JPH0125167B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0125167B2
JPH0125167B2 JP55125677A JP12567780A JPH0125167B2 JP H0125167 B2 JPH0125167 B2 JP H0125167B2 JP 55125677 A JP55125677 A JP 55125677A JP 12567780 A JP12567780 A JP 12567780A JP H0125167 B2 JPH0125167 B2 JP H0125167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic
coating layer
mixture
conductor
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55125677A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5750714A (en
Inventor
Ryukichi Usuki
Yoji Yamada
Katsuhiko Ueda
Kichizo Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Cable Works Ltd
Original Assignee
Fujikura Cable Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Cable Works Ltd filed Critical Fujikura Cable Works Ltd
Priority to JP55125677A priority Critical patent/JPS5750714A/ja
Publication of JPS5750714A publication Critical patent/JPS5750714A/ja
Publication of JPH0125167B2 publication Critical patent/JPH0125167B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、各種電動機や磁界発生装置等の電
気機器の巻線や配線等に使用される耐熱性を有す
る絶縁電線に関するものである。 最近に至り、原子炉の炉心近傍で使用される絶
縁電線等、高温雰囲気で使用される絶縁電線とし
て、第1図に示すように銅もしくは銅合金、アル
ミニウムもしくはアルミニウム合金、コンスタン
タン、銀、金、白金、ステンレス等の良導電性の
金属導体1の上に、Al2O3、MgO、SiO2、TiO、
B2O3、PbO等のセラミツクを主成分とする無機
絶縁物層2を塗布・焼成してなる無機絶縁電線が
使用されるようになつている。しかしながら焼成
されたセラミツクは通常は極めて硬くて脆いの
で、セラミツクを主成分とする無機絶縁電線は可
撓性が著しく乏しく、殆ど曲げ加工(コイル巻加
工)等の成形加工が困難である。そこで最近に至
り、フリツト等の無機物粒子とバインダー樹脂と
からなる組成物を導体上に被覆した未焼成の半製
品の段階でコイル巻加工等の成形加工を行ない、
その後高温で焼成して塗膜層をセラミツク化する
方法が例えば特願昭53−116239号(特開昭55−
43746号)などにおいて提案・実用化されている。
しかしながらセラミツク粒子と樹脂とを主成分と
する組成物を被覆したものも高い絶縁破壊電圧を
得ようとして被覆層を厚くすれば巻付加工などに
おいて被覆層の外側部分の変形量が大きくなつて
可撓性が低下し、被覆層が剥離するなどの問題が
あるばかりでなく、巻付加工などの際における圧
縮力によつて被覆層が変形してその部分の被覆層
が薄くなつてしまい、また巻付加工後の焼成時に
おいても線材の熱膨張や樹脂の分解過程で被覆層
が軟質化することに起因して圧縮応力等により被
覆層が変形して薄くなり、そのため充分な絶縁破
壊電圧が得られなくなる問題があり、さらに可撓
性を改善する目的で被覆層の樹脂分を多くすれば
被覆層が軟化して、前述のような圧縮応力等によ
る変形が一層生じやすくなつて、結局は絶縁破壊
電圧が低下する問題がある。このように先に提案
されたものでも、高い絶縁破壊電圧を得ること
と、可撓性、密着性を高めることとが容易には両
立し得ないのが実情であつた。 この発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
