JPH01259052A - 帯電防止樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止樹脂組成物

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JPH01259052A
JPH01259052A JP8578088A JP8578088A JPH01259052A JP H01259052 A JPH01259052 A JP H01259052A JP 8578088 A JP8578088 A JP 8578088A JP 8578088 A JP8578088 A JP 8578088A JP H01259052 A JPH01259052 A JP H01259052A
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博義 浜中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 (産業上の利用分野) 本発明は半導体関係の梱包・包装、電子回路基板の包装
、電子部品の包装、エレクトロニクス機器、医療機器、
精密機器などの包装及びカバー、史には医薬品、化粧品
、食用品の防塵包装、危険物の包装等を目的とした静電
気障害対策用樹脂組成物に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題)プラ
スチックは透明性、耐久性、軽量性等の優れた性質を有
することから幅広い分野にわたって使用されているが、
これは電気絶縁性の素材である為、使用法ないし用途に
よっては静電気による各種障害が発生して問題となる。
とりわけ、エレクトロニクス分野においては、静電気に
よるIC。
LSIの破壊、損傷が問題化しており、静電気対策は重
要かつ緊急なテーマである。
それには、周囲にある帯電前を発生させ易い絶縁体材料
自体の電気特性を改善する必要があり、今までに、金属
繊維、金属メツキ繊維等を練り込んだプラスチックや、
カーボンブラック、グラファイト、酸化スズ、酸化亜鉛
、酸化インジウムなどを配合したフィルム、シート等が
つくられてきた。しかしながら、それらの無機の導電化
剤は、マトリックス樹脂中に互いに接する程多量に混入
させなければ全体を帯電させない材料へと転換させるこ
とができず、コストアップになると共に基体材料のもつ
物性を著しく変化させてしまうという欠点があった。ま
た、これらの無機物質では透明な帯電防止成型物をつく
ることができないということも難点であった。
そのような意味では、界面活性剤を応用した内部練り込
み型帯電防止剤が少ユの添加量でよいこと、それ程極端
に基体材料の物性を変化させないこと及び透明成型品を
つくり得ること等から、簡便かつ低コストで加工できる
ので従来より主として塵埃の付着防止を意図した静電気
対策用に広く使われてきた。
しかし、帯電防止剤は分子が基体材料の表面に移行する
ことによりはじめて効果が発現するものであり、しかも
表面に出たものは不安定で温度、湿度あるいは接触、摩
擦等の外部条件、因子によって乱されたり、取り除かれ
てしまい、また、内部にある分子もある時間を経るとほ
とんどのものが表面に移行して抜は出してしまうために
、効果の安定性も持続性も与えることができなかった。
さらに、その帯電防止機構自身が表面に存在する帯電防
止剤分子の親水基の部分がもたらすキャリア効果(イオ
ン伝導機構)によっているために、表面での帯電防止剤
分子の配向吸着状態に少しでも乱れが生じると、帯電前
を100%減衰させることが不可能となってしまうもの
であった。
したがって、帯電防止剤はIC,LSI関連機能製品の
輸送時、使用時等において、周囲の静電気による影響を
排除できる手段であるとは厳密な意味で言えなかった。
〔発明の概要〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、この問題点の解決を与えるものであって、特
定のエチレンランダム共重合体と、半極性結合構造を保
持しつつ、ホウ素原子が分子内に規則正しく組み込まれ
ている有機ホウ素高分子化合物とヒドロキシアルキルア
ミンとを反応させることによってつくられる高分子電荷
移動型結合体を組合せることにより、該エチレン共重合
体の帯電性が取り除かれ、接触、摩擦、外部電圧の印加
等によって瞬間的に生じる帯電前が素早く、かつ、完全
