JPH02139440A - 異染性梳毛調仮撚加工糸 - Google Patents

異染性梳毛調仮撚加工糸

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JPH02139440A
JPH02139440A JP29238088A JP29238088A JPH02139440A JP H02139440 A JPH02139440 A JP H02139440A JP 29238088 A JP29238088 A JP 29238088A JP 29238088 A JP29238088 A JP 29238088A JP H02139440 A JPH02139440 A JP H02139440A
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JP
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false
denier
twisted
filaments
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JP29238088A
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English (en)
Inventor
Masaaki Yanagihara
正明 柳原
Muneaki Awata
粟田 宗明
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は異染性梳毛調仮撚加工糸に関し、更に詳しくは
、染色により、深林のある優れたヘザ効果を示し、且つ
、ソフトなタッチを呈しつつ高反撥性を有する異染性梳
毛調仮撚加工糸に関する。
(従来技術) 従来、染色によりヘザー効果を発現する仮撚加工糸の製
造法としては、イオン性染料に可染性のマルチフィラメ
ントとイオン性染料に不染・11のマルチフィラメント
とを合糸し、撹乱気流中て交絡処理を施した後仮撚加工
する方法があるが、この方法によって得られた加工糸は
ヘザー効果がある反面、スパンライク効果がないという
欠点がある。
この欠点を改良するために、前記の両マルチフィラメン
ト間に伸度差を設け、伸度の小さい方のマルチフィラメ
ントを芯部とし伸度の大きい方のマルチフィラメントを
鞘部とする加工糸としてスパンライク効果を出そうとす
ると、「フカツキ」感を呈し、且つ今度は染色した場合
鞘部の色が目立ち過ぎてヘザー効果が劣るという欠点が
でる。
また、従来、ソフトなタッチと張腰とを併有できる仮撚
加工糸として、異デニールフィラメントから成り且つ長
手方向に間歇的に交絡部を有する仮撚加工糸であって、
太デニールフィラメントが主として芯部を、細デニール
フィラメントが主として鞘部を夫々構成する混繊仮撚加
工糸が知られている(例えば、特公昭47−18080
号公報、特公昭60−22092号公報、特開昭55−
112325号公報、特公昭57−21526号公報)
かかる仮撚加工糸は交絡部によって集束[生を、交絡部
間の間織部によって嵩高性を夫々付与されているものの
、その風合は「フカツキ」感を呈するものであって梳毛
調とは異質なものであった。
この様な混繊仮撚加工糸の風合を改善し、梳毛調の風合
を呈し得る仮撚加工糸として、特公昭61−19733
号公報及び特開昭55−98931号公報等において提
案されているように、主として芯部を構成するフィラメ
ントよりも細デニールのフィラメント群が芯部を実質的
に連続的に交互撚糸状に捲ぎ付いている二層構造仮撚加
工糸がある。
このような交互撚糸状加工糸を用いて得られる布帛は、
確かに梳毛調のソフトなタッチと良好な張腰とを併せ有
することができる。特に、目付が2001j/ m以上
の厚地織物においては、優れたつ汁ム感迄も呈すること
ができるため、秋冬向は用素材として好適に用いられて
いる。
本発明者等は、かかる交互撚糸巻付状の加工糸を昨今需