で、可撓性および密着性が良好で、しかも高い絶
縁破壊電圧が得られるようにした無機耐熱絶縁電
線を提供することを目的とするものである。 すなわちこの出願の第1発明の耐熱絶縁電線
は、導体上に無機物繊維が巻付けられかつその無
機物繊維間に無機物粉末と可撓性附与物質である
シリコーン樹脂などの無機高分子を主要成分とし
た混合物が充填されてなるものであり、また第2
発明の耐熱絶縁電線は、導体上に無機物粉末とシ
リコーン樹脂等の無機高分子を主要成分とした混
合物からなる薄い被覆層が形成され、さらにその
被覆層の上に無機物繊維が巻付けられるとともに
その無機物繊維の間に前記混合物が充填されてな
るものである。 以下この発明の耐熱絶縁電線につきより詳細に
説明すると、第2図および第3図は第1発明の耐
熱絶縁電線の一例を示すものであつて、導体1は
銅線、銅合金線、アルミニウム線、アルミニウム
合金線、コンスタンタン線、銀線、金線、白金
線、ステンレス鋼線、ニクロム線、さらにはニツ
ケルや銀等の耐熱性金属もしくは合金のメツキ銅
線やクラツド銅線等の良導電性金属線、望ましく
は耐熱性を有する良導電性金属線からなるもので
ある。この導体1の上には、複数本のガラス繊維
等の無機物繊維3が巻付けられている。この無機
物繊維3としては通常の各種のガラス繊維、シリ
コンカーバイド繊維、アスベスト繊維、アルミナ
繊維等を使用できるが、電気絶縁性および耐熱性
が高いものを使用することが望ましく、その意味
からアルカリ含有量を例えば0.5%以下とした無
アルカリガラス、あるいは石英ガラス、アルミナ
等の繊維を使用することが望ましい。またガラス
繊維等の無機物繊維3は、長繊維のものをそのま
ま巻付けても良く、あるいは短繊維もしくは長繊
維のガラス繊維等のガラス繊維を糸状に紡糸して
巻付けても良い。前者の如く、長繊維のガラス繊
維等をそのまま巻付ける場合、そのガラス繊維等
の太さは2μm〜20μm程度が望ましい。2μm未満
では作業性に問題があり、また20μmを越えれば
可撓性が悪くなる欠点がある。また後者の如く、
糸状に紡糸されたガラス繊維等を巻付ける場合、
そのガラス糸等の集束本数は20〜400程度が望ま
しく、20未満では巻付け作業を行う際に工程上の
問題があり、400を越えればスラリーの含浸が難
かしくなる問題がある。 上述のようにして導体1の上に巻付けられた無
機物繊維3の間には無機物粉末と無機高分子とを
主要成分とする混合物4が充填され、これによつ
て無機物繊維3と無機物粉末および無機高分子を
主要成分とする混合物4とからなる複合被覆層5
が導体上に形成されている。このように無機物繊
維3の間に前記混合物4を充填して複合被覆層5
を形成するための具体的方法としては、焼成され
てセラミツク物質となり得る無機質粉末と無機高
分子とを主要成分とした混合物に希釈剤を加える
などしてスラリー状にしたものを用い、そのスラ
リー状の混合物を塗布もしくは吹付けしながら無
機物繊維を巻付けたり、あるいは前記スラリー状
の混合物中にて無機物繊維を導体上に巻付けた
り、あるいは、導体上に無機物繊維を巻付けた後
に前記スラリー状の混合物中に浸漬するかもしく
は巻付工程の中途において何回かスラリー状の混
合物中に浸漬したりして、無機物繊維の間に前記
混合物を含浸させて未焼成の複合層を形成し、そ
の後、無機高分子の硬化温度に加熱してバインダ
物質である無機高分子を硬化もしくは半硬化させ
るかあるいは希釈剤を揮発させてコイル巻加工等
の成形加工を行ない得る状態になし、次いでコイ
ル巻加工等の成形加工を行ない、その後前記混合
物を高温に加熱して焼成し、セラミツク化させれ
ば良い。 前記混合物に使用される無機質粉末としては、
バインダ物質の分解温度附近で半融または溶融し
ないものであつて、電気的特性特に絶縁特性が優
れたものを用いることが望ましい。例えば結晶質
粉末、ガラス質粉末、またはこれらの混合粉末が
使用され、より具体的には、アルミナ(Al2O3)、
チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸カリウ
ム(CaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ジルコ
ン(ZrSiO4)、ジルコン酸バリウム(BaZrO3)、
ステアタイト(MgSiO3)、シリカ(SiO2)、ベリ
リア(BeO)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア
