JPH0124757Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は磁気デイスクの同心円記録トラツク上
に信号を記録又は再生する磁気デイスク装置の磁
気ヘツドを、磁気デイスクの直径方向に移動する
ヘツド操作機構の改良に関する。

背景技術とその問題点 磁気デイスク装置のヘツド操作機構は例えば静
止画像信号の記録再生をし、写真機同様に使用す
る磁気デイスク装置にあつては、従来第１図に示
すような装置が提案されている。４は装置の基板
となるいわゆるメカシヤーシ、３は蓋体であつ
て、これは磁気デイスク装置（後述する）のホル
ダをも兼用している。６は蓋体３のメカシヤーシ
４に対するヒンジ、９は回転台、７はモータであ
つて、その回転軸と回転台９との間にはベルト１
２が架張されている。シヤーシ４上に植立された
軸ピン５には、回動アーム２が回動自在に取付け
られ、この一部にはシヤーシ４に設けた切起片即
ち固定部との間にバネ８が架張されている。

回動アーム２の先端には、軸ピン５を中心とし
た円弧状部が形成され、その外側面に歯車（図示
せず）が形成され、これがヘツド送り機構部１０
の歯車と噛合しており、又回動アーム２の上述し
た回転台９との近傍には磁気ヘツド１が取付けら
れている。

１３は案内板であつて、その側縁がＺ字状に折
曲されてメカシヤーシ４に固定され、この案内板
１３の一部は更に回動アーム２とは反対側に突出
されて案内台１５となされ、その上面が磁気デイ
スク（後述する）に対する案内面１４となされ、
これに透孔１４ａが形成されて上述したヘツド１
が貫通されて上方に臨まされている。

よつて上述したヘツド送り機構部１０の駆動に
より、回動アーム２が軸ピン５を中心として回動
し、ヘツド１は、透孔１４ａ内を移動する。実際
上はヘツド送り機構部１０は間歇的に動作するも
のであつて、よつて、ヘツド１も間歇的に移動す
る。尚この機構部１０の構成は、本考案の要旨に
直接関係ないので、その詳細な説明を省略する。

１１は全体として磁気デイスク装置を示し、１
１ａはヨーク、２４はこれに取付けられた磁気デ
イスク（シート）、２６はそのジヤケツト（ケー
ス）、２７及び２８はこれに形成された窓孔であ
つて、これらはジヤケツト２６の両面において、
相対向する位置に形成されている。そして窓孔２
７にはヨーク、２８には磁気デイスク２４の一部
分が夫々臨まされている。

そしてこの磁気デイスク装置１１をホルダ３内
に入れていわゆる蓋をすれば、ヨーク１１ａが回
転台９に対して位置決めされた状態で吸着され
（一般的に回転台９には磁石を有し、ヨークが磁
性材料で形成される）、ジヤケツト２６の窓孔２
８の一方の孔内に上述した案内板１３の案内台１
５がちようど挿入され、磁気ヘツド１が磁気デイ
スク２４に対接する。尚蓋体３の内面には裏面案
内台２５が取付けられており、上述した閉蓋状態
で、ジヤケツト２６の窓孔２８の他方の孔内にち
ようど挿入されて、磁気デイスク２４を、ヘツド
１の反対側より抑え、磁気ヘツド１の磁気デイス
ク２４に対する当りが適切となるようにしてい
る。３０はこの裏面案内台２５に形成された溝で
あつて、これは上述したヘツド１の移動軌跡とほ
ぼ対向している。

このような構成によれば、磁気ヘツド１が、ピ
ン５を中心とした円の軌跡（第２図で点線Ｂにて
表わす）上を移動することになり、今この状態で
複数の各磁気トラツクに信号を記録し、これを第
２図の一点鎖線Ａで示す軌跡即ち磁気デイスク２
４の中心を通る直線上において移動する磁気ヘツ
ドで再生したとすると、両線Ａ及びＢの一致する
点以外は、夫々記録ヘツドと再生ヘツドとの磁気
トラツクに対する角度が変更し、いわゆるアジマ
スロスが生ずることになる。一般的に複数のこの
種の記録装置又は再生装置或いはその両者兼用装
置の相互間において、互換性を持たせる場合に
は、上述した直線Ａ上を磁気ヘツドが移動するよ
うに構成するのがよい。

考案の目的 本考案は上述した欠点を解決するもので、全て
の記録トラツクに対する磁気ヘツドのアジマス角
を一定に保ち、信号出力の安定化を図るととも
に、アジマスロスをなくし、他の機器との互換性
を得るようにすることを目的とする。

考案の概要 本考案は、磁気ヘツドを装着した基板が、ガイ
ドレールに案内されて直線的に移動するように構
成し、即ちスライダとなるように構成し、さらに
このスライダを回動アームで回動操作可能に構成
したことを特徴とする。

実施例 以下本考案の一実施例を第３図以下によつて説
明する。

第３図において、第１図及び第２図との対応部
分には同一符号を附して、その説明を省略する。
即ち本考案においては、第３図において、一部分
を示すように、案内板１３の案内面１４の透孔１
４ａを、第２図に示す直線Ａに沿つて形成するも
のである。即ち直線的に形成するものである。

