JPH0156677B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は幅方向に少なくとも２種類以上のリボ
ン帯域を有する印字リボンを適宜切換えて印字す
る印字装置に関するものである。

従来技術 本出願人は同時に提出した特許出願により幅方
向に対する印字リボンの最大上動幅を短く設定し
た多種のリボン帯域を切換え得ると共に、印字用
紙上部における印字不可能領域を低減し得るリボ
ン帯域切換え装置を提案したが、印字リボンを交
換する際、リボンガイドを駆動装置の基準位置に
一致するように印字ヘツドの先端部に回転可能に
装着しなければならず、リボンガイドを正確に位
置決めした状態で取付けることが困難であり、リ
ボン帯域に切換えを確実に実行出来ない不都合を
有していた。

また特開昭57−87394号公報に記載されている
とおり、キヤリツジ上に揺動可能に設けた枢動板
に、リボンカセツトを着脱可能に載置し、ステツ
プモータにより溝カムを回転させて枢動板を揺動
させるものにおいて、枢動板の基準位置を決める
ために、枢動板を最大量下降させる命令をステツ
プモータに与え、枢動板が停止した位置を基準位
置とすることが知られている。しかしこのものに
おいては、溝カムの下限位置を、枢動板およびリ
ボンカセツトを介して印字リボンの上端帯域を対
応するように、上記各部品を正確に加工し、組付
けそして調整しなければならない。

発明の目的 本発明の目的は上記した従来の欠点に鑑み、簡
易な手段によりリボンガイドの基準位置への位置
決めと複雑な組立調整を要することなく容易に行
い、リボン帯域の切換えを確実に行い得る印字装
置を提供することにある。

発明の構成 以下、一実施例に従つて本発明を説明する。第
１図は本発明に係る印字装置の概略を示す説明
図、 第２図は印字リボンにおけるリボン帯域を示す
説明図、 第３図は印字ヘツドに装着されたリボンガイド
の正面図、 第４図は第３図の平面図、 第５図は第３図の右側面図、 第６図は第３図Ａ―Ａ線の略体断面図である。

図中キヤリツジ１はプラテン２の軸線と平行し
て本体フレーム（図示せず）に固着されたガイド
ロツド３に対しステツプモータ（図示せず）の回
転駆動により前記プラテン２に装着された印字用
紙４の印字行に沿つて往復移動可能に挿嵌されて
いる。

印字ヘツド５は前記キヤリツジ１上に載置固定
され、該キヤリツジ１の移動に従つて多数の電磁
ソレノイド（図示せず）により前部フレーム５ａ
内に支持された印字ワイヤ（図示せず）を選択的
に駆動させ、後述する印字リボン１３を介して印
字用紙４上に文字等をドツトマトリクス形式にて
印字する。また前記前部フレーム５ａにおける先
端部の両側面には後述するリボンガイド６を印字
リボン１３の幅方向へ回転可能に支持する一対の
軸部５ｂが一体形成されている。

前記リボンガイド６は印字リボン１３を前部フ
レーム５ａ先端における印字端面５ｃと略同一平
面に位置させるリボンガイド部７ａ，８ａを有す
ると共に、前記軸部５ｂが挿嵌される取付孔７
ｂ，８ｂが穿設されてなる左右一対のガイド本体
７，８と、該ガイド本体７，８の上部を連結し、
リボンガイド６が軸部５ｂを中心に下方向に回転
された際、前部フレーム５ａの上面に対する当接
により下方向へのリボンガイド６の最大回転位置
を規制するストツパとしての橋絡部９と、前記ガ
イド本体７，８の前端側から後方に若干傾斜した
状態で延出し、その内壁面に印字リボン１３の案
内路１０ａ，１１ａを有すると共に、印字リボン
１３を前記案内路１０ａ，１１ａ内に挿入し、前
記リボンガイド部７ａ・８ａと略同一平面に位置
する印字ヘツド５の印字端面５ｃに対向させるス
リツト１０ｂ，１１ｂが形成されてなる案内部材
１０，１１と、一方のガイド本体７側において前
記取付孔７ａの中心から同心位置の外周に適宜の
歯数からなる外歯１２ａを有するギヤ１２とが一
体に樹脂成型されている。