に漏洩され、上述の帯電防止剤と異なり、永久的でしか
も安定した無帯電製品をつくり得ることを見いだし、本
発明を完成した。
要旨 すなわち、本発明による帯電防止樹脂組成物は、下記の
成分(1)および成分(2)を含んでなるものである。
成分(1): 密度が0.910〜0.940g/cI
Ij1メルトフローレートが0.1〜50g/10分で
あり、かつ、エチレン99〜75重量%と炭素数4〜1
0のα−オレフィン1〜25重量%とからなるエチレン
ランダム共重合体。
成分(2):下記の一般式Iにて表わされる半極性有機
ホウ素高分子化合物の1種若しくは2Fff以上と、ヒ
ドロキシル基を少なくとも1個有する合計炭素数5〜8
2の三級アミンの1種若しくは2種以上との、ホウ素原
子1個対塩基性窒素原子1個の割合の反応生成物である
高分子電荷移動型結合体(以下、所定の高分子電荷移動
型結合体と称する。)。
〔式中、qは0または1で、q−1の時、Aは−(X)
a−(Y)b−(Z)c−基(但し、XおよびZは1個
の末端エーテル残基をもつ炭素数合計100以下の含酸
素炭化水素基、Yは82の炭化水素2りもしくは 炭素数2〜13の炭化水素基)であり、a、b。
CはOまたは1である。)であり、pは10〜1000
である。〕 効果 本発明による帯電防止樹脂組成物は、永久帯電防止樹脂
組成物と呼びうるほどに永続的な帯電防止効果を有する
すなわち、特定の上記エチレンランダム共重合体に使用
される本発明の所定の高分子電荷移動型結合体は、配位
結合型のイオン構造物質であり、極性の大きい高分子物
質であるのにもかかわらず、極性の小さい該エチレン共
重合体と良く融解混和するため、基体樹脂からはじき出
されることなく、しかも、フェルミ準位をなすかたちで
異種物質として作用するので、表面の帯電向だけを中和
する帯電防止剤の場合と違い、通常の条件において基体
樹脂を内部から永久的に非帯電性の材料とするだけでな
く、高電圧下で強制帯電させることを繰返しても常に1
00%電荷を漏洩させことができる。また、本発明の所
定の高分子電荷移動型結合体は、電子の運動性を呈する
導電性高分子である。
したがって、電子伝導性を示すのでイオン伝導機構に基
く帯電防止剤と異なり、基体材料の表面に存在しなくて
も、十分に帯電防止効果を発揮する。
なお、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体は熱安定
性が極めて良好であるため、これを含有する樹脂組成物
は高い成形加工温度での取扱いにおいても熱劣化による
物性の低下が殆んどみられない。
〔本発明の詳細な説明〕
定義 本発明による帯電防止樹脂組成物は、成分(1)および
成分(2)を含んでなるものである。
ここで、「含んでなる」ということは、これらの必須二
成分の外に、本発明の趣旨を損なわない限り、補助的資
材(詳細後記)を含んでよいことを意味する。
成分(1) 本発明で用いるエチレン共重合体とは、エチレンとα−
オレフィンからなるランダム共重合体である。
成分(1)として用いられるエチレンランダム共重合体
を構成する炭素数4〜10のα−オレフィンとはブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1,4−メチルペンテ
ン−1、オクテン−1、デセン−1などであり、これら
は混合して使用することもできる。本発明での成分(1
)はエチレン99〜75重量%とC4〜C1oα−オレ
フィン1〜25重量%とからなるものであるが、必要に
応じてこのα−オレフィンより少量の第三単量体を共重
合させたものであってもよい。
なお、エチレンとα−オレフィンの含量は、両者の含量
を基準としたものである。
共重合体の密度は0.910〜0.940g/cil、
好ましくは0.915〜0.930g/cIIlである
。密度が0.910未満のものはヒートシール強度が劣
り、べたつき易い為、フィルム製品にした場合ブロッキ
ング等が起こり好ましくない。
また、密度が0.940を超えると、本発明の目的であ
る高性能の帯電防止効果が得られない。共重合体の密度
が上記範囲にある為には、α−オレフィン成分量が1〜
25重量96、好ましくは2〜10重量%、の範囲にあ
ることが普通である。
共重合体のメルトフローレートは0.1〜50g/10
分、好ましくは1〜25に/10分、更に好ましくは5
〜20に/10分、である。メルトフローレートが上記
範囲を下廻るものは流動性が不良で加工性が悪く、上廻
