JPH0211571B2 - - Google Patents

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JPH0211571B2
JPH0211571B2 JP57037234A JP3723482A JPH0211571B2 JP H0211571 B2 JPH0211571 B2 JP H0211571B2 JP 57037234 A JP57037234 A JP 57037234A JP 3723482 A JP3723482 A JP 3723482A JP H0211571 B2 JPH0211571 B2 JP H0211571B2
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JP
Japan
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acid
carbon tetrachloride
halide group
reaction
acid halide
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JP57037234A
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JPS58157727A (ja
Inventor
Tetsuo Nakamoto
Junji Maekawa
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、芳香核にカルボン酸ハライド基また
はスルホン酸ハライド基が結合した核塩素化芳香
族化合物の製造方法に関する。芳香族にカルボン
酸ハライド基またはスルホン酸ハライド基が結合
した芳香族塩素化化合物は塗料、農薬、医薬、香
料その他の薬剤又はそれらの中間体として有用で
ある。本発明は、かかる核塩素化芳香族化合物を
容易に得るための方法、特に多塩素化することが
できる方法を提供する。 カルボン酸ハライド基またはスルホン酸ハライ
ド基を有する芳香族化合物の塩素化方法は、該酸
ハライド基が電子吸引基であるため、置換基が例
えば−NH2、−OH、−OCH3基等の電子供与基で
ある場合のそれと比較して、塩素化が困難であ
る。特にメタの位置以外への塩素の導入は難かし
い。 そこで本発明はカルボン酸ハライド基またはス
ルホン酸ハライド基を有する核塩素化芳香族化合
物の製造方法として、特に芳香核に置換し得る全
ての位置に対して塩素を導入することが可能な塩
素化方法、即ち、2,3,5,6−テトラクロル
テレフタル酸ジクロライド、ペンタクロル安息香
酸クロライド、ペンタクロルベンゼンスルホニル
クロライドなどの製造に極めて有効な方法であ
る。 従来、芳香核を多塩素化する方法としては、高
温、加圧下で塩素を導入する方法が用いられてい
た。またクロルスルホン酸等の極性の大きい溶媒
中で塩素化を行う方法(特開昭56−145234号)も
提案されている。前者は、反応条件が過酷であ
り、装置も複雑となる。また後者は、大量のクロ
ルスルホン酸を使用し、これが生成物回収時に水
と接触する場合が多く、このためクロルスルホン
酸は分解し、再使用し得ない。更に分解時に生成
する濃硫酸により、目的物のスルホン化や塩素化
物の加水分解を生ずるなどの好ましくない副反応
をも引きおこす可能性もある。更にこの方法の今
一つの問題点は、安息香酸クロライド、テレフタ
ル酸ジクロライド、ベンゼンスルホン酸クロライ
ドなどの芳香核に酸クロライド基が結合した芳香
族化合物を用いる場合において塩素化反応中にこ
れら官能基との置換塩素化が起こり、収率を減ず
るばかりか副生物による公害のおそれもある。 本発明は芳香族化合物が芳香核にカルボン酸ハ
ライド基またはスルホン酸ハライド基が結合した
ものであるときに、上記欠陥を伴わない塩素化方
法を提案するものである。即ち、本発明の要旨は
クロルスルホン酸と四塩化炭素よりなる溶媒中
で、芳香核にカルボン酸ハライド基またはスルホ
ン酸ハライド基が結合した芳香族化合物と塩素と
を接触させることを特徴とする芳香核にカルボン
酸ハライド基またはスルホン酸ハライド基が結合
した核塩素化芳香族化合物の製造方法である。本
発明は、四塩化炭素とクロルスルホン酸との存在
下に塩素化反応を行うことを最大の特徴とする。 四塩化炭素とクロルスルホン酸とは、相互に溶
解しないため一般に混合溶媒とはならない。本発
明にあつては、四塩化炭素の連続相中にクロルス
ルホン酸が分散する系であつても、またその逆に
クロルスルホン酸中に四塩化炭素が分散する系で
あつても実施可能であるが、一般にクロルスルホ
ン酸と四塩化炭素とは体積で10対90乃至90対10好
ましくは、30対70乃至60対40の範囲で用いること
ができる。即ちクロルスルホン酸が10体積%以下
では、ほとんど効果を生じないし、クロルスルホ
ン酸が90体積%以上になれば前記した加水分解な
どの好ましくない副反応が生ずる。更に経済的な
要因を考慮すればクロルスルホン酸は60体積%以
下が好ましい。 本発明におけるクロルスルホン酸と四塩化炭素
との2相よりなる溶媒に被塩素化物を供給すると
一般に被塩素化物は両方の相に溶解する。この場
合両相は、次第に均一相に移行する場合もある。
いずれにしても上記系中に塩素を供給することに
よつて塩素化を行うが一般に塔形などの反応器を
用い、底部から塩素を供給する。勿論、外部で塩
素を溶解させた後に溶媒である四塩化炭素、クロ
ルスルホン酸又はこれらの混合懸濁物と共に反応
器へ供給することも可能である。一般に塩素化反
応が進行するに従つて前記2相は次第に均一相に
