働態破壊電位(V)が負側
になつており、不働態特性が劣ることが分る。こ
れらの結果は、〓間腐食試験に顕著に現れ、第2
図に示すように、S:10ppm未満、P:200ppm
以下で顕著な効果を示す。 第2図は、17%Cr系ステンレス鋼板間に発生
する〓間腐食試験における、低S化、低P化の効
果をみたもので、試験条件として、600ppmCl-
10ppmCu2+、80℃×14日、空気吹き込みで行い、
〓間内の深い所5箇所の平均深さを〓間腐食最大
深さ(mm)としてプロツトしたものである。P:
300ppmでは、Sが10ppm未満でも〓間腐食が深
いことがわかる。 Sを低減するにつれて、鋼中の非金属介在物は
顕著に減少し、S:10ppmを境にして熱間圧延鋼
材中にA系の介在物(硫化物系、硫化物+酸化物
系介在物)は認められなくなり、Alおよび/ま
たはTi等による脱酸と組合せることにより、B
系、C系介在物(何れも酸化物系介在物)も浮上
し易くなるとともに鋼中のOは低くなり、非金属
介在物の極めて少ない清浄度0.02以下の鋼材とな
る。清浄度の測定は、JISに依つた。この挙動に
対応して、3.5%NaCl溶液中での孔食電位も大幅
に貴となる。 叙上の現象を図示したのが第3図であり、17%
Cr系ステンレス鋼の低S化による介在物清浄度
(第3図の下図)と孔食電位(第3図の上図)の
変化を示している。 第3図の下図は、17%Cr系ステンレス鋼の50
Kg鋼塊のSと介在物清浄度の関係を示しており、
A系介在物(●印)とB、C系介在物(□印)の
合計清浄度を点線で表している。また、第3図の
上面は、17%Cr系ステンレス鋼製品板を#600研
摩面で測定した孔食転位(V)とSの関係を示し
ており、S:10ppm未満で大幅に貴になつている
ことがわかる。 第4図に、17%Cr系ステンレス鋼の発銹抵抗
に対するS、PおよびOの影響を示す。Oが
30ppm未満であると、P:200ppm以下、S:
10ppm未満の条件下で、清浄度を0.02以下にした
場合に発銹ランクが急激に上昇することがわか
る。 即ち、かかる高純、高清浄度フエライト系ステ
ンレス鋼は、活性溶解挙動や耐孔食性、耐〓間腐
食性等の基本的な耐食性を向上させ、大気中での
発銹をシミユレートした改良塩水テスト結果を良
好ならしめる。なお、第4図は、0.5%NaCl+0.2
%H2O2の30℃溶液による改良塩水テスト結果を
示すものである。 フエライト系ステンレス鋼製品の加工性につい
ての要請に関しては、曲げ性さらには冷間加工後
の曲げ性ならびに用途によつては深絞り性および
絞り時のリツジング特性について検討した。先
ず、曲げ性については、プロセス条件の影響は小
さく、合金組成の影響が大きい。特に、製品板に
30%程度の冷間加工を加えた後、圧延方向に直角
な方向の密着曲げをする加工C曲げテストにおい
て、合金によつて割れが発生した。明らかに、
S:0.001%(10ppm)未満、O:0.003%
(30ppm)未満でかつ、P:0.02%(200ppm)以
下の合金には、圧延方向に直角な方向の密着曲げ
をする加工C曲げテストにおいて、割れは全く発
生しなかつた。 フエライト系ステンレス鋼製品の深絞り特性
は、値を求めてこの値によつて評価した。製品
板から、それぞれ圧延方向、圧延方向に直角な方
向、圧延方向に45゜方向の規定の引張試験片を採
取し、r値を測定し値を求めた。 また、圧延方向の規定の引張試験片に20%の引
張歪を与えた後、発生したリツジングの高さを粗
度計によつて測定した。 フエライト系ステンレス鋼板におけるリツジン
グ、値に対して、合金組成はもとより、熱間圧
延条件やその後の熱処理の影響が大きいことは、
よく知られている。高清浄度鋼に対しても、特に
熱延板焼鈍の影響は大きく、850〜1050℃の温度
域へストリツプを急速加熱する連続焼鈍法による
場合、従来のベル型焼鈍炉による場合、熱延板焼
鈍を省略した場合について、リツジング、値に
対する影響を検討した。 その結果、基本的には従来の知見と同じ結果が
得られ、C、Nは適量の活用が有効であることが
明らかとなつた。かくして、高純、高清浄度鋼に
おいても、リツジング、値に対して、合金組
成、熱間圧延条件、熱延板焼鈍が影響することが
判明した。 深絞り特性に優れた製品を得るには、Al、Ti
を添加することや熱延板焼鈍の効果を活用すべき
である。 また、高純、高清浄度鋼においては、特に鋳造
時の細粒化、熱間圧延における材料の加熱温度の