一方回動アーム２上にスライダ１６を設け、こ
のスライダ１６上に、上述した磁気ヘツド１を取
付け、これを透孔１４ａより上方に臨ませる。こ
のスライダ１６は、回動アーム２に対してその長
手方向に摺動できるようになす。２０はスライダ
１６の下面に形成された長孔、２１は回動アーム
２上に植立されたピンであつて、互に係合してお
り、これによりスライダ１６の摺動方向を規制し
ている。この場合、第４図に示すように、回動ア
ーム２とスライダ１６との間に、ピン２１に貫通
させられた板バネ２３を介在させている。２２は
その貫通孔である。

スライダ１６には、その一方の端部に断面がＶ
字状をなす案内溝１７を形成しており、一方上述
した案内板１３の下面には、ガイドレール１８を
形成し、バネ２３による弾力をもつて、案内溝１
７をガイドレール１８にちようど係合させた状態
で、スライダ１６が案内板１３の下面に適当な弾
力をもつて圧接するようになしている。尚ガイド
レール１８は本例では丸棒をもつて形成してお
り、これを案内板１３に接着して構成した場合を
示している。又このガイドレール１３の延長方向
は、案内面１４の透孔１４ａに沿う方向と一致し
ている。又スライダ１６の他方の端部には突条１
９を形成してあり、これを案内板１３の下面に設
けた案内用溝２９に対して摺動自在に係合し、よ
つてこれに沿つて移動するように構成している。

このような構成によれば、磁気デイスク装置１
１をホルダ３内即ち蓋体に収納した状態で、これ
を閉じることにより、第１図で説明したように、
ヨーク１１ａを回転台９に吸着させてこれにより
回転駆動させることができ、又ジヤケツト２６の
窓孔２８の一方を通じて磁気ヘツド１を磁気デイ
スク２４に対接させることができる。よつて磁気
ヘツド１により、磁気デイスク２４に信号を記録
し、又はこれより再生することができること従来
と同様である。

そしてヘツド送り機構部１０の駆動により回動
アーム２が回動される（本例では間歇的駆動）こ
とにより、ヘツド１は軸ピン５を中心として回動
しようとするが、この場合スライダ１６が回動ア
ーム２上を摺動できるように取付けられており、
しかもスライダ１６はその案内溝１７がガイドレ
ール１８に案内されているために、回動アーム２
が回動動作するにもかかわらず、磁気デイスク２
４の半径方向にのみ移動し、よつてヘツド１は、
第２図において一点鎖線Ａで示した軌跡上、即ち
磁気デイスク２４の中心を通る直線上を移動する
ことになる。このことは、他の記録装置又は再生
装置或いはその両者兼用の装置に対して、磁気デ
イスク装置の互換性を得ることができるようにな
ることを意味する。尚スライダ１６の上面が案内
板１３の下面に対接することによつて、ヘツド１
の高さ、即ち磁気デイスク２４に対する対接圧が
決定される。又蓋体３側には、磁気ヘツド１と対
向した位置に裏面案内台２５を設けており、これ
が記録又は再生時に磁気デイスク２４を磁気ヘツ
ド１とは反対側より抑えるようにしており、この
とき、磁気ヘツド１が、裏面案内台２５の溝３０
（これは直線状に形成してある）にちようど沿つ
て移動できるようにもなる。

又上述したように、ヘツド１が直線上を移動す
ることから、磁気ヘツド１の磁気デイスク２４に
対する記録角度が常に一定しており、いわゆるア
ジマス角が、夫々の磁気トラツクに関してアジマ
スロスを生ずるおそれがない。

考案の効果 以上詳述したように本考案装置によれば、簡単
な構成で、磁気デイスクの全ての記録トラツクに
対する磁気ヘツドのアジマス角を一定に整え、信
号出力の安定化を図り、アジマスロスをなくし、
他の機器との互換性を得ることができるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気デイスク装置の斜視図、第
２図は磁気デイスクと磁気ヘツドの関係を示す説
明図、第３図は本考案の一実施例の要部であるヘ
ツド操作機構の部分を示す拡大斜視図、第４図は
そのヘツド操作機構の要部の分解斜視図、第５図
は一部の断面図である。 １は磁気ヘツド、１０はヘツド送り機構部、１
１は磁気デイスク装置、１５は案内台、１６はス
ライダ、１７は案内溝、１８はガイドレールであ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 磁気デイスク装置に装着された磁気デイスクの
   所定の記録トラツク上に磁気ヘツドを移動操作す
   る操作機構において、 ヘツド送り機構部の駆動により回動される回動
   アームと、 該回動アーム上に設けられ摺動方向を磁気デイ
   スクの半径方向に直線移動規制する係合部を有す
   るスライダと、 上記スライダの係合部に係合するガイドと、 上記スライダ上に取り付けられた磁気ヘツドと
   を有し、 上記スライダを回動アームとそのヘツド送り機
   構部で上記所定のトラツク上に上記磁気ヘツドで
   アジマス角を一定に保ちながら直線的に移動操作
   するようにしたことを特徴とする磁気デイスクの
   記録又は再生装置。