JPH02162161A - 車両の4輪操舵装置 - Google Patents

車両の4輪操舵装置

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JPH02162161A
JPH02162161A JP28275489A JP28275489A JPH02162161A JP H02162161 A JPH02162161 A JP H02162161A JP 28275489 A JP28275489 A JP 28275489A JP 28275489 A JP28275489 A JP 28275489A JP H02162161 A JPH02162161 A JP H02162161A
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steering angle
wheel steering
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金沢 啓隆
Teruhiko Takatani
高谷 輝彦
Naoto Takada
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車等の4輪車において、前輪とともに後輪
も転舵する装置、すなわち操舵輪である前輪を操舵する
ことによって前輪とともに後輪も転舵する4輪操舵装置
に関するものである。
従来、4輪車における操舵装置は前輪のみを転舵するも
のであり、後輪は前輪の操舵とは関係なく走行状況によ
って多少のトーイン、トーアウトはするものの、積極的
に転舵するようにはなっていない。しかし、最近前輪と
ともに後輪をも転舵するようにした4輪操舵装置が提案
され、(例えば特開昭55−91458号)この種の装
置の研究がなされている。
4輪操舵装置によれば、車両の種々の走行状態に応じて
従来不可能であった便利な操縦や、より操安性を向上さ
せた走行が可能になる。例えば、縦列駐車や車庫入れの
ような極低速における車両の操縦において、前輪に対し
て後輪を逆向きに転舵することにより(これを逆位相と
いう)、車両の向きを大きく変化させることが可能にな
り、従来では不可能もしくは非常に困難であった狭い場
所への駐車が可能あるいは容易になる。また、Uターン
においても、最小回転半径を小さくすることができるの
で有利である。さらに、このように後輪を前輪と逆位相
に転舵することにより内輪差をきわめて小さく、あるい
はなくすることができ、狭い角を曲がるときなど有利で
ある。また、このような極低速における車両の操縦にお
いて前輪に対して後輪を同じ向きに転舵すれば(これを
同位相という)、車両を全体的に平行移動させることも
可能になり、駐車や車庫入れのときに便利なことも多い
一方、中高速走行においてレーンチェンジをする場合、
同位相の4輪操舵を行なえば前後輪に同時に横方向の力
が加わって位相遅れのないスムーズなレーンチェンジが
可能になり、このときヨーイングが抑えられるから、高
速でのレーンチェンジも恐怖感なく行なうことができる
。また、コーナリング時には、逆位相に後輪を転舵する
ことにより、効果的に車の向きを変えることができる。
さらに、直進走行時、横風等の外乱に対してこの外乱の
作用に対抗する方向に後輪を転舵するようにすれば、外
乱に対して安定した走行を維持することができ、安定し
た高速直進性を得ることもできる。
また、旋回中、前輪の操舵角を一定にしたまま加減速を
しても、加減速に応じて後輪の舵角を変化させることに
より、コースを外れないようにして安定した旋回を行な
うようにすることもできる。
すなわち、従来の車両では直進安定性のために操縦特性
は多少アンダーステア傾向に調整されており、旋回中に
加速するとコースから外方へ外れる傾向があるが、この
とき後輪を逆位相に転舵することにより、その外れる分
を修正することができ、安定した旋回を実現することが
できる。
居住性の面からも、同一のホイールベースで小さい最小
回転半径を得ることができるので、ホイールベースを大
きくすることができるし、この他にも、前輪の実舵角を
小さくすることができることからデザイン的にも新しい