要が伸びている目付100〜150Mdの織物(以下、
中肉織物と称することがある)に適用して同様の効果を
得るべく、その構成フィラメントを細デニール化したと
ころ、得られる中肉織物はソフトではあるものの、予想
に反して張腰及びふくらみが極度に不足することを知っ
た。
かかる欠点を解消すべく、本発明者等は交互撚糸状加工
糸を構成する太デニールフィラメント及び/又は細デニ
ールフィラメントのデニール等を種々変更してみたが、
ソフトで且つ良好なふくらみを呈しつつ充分な張腰(以
下、反撥性と称することがある)を有する異染性梳毛調
中肉織物を得ることができなかった。
(発明の目的) 本発明の目的は、良好なヘザー感を有しソフトで且つ良
好なふくらみを呈しつつ高反撥性の梳毛調中肉織物を得
ることができる異染性梳毛調仮撚加工糸を提供すること
にある。
(構成) 本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意検問した結果
、異染性で且つ長手方向に梳毛調の風合を呈し得る交互
撚糸状巻付部が残留し、同時に構成フィラメントが緊密
に交絡している交絡部と溝成フィラメントが個々に分離
している開繊部とを併有する異染性仮撚加工糸は、良好
なヘザー感を有しソフトで且つふくらみを呈しつつ高反
撥性の異染性梳毛調中肉織物を与えることを見い出し、
本発明に到達した。
即ち、本発明は、下記(i〜(ii)を同時に満足する
異染性で且つ異デニールフィラメントで構成されている
仮撚加工糸であって、 (il  イオン性染料に不染性であり、且つフィラメ
ントのデニールが4de以上の太デニールフィラメント (ii)  イオン性染料に可染性であり、且つフィラ
メントのデニールが0.1〜2deの細デニールフイラ
メン1へ その長手方向に交互撚糸状巻付部と交絡部とから成る集
束部と開繊部とが交互に形成され、その際に、 [AI交互撚糸状巻付部にあっては、主としてイオン性
染料に不染性の太デニールフィラメントで構成されてい
る芯部を、主としてイオン性染料に可染性の細デニール
フィラメントが実質的に集束状態で巻付き、 [B]他方、開繊部にあっては、主としてイオン性染料
に不染性の太デニールフィラメントで構成されている芯
部を、主としてイオン性染料に可染性の細デニールフィ
ラメントが個々に分離しつつ連続反転状で糸軸と略平行
状態で被覆し、[D]開繊部の長さ(L1)が集束部の
長さ(L1)の172以上で、 [DI且つ仮撚加工糸の単位長さにあってはイオン性染
料に可染性の細デニールフィラメントがイオン性染料に
不染性の太デニールフィラメントよりも長く、その糸足
差が13〜25%であることを特徴とする異染性梳毛調
仮撚加工糸である。
本発明の仮撚加工糸(以下、加工糸と称することがある
)を図を用いて説明する。
第1図は本発明の仮撚加工糸の側面図、第2図は(a)
および(b)は夫々第1図のA−A’面およびx−x’
面における横断面図、及び第3図は本発明の仮撚加工糸
を製造する一実施態様を示す路線図を大々示す。
第1図において、■は交互撚糸状巻付部、■は交絡部、
■は開繊部を夫々示す。また、第1図及び第2図におい
て、交互撚糸状巻付部(I)及び開繊部(1)において
、主として鞘部を構成するフィラメントを1、主として
芯部を構成するフィラメントを2として夫々示す。
本発明の加工糸は、異染性で且つ異デニールフィラメン
トで構成され、その長手方向に第1図に示す様に交互撚
糸状巻付部(I)と交絡部(II>とから成る集束部<
X>と開繊部(III)とが交互に形成されていること
が肝要である。
かかる本発明の加工糸の集束部(X>において、交互撚
糸状巻付部(I)は、第1図及び第2図(b)に示す如
く、主として太デニールフィラメント(2)で構成され
ている芯部を、主として細デニールフィラメント(1)
が実質的に集束状態で捲付いている部分である。また交
絡部(n)は、前記太デニールフィラメント(2)と細
デニールフィラメント(1)とが混繊状態で緊密に交絡
