JPH0135327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、デイスクを自動的に収納すること
ができる引き出し型デイスクプレイヤに関するも
のである。

〔背景技術とその問題点〕

回転円盤に記録されている情報を再生するデイ
スクプレイヤとしては、第１図ａに示すようにデ
イスクをターンテーブルに載せて上蓋Ａを閉成す
る方式、及び第１図ｂのように引き出し型のデイ
スクトレイＢにデイスクを塔載し、デイスクプレ
イヤ内に収納する方式がある。

第１図ａの方式は、上蓋Ａを開閉するためデイ
スクプレイヤの上面を利用することができず、収
納スペースも広くなつて好ましくない。

第１図ｂの方式は、デイスクトレイＢに載せた
デイスクをデイスクプレイヤの中に収容できるの
で、デイスクプレイヤの収容スペースが小さくな
り、特に、光デイスクの再生装置としては安全性
の上からも好適であるが、デイスクトレイＢを水
平方向に引き出す機構、及び引き出した点で保持
するためには少なくともデイスクプレイヤの奥行
Ｌをデイスクの直径の1.5〜２倍位とる必要があ
りコンパクト化の障害となる。そうかといつてデ
イスクトレイＢの引き出しの長さを小さくする
とデイスクを斜め方向から挿入し、セツトするこ
とになるで、デイスクにキズをつけやすいという
欠点がある。

〔考案の目的〕

この考案は、かかる問題点を解決するためデイ
スクトレイの引き出し構造を２層とし、デイスク
プレイヤの奥行が小さくなるようにしたデイスク
プレイヤを提供するものである。

〔考案の概要〕

この考案は、上記の目的を達成するために、デ
イスクトレイを摺動可能に支持する中間移動支持
部材（第１のラツク部材）を使用し、該中間移動
支持部材を第１のギヤによつて往復動させると共
に、往復動にともなつて回転する第２のギヤによ
つて前記デイスクトレイを駆動するように構成し
たので、デイスクプレイヤの奥行と引き出される
デイスクトレイの移動距離がほぼ同一とすること
ができ、デイスクプレイヤをコンパクトに形成す
ることができる。

〔実施例〕

第２図ａ，ｂはこの考案の引き出し型デイスク
プレイヤの原理図を示すもので、１はデイスクプ
レイヤの基台、２は中間移動支持部材、３はデイ
スクを塔載するデイスクトレイを示す。４は前記
デイスクトレイ３が収容される空間、５はデイス
クプレイヤの天板である。

デイスクプレイヤの基台１は４つのローラ１
ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄによつて中間移動支持部材
２を水平方向に移動可能に保持し、さらにデイス
クトレイ３は４つのローラ３ａ，３ｂ，３ｃ，３
ｄによつて前記中間移動支持部材２によつて水平
方向に移動可能に保持されている。そして、中間
移動支持部材２にはデイスクプレイヤの基台１に
設けてあるラツク１Ａと、デイスクトレイ３に設
けてあるラツク３Ａの両方に噛み合う中間歯車２
Ａを軸支している。

この考案の引き出し型デイスクプレイヤの原理
は上述したような構成となつているで、今第２図
ａの状態で図示しないモータ等の駆動力によつて
中間移動支持部材２を矢印Ｃの方向に引き出す
と、該中間移動支持部材２に載つているデイスク
トレイ３も引き出される。この時、中間移動支持
部材２に軸支されている中間歯車２Ａがラツク１
Ａによつて回転することになるが、この中間歯車
２Ａの回転力はデイスクトレイ３のラツク３Ａに
伝達されるので、デイスクトレイ３の移動速度は
中間移動支持部材２の移動速度の２倍となる。

したがつて第１図ｂに示すように中間移動支持
部材２がデイスクプレイヤから半分程度引き出さ
れた段階でデイスクトレイ３はほぼ全体がデイス
クプレイヤから引き出されることになる。