なる。従つてあらかじめ目的とする塩素化生成物
を反応系中に存在させておくことにより、均一相
中での塩素化反応とすることができるので好まし
い場合がある。 塩素化反応自体は特に限定されず例えば0℃乃
至四塩化炭素の沸点(約77℃)或いはより高圧、
高温下に反応させることも可能である。また場合
によつては、ヨウ素、塩化第二鉄、三弗化ホウ
素、塩化アルミニウム等フリーデルクラフト型触
媒その他親電子置換反応に通常使用される触媒を
常法に従つて用いてもよい。 本発明においては、芳香族化合物の塩素化が全
て可能であり、供給する塩素の量をコントロール
することにより各化合物の芳香核に導入される塩
素の数を調節することができるが勿論芳香核に、
例えば水素の如き塩素化可能な置換基がある場合
には、これも塩素化することができる。 本発明において塩素化される芳香族化合物は、
芳香核にカルボン酸ハライド基またはスルホン酸
ハライド基が結合したものであり、例えば、安息
香酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
無水フタル酸のカルボン酸ハライドまたはスルホ
ン酸ハライド誘導体があげられる。 また、酸ハライド基は塩素化反応中に芳香核か
ら脱離しやすい置換基であるが、本発明の方法に
よれば、上記置換基を脱離することなく、塩素
化、就中、多塩素化を行いうるのである。 これらの芳香族化合物の反応生成物の回収方法
は、特に限定されないが一般には反応液を水に注
ぎクロルスルホン酸を分解し、生成物を析出せし
めた後、これを濾過回収する。尚、生成物が四塩
化炭素に溶解している場合は、他の溶媒で抽出す
るか、蒸留によつて四塩化炭素を除去し、目的物
を回収する。場合によつては反応終了後更に四塩
化炭素を追加した後、前記処理を行なうことも好
ましい。 本発明にあつては、反応液が四塩化炭素で希釈
されている為、水による分解はクロルスルホン酸
単独の場合に比べ格段におだやかとなり、作業の
安全性は大巾に改善される。更に、生成物である
芳香核にカルボン酸ハライド基またはスルホン酸
ハライド基が結合している核塩素化芳香族化合物
の受ける加水分解を大幅に抑えるこどができる。
工業的には、クロルスルホン酸を四塩化炭素で希
釈する為、クロルスルホン酸の使用量を低減でき
コスト的にも有利である。 以下、本発明を実施例で説明する。 実施例 1 塩素導入口の付いた内径4.5cm、長さ25cmの縦
長のパイレツクス製反応器にテレフタル酸ジクロ
ライド30g、ヨウ素1.5g、クロルスルホン酸90
ml、四塩化炭素90mlを入れ、温度を60℃に上げた
後、塩素ガスを理論量の2倍量を10時間で吹き込
んだ。 反応中、反応液は赤褐色均一溶液で反応終了
後、冷却すると一部析出する。反応液を別容器に
移し、四塩化炭素270mlを加え、反応液を希釈し、
約500mlの水中に注ぐと水層と四塩化炭素層の二
層を形成する。四塩化炭素を分離して水洗し、四
塩化炭素を留去すると、融点142〜145℃の白色結
晶47.8gが得られた。このものは高速液体クロマ
トグラフによる分析により、目的物である2,
3,5,6−テトラクロルテレフタル酸ジクロラ
イドの純度は98.6wt%であつた。 実施例 2 温度を30℃にした以外は、実施例1と同条件で
反応を行つた。約8時間後に反応液中に結晶が析
出してきた。実施例1と同様に処理した結果、白
色結晶46.8gを得た。このものは高速液体クロマ
ト分析により、2,3,5,6−テトラクロルテ
レフタル酸ジクロライドの純度は99.2wt%であつ
た。 実施例 3 実施例1と同条件で反応を行い、反応終了後、
反応液をそのまま約500mlの水に注ぐと、水層と
四塩化炭素層に分離し、その界面付近に白色析出
物が懸濁した。濾過により白色析出物34.7gを得
た。 このものは、高速液体クロマト分析により、
2,3,5,6−テトラクロルテレフタル酸ジク
ロライドを96.2wt%及び2,3,5,6−テトラ
クロルテレフタル酸1.5wt%含んでいた。 一方、濾過後の四塩化炭素層より、白色結晶
12.9gを回収した。このものは、2,3,5,6
−テトラクロルテレフタル酸ジクロイドを98.5wt
%含有していた。 比較例 1 実施例1で用いたものと同一の反応器にテレフ
タル酸ジクロライド30g、ヨウ素1.5g、クロル
スルホン酸180mlを入れ、温度を30℃にして塩素
ガスを理論量の1.5倍量、10時間で吹き込んだ。
反応終了後、反応液を氷水中にゆつくりと落と
し、クロルスルホン酸を分解すると、白色物が析
出した。白色析出物は43.3gで2,3,5,6−
テトラクロルテレフタル酸ジクロライドの純度は
60wt%であつた。残りの約40wt%は、加水分解
生成物である2,3,5,6−テトラクロルテレ
フタル酸であつた。 実施例 6〜16 有機芳香族化合物、反応条件を変え、実施例1
の方法に準じて反応、処理を行つた。 結果を第1表に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クロルスルホン酸と四塩化炭素よりなる溶媒
    中で、芳香族にカルボン酸ハライド基またはスル
    ホン酸ハライド基が結合した芳香族化合物と塩素
    とを接触させることを特徴とする芳香核にカルボ
    ン酸ハライド基またはスルホン酸ハライド基が結
    合した核塩素化芳香族化合物の製造方方。
JP3723482A 1982-03-11 1982-03-11 核塩素化芳香族化合物の製造方法 Granted JPS58157727A (ja)

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