JPH01269510A

JPH01269510A - 熱硬化性樹脂化粧板の製造法

Info

Publication number: JPH01269510A
Application number: JP63098357A
Authority: JP
Inventors: So Kubota; 創久保田; Akira Kawai; 川合　明
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1988-04-22
Filing date: 1988-04-22
Publication date: 1989-10-27
Anticipated expiration: 2012-12-10
Also published as: JP2690102B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、ジアリルフタレート樹脂化粧板や乾式ポリエ
ステル化粧板等の熱硬化性樹脂化粧板の製造方法に関し
、特にエンボス模様を有する熱硬化性樹脂化粧板の製造
方法に関する。

（従来技術）従来、熱硬化性樹脂化粧板における立体感付与の方法と
しては、ローラーエンボスや型板エンボス等を用いて化
粧板表面の柄模様とエンボス加工の位置を合わせてエン
ボス模様を付与する方法があった。しかし、この方法で
は、化粧板表面の柄模様とエンボス加工の位置を完全に
一致させることは極めて困難であり、しかもエンボス版
の製作が高価につくという欠点があった。

また、別の方法にケミカルエンボス法があり、その１つ
として、樹脂含浸用の原紙に、樹脂に対してはじき効果
のある物質を含むインキで模様を形成し、その上に樹脂
を塗布又は含浸する際に、インキ部分の上の樹脂をはじ
かせエンボス模様を形成する方法がある。しかし、はじ
き効果のみでは、加熱、加圧成形タイプの樹脂を用いた
場合に十分なエンボス効果が現われない。

他のケミカルエンボス法として、樹脂含浸用原紙に、樹
脂の重合禁止剤（硬化抑制剤）としてハイドロキノンを
含むインキで模様を形成し、含浸樹脂の硬化速度に差を
もたせ、その差を利用して化粧板表面にエンボス模様を
形成させる方法がある。この方法では、樹脂の硬化に時
間を要すること、及び重合禁止剤自体が熱硬化性樹脂含
浸の際の含浸液の溶剤に対する耐性が十分でなく物性低
下の問題を生じたり、また原紙に含まれる水分等により
重合禁止剤含有インキによる印刷部分以外に溶出しやす
いため、凹部が形成されにくいという欠点があった。

（発明が解決しようとする課題〕本発明は、上述のような従来方法の欠点を解消し、安定
した同調効果が得られ、シャープなエンボス模様を形成
しうる熱硬化性樹脂化粧板の製造方法を提供することを
特徴とする特に、ケミカルエンボス法においての欠点で
ある重合禁止剤（硬化抑制剤）の溶出を抑えることによ
り、印刷と同調したシャープなエンボスを得ることを目
的とする。

（課題を解決するための手段〕本発明者らは、前記ケミカルエンボス法によって熱硬化
性樹脂化粧板にエンボスを形成する際に、硬化抑制剤と
してアルミ系キレート剤を用い、硬化抑制剤含有インク
のインキバインダーとして硬化型樹脂を用いる場合に、
前述の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成し
た。

すなわち、本発明は化粧原紙上に所望の絵柄の通常印刷
層、及び後記熱硬化性樹脂に対する硬化抑制剤を含有す
る所望の絵柄の印刷層を順次形成してなる化粧シートに
、熱硬化性樹脂液を含浸させて乾燥し、得られた含浸化
粧シートを印刷層を上にして基材上に積層し、その上に
賦型板を重ね、これを一対の熱板間に挟持して加熱加圧
成型し、熱硬化性樹脂の硬化により積層体を一体化する
とともに、前記硬化抑制剤含有印刷層上の熱硬化性樹脂
を賦型板に付着させて除去することによりエンボス模様
を有する熱硬化性樹脂化粧板を製造する方法において、
硬化抑制剤としてアルミ系キレート剤を用い、硬化抑制
剤含有印刷層におけるバインダーとして硬化型樹脂を用
いることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板の製造方法で
ある。

以下、本発明を図面に基づいて説明する。

まず、第１図（イ）に示すように化粧原紙１上に通常印
刷層２及び硬化抑制剤含有印刷層３を順次設ける。

本発明で使用しうる化粧原紙は、チタン紙、薄葉紙、ク
ラフト紙等の通常紙であり、特にチタン紙の使用が望ま
しい。

化粧原紙上に通常印刷層を設けるには、公知のインキな
いし塗料組成物を使用することができ、例えばインキな
いし塗料用ビヒクルに染料または顔料等の着色剤を添加
し、さらに可塑剤、安定剤、ワックス、グリース、乾燥
剤、補助乾燥剤、硬化剤、増粘剤、分散剤、充填剤等の
公知の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤等で十分混
練してなるインキないし塗料組成物があげられる。