適正化が、製品のリツジング、値にとつて重要
な管理ポイントであることが判明した。これは、
高純度合金においては、粒が成長し易く粗大化す
る傾向が強いためである。即ち、高純、高清浄度
鋼においては、鋳造組織を微細化するために、鋳
造時の溶鋼の過熱度ΔT(℃)(ΔT=タンデイツ
シユにおける溶鋼温度−溶鋼の凝固温度(計算
値))を小さくする必要がある。具体的には、
ΔT(℃)≦45℃が必要である。一方、熱間圧延に
おける材料加熱温度は、粗の粗大化防止の観点か
ら、1230℃以下とする必要がある。 上に述べたように、特に、製品特性にとつて有
害な不純物であるPとSを、CaC2系のフラツク
スによつて従来水準よりも大幅に低減し得る進歩
した精錬技術をベースに、さらにOを低減し高
純、高清浄度化することによつて製品の不働態化
能力を向上せしめるとともに優れた耐食性を有せ
しめることができた。また、高純、高清浄度化す
ることによつて、Mo、Ca、Ni等の元素の添加効
果を顕著なものとすることができ、添加量を少な
くすることができる。さらに、低S化、低O化に
よつて、厳しい曲げ加工に十分耐える鋼とするこ
とができる。 低P、低S、低O化された高純、高清浄度フエ
ライト系ステンレス鋼においては、薄板製品の加
工性を向上させるためのAl、Tiの添加効果が顕
著であり、C、Nの適量添加の効果と併せ、少量
の添加で大幅な特性改善効果をもたらすことが明
らかとなつた。 次に、本発明の高純、高清浄度フエライト系ス
テンレス鋼の成分限定理由を説明する。 C:Cは、低P、低S、低O化された鋼におい
ては耐食性、加工性の向上に有効でであり、この
観点から0.01〜0.1%の範囲で添加する。0.01%未
満では製品の加工性が劣化し、0.1%を超えて添
加すると、製品の耐食性を損なう。 Si:Siは、低P、低S、低O化された鋼におい
ては耐食性を若干改善し、加工性には影響しな
い。3%を超えて添加すると、鋼を硬化させる。
従つて、3%以下とした。 Mn:Mnは、鋼の耐食性にとつて低い含有量
が望ましく、この観点から2.0%以下とした。 Cr:Crは、フエライト系ステンレス鋼に不可
欠の元素であり、14〜26%の添加によつて、耐食
性を大幅に向上させる。14%未満では添加効果が
不十分であり、26%を超えて添加すると、加工性
を劣化させる。 N:Nは、高純、高清浄度フエライト系ステン
レス鋼の耐食性を向上させる。しかし、鋼の加工
性の観点からは0.2%以下の添加量であることが
望ましい。従つて、0.005〜0.2%とした。 P:Pは、フエライト系ステンレス鋼の不働態
特性、特にCl-による不働態破壊に対する抵抗特
性を害するから、その含有量は可及的に低いほど
良い。この観点から、0.02%(200ppm)以下で
なければならない。 S:Sは、フエライト系ステンレス鋼の不働態
特性を害するから、その含有量は可及的に低いほ
ど好ましい。この観点から、0.001%未満でなけ
ればならない。 Al:Alは、低P、低S、低O化されたフエラ
イト系ステンレス鋼において、0.02〜0.2%の含
有量で製品の値を大幅に改善しかつ、鋼の清浄
度を良好ならしめる。0.02%に満たない添加量で
は添加効果が不十分であり、0.2%を超えて添加
すると、製品のリツジング特性を劣化させる。 O:Oは、S:0.001%(10ppm)未満の鋼に
おいては酸化物系介在物を形成し、製品の耐銹
性、耐孔食性を劣化させるから、その含有量は可
及的に低いことが望ましい。従つて、0.003%
(30ppm)未満とした。S:0.001%未満の鋼にお
いては、硫化物がなくなり酸化物の浮上性が良好
となる。 鋼の清浄度について:硫化物系或は酸化物系の
非金属介在物は、製品の用途において孔食の起点
となりまた、発銹を加速する。さらに、曲げ性を
劣化させるから、清浄度は可及的に低い(クリー
ンにする)ことが望ましい。低S化したフエライ
ト系ステンレス鋼を溶製した後、AlやTiによる
脱酸を行い、酸化物が浮上する時間をとることに
よつて、熱延板での清浄度を0.02以下とする必要
がある。 鋳造時の溶鋼の加熱度ΔT(℃):溶鋼の鋳造温
度は、低S、低P、低O化した鋼においては、
ΔT(℃)≦45℃とする必要がある。ΔT(℃)が45
℃を超えると、粒が粗大化し易く、所期の加工性
をもつ製品が得られない。 (実施例) 高純ステンレス合金の溶製は、溶銑予備処理さ
れた溶銑を使用し、Fe−Cr合金を添加して150T