試みが可能になるなど数々の利点が挙げられる。
このように、4輪操舵は実用上有利な点が多く、極めて
有用性の高いものである。
これまで、この4輪操舵に関し、後輪の転舵を有効に行
なうため各種の具体的構成が提案されている。例えば低
速では逆位相、高速では同位相の4輪操舵をするように
したもの(特開昭55−91457号)、前輪の操舵角
が小さい範囲では同位相、大きいときは逆位相にしたも
の(特開昭56−5270号)前輪の操舵角が所定以下
の範囲においてのみ後輪を前輪の転舵角に比例して転舵
するようにし、所定以上の範囲では前輪の転舵角に関係
なく後輪の転舵角を一定としたもの(特開昭56−16
3969号)等が知られている。
これらの4輪操舵装置は、車速が小さいとき、あるいは
前輪操舵角が大きいときは、操舵は車両の向きを大きく
変えたい場合が多く、車速が大きいときあるいは前輪操
舵角が小さいときは僅かな横移動がしたい場合が多いと
いう経験則に基づいて、後輪を常に望ましい方向に転舵
するようにしたものである。
しかしながら、実際の車両の走行においては車速と前輪
操舵角を単に独立に考慮しただけでは十分に満足できる
操縦性、走行安定性は得られない。
例えば、一定の前輪操舵角をもって旋回しているとき、
この操舵角に対応した望ましい転舵比をもって後輪を転
舵していても、旋回中に加減速をするとコースから外あ
るいは内へ外れることがある。
これは車速の変化に応じて遠心力(横力)に変化が生じ
るためであるが、この場合にコースから外れないように
するためにはこのときの車速の変化に応じて前輪と後輪
の転舵比を変える必要がある。
したがって、前輪操舵角に対する後輪転舵角(転舵比)
は、車速によって変化させることが望ましい。また、中
高速の領域では、車速が大きい程、転舵比を同位相にお
いて大きくし、横方向の加速度(G)を大きくしてスム
ーズなレーンチェンジができるようにして操縦性を向上
させ、高速から中速に車速が低下するにしたがって転舵
比を小さくし、横方向の加速度を小さくするのが望まし
い。
さらに、前記特開昭58−5270号に開示されている
ように前輪転舵角が小さい範囲では同位相、大きい範囲
では逆位相とする制御では、高車速域で前輪転舵角を大
きくすると逆位相となり、ヨーイングを起こすヨー(ψ
)特性が過度に出て車のスピンを起こしやすく危険であ
り、低中速域では、前輪転舵角が小さい時、同位相とな
るため、旋回性能が悪くなるという問題もある。
本発明は上記のような要望に応じて走行安定性と操縦性
の双方を向上させた4輪操舵装置を提供することを目的
とするものである。
本発明による4輪操舵装置は、前輪の転舵に応じて後輪
を転舵させるとともに、該後輪の転舵にあたっては、車
速の増加に応じて前輪転舵角に対する後輪転舵角の比が
増加するように転舵させる車両の4輪操舵装置において
、 前輪転舵角が小さい領域では後輪を前輪と同位相に転舵
させ前輪転舵角が大きい領域では後輪を前輪と逆位相に
転舵させるとともに、車速の増加に応じて前輪に対する
後輪の同位相転舵領域が増加し逆位相転舵領域が減少す
るような前輪転舵角に対する後輪転舵角特性によって上
記後輪の転舵を制御する制御手段を有していることを特
徴とする。
本発明の4輪操舵装置によれば、走行安定性が求められ
る前輪転舵角が小さい領域では、後輪が前輪と同位相で
転舵される同位相領域であって横方向加速度(G)の発
生しゃすいG領域(G特性の大きい領域)となっている
ので、十分な走行安定性の向上が図られる。また、操縦
性が求められる前輪転舵角が大きい領域では、後輪が前
輪と逆位相で転舵される逆位相領域であってヨーイング
の発生しゃすいヨー領域(ヨー(ψ)特性の大きい領域
)となっているので、十分な操縦性の向上が図られる。
さらに、車速の増加に応じて同位相領域を増加させ逆位
相領域を減少させる、つまり以下に述べる位相変化点を
前輪転舵角の大きい側へ変化させるようになっているの
で、高速になるほどG領域が増加し、従って前輪転舵角
が太き(てもG領域となり、走行安定性の向上を図るこ
とができると共に、低速になるほどヨー領域が増加し、
従って小さな前輪転舵角でヨー領域となり、操縦性の向
上を図ることができる。
