JPH0125243Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＊ 産業上の利用分野 本考案は太陽熱簡易温水装置に関するものであ
る。

＊ 従来の技術と考案が解決しようとする問題点 従来の太陽熱温水器は、受熱器とこれとは別体
の温水タンクとより成り、受熱器内には複雑に折
曲したヒートパイプ（温水管）を配設し、ヒート
パイプ内の水が太陽熱により加温され、温水タン
ク内に流入するようにしていた。

しかるに、上述の如き従来の太陽熱温水器は受
熱器と温水タンクとを各別に製造し、しかも受熱
器内には複雑に折曲したヒートパイプを配設しな
ければならないため、製造コストが高くなるとい
う問題点があつた。

本考案はこのような問題を解決した太陽熱簡易
温水装置を提供するものである。

＊ 問題点を解決するための手段 本考案の太陽熱簡易温水装置は、太陽熱温水ユ
ニツトを複数個連設してなり、 前記各太陽熱温水ユニツトは、上面に強化ガラ
スを嵌着したケースに温水タンクを内設し、該温
水タンクには給水管と取水管とを接続し、該温水
タンクを空気室により包囲させ、該空気室を真空
室により包囲させ、該真空室の外面とケースの内
面との間隙を太陽熱受入導入路となし、空気室と
太陽熱受入導入路とを真空室を貫く連結孔を介し
て相互に連結して閉回路を構成させ、該閉回路内
に空気を封入し、真空室の外面における強化ガラ
スとの対向面を黒色面となし、強化ガラスと黒色
面とその両者間の間隙とにより受熱部を形成させ
てなることを特徴とするものである。

＊ 実施例 本考案の太陽熱簡易温水装置は第１図、第２図
に示す如き太陽熱温水ユニツト１，１…を第３図
に示すように複数個連設してなるものである。

第１図において、符号２は各太陽熱温水ユニツ
ト１のケースである。ケース２は上面に強化ガラ
ス３を嵌着し、一例としてステンレス網製の温水
タンク４を内設する。温水タンク４には給水管５
と取水管６とを接続する。温水タンク４を空気室
７により包囲させ、該空気室７を真空室８により
包囲させ、該真空室８の外面とケース２の内面と
の間隙を太陽熱受入導入路９となす。空気室７と
太陽熱受入導入路９とを真空室８を貫く連結孔１
０を介して相互に連結して閉回路を構成させ、該
閉回路内に空気を封入する。真空室８の外面にお
ける強化ガラス３との対向面を黒色面１１とな
し、強化ガラス３と黒色面１１とその両者間の間
隙とにより受熱部２２を形成させる。１２は透孔
１３，１３…を具えた断熱板、１４，１５は支柱
である。１６は真空室８の壁面を内側から支承す
る木材チツプ等の補強材である。なお、真空室８
の内外壁は水に接しないため、安価な鉄板材で構
成すればよい。

各太陽熱温水ユニツト１内にはそれぞれ小単一
の温水タンク４と空気室７と真空室８と太陽熱受
入導入路９を具えさせてもよいが、第２図に示す
如く各太陽熱温水ユニツト１内を区画板１７によ
り複数室２５，２５…に区画し、これら各室２５
にそれぞれ温水タンク４′と空気室７′と真空室
８′と太陽熱受入導入路９′を設け、隣接する各室
２５，２５内の温水タンク４′，４′を連結管１
８，１８を介して相互に連結してもよい。

各太陽熱温水ユニツト１を相互に連結する際に
は、各ユニツト１における給水管５と取水管６を
隣接する他のユニツト１における給水管５と取水
管６とにそれぞれ接続する。

第３図においては、取水管６の途中にガス湯沸
器１９を配設し、雨や曇りの日等に太陽熱不足を
補わせるようにしている。２０は風呂、２１は水
道管である。

＊ 作用 本考案の太陽熱簡易温水装置を使用する際に
は、予め水を給水管５より各太陽熱温水ユニツト
１内の温水タンク４に入れておく。受熱部２２に
受入れられた太陽熱は太陽熱受入導入路９内を第
１図の矢印の方向に進み、断熱板１２の透孔１３
及び連結孔１０を経て空気室７内に流入し、温水
タンク４を加温する。従つて、温水タンク４内の
水が加温される。加温された温水タンク４内の温
水は取水管６より取り出されて使用される。温水
タンク４を包囲している空気室７は真空室８に包
囲されているため、温水タンク４、空気室７内の
熱が夜間等に大気中に逃げ出すことが防止され
る。

＊ 考案の効果 本考案の太陽熱簡易温水装置は、ケース内に受
熱部と温水タンクとを設けた簡単な構造の太陽熱
温水ユニツトを連設してなるものであつて、複雑
に折曲したヒートパイプを具えていないため、製
造コストと重量は著しく低下する。また、複数の
太陽熱温水ユニツトを連設してなるものであるた
め、屋根上での自重を分散させることができると
共に使用する太陽熱温水ユニツトの数を増減する
ことにより、受熱面積、受熱量を容易に増減する
ことも可能となる。更に、各太陽熱温水ユニツト
において温水タンクを包囲している空気室は真空
室に包囲されているため、保温力が著しく向上す
ることは前述の通りである。

【図面の簡単な説明】

第１図は太陽熱温水ユニツトの縦断面図、第２
図は同上の横断面図、第３図は本考案による太陽
熱簡易温水装置の外観と使用状態を示す概略図で
ある。 １……太陽熱温水ユニツト、２……ケース、３
……強化ガラス、４，４′……温水タンク、５…
…給水管、６……取水管、７，７′……空気室、
８，８′……真空室、９，９′……太陽熱受入導入
路、１０……連結孔、１１……黒色面、１２……
断熱板、１３……透孔、１４，１５……支柱、１
６……補強材、１７……区画板、１８……連結
管、１９……ガス湯沸器、２０……風呂、２１…
…水道管、２２……受熱部、２５……室。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 太陽熱温水ユニツト１を複数個連設してなり、 前記各太陽熱温水ユニツトは、上面に強化ガラ
   ス３を嵌着したケース２に温水タンク４を内設
   し、該温水タンクには給水管５と取水管６とを接
   続し、該温水タンクを空気室７により包囲させ、
   該空気室を真空室８により包囲させ、該真空室の
   外面とケースの内面との間隙を太陽熱受入導入路
   ９となし、空気室と太陽熱受入導入路とを真空室
   を貫く連結孔１０を介して相互に連結して閉回路
   を構成させ、該閉回路内に空気を封入し、真空室
   の外面における強化ガラスとの対向面を黒色面１
   １となし、強化ガラスと黒色面とその両者間の間
   隙とにより受熱部２２を形成させてなることを特
   徴とする太陽熱簡易温水装置。