印字リボン１３はその幅方向上端から異なる色
彩の第１乃至第４のリボン帯域１３ａ〜１３ｄを
有すると共に、無端状からなり、本体ケースに着
脱可能に装着されるリボンカセツト１４内に折畳
収納され、プラテン２の両端側における本体ケー
スに固着されたガイド軸１５に張設されると共
に、前記リボンガイド６に挿通され、印字端面５
ｃに対向位置される。前記リボンカセツト１４内
には本体ケースに固着されたリボン駆動モータ１
６により回転駆動され、印字リボン１３を従動ロ
ーラ１７とにより挾圧しながら折畳収納するリボ
ン送りローラ１８が装着されている。

リボン帯域切換え駆動装置１９は前記キヤリツ
ジ１上に載置固定されたステツプモータ２０と、
該ステツプモータ２０の回転軸に固着された駆動
ギヤ２１、並びに前記ギヤ１２に噛み合わされ、
ステツプモータ２０の所定ステツプ数毎に前記第
１乃至第４のリボン領域１３ａ〜１３ｄを順次切
換える適宜の減速比からなるアイドルギヤ２２と
からなる。

次に本実施例の作用を第７図並びに第８図に従
つて説明する。

先ず、リボンガイド６に印字リボン１３を装着
するには、第３図一点鎖線で示す様にスリツト１
０ｂ，１１ｂから印字リボン１３を案内路１０
ａ，１１ａ内に挿入して印字端面５ｃと略同一平
面からなるリボンガイド部７ａ，８ａに位置させ
る。

そしてリボンカセツト１４を本体ケース上に装
着すると共に、印字リボン１３をガイド軸１５に
張設した後、取付孔７ｂ，８ｂに対する軸部５ｂ
の挿嵌によりリボンガイド６を印字ヘツド５の先
端部に対し揺動可能に装着し、印字リボン１３を
前記印字端面５ｃに対向させる。また印字ヘツド
５に対するリボンガイド６の装着によりギヤ１２
はアイドルギヤ２２と任意位置において噛み合わ
される。

上記手段によりリボンガイド６を印字ヘツド５
の先端部に装着した後、電源スイツチがONされ
ると、制御装置（何れも図示せず）は開ループ制
御によりステツプモータ２０を、第１のリボン帯
域１３ａから第４のリボン帯域１３ｄへ移動させ
るのに必要な所要のステツプ数分、回転駆動させ
る。これによりリボンガイド６はステツプモータ
２０の駆動に伴つて軸部５ｂを中心に第７図に示
す実線矢印方向へ揺動され、前記フレーム５ａと
橋絡部９との当接によりその揺動が停止される。
このとき、印字端面５ｃに対し第１のリボン帯域
１３ａが対向位置される。尚、ステツプモータ２
０は前記所要のステツプ数を前記リボンガイド６
の揺動に応じたステツプ数との差だけ、脱調され
る。従つて前部フレーム５ａと橋絡部９との当接
位置がリボンガイド６の基準位置として設定され
る。これによりリボンガイド６はステツプモータ
２０の駆動に伴つて該基準位置として揺動され、
印字端面５ｃに対して第１乃至第４のリボン帯域
１３ａ〜１３ｄを選択的に位置させることが出来
る。

そして印字データが入力されると、制御装置は
リボン帯域データに基づいてステツプモータ２０
を前記基準位置からリボン帯域データに対応する
所定のステツプ数回転駆動し、軸部５ｂを中心に
リボンガイド６を第８図実線矢印で示す上方向に
揺動させてリボン帯域データに対応する、例えば
リボン帯域１３ｃを印字端面５ｃに対向位置させ
た後、キヤリツジ１を印字用紙４の印字行に沿つ
て往動させながら上記印字データに基づいてパタ
ーンメモリ（図示せず）からアクセスされたドツ
トパターンデータを印字ヘツド５に出力し、印字
ワイイヤを選択的に駆動させて前記リボン帯域１
３ｃに対応する色彩により文字等を印字する。そ
して上記動作と同様に制御装置は次のリボン帯域
データに基づいて前記ステツプモータ２０をその
現在位置と該リボン帯域データとから演算された
ステツプ数回転駆動し、軸部５ｂを中心にリボン
ガイド６を第８図破線矢印で示す下方向に回転さ
せて該リボン帯域データに対応する、例えばリボ
ン帯域１３ｂを印字端面５ｃに対向位置させた
後、キヤリツジ１を前記印字行に沿つて復動させ
ながら先に印字された文字等に対し切換えられた
リボン帯域１３ｂに対応する色彩にて重ね印字
し、前記リボン帯域１３ｂ，１３ｃに対応する色
彩の混合色からなる所望の色彩にて文字等を印字
する。