るものはヒートシール性や材料強度が低下するので好ま
しくない。
このようなエチレンランダム共重合体は、合目的的な任
意の製造方法によって製造することができる。例えば、
触媒として、シリカ、アルミナを担体とした酸化クロム
触媒等の遷移金属酸化物系触媒、ハロゲン化チタンまた
はハロゲン化バナジウムなどのような第■〜■族の遷移
金属ハロゲン化物とアルキルアルミニウムーマグネシウ
ム錯体、アルキルアルコキシアルミニウムーマグネシウ
ム錯体などのような有機アルミニウムーマグネシウム錯
体やアルキルアルミニウムあるいはアルキルアルミニウ
ムクロライドのような有機アルミニウム等の1〜m族の
有機金属化合物との組合せからなる配位触媒などを使用
し、懸濁重合、溶液重合、気相重合および1000〜3
000気圧、150〜300℃で重合を行なう高圧重合
などの各種のプロセスによって製造される。
成分(2) 本発明で帯電防止材として用いる所定の高分子電荷移動
型結合体は、前記の式(1)の半極性有機ホウ素高分子
化合物の1種若しくは2種以上とヒドロキシル基含有三
級アミンの1種または2種以上との反応生成物(ただし
、ホウ素原子1個対塩基性窒素原子1個の割合の反応生
成物である)である。
前者の式(I)のホウ素化合物は、たとえば下記の(a
)または(b)の方法によって製造することができる。
(a)法ニー数式■ 〔式中、qはOまたは1で、q−1の時、Aは−(X)
a−(Y)b−(Z)c−基(但し、XおよびZは1個
の末端エーテル残基をもつ炭素散会:l 100以下の
含酸素炭化水素基、Yは82、好ましくは6〜82、の
炭化水素基)もしR′は炭素数2〜13、好ましくは6
〜13、の炭化水素基)であり、aSbおよびCはそれ
ぞれ0または1である。)である〕にて表わされる化合
物の1種若しくは2種以上を合計1モルに対して、ホウ
酸若しくは炭素数4以下の低級アルコールのホウ酸トリ
エステルを1モルか、または無水ホウ酸を0.5モル反
応させてトリエステル化反応を行う。
(b)法ニジ(グリセリン)−ボラート若しくは中間に
ジ(グリセリン)−ボラート残基を含む炭素数合計20
6以下、好ましくは10〜100、のジオールの1種若
しくは2種以上についてポリエーテル化反応を行うか、
または、それらの1種若しくは2種以上を合計1モルに
対して、炭素数3〜84、好ましくは8〜84、のジカ
ルボン酸(以下、所定のジカルボン酸と称する。)若し
くは炭素数4以下の低級アルコールと所定のジカルボン
酸とのエステル若しくは所定のジカルボン酸のハライド
若しくは炭素数4〜15、好ましくは8〜15、のジイ
ソシアナート(以下、所定のジイソシアナートと称する
。)の1種若しくは2種以上を合計1モル反応させる。
このようにしてつくられる半極性有機ホウ素高分子化合
物(以下、所定の半極性有機ホウ素高分子化合物と称す
る。)の1種若しくは2種以上と、ヒドロキシル基を少
なくとも1個有する合計炭素数5〜82、好ましくは5
〜30、の二級アミン(以下、所定の三級アミンと称す
る。)の1種若しくは2種以上とを、ホウ素原子1個対
塩基性窒素原子1個になるように仕組まれた割合で、密
閉若しくは開口型の反応器に仕込み、常圧下、20〜2
00℃、好ましくは、50〜150℃、において反応さ
せれば、本発明の帯電防止剤(以下、所定の高分子電荷
移動型結合体という)が製造される。その際、アルコー
ル、エーテル、ケトン等の極性溶媒を共存させると、よ
り容易に反応を行なうことができる。
本発明の所定の高分子電荷移動型結合体とその中間体で
ある所定の半極性有機ホウ素高分子化合物を導くための
原料は、下記の通りである。
まず、所定の半極性有機ホウ素高分子化合物を導く (
a)法の原料である一最大■で表される化合物としては
、例えば、ジグリセリン、ジ(グリセリン)−マロナー
ト、ジ(グリセリン)−マレアート、ジ(グリセリン)
−アジパート、ジ(グリセリン)−テレフタラート、ジ
(グリセリン)−ドデカナート、ポリ(9モル)オキシ
エチレンージ(グリセリンエーテル)、ジ(グリセリン
)=トリレンジカルバマート、ジ(グリセリン)−メチ
レンビス(4−フェニルカルバマート)などを挙げるこ
とができ、一方、(b)法における所定のジカルボン酸
としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、ド
デカン・二酸、リノール酸から誘導されたダイマー酸、
ドデシルマレイン酸、ドデセニルマレイン酸、オクタデ
