JPH0128126Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、配電盤等の据付け座、特に、配電盤
等すなわち配電盤その他これに類する盤類の下部
に空間部を設けるために、ピツト中に支柱を介し
て配電盤等を設置するように構成した配電盤等の
据付け座に関するものである。

〔従来技術〕

従来のこの種据付け座は、その一例を示すと、
第１図に示すとおりである。

すなわち、図において、符号１は基礎であり、
基礎１に支持ボルト２を設置した後、その頭部の
ねじ部２ａによつて縁金物３を支持すると共にそ
の高さを調整する。一方、縁金物３の間隔は幅木
４により設定し、その一端に型枠５を取り付け、
縁金物３と型枠５とによつて囲まれた区画と基礎
１との間にコンクリートを打つてコンクリート壁
６を構成する。

このように構成したコンクリート壁６内に、所
定の高さに構成した盤取付け架７を設置して配電
盤等の据付け座を構成する。

なお、符号８は配電盤、９はチエツカープレー
トである。

従来の据付け座は、上記のように構成されるの
で、縁金物３の支持ボルト２はすべてコンクリー
ト壁６中に埋め込まれて不経済となり、また、盤
取付け架７の高さ調整は、盤取付け架７の脚７ａ
と基礎１との間にスペーサを挿入する等の手段に
よらなければならず、従つて、レベル出し作業に
は、高い技術と多くの時間を必要とし、更に、幅
木４及び型枠５の寸法設定には、後に張られるモ
ルタル厚さを考慮して寸法決めしなければなら
ず、従つて、寸法決めには多くの手間を要すると
いう多くの欠点を有していた。

〔考案の概要〕

本考案は、上記のような従来の配電盤等の据付
け座における欠点を除去し、作業が簡単且つ容易
であつて経済的な配電盤等の据付け座を得ること
を目的とするものであつて、そのために、縁金物
の内側において着脱自在に支えると共にねじ係合
により高さ方向に調節自在の高さ調整装置によつ
て縁金物を支持し、型枠は、モルタル厚さに相応
する厚さの間隔片を介して幅木に取り付け、これ
によつてコンクリート壁を形成し、盤取付け架は
ねじ係合によつて高さ調節可能に支持しているこ
とにより、調整装置は繰り返して使用可能であ
り、幅木の寸法決めも容易となり、更に盤取付け
架の高さ調節も容易となつて作業も簡単且つ容易
で経済的な配電盤等の据付け座を提供しようとす
るものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案をその一実施例を示す図に基づい
て説明する。

第２図において、基礎１、縁金物３、配電盤
８、チエツカープレート９は従来の据付け座にお
けるものと同様のものであり、また、符号１１は
幅木であつて、第３図に詳細に示すように、縁金
物３が所定の間隔を有するように縁金物３の側面
を支えると共に、その端面に後に張られるモルタ
ル厚さに相当する厚さを有し木片又はプラスチツ
ク材料例えば発泡プラスチツク片等から成る間隔
片１２を取り付け、その側面に例えばベニヤ板か
ら成る板状型枠１３を取り付けて枠を構成する。

また、縁金物３の上下方向の支持は、第４図及
び第５図に示すように、高さ調整装置１４によつ
て支持し調整される。高さ調整装置１４は、例え
ば、内部にめねじが形成されると共に下端が基板
１５に取り付けられている基部１６と、基部１６
のめねじにら合するおねじが形成されると共に上
端に回動自在に設けられた支持部１７を有してい
る支持軸１８とから成り、支持部１７は縁金物３
の縦方向の一辺をはさむようにかえるまたに形成
されている。なお、符号１９は支持軸１８を回動
してら合しているねじにより支持軸１８を上下さ
せるためのハンドル、また、２０は差し筋であ
る。また、この高さ調整装置１４は上記の構成に
限らず、ねじ係合による高さの調整装置であれ
ば、いかなるものでもよい。

次に符号２１は、例えば第６図に示すように構
成された配電盤８等を載置し取り付ける盤取付け
架であつて、その所要箇所の下部にはねじ係合に
より伸縮する支柱２２が設けられている。この支
柱２２は、基材２３に取り付けられると共に例お
ば内部にめねじ２４が形成されている基台２５
と、このめねじ２４にら合しているおねじ２６を
下端外径部に形成すると共に上部において盤取付
け架２１を支持している上部支柱２７とから構成
されており、上部支柱２７を回動することによ
り、上部支柱２７を伸縮し、これによつて盤取付
け架２１を水平にする。なお、このねじ係合の支
柱２２は必ずしも上記の構成を有するものに限ら
ず、係合するねじの相互回動によつて伸縮するよ
うに構成された支柱であればよい。

本考案の据付け座は、上記の各部材によつて構
成されるが、その方法としては、基礎１のピツト
の所定箇所に高さ調整装置１４を定置した後、そ
の支持部１７に縁金物３をのせ、ハンドル１９を
回動して縁金物３を水平にすると共に、縁金物３
間には、モルタル厚さと同じ厚さの間隔片１２を
取り付けた幅木１１を設けて縁金物３を所定間隔
とし、次いで間隔片１２に板状型枠１３を取り付
ける。次いで、板状型枠１３と基礎との間にコン
クリートを打ち込んでコンクリート壁２８を形成
した後、幅木１１、板状型枠１３、高さ調整装置
１４を取り外すが、その際、縁金物３は差し筋２
０によつて強固にコンクリート壁２８に固定され
る。

次いで、所定位置に支柱２２を設置し、その上
に盤取付け架２１を載置した後、支柱２２の上部
支柱２７を回動して、盤取付け架２１を水平に
し、その状態を維持するために、盤取付け架２１
と上部支柱２７との間、及び、おねじ２６とめね
じ２４との間を例えば溶接等により固定する。

なお、これらの作業が終つたならば、モルタル
等により基材２３は固定される。

〔考案の効果〕

本考案の据付け座は、上記のように構成される
ので、幅木の寸法決めも設計値により直接定める
ことができると共に、これとは別個に自由にモル
タル厚さを決めることができ、また、縁金物及び
盤取付け架の水平出しもきわめて簡単容易となる
と共に高さ調整装置は繰返し使用が可能となつて
経済的である配電盤等の据付け座を得ることがで
きる効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の配電盤等の据付け座の説明概略
断面図、第２図は本考案の一実施例の説明概略断
面図、第３図は第２図の幅木、間隔片及び板状型
枠の部分取付け詳細断面図、第４図は第２図の縁
金物を支えた高さ調整装置の部分状態斜視図、第
５図は第４図の高さ調整装置の詳細正面図、第６
図は盤取付け架の平面図である。 ３……縁金物、１１……幅木、１２……間隔
片、１３……板状型枠、１４……高さ調整装置、
２１……盤取付け架、２２……支柱、２８……コ
ンクリート壁。なお、各図中、同一符号は同一又
は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縁金物の所定間隔に寸法決めされた幅木により
   平面的に位置決めされると共に内側で着脱自在に
   支え且つねじ係合によつて高さ調整可能の高さ調
   整装置により高さが調整されて設定されている縁
   金物、並びに、幅木に取り付けられ且つモルタル
   厚さに相当する厚さを有する間隔片を介して幅木
   に取り付けられた板状型枠により形成されたコン
   クリート壁と、ねじ係合により高さが調節可能な
   支柱によつて支持されている盤取付け架とを備え
   ていることを特徴とする配電盤等の据付け座。