以下、図面により本発明の実施例、を詳細に説明する。
以下に説明する実施例は、特に低中速域の後輪操舵につ
いて本発明を適用したものである。
第1図および第2図は本発明の4輪操舵装置における前
輪転舵角θFに対する後輪転舵角θR特性の例をそれぞ
れ示すものである。
第1図の例では、車速か高速(例えば801v/H以上
程度)の場合、後輪転舵角θRは前輪転舵角θFの増加
に応じ勾配変化部に達するまで増加し、それ以降は、一
定もしくは漸減するが同位相領域内にある。車速が低速
(例えば10km/H〜30に■/H程度)もしくは中
速(例えば301v/H〜80 km/ H程度)の場
合、後輪転舵角θRは、前輪転舵角θFの増加に応じ、
勾配変化部pt、p2およびP3に達するまで増加し、
それ以降は減少しついには負になる。すなわち位相変換
点CI。
C2およびC3にて同位相から逆位相にかわる。
低、中車速Vl、V2およびV3  (V l>V2 
>V3)での前輪転舵角θFに対する後輪転舵角θRの
関係は、同一前輪転舵角に対し、車速か大きい程、後輪
転舵角θRが大きく、勾配変化部P1.P2およびP3
は車速の増加に応じて、前輪転舵角θFの大きい側でか
つ後輪転舵角θRの大きい側に変化し、位相変換点C1
,C2およびC3は車速の増加に応じ前輪転舵角θFの
大きい側(図中右側)へ変化する。車速が極低速(例え
ば0〜10km/ H程度)の場合、前輪転舵角θFが
ある程度大きくなるまで、後輪転舵角θRは零でそれ以
上になると負、すなわち逆位相になる。
なお、本実施例では勾配変化部Pl、P2およびP3が
車速の増加に応じて前輪転舵角θFの大きい側で、かつ
後輪転舵角θRの大きい側に変化する場合を説明したが
、この勾配変化部Pi、P2およびP3は車速の増加に
応じて、前輪転舵角θFの小さい側で、かつ後輪転舵角
の大きい側に変化してもよく、この実施例を第2図に示
す。
第2図の例では高速および極低速の場合の前輪転舵角θ
Fに対する後輪転舵角θに特性は、第1図の例と同じで
ありここでは説明を省略する。低中速の場合、後輪転舵
角θRは、第1図の例と同じく前輪転舵角θFの増加に
応じて勾配変化部P1、P2およびP3に達するまで増
加し、それ以降は減少し、ある所で負になり逆位相領域
に入る。
この時の位相変換点C1,C2およびC3は車速の増加
に応じて前輪転舵角θFの大きい側へ移動し、勾配変化
部PL、P2およびP3は車速の増加に応じて前輪転舵
角θFの小さい側でかつ後輪転舵角の大きい側に変化す
る。
なお、高速域における勾配変化部に達するまでの範囲で
の前輪転舵角θFの増加に対する後輪転舵角θRの増加
率は、高速時においてもレーンチェンジだけでなく、緩
やかなカーブをきることもあり、G特性だけでなくある
程度のヨー(ψ)特性も要求される場合には最大0.6
程度(傾き角31@程度)におさえるのがよい。
次に第3図および第4図によって、上記実施例のような
特性を実現する4輪操舵装置の具体的構成を説明する。
第3図は油圧を利用した例、第4図はリンクを利用した
例を示すものである。
第3図に示す構成では、前輪1.1と後輪2.2とは機
械的に分離され、ステアリングホイール3の操舵角θ□
を検出する前輪転舵角センサ4の出力4aを、後輪転舵
装置の制御手段であるコントローラ10に入力し、この
入力信号によって後輪2.2を転舵するようにしている
。前輪の転舵装置は、周知のようにステアリングホイー
ル3が固設されたステアリングシャフト3Aに固設した
ピニオン5によりラック6を車両の幅方向(矢印Aで示
す)に移動し、このラック6の両端に連続したタイロッ
ド7.7を介して左右の前輪1.1のナックルアーム8
,8をその軸8a、 8aのまわりに回動して前輪l、
1を左右に転舵するように構成されている。すなわち、
図中ステアリングホイール3を矢印りの方へ回転すると
、ステアリングシャフト3Aは矢印りの方向に回転し、
ピニオン5を同じくL方向に回転し、ラック6をL方向
に移動させる。これにより左右の前輪1.1のナックル
アーム8,8はリンク7.7を介してL方向に回動し、
前輪1.1をナックルアーム8.8の軸8a、Jlaを
中心にL方向へ回動させ、左へ操縦する。このとき、前
輪転舵角センサ4はステアリングホイール3がL方向へ