上記動作後、プラテン２の回転駆動により印字
用紙４を一印字行分紙送りした後、前述した動作
に従つてリボン帯域１３ａ〜１３ｄを順次切換
え、切換えられたリボン帯域１３ａ〜１３ｄに対
応する色彩の混合色からなる所望の色彩にて文字
等を印字する。

このように本実施例は、電源スイツチがONさ
らたとき、第１のリボン帯域１３ａから第４のリ
ボン帯域１３ｄへ移動させるのに必要な所要のス
テツプ数分、ステツプモータ２０を駆動し、橋絡
部９と前部フレーム５ａ上面との当接によりリボ
ンガイド６の揺動を停止させたのち、前記ステツ
プモータ２０を前記所要のステツプ数とリボンガ
イド６の揺動に応じたステツプ数との差だけ脱調
させることにより橋絡部９と前部フレーム５ａ上
面との当接位置がリボンガイド６の基準位置とし
て設定され、該基準位置を基準にリボンガイド６
が揺動される。これにより印字端面５ｃに対する
第１乃至第４のリボン帯域１３ａ〜１３ｄの切換
え動作を確実に行い、高品質に印字することが可
能である。

尚、本実施例は異なる色彩からなる４種類のリ
ボン帯域を幅方向に有する印字リボンを使用した
か、同一色彩からなり少なくとも２つ以上のリボ
ン帯域を幅方向に有する印字リボンを使用しても
よい。また、本実施例では印字リボンの１つのリ
ボン帯域が印字面と対向する位置をリボンガイド
の基準位置として設定したが、特開昭56−157394
号等に示すように印字リボンが印字面と対向せず
且つ印字文字等を目視できる原位置をリボンガイ
ドの基準位置としてもよいことはいうまでもな
い。

発明の効果 このように本発明は、印字ヘツドと対向する印
字リボン部分を挿通したリボンガイドを、ステツ
プモータによりキヤリツジ上のストツパに当たる
まで回転させ、その停止位置を基準として、リボ
ン帯域の切換えを行う。したがつて、リボンガイ
ドと印字リボンとの間に余分な部品が介在しない
ので、リボンガイドの停止位置と印字リボンとの
相対位置が正確に決められ、かつ組付けや調整等
に高度な技術が不要となる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る印字装置の概略を示す説
明図、第２図は印字リボンにおけるリボン帯域を
示す説明図、第３図は印字ヘツドに装着されたリ
ボンガイドの正面図、第４図は第３図の平面図、
第５図は第３図の右側面図、第６図は第３図Ａ―
Ａ線の略体断面図、第７図並びに第８図は動作状
態を夫々示す説明図である。 図中６はリボンガイド、９はストツパとしての
橋絡部、１３は印字リボン、１３ａ〜１３ｄはリ
ボン帯域、１９はリボン帯域切換え駆動装置、２
０はステツプモータである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 印字用紙を支持するプラテンと、 印字ヘツドを載置し前記プラテンと平行に走行
   可能なキヤリツジと、 前記プラテンに沿つて張設された印字リボン
   と、その印字リボンを挿通し、前記印字ヘツドと
   対向する部分の印字リボンを幅方向へ移動させる
   ように前記キヤリツジ上に前記プラテンと平行な
   軸線のまわりで回転可能に支持されたリボンガイ
   ドと、 そのリボンガイドを前記軸線のまわりで回転さ
   せるステツプモータと、 前記リボンガイドをその回転範囲の一端に停止
   させるように前記キヤリツジ上に設けられたスト
   ツパと を備え、 前記ステツプモータにより前記リボンガイドと
   ストツパとを当接させることにより、前記ステツ
   プモータを脱調させ、リボンガイドを基準位置に
   位置させることを特徴とする印字装置。