第２図ｂからデイスクトレイ３は少なくとも距
離₁によつて水平方向に支持されるので、デイ
スクトレイ３が完全に引き出された状態でも水平
方向の保持力は充分である。

また、収納時には、前述した距離₁はほとん
ど０に収歛するので、デイスクプレイヤの奥行Ｌ
はデイスクトレイ３の寸法と同程度にすることが
できる。

第３図はこの考案の具体的な一実施例を示すも
ので、引き出し型のデイスクプレイヤにおいて、
デイスクトレイ駆動部の断面図を示したものであ
る。この図で、１０はデイスクプレイヤの筐体、
１１は基台となるシヤーシイ、１２は該シヤーシ
イ１１に固定されているモータ、１３は駆動ギ
ヤ、１４は第１のラツク部材１５を水平方向に移
動可能に支持しているローラ、１６は前記第１の
ラツク部材１５に軸支されている中間ギヤで、こ
の中間ギヤ１６は前記シヤーシイ１１に設けてあ
るラツク１７と噛み合つている。１８はデイスク
トレイ２０を支持している第２のラツク部材で、
その一端には前記中間ギヤ１６に噛み合つている
ラツク１９が設けられてあり、他端は植設された
ローラ２１，２２によつて、前記第１のラツク部
材１５に摺動可能に支持されている。

この構造で、モータ１２を回転すると駆動ギヤ
１３によつて第１のラツク部材１５がローラ１４
で案内されて引き出される。この時、中間ギヤ１
６がラツク１７と噛み合つて回動するため、前述
したように第２のラツク部材１８は、第１のラツ
ク部材１５の移動速度の２倍で前方にせり出さ
れ、デイスクトレイ２０が引き出される。モータ
１２はデイスクトレイ２０が充分引き出された状
態で動作するリミツトスイツチ（図示せず）によ
つて停止する（第２図ｂ）。

デイスクをデイスクトレイ２０にセツトしたあ
とは、前記モータ１２を逆転操作することによ
り、デイスクプレイヤの筐体１０内に引き込むこ
とができる（第２図ａ）。

第４図は前記中間ギヤ１６に代えて、３個の小
歯車１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃを設けたこの考案の
他の実施例の要部を示している。

この実施例の場合はシヤーシイ１１の端部１１
ａと、第２のラツク部材１８の端部１８ａが前記
３個の小歯車１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃを連接する
ことによつて距離₂だけ離間させることができ
る。

したがつて、第２のラツク部材１８の位置、す
なわちデイスクトレイ２０の位置が、デイスクの
セツト状態でより前方にせり出されることになる
ので、デイスクトレイ２０をさらに小型に形成で
きるという効果がある。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案の引き出し型デ
イスクプレイヤは、デイスクをセツトするデイス
クトレイを第１のラツク部材を介してせり出す構
造としたので、デイスクトレイの長さとほぼ同程
度の奥行でデイスクプレイヤを構成することがで
き、プレイヤをコンパクトにすることができると
いう利点を有する。また引き出された状態でデイ
スクトレイが広く使えるのでデイスクのセツトが
容易になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂはデイスクプレイヤのセツト方式
を説明するための図、第２図ａ，ｂはこの考案の
引き出し型デイスクプレイヤの原理図、第３図は
この考案の一実施例であるデイスクトレイの引き
出し構造を示す断面斜視図、第４図は中間歯車の
他の実施例を示す概要図である。 図中、１１はシヤーシイ、１２はモータ、１３
は駆動ギヤ、１５は第１のラツク部材、１６は中
間ギヤ、１８は第２のラツク部材、２０はデイス
クトレイを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータにより回転駆動される第１のギヤと、該
   第１のギヤによつて水平方向に移動する第１のラ
   ツク部材と、該第１のラツク部材に設けられ、固
   定側のラツク部材と噛み合つた第２ギヤと、前記
   固定側のラツク部材に摺動可能に支持され、前記
   第２のギヤと噛み合う第２のラツク部材が設けら
   れているデイスクトレイを備えていることを特徴
   とする引き出し型デイスクプレイヤ。