(MgO)、クレー、モンモリロナイト、ベントナ
イト、カオリン、あるいは通常のガラスフリツ
ト、マイカ等の酸化物、ボロンナイトライト
(BN)、窒化ケイ素等の窒化物、またはこれらの
混合物等が使用される。これらの無機質粉末の粒
径は、ガラス繊維の径や導体の径に応じて適宜の
径のものが使用されるが、通常は10μm以下のも
のが好ましい。一方、無機質粉末に混合されるバ
インダ物質としては、未焼成の複合層のバインダ
物質として作用するだけでなく、焼成による分解
後の生成物質が無機質粉末の結合剤として作用す
るような無機高分子を使用することが好ましい。
その無機高分子としては、各種のシリコーン樹脂
や変性シリコーン樹脂、例えばアルキド樹脂変
性、メラミン樹脂変性、フエノール樹脂変性、エ
ポキシ樹脂変性等が使用され、さらにはSiとTi、
B、Al、N、P、Ge、As、Sb等の元素を1種以
上と酸素とを骨格に持つた無機高分子、またはSi
とTi、B、Al、N、P、Ge、AS、Sb等の元素
の1種以上の元素と酸素と炭素とを骨格に持つた
無機高分子、さらにはTi、B、Al、N、P、
Ge、As、Sb等の元素の1種以上と酸素とを骨格
に持つた無機高分子、またはこれらと前記樹脂と
の共重合物や混合物を使用することができる。ま
た、2種以上の無機高分子の混合物、さらには無
機高分子と他の有機高分子例えばエポキシ樹脂、
ポリカーボネート、フエノール樹脂等との混合物
を使用することもできる。 前述の無機質粉末とバインダ物質との混合物の
配合比は、無機質粉末に対し無機高分子等のバイ
ンダ物質が少な過ぎればこの混合物を無機物繊維
に含浸させてなる未焼成複合層の可撓性が不足し
てコイル巻加工が困難となり、また逆にバインダ
物質が多過ぎれば焼成時にバインダ物質の分解に
伴つて発生するガス量が多くなるためセラミツク
化すべき層が飛ばされたりし、その結果ピンホー
ルが生じて電気的特性(絶縁特性)が低下するお
それがある。これらの理由から、混合物の配合比
は、無機質粉末100重量部に対しバインダ物質が
10〜100重量部、好ましくは20〜60重量部となる
ように決定する。またこの混合物を無機物繊維の
間に含浸させる際、前述のように希釈剤を加えて
溶液状にすることが多いが、その場合希釈剤が多
過ぎれば混合物中において無機質粉末が沈降し易
くなり、その反面希釈剤が少な過ぎれば混合物の
粘度が高くなり、いずれの場合も混合物を均一か
つ円滑に無機物繊維の間に含浸させることが困難
となるから、希釈剤は無機質粉末100重量部に対
し20〜300重量部程度加えることが好ましい。そ
の希釈剤としては、バインダ粉質である無機高分
子よりも低重合度のポリシロキサン、低重合度の
各種変性シロキサン、その他の低重合度の無機高
分子、さらにはトルエン、キシレン等の有機溶剤
などが用いられる。 前述のように無機物繊維の間に含浸させた混合
物は、コイル巻加工等の成形加工の前に、希釈剤
等を揮散させるか、さらに加熱によつて半硬化も
しくは硬化させる。その硬化もしくは半硬化のた
めの加熱温度は使用されるバインダ物質の種類に
よつて異なるが、通常は150〜500℃程度、好まし
くは200〜400℃程度で良い。またコイル巻加工等
の成形加工後の焼成熱処理の条件は、使用される
無機質粉末の種類によつて異なるが、通常は400
〜600℃程度、1〜150時間程度焼成すれば良い。
このように焼成することによつて複合被覆層にお
ける無機物繊維の間の混合物中の無機高分子およ
び無機物粉末がセラミツク化され、これにより無
機物繊維の間がセラミツク物質で充填されること
になる。この焼成時には前記混合物中のバインダ
物質が分解され、通常殆どの有機基はガス化され
て消失されることとなるが、前述のようにバイン
ダ物質としてシリコーン樹脂等の無機高分子を用
いているから、SiO2や各種の複合酸化物等が分
解生成されてそれらがセラミツク物質のバインダ
として作用するため、特に低融点のフリツトなど
が含まれていなくても強固なセラミツク層が形成
されることになる。 なお、無機物繊維に高温時にセラミツク化され
る混合物の充填されてなる複合被覆層の全厚み
は、10μm未満では高温使用時の絶縁性能が不足
するから10μm以上とすることが望ましい。また
その全厚みの上限は、この発明では後述するよう
に密着性および可撓性(未焼成の段階の)を低下
させることなく従来のセラミツク絶縁電線よりも
相当に厚くすることが可能であるが、スペースフ
アクタ等を考慮して通常は1mm以下とすることが
好ましい。また、複合被覆層中の無機物繊維の占