シルマレイン酸、オクタデセニルマレイン酸、平均重合
度20のポリブテニル基を連結させているマレイン酸等
が挙げられ、また、所定のジイソシアナートとしては、
例えば、エチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジ
イソシアナート、トリレンジイソシアナートおよびメチ
レンビス(4−フェニルイソシアナート)等が挙げられ
る。
次ぎに、所定の半極性H機ホウ素高分子化合物と反応さ
せる所定の三級アミンとしては、例えば、ジエチル−ヒ
ドロキシメチルアミン 2ービトロキシプロビルアミン、メチルージ(2−ヒド
ロキシエチル−アミン、トリ(2−ヒドロキシエチル)
アミン、ヒドロキシエチルージ(2−ヒドロキシエチル
)アミン、ジベンジル−2−ヒドロキシプロピルアミン
、シクロヘキシルージ(2−ヒドロキシエチル)アミン
、ジ(ヘキサデシル)アミンのエチレンオキシド(1〜
25モル)付加体、およびモノブチルアミンのプロピレ
ンオキシド(1〜26モル)付加体等が挙げられる。
なお、本発明に関連して、所定の半極性有機ホウ素高分
子化合物と反応させるアミン原料を所定の三級アミン以
外の種類、すなわち、−級若しくは二級アミンとしたも
のは、電荷移動型結合体が首尾良くつくられず、また、
できたものも不安定な化合物となるので、導電性の発現
並びに保持に難があり、したがって、前記エチレンラン
ダム共重合体に対して、永久帯電防止性を付与し得ない
また、ヒドロキシシル基をもたない三級アミンを使用し
た場合には、生成した高分子電荷移動型結合体間を多重
的水素結合によってつなぐことを行い得ず、したがって
個々の鎖の運動性を大きくさせてしまうために、基体材
料中の集合状態に変化を起こさせてしまい、電荷漏洩性
が不十分となるので好ましくない。
本発明組成物 本発明の所定の高分子電荷移動型結合体のエチレンラン
ダム共重合体への配合量は、目的に応じて種々異なるが
、一般には共重合体100重量部に対して0.01〜1
0重量部、好ましくは0、05〜5重量部、特に好まし
くは0.1〜3重二重量ある。少なすぎると、本発明の
目的である高性能の帯電防止が得られない。他方、多す
ぎると着色やブリード等の問題を生じて好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて無機フィラー、
有機フィラー、本発明のエチレンランダム共重合体とは
異なる他のポリオレフィン樹脂、エラストマー等のポリ
マー材料を本発明の効果を損なわない範囲において配合
して加工性、剛性、柔軟性などを改善することもできる
。上記のポリマー材料は、本発明組成物の50重量%ま
での配含量で配合することが好ましい。
また、上記成分以外に当然のことながらその他の配合剤
、例えば安定剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキン
グ剤等の加工助剤、難燃剤、各種の顔料、染料、紫外線
吸収剤等を適宜使用可能である。
本発明の樹脂組成物は、従来公知のあらゆる配合方法に
よって製造することができる。
例えば、混線法としてはオープンロール、インテンシブ
ミ苓す−、コニーダー、単軸あるいは2軸スクリユ一押
出機などが用いられる。
具体例としては、粉状またはペレット状の本発明のエチ
レンランダム共重合体に所定の高分子電荷移動型結合体
および所望の付加的成分を配合し、ヘンシェルミキサー
等で混合したのち、−軸ないし二軸の押出機で溶融混合
してペレット状組成物となす。配合成分は樹脂に混線途
中で添加されてもよく、また、マスターバッチ方式で添
加されてもよい。
得られたペレットを射出成形、押出し成形、中空成形、
圧空成形、フィルム成形、熱圧成形、紡糸等の各種成形
に供し、更には必要に応じて二次加工を加えて成形体製
品を得る。
フィルム、シートの押出成形、中空成形等の場合には、
他樹脂との多層化も可能であり、目的に応じて片面表層
に、あるいは両面表層に本発明の樹脂組成物を用いるこ
とができる。また、金属、金属酸化物あるいは炭素系導
電性フィラー含有樹脂からなる成形体表面に本発明の樹
脂組成物層を形成させて用いることもできる。
これらの成形体は、帯電防止、静電気除去を目的とした
多くの分野で利用される。例えば帯電防止の場合、IC
の運搬保管用包装資材(キャリア、トレイ、袋、ラック
、コンテナ等)、電子部品用パーツボックス、磁気テー
プ、オーディオテープのケース、スリップシート、火薬