転炉で溶製し、Cレベルが0.2%程度で出鋼し、
取鍋にてCaC2系のフラツクスを吹行み、Pを
0.015%未満、Sを0.001%未満とした後、VOD炉
で仕上脱炭した。その後更に脱硫フラツクスで脱
硫した後、AlあるいはTiを吹込み脱酸し、介在
物を浮上させた後、連続鋳造して200mm厚CCスラ
ブとし、一部はインゴツトとした。連続鋳造の場
合、鋳造条件はΔT≦45℃を満たすように注入し
スラブとした。インゴツトは分塊圧延しスラブと
した。このスラブの熱延加熱温度は1100℃とし、
熱延条件は仕上圧延開始温度を900℃以下に制御
するる低温圧延とし、3mm厚のホツトコイルとし
た。その後連続焼鈍で1000℃に急速加熱すること
からなる熱延板焼鈍を施し、連続酸洗した。冷間
圧延はすべて1回冷延で0.7mmまで圧延し、850℃
の最終焼鈍をし、酸洗し、製品板を得た。比較材
としては通常条件で製造されているステンレス薄
板を使用した。 得られた製品の結果は表1の通りである。 本発明鋼はCaC2系の高純化処理により、すべ
てS:0.001%未満、P:0.02%以下、O:0.003
%未満を満たしている。更に熱延板で測定した介
在物清浄度もきわめてすぐれている。これらの製
品の特性試験結果は表2の通りで耐食特性、加工
性を中心に、すぐれた使用性能が得られ、本発明
の効果が確認された。 以上の如く、本発明鋼は基本特性である耐食性
を主とした使用特性に対する合金の高純化、高清
浄度化の影響を明らかにし、更にその製造方法に
ついては連続鋳造に際しての鋳造条件及び鋳片の
加熱温度条件を規制することを要件とするもので
あるが、本発明以外の製造条件、例えば連続鋳造
と熱間圧延を直結するCC−DRプロセスあるいは
CC―ホツトチヤージプロセスにより製造されて
も、本発明鋼の基本特性は変らず所期の特性を発
揮しうることは明らかである。又光輝焼鈍等の製
品においてもすぐれた特性を示す。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図a,bは17%Cr系ステンレス鋼のCl-
含む液(3%NaCl+5%H2SO4,30℃、Ar脱
気)中での陽分極曲線に対するP、S量の影響を
示す図、第2図は17%Cr系ステンレス鋼板間に
発生する〓間腐食試験に対する低S化、低P化の
効果を示す図、第3図は17%Cr系ステンレス鋼
の低S化による介在物清浄度及び孔食電位の変化
を示す図、第4図は17%Cr系ステンレス鋼の発
銹抵抗に対するS、P、Oの影響を示す図、第5
図はFe−Cr合金の4%NaCl+0.2%H2O2、60℃
中での耐食性に対するCr量及び高純合金の効果
を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量で、C:0.01〜0.1%、Si:3%以下、
    Mn:2%以下、Cr:14〜26%、N:0.005〜0.2
    %、P:0.02%以下、S:0.001%未満、Al:0.02
    〜0.2%、O:0.003%未満、残部:実質的にFeか
    らなり、酸化物系介在物と硫化物系介在物の和よ
    りなる清浄度が0.02以下であることを特徴とする
    耐〓間腐食性、耐銹性のすぐれた高純、高清浄ス
    テンレス鋼。 2 重量で、C:0.01〜0.1%、Si:3%以下、
    Mn:2%以下、Cr:14〜26%、N:0.005〜0.2
    %、P:0.02%以下、S:0.001%未満、Al:0.02
    〜0.2%、O:0.003%未満、残部:実質的にFeか
    らなり、酸化物系介在物と硫化物系介在物の和よ
    りなる清浄度が0.02以下である溶鋼を、ΔT≦45
    ℃の鋳造温度条件下で連続鋳造し、得られた鋳片
    を1230℃を越えない温度に加熱或は保熱した後、
    熱間圧延することを特徴とする耐〓間腐食性、耐
    銹性のすぐれた高純、高清浄ステンレス鋼の製造
    方法。 ここで、ΔT=(連続鋳造時のタンデイツシユ
    における溶鋼温度(℃))−(溶鋼の凝固温度
    (℃))
JP3788483A 1983-03-08 1983-03-08 耐隙間腐食性、耐銹性のすぐれた高純、高清浄ステンレス鋼とその製造方法 Granted JPS59166655A (ja)

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