積率(無機物繊維の体積/無機物繊維の体積+前
記混合物の体積)は、無機物繊維の巻付時の張力
等によつて変動するが、通常は30%〜70%程度と
なるように設定することが望ましい。 次に、以上の第1発明の実施例を記す。 実施例 1 外径2mmφのニツケルメツキ銅線を導体として
用い、その導体上に外径約7μmのE−ガラスか
らなるガラス繊維を巻付け、かつその巻付工程中
において平均粒径約1μmのアルミナ68重量部と
シリコーンワニス(樹脂分)32重量部とキシレン
46重量部とからなる混合物を塗布し、350〜450℃
にて4分間加熱して厚さ70μmの複合被覆層を形
成した。この複合被覆層のガラス繊維の占積率
(vol%)は63%であつた。 比較例 外径2.0mmφのニツケルメツキ銅線に、実施例
1で用いたと同様なアルミナ68重量部とシリコー
ンワニス(樹脂分)32重量部とキシレン46重量部
とからなる混合物を塗布し、350〜450℃の温度で
4分間加熱して厚さ49μmの被覆層を形成した。 実施例1および比較例の電線を用いて導体外径
の2倍径と3倍径に巻付け加工し、550℃×3時
間焼成熱処理した後の被覆層の密着性の試験結果
を第1表の上段に示す。また実施例1および比較
例の電線を平板上にそれぞれ2本直角に重ね、交
差した部分に重錘を載せて550℃×3時間保持し
たセラミツク化させた後の絶縁破壊電圧の絶縁破
壊電圧を調べ、かつその重錘による荷重を変化さ
せて圧縮応力に対する影響を調べた結果を第1表
下段に示す。
【表】 を示す。 第4図および第5図はこの出願の第2発明の耐
熱絶縁電線の一例を示すものであり、この場合に
は導体1の直上に前記同様な混合物からなる薄質
な被覆層6が形成され、この被覆層6の上に前記
同様な無機物繊維3が巻付けられるとともにその
無機物繊維3の間が前記同様な混合物4で充填さ
れて、混合物の被覆層6の上に無機物繊維3と混
合物4とからなる複合被覆層5が形成されてい
る。 この第2発明の絶縁電線を製造するためには、
先ず前記同様な無機質粉末とバインダ物質を主要
成分としこれに必要に応じて加えられる希釈剤と
からなる混合物を導体上に塗布した後、希釈剤を
揮発させるかまたはさらに加熱してバインダ物質
を硬化または半硬化させ、しかる後無機物繊維を
巻付けて前記第1発明と同様な手段にてその無機
物繊維の間に前記同様な混合物を含浸させ、その
後、含浸された混合物中の希釈剤を揮発させるか
またはさらに加熱してバインダ物質を硬化もしく
は半硬化させ、コイル巻加工を行つた後焼成熱処
理を施せば良い。この場合内側の混合物被覆層6
の厚みは5μm〜50μm程度が望ましく、5μm未満
では充分な接着力が得られない場合があり、50μ
mを越えれば軟化し、圧縮変形を受け易くなる。 なおこの第2発明の耐熱絶縁電線を製造する場
合、内側の混合物被覆層は通常は外側の複合被覆
層中の混合物をセラミツク化するための焼成熱処
理によつて同時にセラミツク化され、これによつ
て両者は一体結合化される。 次に第2発明の実施例を記す。 実施例 2 外径2mmφのニツケルメツキ銅線を導体として
用い、その導体上に平均粒径約1μmのアルミナ
68重量部とシリコーンワニス(樹脂分)32重量部
と溶剤45重量部とからなる混合物を11μm厚で塗
布した後350〜450℃×4分間加熱し、次いでその
上に外径約7μmのE−ガラス繊維を、前記同様
な混合物を塗布しながら巻付け、350〜450℃×4
分間加熱し、全体の被覆層を72μmとした。 この実施例2の電線を実施例1および比較例と
同様に巻付加工して焼成した後の密着性、および
焼成時圧縮応力を加えた場合の絶縁破壊電圧の変
化を次の第2表に示す。
【表】 以上の各発明において、焼成前の状態でコイル
巻加工を行なう際には、導体の湾曲に伴つて未焼
成の複合被覆層中の無機物繊維が長手方向にずれ
て、その長手方向に隣り合う無機物繊維の相互間
の間隔が容易に変化し、またその無機物繊維間を
埋めている未焼成の前記混合物が無機物繊維の変
位に伴つて容易に伸長され、その結果複合被覆層
は高い可撓性を示すこととなる。また、この発明
の絶縁電線における複合被覆層はその無機物繊維
が導体に巻き付けられて導体上に拘束されている
ため、焼成前のコイル巻加工時における導体の湾
曲により複合被覆層が導体から剥離してしまうこ
とがなく、また線同士の摩擦や対物摩擦等のこす
れにより剥離してしまうおそれがない。さらに焼
成後においても前述のように無機物繊維によつて
複合被覆層が導体上に拘束され、しかもその無機
物繊維はセラミツク物質を介して導体表面に強く