している部分であり、以下、本発明では(I)と(I[
)とを併せて集束部(X>と称する。
この様な集束部(X)において、交絡部(n)は糸条全
体が締まって糸条断面も比較的丸いため、断面二次モー
メントが大きく、最終的に得られる布帛に高反撥性を付
与することができる。
他方、交互撚糸状巻付部(I>は、交絡部(II)に比
較してふくらみを有する部分であって、押えに対する弾
力性を呈することができ、梳毛調の風合を布帛に付与す
ることができる。
これに対して、前記集束部(X>に隣接する開繊部(I
II)は、第1図及び第2図(a)に示す様に、主とし
て太デニールフィラメント(2)で構成されている芯部
を、主として細デニールフィラメント(1)が個々に分
離しつつ連続反転状で糸軸と略平行状態で被覆している
部分であって、前記集束部において不足している嵩高性
とソフト性とを布帛に付与することができる。
この開繊部(III)の長さ(L1)は集束部の長さ(
L1)の172以上(好ましくは0.9〜2)であるこ
とが大切である。
開繊部(III)の長さ(L2)が集束部の長さ(L1
)の172未満であれば、最終的に得られる梳毛調布帛
に所望の嵩高性とソフト性とを付与することができない
更に、本発明の加工糸を構成するフィラメントが下記(
i)〜(ii)を同時に満足する必要がある。
(1)イオン性染料に不染性であって、フィラメントの
デニールが、4de以上(好ましくは4.5〜5.5d
e )の太デニールフィラメント(2)(ii)  イ
オン性染料に可染性であって、フィラメントのデニール
がO41〜2de(好ましくは1.0〜1.5de )
の細デニールフィラメント(1)つまり、本発明の加工
糸において、交互撚糸状巻付部(I)及び開城部(I[
I)は、第2図(a)及び(b)に示す様に、芯部は主
として張力担持体として働くものであり、この芯部が主
としてイオン性染料に不染性であって、フィラメントの
デニルが4de以上の太デニールフィラメント(2)で
構成されているとき、前述の交絡部(n)と相俟つて得
られる布帛に高反撥性を付与することができ、他方鞘部
はイオン性染料に可染性であって、フィラメントのデニ
ールが0.1〜2deの細デニールフィラメント(1)
で構成されているため、開繊部(II)と共に布帛に充
分なソフト性を付与することができる。
更に、本発明では、芯部が主として、イオン性染料に不
染性の4de以上の太デニールフィラメント、他方、鞘
部はイオン性染料に可染性であって、フィラメントのデ
ニールが0.1〜2deの細デニルフィラメントで構成
されていることが肝要であり、このような構成にして初
めて、異染性、ヘザー効果と中肉梳毛スパンライク効果
の両方を具備したものとなる。
つまり、イオン性染料に、不染性の太デニールフィラメ
ントと、イオン性染料に可染性の細デニールフィラメン
トがランダムに混在しているため、この加工糸を糸状で
又は織編物としたのちイオン陛染料で染色すると良好な
ヘザー効果を発揮する。
なお、芯糸をイオン性染料に可染性のマルチフィラメン
トで構成すると、ヘザー効果が不良となるので、好まし
くない。
本発明においていうFイオン性染料に不染性のマルチフ
ィラメント」とは、ポリエチレンテレフタレート又はこ
れにイオン性染料に親和性のない第3成分(例えばイソ
フタル酸、アジピン酸、プロピレングリコール等)を少
量共重合したマルチフィラメントであって酸性染料や塩
基性染料等のイオン性染料によって実質的に染色されな
いものを総称する。一方、「イオン性染料に可染性のマ
ルチフィラメント」とは、分子中にイオン性染料に可染
性の基(例えばスルホネート基)を含有するポリエステ
ル或いはイオン性染料に可染性のポリマー(例えばナイ
ロン6、ナイロン66等)や添加剤をブレンドしたポリ
エステルから成るマルチフィラメントであってイオン性
染料によって良く染色されるものを総称する。このよう
なイオン性染料に可染性のポリエステルとしては、特に
、産生文としてイソフタル酸−5−スルホン酸ナトリウ