角度θ8だけ回転したことを出力信号4aとして出力し
、これを後輪転舵装置のコントローラ1oの前輪転舵角
人力10Aに入力する。
コントローラ10は、電源11により電力を供給され、
上記前輪転舵角入力10Aの他に、車速センサ12に接
続された車速入力10Bと、後輪転舵角センサ13に接
続されたフィードバック用入力10Cを備え、さらに後
輪の転舵方向を制御するソレノイド20に接続される転
舵方向出力10Dと後輪の転舵角θRを制御する油圧用
メインポンプ21のモータ21Aに接続される油圧ポン
プモータ出力10Eを備えている。
油圧用メインポンプ21はオイル(油圧作動油)を吐出
するポンプ21Bを備え、このポンプ21Bは転舵方向
切換バルブ22を介して油圧アクチュエータ23と接続
されており、このバルブ22とポンプ21Bの間にはオ
イル往路24Aとオイル還路24Cを短絡し、途中にオ
リフィス24bを備えたオリフィス路24Bが設けられ
、オイル遠路24Cの途中にはオイルのリザーバ25が
配されている。
転舵方向切換バルブ22は、オイル往路24Aとオイル
還路24Cに接続される2つの入口とこれに連通した2
つの出口からなるバルブ部分を、正22A1逆22B1
停止22C(7)3個並列に切換自在に有してあり、前
記ソレノイド20の操作により、これら3つのバルブ部
分22A、22B。
22Cのいずれか1つが上記オイル往路24A1還路2
4Cに接続されるようになっている。このバルブ22の
2つの出口は油圧アクチュエータ23の右側オイル通路
23Rと、左側オイル通路23Lにそれぞれ接続され、
これらの右側オイル通路23Rと左側オイル通路23L
は、このバルブ22を介して前記往路24Aと還路24
Cに連通されている。
油圧アクチュエータ23は、右と左のオイル通路23R
,23Lにかかる圧力差により、その出力軸であるロッ
ド26を車両の幅方向(矢印Bで示す)に移動させ、タ
イロッド27.27を介して後輪2.2のナックルアー
ム2B、2gをその軸28a、28aのまわりに回転さ
せ、これにより後輪2,2を左右に転舵する。
図示の例においては、前輪1.1を左方向りに転舵し、
後輪2.2を前輪り、lと同位相に転舵する場合、転舵
方向切換バルブ22を正22Aの位置にセットし、オイ
ルを往路24Aからオリフィス路24Bを介して遠路2
4Cへ流し、リザーバ25を経てポンプ21Bへ戻す。
これにより、オリフィス24bの手前すなわち往路24
A側の圧力が高くなり、オリフィス24bの後方すなわ
ち遠路24C側の圧力が低くなって、バルブ22の正2
2A部分を通して右側オイル通路23Hの圧力が左側オ
イル通路23Lの圧力に比して高くなり、油圧アクチュ
エータ23の作動ロッド26は左方向に駆動される。こ
のときの駆動量はメインポンプモータ21Aに入力され
る電流量によって決められる。これにより、後輪2,2
はタイロッド27゜27を介して左方向りに転舵され、
後輪2,2は前輪り、Lと同位相に転舵される。
前輪1.1を右方向に転舵し、後輪2,2を前輪l。
lと同位相に転舵する場合には、転舵方向切換バルブ2
2を逆22Bの位置にセットし、右側オイル通路23R
と左側オイル通路23Lの圧力関係を前述とは逆にして
作動ロッド26を右方向に駆動する。
また後輪2.2を前輪1.1と逆位相に転舵する場合に
は、ステアリング方向と転舵方向切換バルブ22の正2
2A1逆22Bの対応を上記同位相の場合とは反対に、
すなわち前輪1.1を左方向に転舵する場合には逆22
Bに、前輪1.1を右方向に転舵する場合には正22A
にセットする。
後輪2,2の転舵角θRを零にするときは、バルブ22
の停止22Cの部分をアイル通路に接続して、ポンプ2
1Cと油圧アクチュエータ23との連通を断ち、油圧ア
クチュエータ23の左右のオイル通路23L、23R間
の圧力差をなくし、作動ロッド26を中立の位置にセッ
トする。このとき、作動ロッド26が中立の位置に必ず
セットされるようにするため、作動ロッド26にはセッ
ト荷重をかけて、機械的に中立位置に付勢されるように
しておくのが望ましい。
前輪1.1の転舵方向は、前輪転舵角センサ4の出力4
aによってコントローラ10に入力され、また後輪2.