結合されるため、こすれや衝撃により剥離してし
まうおそれが少なく、導体に対する密着性が充分
に高い。また絶縁破壊電圧は通常絶縁層の厚みに
比例するが、この発明では複合被覆層を厚くして
も、被覆層が軟質化して巻付加工時に被覆層が削
られたり、圧縮変形して薄くなることがないか
ら、複合被覆層の厚みを相当に厚くして絶縁破壊
電圧を高めることができる。 そして特に第2発明の耐熱絶縁電線において
は、無機物粉末と無機高分子との混合物からなる
薄い被覆層を介して、第1発明と同様の無機物繊
維と前記混合物からなる複合被覆層が形成されて
おり、したがつて無機物繊維と導体との間に無機
物繊維の凹凸等に起因する隙間が生じることな
く、無機物繊維と導体との間が前記混合物の被覆
層により完全に充填された状態となるため、無機
物繊維の導体に対する密着性が第1発明の場合よ
りも一層改善される。そのため第2発明の耐熱絶
縁電線では、巻線加工工程で線が極端に伸ばされ
て複合被覆層の繊維が仮に破断してしまうような
事態が生じても、切断部分で複合被覆層全体が剥
離して導体が露出してしまうことを有効に防止
し、絶縁性を充分に確保することができる。また
鉄芯などの鋭角部分に巻き付けられた場合でも、
前述の混合物からなる薄い被覆層が導体上に介在
しているため鋭角部分による応力集中を緩和し、
複合被覆層繊維の破断のおそれを少なくすること
ができる。そしてまたこの第2発明の耐熱絶縁電
線では、導体上の混合物被覆層は外側の複合被覆
層中の混合物と同時にセラミツク化して、両者は
一体結合されるから、焼成後の状態でも無機物繊
維の導体に対する密着性は著しく高くなる。 以上のようにこの発明の耐熱絶縁電線は、焼成
前の可撓性が良好であるとともに焼成前、焼成後
の密着性が良好であり、しかも被覆層の厚みを大
きくして絶縁破壊電圧を高めることができる等の
各種の効果が得られる。また特に第2発明の耐熱
絶縁電線においては、焼成前、焼成後の絶縁層の
密着性がより一層良好となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のセラミツク系耐熱絶縁電線の一
例を示す断面図、第2図は第1発明の耐熱絶縁電
線の一例を示す切欠側面図、第3図は第2図の耐
熱絶縁電線の斜視図、第4図は第2発明の耐熱絶
縁電線の一例を示す要部切断側面図、第5図は第
4図の電線の斜視図である。 1……導体、3……無機物繊維、4……混合
物、5……複合被覆層、6……混合物の被覆層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導体上に無機物繊維が巻付けられるととも
    に、その無機物繊維の間に無機物粉末100重量部
    と無機高分子10〜100重量部とを主要成分とする
    混合物を充填し、これによつて導体上に無機物繊
    維と前記混合物とからなる複合被覆層を形成した
    ことを特徴とする耐熱絶縁電線。 2 導体上に無機物粉末100重量部と無機高分子
    10〜1000重量部とを主要成分とする混合物の薄い
    被覆層が形成され、その被覆層の上に、無機物繊
    維が巻付けられるとともにその無機物繊維の間に
    前記の混合物を充填して、前記混合物の被覆層上
    に複合被覆層を形成したことを特徴とする耐熱絶
    縁電線。
JP55125677A 1980-09-10 1980-09-10 Heat insulating wire Granted JPS5750714A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55125677A JPS5750714A (en) 1980-09-10 1980-09-10 Heat insulating wire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55125677A JPS5750714A (en) 1980-09-10 1980-09-10 Heat insulating wire

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5750714A JPS5750714A (en) 1982-03-25
JPH0125167B2 true JPH0125167B2 (ja) 1989-05-16

Family