ムをO15〜10モル%程度含む共重合ポリエチレンテ
レフタレートが好適である。
更に、本発明の加工糸の単位長さにあって、イオン性染
料に可染性の細デニールフィラメント(1)の長さはイ
オン性染料に不染性の太デニールフィラメント(2)の
長さよりも長く、その糸足差は13〜25%(好ましく
は15〜20%)であることが大切である。
尚、本発明において言う「糸足差]とは、特公昭58−
18457号公報において示されている方法によって測
定したものである。
ここで、糸足差が13%未満の加工糸では、交互撚糸状
巻付部(I)の割合が極めて少なくなるため、得られる
中肉織物は梳毛調の風合を呈することができなく、逆に
糸足差が25%を越える加工糸では、交互撚糸状巻付部
(I>の割合が極めて大となって開繊部(III)の割
合が極めて少なくなるため、得られる中肉織物の風合は
張腰及びふくらみが著しく不足するものとなる。
かかる本発明の加工糸において、太デニールフィラメン
トの断面扁平度が1.5以下(特に好ましくは1,15
〜1.45>で且つ細デニールフィラメントの断面扁平
度が太デニールフィラメントの断面扁平度よりも大(特
に2゜O〜2.4)であることが好ましい。
ここで、「断面扁平度」とは、第2図(a)に示す如く
、扁平断面の長袖長ざ(11)と短軸長さ(12)との
比(j!+/1z>を言う。扁平度が1に近いほど丸断
面に近いことを示す。
一般に、フィラメント断面が扁平化される程、フィラメ
ントの断面二次モーメントが小さくなり、フィラメント
は外力に対して変形し易くなる。
この点、芯部を主として構成し張力担持体として働く太
デニールフィラメントの断面形状を可及的に丸断面とす
ることによって、得られる布帛の反撥性を更に向上する
ことができ、他方、鞘部を主として構成する細デニール
フィラメントの断面形状を扁平化することによって、得
られる布帛のソフト感をより一層向上することができる
ため好ましい。
また、本発明の加工糸の長手方向において、集束部(X
>と開繊部(III)とから成る繰り返し単位としては
、第1図(a)に示す様に、交互撚糸状巻付部(I)−
交絡部(If)−開繊部(III)の順序(Aタイプ)
で構成されているものでもよく、第1図(b)に示す様
に、交互撚糸状巻付部(I)−交絡部(II)−交互撚
糸状巻付部(I)−開繊部(III)の順序(Bタイプ
)で構成されているものでもよい。或いは、前記Aタイ
プとBタイプとの繰り返し単位が併存していてもよい。
本発明において、交互撚糸状巻付部(I>及び交絡部(
If)から成る集束部の数が40〜80ケ/mで且つ前
記集束部の数(m1)と開繊部(III)との数(ml
 )の比(ml /m2 )が0.6〜1.4 テある
ことが、両者のバランス上好ましい。
また、交互撚糸状巻付部(I>においては、第2図(b
)に示す如く、主として芯部を構成する太デニールフィ
ラメント(2)と主として鞘部を構成する細デニールフ
ィラメント(1)とが芯部と鞘部との境界部で互いに混
合・交錯していることが、交互撚糸状巻付構造が加工工
程、製織工程等における“しごき′″に対して安定性の
面から好ましい。
本発明の加工糸を構成する太デニールフィラメント(2
)の本数(fl )と細デニールフィラメント(1)の
本数(T2)との比(fl/f2)は1/10〜1/2
であることが好ましく、また、加工糸としてはヤング率
が250〜450 KMmm2であることが最終的に得
られる布帛の反撥性を更に向上することができ好ましい
かかる本発明の加工糸を用いて目付100〜150(1
/Tdの中肉織物を製造するためには、加工糸の総デニ
ールを200de未満、特に180〜80deとするこ
とが好ましい。
以上述べてきた本発明の加工糸は、原糸として下記■〜
■を同時に満足する高配向糸(USY)と部分配向糸(
POY)とを用いて例えば第3図に示す仮撚加工方法に
よって得ることができる。
■ USY (イオン性染料に不染性)複屈折率(Δn
) : 0.01〜0.1(好ましくは0.08〜0.
