JPH0211890Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建物の開口部近傍に取付けられるカ
ーテンボツクスの取付構造に係り、更に詳しくは
該カーテンボツクスの頂板を吊り具をもつて階上
のスラブに吊着して、しかも一方の側板の先端を
天井板に当接させ、他方の側板の先端縁に係止舌
片を設けこの舌片を窓枠サツシユを延設して設け
た係止部の挿入孔に挿入させたことを特徴とする
取付構造である。

従来、建物の開口部近傍に配置されるカーテン
ボツクスは、開口部上壁にあらかじめ取付ブラケ
ツトを固着し、この取付ブラケツトを介してカー
テンボツクスが取付けられていた。

しかもこの取付けの際には、カーテンボツクス
と開口枠サツシユ及び天井板とが隙を生じさせな
いよう取付けられていた。

しかしながら、この取付け方法は、開口部上壁
の取付ブラケツトと開口枠サツシユ及び天井板が
それぞれ正確な位置に配置されなければ、適確に
取付けられず、又隙をなくす為の位置調整がむず
かしく、複雑な取付ブラケツトを用いていたの
で、取付施工も簡潔に行なわれずこれが内装工事
遅延の原因にもなつていた。

又第４図及び第５図で示すように、カーテンボ
ツクス１の側板１２ｂに屈曲板４１を止着して、
係止部３の上面には断面略Ｌ字状係止片４２を取
付け、この略Ｌ字状係止片４２を屈曲板４１と側
板先端がなす空隙４３に嵌挿させる取付構造が用
いられていた。

しかしこの取付構造を用いると、天井板を張設
した後ではカーテンボツクス１の該空隙４３に略
Ｌ字状係止片４２を挿入するのはたいへんむずか
しく、しかもカーテンボツクス１に屈曲板４１を
止着したり、係止部３の上面に係止片４２を取付
けておかなければならぬなど多くの手間を要して
いた。

本考案は、以上の点を鑑みて考案されたもの
で、カーテンボツクス頂板を吊り具を用いて階上
スラブから吊着することでカーテンボツクス自体
の位置調整が容易に出来るとともに、天井板や開
口枠サツシユとの当接も確実となるよう考慮され
ている。

以下図面を参照しつつ本考案の実施例を具体的
に説明する。

第１図は、本考案に係る取付構造を示す一部省
略の側断面図である。

１はカーテンボツクスで、頂板１１とその両端
から垂設された側板１２ａ，１２ｂとで側面略
状を成す長尺状のカーテンボツクスである。

この頂板１１には、フツク状金物１３が取付け
られ、この金物１３と階上スラブＦに取付けられ
た吊り金物Ｆ１及び開口部上壁Ｗに取付けられた
吊り金物Ｗ１とが吊り具Ｒで吊着されている。

これにより、カーテンボツクス１の上下方向の
脱落が阻止させることとなる。又、側板１２ａの
先端部には外方へチヤンネル状に折曲げられた載
置部１４が長手方向に設けられており、この載置
部１４には天井板２が載置される。

一方他の側板１２ｂの先端縁には係止舌片１
５，１５が適宜な間隔で複数個設けられている。

そしてこの係止舌片１５を挿入するため、開口
枠サツシユＳの係止部３の上面には上記係止舌片
１５に対応した（見合う大きさと数の）挿入孔１
６，１６…が穿設されている。

すなわち、係止舌片１５，１５…を上記挿入孔
１６，１６…に挿入することで、カーテンボツク
ス１は水平方向の移動が阻止されて開口枠サツシ
ユＳに止着される。

第２図は、第１図におけるＸ部の断面拡大図で
ある。側板１２ｂの先端縁に設けられた係止舌片
１５は、該先端縁を一定間隔で切欠して構成さ
れ、又挿入孔１６は係止部３の上面を係止舌片１
５の大きさと数に見合つて打ち抜かれて構成され
る。

第３図は、本考案に係るカーテンボツクス１に
載置部１４と係止舌片１５がそれぞれ側板１２
ａ，１２ｂの先端縁長手方向に構成されている状
態を示す斜視図である。

次ぎに本考案の取付構造を用いたカーテンボツ
クスの取付け施工を、第１図により説明する。

まず、開口枠サツシユＳを延出して設けた係止
部３上に穿設された挿入孔１６に、カーテンボツ
クス１の側板１２ｂに設けた係止舌片１５を挿入
して、カーテンボツクス１を係止部３上に係止す
る。