ID=14915924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP55125677A Granted JPS5750714A (en) 1980-09-10 1980-09-10 Heat insulating wire

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5750714A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH076568Y2 (ja) * 1985-12-19 1995-02-15 古河電気工業株式会社 絶縁電線

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5268986A (en) * 1975-12-05 1977-06-08 Hitachi Ltd Manufacturing method of heat-resistive and burning-resistive power cor d
JPS5278082A (en) * 1975-12-23 1977-07-01 Nitto Electric Ind Co Insulated wire
JPS5543746A (en) * 1978-09-21 1980-03-27 Fujikura Ltd Method of fabricating ceramic insualted wire

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5268986A (en) * 1975-12-05 1977-06-08 Hitachi Ltd Manufacturing method of heat-resistive and burning-resistive power cor d
JPS5278082A (en) * 1975-12-23 1977-07-01 Nitto Electric Ind Co Insulated wire
JPS5543746A (en) * 1978-09-21 1980-03-27 Fujikura Ltd Method of fabricating ceramic insualted wire

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5750714A (en) 1982-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4342814A (en) Heat-resistant electrically insulated wires and a method for preparing the same
US4429007A (en) Electrical wire insulation and electromagnetic coil
JPH0125166B2 (ja)
JPH0125167B2 (ja)
US3273225A (en) Method of making electromagnetic structures for high-temperature service
JPS6161526B2 (ja)
JPS621242B2 (ja)
JPH11345523A (ja) 耐熱電線、耐熱絶縁材およびその耐熱電線の製造方法
JPS6362042B2 (ja)
JPS6362041B2 (ja)
JPH06187845A (ja) 耐熱絶縁電線
JPS621241B2 (ja)
JPS6257087B2 (ja)
US3015686A (en) Article of manufacture utilizing a stranded core construction and method of making
RU217419U1 (ru) Провод обмоточный терможаростойкий энергетических установок
JPS59185148A (ja) 電気機器線輪の絶縁方法
JPS6337922B2 (ja)
JPS5941244B2 (ja) 耐熱マグネットワイヤ−
JPS6336086B2 (ja)
JPS58212114A (ja) コイルの含浸処理方法
JPS6353806A (ja) 耐熱絶縁電線
JPH061847A (ja) シリコーン樹脂組成物及び耐熱性絶縁電線
JPS6336085B2 (ja)
JP2909768B2 (ja) 耐熱絶縁電線及び耐熱絶縁電線の製造方法
JPH05290644A (ja) 超耐熱性絶縁電線