09 > ■ POY (イオン性染料に可染性)複屈折率(Δn
) : 0.020〜0.04(好ましくは0.03 
) ■ 伸度差:50〜150% (好ましくは80〜120%) 第3図において、tJ S Y (10)とPOY(1
1)とは合糸されてからインターレースノズル(13)
で交絡を付与された後、フィードローラ(14)とデリ
ベリ−ローラ(19)との間で1.1〜1.4倍に延伸
されつつ仮撚加工され、ワインダー(20)に捲きとら
れる。
かかる仮撚加工の際に、温度150〜180℃に加熱さ
れているヒーター(15)を通過した糸条をガイド(1
6)、 (17)で屈曲させて“′しごき″を与えてか
ら仮撚具(18)で施撚、解撚し、その際施撚張力(T
1)を50〜60g/150de  (通常は45(]
程度)に維持すること、及び施撚張力(T1)と解撚張
力(T2)との比(T2 / TI )を0.1〜0.
9とすることが肝要である。
ここで、ヒーター温度が180℃を越える場合、或いは
ガイド(16)、 <17)で糸条に“しごき″を与え
ない場合には、得られる加工糸において、交互撚糸部(
I)の占める割合が極めて人となり、実質的に交互撚糸
巻付状の加工糸となる。一方、ヒーター温度が150’
C未満であれば、得られる加工糸において交互撚糸状巻
付部(I)が形成され難くなる。
また、(T2 / TI >比が0.7未満の場合には
、得られる加工糸において開繊部(1)が形成され難く
なり、0.9を越える場合には、1qられる加工糸にお
いて交互撚糸状巻付部(I>が形成され難くなる。
かかる仮撚加工方法において、仮撚具(18)は高速加
工の可能な摩擦仮撚具を用いることが好ましい。
尚、°“しごきパについては、必ずしもガイド(16L
 (R)でしごくことに限定されるものではなく、要す
るにヒーター(15)と仮撚具(18)との間で、これ
に相当するしごきを与えればよいことは容易に理解され
るであろう。
所で、前述の仮撚加工方法と糸使いにおいて類似してい
る仮撚加I7’i法は、特開昭59−173322号公
報及び特開昭61−174436号公報において示され
てはいる。
しかしながら、これら特開昭に示されている仮撚加工方
法によって得られる加工糸は、交互撚糸状二層構造糸そ
のものであって、梳毛調の風合を呈し得る交互撚糸状巻
付部が残存し、交絡部と開繊部とが併存している本発明
の加工糸とは別異のものである。
しかも、前掲の特開昭の仮撚加工方法においては、本発
明の加工糸を得るに必要な仮撚温度(仮撚ヒーター温度
)よりも著しく高い200°C以上の温度が採用されて
いるのみで、本発明のようにヒーター温度を低くし、且
つヒーター通過後の糸条を“しごり′ことにより施撚張
力(T1)を高くしつつT2 / TIを0.1〜0.
9の範囲に維持することについては何等記載されていな
い。
(作用) 本発明の梳毛調仮撚加工糸の交互撚糸状部分(1)、交
絡部(■)、開繊部(■)、及び糸使いは下記に示す作
用・効果を奏する。
交互撚糸状巻付部(1): 押えに対して弾力性を呈することができ、且つ得られる
布帛に梳毛調の風合を付与することができる。
交絡部(■): 構成フィラメントか緊密に交絡して糸条仝体が締まって
糸条断面も比較的太いため、断面二次モーメントが大き
く、得られる布帛に高反撥斗を付与することができ、ま
たその製織の際には無撚、無糊でウォータージェットル
ームにかけることができる。
開繊部(■): 構成フィラメントが個々に分離しつつ開繊しているため
、得られる布帛に高度のソフト感を付与することができ
る。
糸使い: 特定範囲のフィラメントデニール及び糸足差とすること
によって、得られる布帛のソフト性及び反撥性を共に向
上することかできる。