2を前輪1.1に対して同位相あるいは逆位相のどちら
に設定するかは、車速センサ12が検出した車速に応じ
、あらかじめ設定された車速対応パターンにしたがって
コントローラ10が決定する。
コントローラ10は、前輪転舵角センサ4からの入力θ
H(これは前輪1.1の転舵角θFに比例する)と、車
速センサ12からの入力Vに応じて、第1図および第2
図に示したような特性によって制御信号を出力し、後輪
2.2を転舵する。
上記のような油圧アクチュエータを利用した4輪操舵装
置によれば、後輪の転舵がスムーズにしかもステアリン
グに4輪操舵のための特別な負荷をかけることなく行な
われ、実用上有利である。
しかしながら、油圧装置にはモータやポンプ、また油圧
アクチュエータやコントロール用のバルブなど重くてコ
ストの高い部品が必要であり、車両の重量を大きくし、
製造上の組立ても複雑化してコスト高の原因となるので
、比較的小型の車両には不向きである。そこで、簡単な
リンク機構を利用した4輪操舵装置が実用上有利な場合
もある。
以下、この種のリンク式の機構の例を第4図により説明
する。なお、第4図の構成中、第3図の構成中の部材と
同等の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する
第4図に示すリンク式の構成では、ステアリングホイー
ル3により車両の幅方向に移動されるラック6の一部に
摺動係合用のスロット6Aを設け、このスロット6Aか
ら後輪2.2の操舵ロッド41に設けられた摺動係合用
のスロット41Aまでの間をリンク機構により連結し、
前輪1.1の転舵角θFに応じて後輪2.2を望ましい
方向に望ましい大きさの転舵角θRだけ転舵するように
している。
このリンク機構は、前輪側の摺動係合用スロット6Aに
摺動自在に係合した一端31Aを有し固定軸31aに軸
支された第1のL字形−バー31、この第1のL字形レ
バー31の他端31Bに一端32Aを回動自在に連結し
た連結レバー32、この連結レバー32の他端32Bに
一端33Aを連結し、他端33Bを固定軸33aに軸支
した揺動レバー33、この揺動レバー33の前記一端3
3Aと前記中間レバー32の他端32Bとの連結軸に一
端34Aを回動自在に連結したコントロールレバー34
、このコンロールレバー34の遊端部近辺に摺動自在に
係合し、スクリューロッド37に螺合した送りスリーブ
36の上に回動軸35Aをもって軸支された受はスリー
ブ35、このスクリューロッド37を回転させるモータ
38、上記コントロールレバー34の中間位置に設けた
軸支部34Aに一端39Aを軸支された連結レバー39
、およびこの連結レバー39の他端39Bに一端40A
を連結し、他端40Bを前記後輪側の摺動係合用スロッ
ト41Aに摺動係合された第2のL字形レバー40から
なっている。
モータ38はコントローラ50に接続され、このコント
ローラ50の出力によって駆動される。
このコントローラ50は電1FE51から電力を供・給
され、車速センサ52の出力が入力される。また、スク
リューロッド37の近辺には、このスクリューロッド3
7に螺合している送りスリーブ36の位置をモータ38
の入力へフィードバックするポテンショメータ53が配
され、送りスリーブ36の位置を制御するようになって
いる。
上記のようなリンク機構を備えた4輪操舵装置によれば
、ステアリングホイール3を左へ(矢印り方向)回転さ
せるとピニオン5、ラック6、タイロッド7.7、ナッ
クルアーム8,8、前輪1.1は全て矢印りの方向へ回
転もしくは移動し、前輪l。
■を左へ転舵すると同時に、第1のL字形レバー31を
固定軸31aのまわりにL方向に回転し、中間レバー3
2を介して揺動レバー33を固定軸33aのまわりにL
方向に回動させ、コントロールレバー34を受はスリー
ブ35のまわりにL方向に揺動させ、連結レバー39を
L方向に移動すると同時にこれにより第2のL字形レバ
ー40をL方向に回動させて後輪2,2の操舵ロッド4
1をL方向に移動させ、これによって後輪2.2を同位
相の左方へ転舵する。
コントローラ50によりモータ38が駆動されて、図中
送りスリーブ36が下方(車両の左方)へ移動し、送り
スリーブ36が連結レバー39の一端39Aの位置に至
ると、コントロールレバー34が受はスリーブ35の回
動軸35Aのまわりに揺動しても連結レバー39は前後
(図中左右方向)に移動しないから、後輪2.2は転舵
されない。
受はスリーブ35がモータ38の駆動によりさらに下方
に移動されて上記連結レバー39の一端39Aの位置を
超えると、上記と同じ方向(L方向)へのコントロール
レバー34の揺動は連結レバー39を前述とは逆に前方
へ移動させる。これはコントロールレバー34が受はス
リーブ35の回動軸35Aを中心として揺動しているか
らである。したがってこの場合第3のL字形レバー40
は矢印Rの方へ回動し、後輪2,2の操舵ロッド41は
矢印Rの方に移動して後輪2,2は右方へ転舵され、逆
位相の4輪操舵が行なわれることになる。
このように、コントローラ50の出力によりモータ38
を駆動、制御することによって、送りスリーブ36を介
して受はスリーブ35を移動させ、これによってコント