上記のインキないし塗料組成物においてビヒクルとして
は、公知のもの、例えばアマニ油、大豆油、合成乾性油
等の各種の油脂類、ロジンコパールダンマル、硬化ロジ
ン、ロジンエステル又は重合ロジン等の天然樹脂及び加
工樹脂類、ロジン変性フェノール樹脂、１００％フェノ
ール樹脂、マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、石油系樹
脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂
、エポキシ系樹脂、アミノアルキッド樹脂等の合成樹脂
類、ニトロセルロース、エチルセルロース等の繊維素誘
導体、塩化ゴム、環化ゴムのゴム誘導体、その他、膠、
カゼイン、デキストリン、ゼイン等を使用することがで
きる。

硬化抑制剤含有印刷層を設けるのに用いる組成物として
は、ビヒクル樹脂５〜５０−ｔ％、溶剤２０〜７０−１
％、後述する含浸用熱硬化性樹脂の硬化抑制剤３〜６０
ｗｔ％を含むものが好ましく、さらに必要に応じて５０
ｗ　ｔ％までの顔料又は染料、その他通常印刷層形成用
組成物について前述したような添加剤を加えることがで
きる。ビヒクル樹脂としては、含浸用熱硬化性樹脂とタ
イプの異なる熱硬化性樹脂を使用し、含浸用熱硬化性樹
脂としてラジカル付加重合型を用いる場合は、メラミン
樹脂、尿素樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂
などの付加縮合型熱硬化性樹脂を用い、含浸用熱硬化性
樹脂として付加縮合型熱硬化性樹脂を用いる場合には、
ジアリルフタレート、不飽和ポリエステル、ウレタン樹
脂、アミン硬化型エポキシ樹脂、エチレン性不飽和基を
導入した付加重合型シリコーン樹脂などの付加重合型熱
硬化性樹脂が用いられる。これらの中でも特に尿素系、
メラミン系樹脂の使用が、硬化温度、硬化時間の点から
好ましい。これら樹脂とともに、これら樹脂をセルロー
ス、アルコール、アルキッドなどで変性したものを部分
的に、たとえばビヒクル樹脂中に５〜３０ｗ　ｔ％含ま
せるか、あるいは、セルロース、アクリル樹脂、ポリ塩
化ビニル等の熱可塑性樹脂を１０〜６０１ｗｔ％混合す
ることにより、インキ皮膜の性能を低下させることなく
、インキの印刷適性ならびにインキの塗布後に行うビヒ
クル樹脂の固化条件の緩和、たとえば時間の短縮および
温度の低下、などの効果が得られる。

インキ中の溶剤ないしは分散媒としては、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素：イソプロビルアルコール
、エチルアルコール、メチルアルコールなどの脂肪族ア
ルコール：酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類；
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類：エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類：
Ｔ−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトンなどのラク
トン類ニジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド類などの一種または二種以上の混合物が
用いられる。また、水も分散媒として用い得る。尚、こ
れらの溶媒ないし分散媒は含浸樹脂液の作成にも用いら
れる。

本発明で使用する硬化抑制剤はアルミ系キレートであり
、例えばＮ−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアル
ミニウム塩があげられる。Ｎ−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアルミニウム塩は本発明における硬化抑制
剤として適しており、また印刷インキとしても安定性が
あるため好ましい。硬化抑制剤の使用量は、インキ中に
１〜２０％、好ましくは１〜１０％である。

本発明の硬化抑制剤は含浸用熱硬化性樹脂に対して硬化
抑制効果を有するが、該硬化抑制剤含有印刷層における
硬化型樹脂の硬化には影響を及ぼさない。

上記硬化抑制剤含有インキを用いて絵柄を印刷する手段
としては、一般に行われている直刷りや転写法を用いる
ことができ、特にグラビア印刷が本用途には適している
。

化粧原紙１上に通常印刷層２及び硬化抑制剤含有印刷層
３を順次形成した化粧シートに含浸させるための含浸用
熱硬化性樹脂４としては、メラミン樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂、グアナミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂が使用でき、特に本発明の硬化抑制剤の効悪
が有効な熱硬化性樹脂としてはジアリルフタレート樹脂
、ポリエステル樹脂がある。これらの樹脂は、前述した
溶媒ないし分散媒によって樹脂液とし、通常の含浸機に
て化粧シートに含浸され、次いで乾燥される。