本発明の加工糸においては、前記作用・効果を秦する交
互撚糸状巻付部(■)、交絡部(■)。
開繊部(■)、及び糸使いが相俟って得られるイI帛の
風合に奇与する結果、ソフトで且つ良好なふくらみを呈
しつつ高反撥性の梳毛調の布帛を得ることができる。
(効果ン 本発明の加工糸は、目付100〜150M rdの中肉
織物用に好適に用いることができ、また、風合に奇与す
る交互撚糸状巻付部(1)および交絡部(n)からなる
集束部(X>の存在により![に当っては無糊・無撚の
状態でもウォータージェットルームにかけることができ
る。
尚、本発明の異染性梳毛調仮撚加工糸は、他の糸条と交
織、交編することも可能であり、本発明の異染性梳毛調
仮撚加工糸のもつ、ヘザー効果。
スパンライク効果を生かした種々の組合せを選ぶことに
より、従来にない高反撰性、ソフト風合。
外観をもつ、織編物とすることも可能である。
(実施例) 次に、本発明を実施例により、詳細に説明する。
実施例1 イソフタル酸スルホン酸ソーダ共重合ポリエチレンテレ
フタレートを溶融紡糸し、紡糸速度2500m/分で、
115de /72fil (7)部分配向糸(カチオ
ン染料可染POY)を、ポリエチレンテレフタレートを
、溶融紡糸し、紡糸速度4500 m/分で76de/
12filの高配向糸(イオン性染料不染性USY)を
(qた。
次いで、これらカチオン染料可染のPOYと、イオン性
染料不染性のUSYとを、第3図に示す方法で仮撚加工
を施した。
原糸として用いたカチオン可染POYおよびUSYの物
性、仮撚加工条件を第1表に示す。
尚、仮撚具は3軸外接摩涼仮撚具(表面速度1580 
m/分)を用いた。
得られた仮撚加工糸を顕微鏡で観察したところ、第1図
に示す構造[交互撚糸状巻付部(I)−交絡部(II)
−開繊部(1)の順序で構成されている構造]を主とす
るものであった。また、前記構造に比べて頻度は少ない
ものの、交互撚糸状巻(=J部(I)−交絡部(n)−
交互撚糸状巻付部(I>−開繊部(I[I)の順序で構
成されている構造も一部品められた。
かかる仮撚加工糸の物性について第2表に示す。
第2表 尚、この仮撚加工糸の開繊部(I)の断面は第2図(a
)に示すものであり、交互撚糸状巻付部(I)の断面は
第2図(b)に示すものであった。
更に、得られた仮撚加工糸を無撚・無糊でつAタージェ
ットルームにて日付135(]/ rdの平織物とし、
染色を施してから官能評価を施したところ、ソフトで且
つ良好なふくらみを呈しつつ高反撥性を有する異染性梳
毛調の圧1合のものでおった。
また、この糸を使って製織した後、下記の条件で染色し
たところ、非常に深みのあるヘザー効果を有するヘザー
調スパンライクな風合の織物が得られた。
[加工系物性] (注)Ll:開繊部(III)の長さ Ll:交互撚糸部(I)と交絡部(II>との合耐長さ
Ml:開繊部(III)の数 Ml:交互撚糸部(I>と交絡部(II)との数[染色
条件] カヂオン染料5evron Blue 5G   2%
owf氷酢酸            2%owf酢酸
ソーダ          1%owf浴比     
 1:50 染色温度及び時間      120’CX60分実施
例2 実施例1において、原糸の△n、伸度、及び仮撚加工条
件(No、 9のみ交絡数も変えた)を第3表に示す様
に変えた他は、実施例1と同様に仮撚加工を行ない、織
編評価を行なった。結果を第3表に併せて示す。
比較例1 第3図において、フィードローラ(14)からデリベリ
−ローラ(19)までの間を実質的に一直線とし、ガイ
ド(16)、 (17)によって糸条を屈曲させること
なく仮撚加工を施す他は、実施例1と同様に仮撚加工を
施した。このときのT1は45g、 T2/TIは0.