ロールレバー34の揺動の軸の位置を変え、その結果連
結レバー39の移動方向を変化させて後輪2,2の転舵
の方向を変えることができる。さらに、受はスリーブ3
5の移動の距離の大きさをコントロールすることによっ
て、同位相、逆位相における後輪2.2の転舵角θRの
大きさも変化させることができ、したがって、コントロ
ーラ50の出力によって、前輪1.1の転舵に応じた後
輪2.2の転舵の方向および大きさを任意に制御するこ
とが可能となる。
コントローラ50には車速センサ52からの出力が入力
されているので、上記リンクを介して前輪1.1の転舵
角θFの大きさに応じた転舵が行なわれる後輪2.2の
転舵角θ父の大きさ(向きを含めて)を、前述の各実施
例で説明した転舵比の特性に応じて制御することが可能
である。
このように、第4図に示すリンク式の構成によっても、
前述の実施例のような前輪転舵角に対する後輪転舵角特
性を実現することができる。特に、このリンク式の機構
は油圧式のものに比べて重量が小さく、構造が簡単で、
組立ても容易であって低コストで製造が可能であるため
、小型の車両に適している。
以上説明したように、本発明の4輪操舵装置は、前輪転
舵角が小さい時同位相、大きい時逆位相になるよう制御
されているので、走行安定性(G特性が大)と操縦性(
ヨー(ψ)特性が大)とを両立させることができ、さら
に、車速の増加に応じて同位相領域を増加させ逆位相領
域を減少させるようになっているので、高速になるほど
G領域が増加し、従って前輪転舵角が大きくてもG領域
となり、より大きな走行安定性の向上を図ることができ
ると共に、低速になるほどヨー領域が増加し、従って小
さな前輪転舵角でヨー領域となり、より大きな操縦性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の4輪操舵装置における前輪転舵角に対
する後輪転舵角の関係を示す特性曲線の一例を示すグラ
フ、第2図は同様の特性曲線の他側を示すグラフ、第3
図は油圧を利用した本発明の4輪操舵装置の一例を示す
概略図、第4図はリンク機構を利用した本発明の4輪操
舵装置の一例を示す概略図である。 l・・・前   輪    2・・・後    輪3・
・・ステアリングホイール4・・・操舵角センサ5・・
・ピ ニ オ ン   B・・・ラ ッ り7.27・
・・タイロッド  8,28・・・ナックルアームto
、50・・・コントローラ  12.52・・・車速セ
ンサ20・・・ソレノイド     21・・・メイン
ポンプ22・・・後輪転舵方向切換バルブ 23・・・油圧アクチュエータ  25・・・リザーバ
26・・・後輪転舵用ロッド 31・・・第1のL字形アーム 32・・・中間レバー
33・・・揺動レバー34・・・コントロールレバー3
4A・・・軸 支 部    35・・・受はスリーブ
35A・・・回 動 軸   36・・・送りスリーブ
37・・・スクリューロッド  38・・・駆動モータ
39・・・連結レバー    40・・・第2のL字形
レバー41・・・後輪転舵ロッド R 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 前輪の転舵に応じて後輪を転舵させるとともに、該後輪
    の転舵にあたっては、車速の増加に応じて前輪転舵角に
    対する後輪転舵角の比が増加するように転舵させる車両
    の4輪操舵装置において、前輪転舵角が小さい領域では
    後輪を前輪と同位相に転舵させ前輪転舵角が大きい領域
    では後輪を前輪と逆位相に転舵させるとともに、車速の
    増加に応じて前輪に対する後輪の同位相転舵領域が増加
    し逆位相転舵領域が減少するような前輪転舵角に対する
    後輪転舵角特性によって上記後輪の転舵を制御する制御
    手段を有していることを特徴とする車両の4輪操舵装置
JP28275489A 1989-10-30 1989-10-30 車両の4輪操舵装置 Granted JPH02162161A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5591457A (en) * 1978-12-29 1980-07-11 Honda Motor Co Ltd Steering device for rolling stock
JPS5591458A (en) * 1978-12-29 1980-07-11 Honda Motor Co Ltd Steering device for rolling stock

Patent Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5591457A (en) * 1978-12-29 1980-07-11 Honda Motor Co Ltd Steering device for rolling stock
JPS5591458A (en) * 1978-12-29 1980-07-11 Honda Motor Co Ltd Steering device for rolling stock

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