このようにして得られた含浸化粧シートを印刷面を上に
して基材５上に積層する。使用しうる基材としては、合
板、パーティクルボード、フレキシブルボード、ケイ酸
カルシウム板、パルプセメント板、樹脂含浸積層コアー
祇等が挙げられる。

賦型板８としては、通常の熱硬化性樹脂化粧板の製造に
用いられるものであればよく、例えばジュラルミン板や
ステンレス板が用いられる。又、ポリプロピレンフィル
ム等のプラスチックフィルム、シリコーン処理紙などの
リリースペーパーを用いることもできる。

加熱加圧成形は、通常のプレス機によって行えばよい。

第１図（ハ）に示すように、プレス終了後賦型板８を離
型すると、硬化抑制剤含有印刷層３上の未硬化の熱硬化
性樹脂７が賦型板８に付着して除かれる。

〔実施例〕

化粧原紙として興人■製のＰＭ−６ＬＰ　８０ｇ／ｍ”
のチタン紙を用い、これに下記配合の通常のグラビアイ
ンキにて木目柄を印刷し、次いで下記配合の硬化抑制剤
含有インキにてグラビア印刷機により導管部の印刷を行
なった。

通常のグラビアインキ酢酸セルロース　　　　　　５〜６重量％着色顔料　　
　　　　　　　１５〜３５重量％ジブチルフタレート　
　　　２〜３重量％（可望剤）溶　　　剤　　　　　　　　　　　　５６〜７８重量％
硬化抑制剤を含むインキアミノアルキッド樹脂　　　　、３０重量％パラトルエ
ンスルフォン酸　　　８ｆｆｉ１％Ｎ−ニトロソフェニ
ルヒドロキシルアミンアルミニウム塩　　　　　３重量％着色顔料　　
　　　　　　　　　２５重量％溶　　剤　　　　　　　
　　　　　　　４２重量％印刷紙を１６０°Ｃｌ２Ｏ秒
間熱処理し、導管部のインキ樹脂を硬化させ、次に示す
樹脂配合液により通常の含浸機にて含浸処理を行った。

樹脂配合液ジアリルフタレートプレポリマー　１２０部不飽和ポリ
エステル　　　　　　　　４０部過酸化ベンゾイル　　
　　　　　　　１２部ラウリン酸　　　　　　　　　　
　０．６部アセトン　　　　　　　　　　　　１５０部
含浸後、８０°ＣＩＯ分間乾燥し、含浸紙とした。この
時の含浸量は１２ｇ／尺２ドライであった。

１２値のパーティクルボード上に咳含浸祇をインキ面を
上にして重ね、その上に研磨したジュラルミン板の鏡面
が下面になる様に載置し、１４０°Ｃ１１０ｋｇ／ｃｆ
ｆｌの条件にて１０分間プレスした。

プレス終了後、ジュラルミン板を離型したところ、導管
インキ部上の未硬化樹脂がジュラルミン板に付着し、非
常に安定し、シャープなエンボスを持つ化粧板が得られ
た。得られた化粧板を日本農林規格（ＪＡＳ）Ｆ−タイ
プに準拠した物性試験を行なったところ、全項目に合格
し、品質上も良好であることが確認できた。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明方法により、エンボス付与
方法の１つであるケミカルエンボス法において、硬化抑
制剤の溶出を抑えることができ、印刷と同調したシャー
プなエンボスを有する熱硬化性樹脂化粧板を安定して得
ることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法による化粧板製造の工程図を示す。１・・・化粧原紙２・・・通常印刷層３・・・硬化抑制剤含有印刷層４・・・含浸樹脂（熱硬化性樹脂）５・・・基材６・・・熱硬化性樹脂７・・・熱硬化性樹脂８・・・賦型板

Claims

【特許請求の範囲】

（１）化粧原紙上に所望の絵柄の通常印刷層、及び後記
熱硬化性樹脂に対する硬化抑制剤を含有する所望の絵柄
の印刷層を順次形成してなる化粧シートに、熱硬化性樹
脂液を含浸させて乾燥し、得られた含浸化粧シートを印
刷層を上にして基材上に積層し、その上に賦型板を重ね
、これを一対の熱板間に挟持して加熱加圧成型し、熱硬
化性樹脂の硬化により積層体を一体化するとともに、前
記硬化抑制剤含有印刷層上の熱硬化性樹脂を賦型板に付
着させて除去することによりエンボス模様を有する熱硬
化性樹脂化粧板を製造する方法において、硬化抑制剤と
してアルミ系キレート剤を用い、硬化抑制剤含有印刷層
におけるバインダーとして硬化型樹脂を用いることを特
徴とする熱硬化性樹脂化粧板の製造方法。