そしてカーテンボツクス１の頂板１１に取付け
られたフツク状金物１３と、階上スラブＦの吊り
金物Ｆ１、及び開口部上壁Ｗに取付けられた吊り
金物Ｗ１を吊り具Ｒによつて吊着する。

このとき、吊り具Ｒに番線ワイヤや鎖を用いれ
ば、その長さ調整が容易となり、ひいてはカーテ
ンボツクス１の上下方向の調整も容易に行なわれ
る。

尚、フツク状金物１３と吊り金物Ｆ１、及び吊
り金物Ｗ１を１組とした吊着はカーテンボツクス
１の長手方向に適当な間隔で配設される。

次いで、この様に吊られたカーテンボツクス１
の側板１２ａの係止片１４上に、天井板２を載せ
ることで、このカーテンボツクス１の取付施工は
完了する。

一方既に天井板２が張設されている場合におい
ては、吊り具Ｒの必要寸法を測つておき、この吊
り具Ｒをもつてフツク状金物１３と吊り金物Ｆ１
及び開口部上壁をそれぞれ結線し、カーテンボツ
クス１を天井板２と開口枠サツシユＳの為す間隙
から天井板２内に入れつつ載置部１４に天井板２
をのせるようにして係止舌片１５，１５…を挿入
孔１６，１６…に挿入すれば、容易にカーテンボ
ツクス１が建物開口部の近傍に取付けられる。

尚本考案は、カーテンボツクスの取付構造とし
て説明したが、カーテンボツクスに限定すること
なく、ブラインドボツクスの取付等においても本
考案の取付構造は適用されるものである。

以上の様に本考案に係るカーテンボツクスに取
付構造は、開口枠サツシユの載置部にカーテンボ
ツクスの側板を載置して、一方の側板に設けられ
た係止舌片を開口枠サツシユの係止部上に穿設さ
れた挿入孔に挿入することでカーテンボツクスと
係止部及び天井板の間には間隙も生じさせず、し
かも横移動を有効に阻止できるとともに、階上ス
ラブや開口部上壁からカーテンボツクスを吊着し
ているので、上下方向の移動若しくはカーテンボ
ツクスの脱落をも防止出来る。

又他の側板にある係止片に載せるだけで天井板
の配設が可能となる。更には、吊り具に番線ワイ
ヤや鎖を用いることでカーテンボツクスの高さ位
置調整も容易となるなど、取付部品数の少ない極
めて技術的経済的効果の高いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の好適な実施例を示すものであつ
て、第１図は、本考案に係る取付構造を示す一部
省略の側断面図、第２図は、第１図におけるＸ部
の断面拡大図、第３図は、本考案に係るカーテン
ボツクスの斜視図、第４図は、従来の取付構造に
おける側板と係止部の断面図、第５図は、従来の
取付構造に用いられるカーテンボツクスの一部省
略斜視図である。 尚図中１は、カーテンボツクス、１１は、カー
テンボツクスの頂板、１２ａ，１２ｂは、カーテ
ンボツクスの側板、１４は、チヤンネル状の天井
板載置部、１５は、係止舌片、１６は、挿入孔、
２は、天井板、３は、開口枠サツシユの係止部、
Ｆは、階上スラブ、Ｗは、開口部上壁、Ｓは、開
口枠サツシユ、Ｒは、吊り具である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 階上スラブの下に張設した天井板と、 開口部上壁の下部に設けた開口枠サツシユとの
   間にカーテンボツクスを取付けたものであつて、 前記カーテンボツクスは、頂板とその両端から
   垂設した側板とで側面略状の長尺材で、一方の
   側板の先端部を外方へチヤンネル状に折曲げて載
   置部とし、他方の側板の先端縁に複数個の係止舌
   片を適宜間隔で設けたものから成り、 前記載置部に天井板を載置し、前記開口枠サツ
   シユと一体に設けられた係止部の上面でかつ上記
   係止舌片に対応して穿設された挿入孔に前記係止
   舌片を夫々挿入するとともに、 前記天井板が載置された側板近傍の頂部に取付
   けられたフツク状金物と、前記階上スラブ及び開
   口部上壁に取付けられた吊り金物とを夫々吊り具
   を介して吊着したことを特徴とするカーテンボツ
   クスの取付構造。