類等危険物の包装資材などに適用される。また、静電気
除去としては除電ロール、シート等に、あるいは半導体
材料として情報記録紙、各種抵抗体等に適用される。
なお、本発明の樹脂組成物に対して、銀、銅、黄銅、鉄
等の粉体若しくは繊維状にしたもの、または、カーボン
ブラック若しくは錫コート酸化チタン、錫コートシリカ
等の導電性フィラーを共存させた成形体は、より精度の
高い電磁波シールド材料となる。
また、本発明の樹脂組成物は、フィルムにした場合、水
濡れ性が良いので、農業用ハウス材料や冷凍食品の包装
材料としても適する。
〔実施例等〕
以下に実施例を挙げて、さらに詳述する。これらの例に
おいて記載された「部」は重量部を意味し、「%」は重
量%を意味する。
また、各実施例において使用した所定の高分子電荷移動
型結合体は、下記の表1に記載の構造式を有する所定の
高分子電荷移動型結合体からなる。
実施例1 エチレン−ブテン−1ランダム共重合体(ブテン−1含
ff1−8%、密度−0,920g/CI!、メルトフ
ローレート−2,0g/10分)100部に対して、本
発明の所定の高分子電荷移動型結合体をそれぞれ適量添
加し、単軸押出機にて190℃で溶融混練してペレット
を得た。該ペレットを用いて200℃でシート成形を行
い、厚さ150μmのシートを得た。しかる後、該シー
トを23℃、50%RHの恒温恒湿条件にて3日間、3
0日間静置させ、表面固有抵抗と帯電減衰率(ただし、
試料表面にl0KVの電圧を印加して強制帯電させた後
、印加を除き、2分後の残留電荷の有無を調べて換算し
たもの。)を測定した。また、比較として、公知の帯電
防止剤のN、N−ジ(2−ヒドロキシエチル)ステアリ
ルアミンを選び、同様の試験に供した。
ここで、本実施例において使用された所定の高分子電荷
移動型結合体の具体的製造方法を、例えば、所定の高分
子電荷移動型結合体(1)及び(2)について示すと、
次の通りである。
すなわち、所定の高分子電荷移動型結合体(1)は、撹
拌棒、温度計、N2ガス流入管及び検水管を備えた四ツ
ロフラスコに、ジ(グリセリン)ボラード1モルとアジ
ピン酸1モルを仕込み、N2ガスの流入下、220〜2
30℃で4時間を要して、2モル分の脱水を得るまで反
応させ、溶融粘度の上昇を確認した後、70℃まで冷却
させる。
その後生成物とはゾ同量のメチルエチルケトンを注入し
て、均一溶液としたところで、ポリ(25モル)オキシ
エチレンージヘキサデシルアミン1モルを投入して、1
時間70〜75℃で反応させ、つづいて、150mmH
gの減圧下、120〜130℃で2時間を要して、希釈
溶媒のメチルエチルケトンを系外に留出させることによ
り、得られるものである。
また、所定の高分子電荷移動型結合体(5)は、ポリ(
9モル)オキシエチレンージ(グリセリンエーテル)1
モルとホウ酸1モルを仕込み、N2気流下、150〜2
30℃にて5時間を要して、3モル分の脱水を得るまで
反応させ、溶融粘度の上昇を確認した後、70℃まで冷
却させる。その後生成物とはソ同量のイソプロピルアル
コールを注入して、均一溶液としたところで、ベヘニル
ージ(2−ヒドロキシフェネチル)アミン1モルを投入
して、1時間75〜80℃で反応させ、つづいて、常圧
下、150〜160℃で3時間を要して、稀釈溶媒のイ
ソプロピルアルコールヲ系外に留出させることにより、
得られるものである。なお、他の所定の高分子電4I移
動型結合体の製造方法もはy上述の方法と同様である。
試験結果は表2に示す通りであるが、本発明の所定の高
分子電荷移動型結合体が均質分散されたエチレンランダ
ム共重合体シートは全く帯電荷を残さず、しかも経時的
に性能が低下するという現象も殆ど見られないというこ
とがわかった。
実施例2 エチレン−オクテン−1ランダム共重合体(オクテン−
1含ニ一6%、密度−0,92’5g/crd。
メルトフローレート−4,0g/10分)100部に対
して、本発明の所定の高分子電荷移動型結合体とアンチ
ブロッキング剤およびスリップ剤をそれぞれ適量添加し
、単軸押出機にて200℃で溶鍛混練してベレットを得
た。該ベレットを用いてTダイ押出機にて220℃でフ
ィルム成形を行い、厚さ50μmのフィルムを得た。こ
れらのフィルムの電気特性について、実施例1と同様の
方法でi’11J定を行なった。
なお、比較として、高圧重合法による低密度ホモポリエ
チレン(密度−0,920g/c!II、メルトフロー