62であった。
得られた仮撚加工糸は、交互撚糸状巻付部(I>及び交
絡部(II)が大部分を占めており、開繊部(I[1)
は極めて少なくL+/Lzは1/4に過ぎなかった。
この仮撚加工糸を用いて実施例1と同様に織物評価を行
なったところ、高反撥性ではあるものの、ソフト性及び
ふくらみに欠けていた。
比較例2 紡糸速度3400 m1分の高速紡糸によって得られた
伸度160%のポリエチレンテレフタレート部分配向糸
(116de /15fil )と、紡糸速度1150
 m/分の紡糸で得られた伸度390%のイソフタル酸
スルホン酸ソーダ共重合ポリエチレンテレフタレート未
延伸糸(135de /48fils、カチオン染料可
染)とを引揃えて、第3図の装置により実施例1と同様
の条件で交絡処理及び延伸仮撚加工を行った。
このようにして、得た加工糸は第2図の如き交互撚構造
を持つスパンライク糸であったが、この糸を使って、製
織した後、実施例1と同一条件で、染色した結果、引裂
強度2反撥性に乏しく、且つカチオン染料可染糸が捲付
糸の大部分を占めるため、濃染糸リッチとなり、ヘザー
効果に乏しい織物となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の仮撚加工糸の側面図、第2図は第1図
のA−A’而およびx−x’面における横断面図、及び
第3図は本発明の仮撚加工糸を製造する一実施態様を示
す路線図を夫々示す。 図において、■:交互撚糸状巻付部 ■二交絡部 X:集束部 ■二開繊部 に 細デニールフイラメン]・ :太デニールフィラメント 第 ? 図 (α→ (b’) 第 図 (Q) C″)) 第 図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記(i)〜(ii)を同時に満足する異染性で
    且つ異デニールフィラメントで構成されている仮撚加工
    糸であって、 (i)イオン性染料に不染性であり、且つフィラメント
    のデニールが4de以上の太デニールフィラメント (ii)イオン性染料に可染性であり、且つフィラメン
    トのデニールが0.1〜2deの細デニールフィラメン
    ト その長手方向に交互撚糸状巻付部と交絡部とから成る集
    束部と開繊部とが交互に形成され、その際に、 [A]交互撚糸状巻付部にあっては、主としてイオン性
    染料に不染性の太デニールフィラメントで構成されてい
    る芯部を、主としてイオン性染料に可染性の細デニール
    フィラメントが実質的に集束状態で巻付き、 [B]他方、開繊部にあつては、主としてイオン性染料
    に不染性の太デニールフィラメントで構成されている芯
    部を、主としてイオン性染料に可染性の細デニールフィ
    ラメントが個々に分離しつつ連続反転状で糸軸と略平行
    状態で被覆し、 [C]開繊部の長さ(L_1)が集束部の長さ(L_2
    )の1/2以上で、 [D]且つ仮撚加工糸の単位長さにあつてはイオン性染
    料に可染性の細デニールフィラメントがイオン性染料に
    不染性の太デニールフィラメントよりも長く、その糸足
    差が13〜25%である ことを特徴とする異染性梳毛調仮撚加工糸。
  2. (2)集束部及び開繊部が交互撚糸状巻付部−交絡部−
    開繊部又は、交互撚糸状巻付部−交絡部−交互撚糸状巻
    付部−開繊部の順序で形成されている請求項(1)記載
    の異染性梳毛調仮撚加工糸。
  3. (3)集束部の数が40〜80ケ/mである請求項(1
    )記載の異染性梳毛調仮撚加工糸。
  4. (4)交互撚糸状巻付部の芯部と鞘部との境界部におい
    て、両部を構成するフィラメントが互いに混合・交錯し
    ている請求項(1)記載の異染性梳毛調仮撚加工糸。
  5. (5)仮撚加工糸の総デニールが200de未満である
    請求項(1)〜(4)いずれか1項記載の異染性梳毛調
    仮撚加工糸。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228167A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Teijin Fibers Ltd スパンライク様2層構造糸およびそれを用いた布帛

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JPS63275734A (ja) * 1987-05-08 1988-11-14 東レ株式会社 ポリエステル複合加工糸

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