レート−4,0g/10分、および密度−〇、925g
/cm3、メルトフローレート−4,0g/10分)を
用いて同様の試験を実施した。
試験結果は表3に示す通りであるが、本発明の組成物は
比較例の低密度ポリエチレンベースに比らべ、同一密度
にもかかわらず優れた電気特性を何することが把握され
た。
実施例3 エチレン−ブテン−1ランダム共重合体(ブテン−1含
量−8%、密度−0,930g/ctr1.メルトフロ
ーレート−1,5g/10分)を用いた以外は、実施例
2と同一の方法で電気特性について評価を実施した。な
お、比較として高密度ポリエチレン(密度−0,950
g/cnl、メルトフローレート−1,0g/10分)
を用いて同様の試験を実施した。
試験結果は表4に示す通りであるが、本発明の組成物に
よるフィルムは全く帯電荷を残さず、かつ経時的にも安
定した電気特性を有することが確認された。一方、比較
の系では、帯電減衰が十分でなく、本発明の目的性能が
得られなかった。
実施例4 実施例1の組成物と、実施例1のベース樹脂であるエチ
レン−ブテン−1ランダム共重合体を用いて、多層シー
ト成形機にて200℃でタイラミネーション成形を実施
し、本発明の組成物/エチレン−ブテン−1ランダム共
重合体/本発明の組成物(厚みは各々100/250/
100μm)の三層構成のシートを作製した。該多層シ
ートの電気特性を実施例1と同様の方法で測定した。
なお、比較として公知の帯電防止剤のN、N−ジ(2−
ヒドロキシエチル)ステアリルアミンを選び、同様の試
験に供した。
試験結果は表5に示す通りであるが、本発明の組成物を
表層に形成させた多層シートの電気特性は、比較例の如
き経時的性能低下が殆どないことか確認された。
手続補正書 1 事件の表示 昭和63年 特許願 第85780号 2 発明の名称 (605)三菱油化株式会社 (ほか1名) 4代理人 明細書の「発明の詳細な説明」の欄 8 補正の内容 (1)  明細書第28頁〜第34頁に示される1表 
IJを下記の通り補正。
表1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の成分(1)および成分(2)を含んでなる帯電防
    止樹脂組成物。 成分(1):密度が0.910〜0.940g/cm^
    3、メルトフローレートが0.1〜50g/10分であ
    り、かつ、エチレン99〜75重量%と炭素数4〜10
    のα−オレフィン1〜25重量%とからなるエチレンラ
    ンダム共重合体。 成分(2):下記の一般式 I にて表わされる半極性有
    機ホウ素高分子化合物の1種若しくは2種以上と、ヒド
    ロキシル基を少なくとも1個有する合計炭素数5〜82
    の三級アミンの1種若しくは2種以上との、ホウ素原子
    1個対塩基性窒素原子1個の割合の反応生成物である高
    分子電荷移動型結合体。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・ I 〔式中、qは0または1で、q=1の時、Aは−(X)
    a−(Y)b−(Z)c−基{但し、XおよびZは1個
    の末端エーテル残基をもつ炭素数合計100以下の含酸
    素炭化水素基、Yは ▲数式、化学式、表等があります▼基(但し、Rは炭素
    数1〜 82の炭化水素基)もしくは ▲数式、化学式、表等があります▼基(但し、R′は 炭素数2〜13の炭化水素基)であり、a、b、および
    cはそれぞれ0または1である。}であり、pは10〜
    1000である。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999052970A1 (fr) * 1998-04-14 1999-10-21 Nippon Zeon Co., Ltd. Feuille et procede de production correspondant
JP2004189769A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体固定用粘着テープ
JP2015069784A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 伊東 謙吾 導電性を有するbn電解質・クレイ複合材料

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