JPS6131383Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ビデオデイスクプレーヤにおけるヘ
ツド部のトラツキング装置に関するものである。

映像情報を提供する手段として種々のビデオデ
イスクシステムが提案されているが、なかでも光
学式ビデオデイスクシステムはデイスクの複製が
容易かつ安価であり、非接触読出しのためデイス
クの摩耗がなく、映像および音声の高品質再生が
記録再生が可能であり、スローモーシヨン、ラン
ダムアクセス等の多くの機能が可能等という性能
上、機能上の良さから特に注目されている。

ところで、光学式デイスクプレーヤにおいて
は、たとえばトラツキングピツチ約1.5μという
微細なパターンに正確に追随し得るトラツキング
サーボが必要であり、このトラツキングサーボの
検知デバイスとしては種々考案されているが、現
状で最も実用的で且つ信頼性の高い方式の一つと
して３−スポツトを用いた方式がある。この方式
では、たとえば第１図に示すような光学系に依
り、レーザーチユーブ１により発射されたレーザ
ービームはグレーテイング２によつて出来る回析
一次光を利用し、メインビームと合せて３ビーム
を発生させる。

そして、上記ビームはスポツトレンズ３より、
固定反射鏡４，５によりウオラストンプリズム６
を通過させ、次いで1/4波長板７で円偏光の光束
に変換し、さらにデイスク上のトラツクを追跡す
るためにビームを半径方向へ振るトラツキングミ
ラー８及び再生信号の時間軸変動を除くためビー
ムを接線方向へ振るタンゼンシヤルミラー９によ
り対物レンズ１０に導き、デイスク１１の信号記
録面に集束される。そして、デイスク１１のピツ
トで変調され、反射鏡で全反射されて円偏光の回
転方向が逆転した反射ビームは、光路を逆にたど
つて再び1/4波長板７を通過し、入射ビームと直
角な方向の直線偏光に変換され、こんどはウオラ
ストンプリズム６を通過してシリンダーレンズ１
２よりフオトダイオード１３に至り検知してい
る。そして、実際のビデオデイスク１１上におい
てトラツキングの正誤を検知するには、第２図の
ようにして行なうことになる。すなわち、メイン
ビームＡと各ラジアルビームＥ，Ｆの３スポツト
のなす角は、トラツキングの移動線に対して常に
一定でなければならない。第２図Ａは図中左方に
ずれ、第２図Ｂは正常であり、、第３図Ｃは右方
にずれている。そして、この一定角を保つために
はトラツクＴに対して直角にスライドさせるリニ
アトラツキング又はそれに相当するような機構を
設けることになる。

第３図は、リニアトラツキング機構の概要を略
示する図であり、同図Ａのリニアドライブ方式で
はピツクアツプ光学系はビデオデイスクＤに対し
て内周側トラツクAi′から外周側トラツクAo′まで
直線でスライドされるように上記光学系はローラ
１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，１３ｄにより直線往復
動されるスライダー１４によりアクセスされる。

しかし、この方式では構造上、精度の高いロー
ラとそのガイドが必要であり、加工及び組立て上
からも高精度が要求されることになる。

また、第３図Ｂに示す回転ドライブ方式に依る
場合には、適切な支点Ｐを設けて、この支点Ｐを
中心にしてアーム長ｒの腕を利用してピツクアツ
プ光学系を内周側トラツクAiから外周側トラツ
クAoまで可動されるものである。この方式で
は、上記腕があれば良いから簡略に構成できる利
点があるが、ピツクアツプ光学系は上記支点Ｐを
中心とする円弧上を移動することになるため、前
記トラツクに対する一定角を内周側トラツクAi
から外周側トラツクAoの全てに対して保つこと
がきなくなる。

本考案は、トラツキング装置を提供するのに、
上記従来の各方式における上述のような実情に鑑
み考案したものであり、特に上記回転ドライブ方
式のもつた長所に着目し、その構造の簡略性、コ
ンパクト化実現の容易性等の利点を踏襲しつゝ構
成が簡単で安価であり、しかもトラツキング精度
の高い装置を提供しようとするものである。

すなわち、本考案のトラツキング装置はビデオ
デイスクの記録トラツクに対する一定角を、内周
側トラツクAi乃至外周側トラツクAoに亙つて常
に保つことができるようにするため、デイスクの
回転中心である点Ｏを通るスライダー機構を上記
回転ドライブ方式の機構に附加するようにして、
これを実現しようとするものである。

本考案のトラツキング装置は、光学的ビデオデ
イスクプレーヤにおいて、支点を中心にして所定
角度範囲内を回転可能なリンクレバーと、このレ
バーの移動端に連結枢支されるとともにピツクア
ツプ光学系を支持するスライダーとを有し、この
スライダーはビデオデイスクの回転中心をガイド
にして上記デイスクの半径方向に移動自在となる
ようにしたことを特徴とするものである。

次に、本考案の構成の概要を第４図及び第５図
に示す一実施例について説明する。

これら図中、１４はリンクレバーであり、その
基端１４Ａは支点ピン１５によりシヤーシ３６に
枢支され、支点Ｐが構成されている。また、この
リンクレバー１４には受動ギヤ１６が取り付けら
れ、図示しないモータにより作動される駆動ギヤ
１７と噛合され、上記支点Ｐを中心とした該リン
クレバー１４の作動力を受け得るようになつてい
る。なお、これら各ギヤ１６，１７により構成さ
れるリンク駆動ギヤ機構は図示のように上記レバ
ー１４の中途部に限らず、レバー１４を十分回動
させるものであれば他の位置であつてもよい。さ
らに上記レバー１４の移動端である先端１４Ｂ
は、後述する光学系スライダー１８の一端附近一
側に設けた突片１８Ａに枢支ピン１９を介し連結
枢支されている。光学系スライダー１８は、光学
系２０を支持するものであり、ピツクアツプ光学
系を構成する対物レンズ２０Ａがデイスク２１の
下面２１Ａと対向するように一端１８Ｂ附近に配
設固定されている。さらに、この例では、上記ス
ライダー１８の他端１８Ｃ附近には、長さ方向に
ガイド溝２２が開設され、この溝２２にはデイス
ク２１の回転中心と同軸上の円柱体ガイド２３が
嵌め合されている。なお、図示の例では、上記ガ
イド２３はデイスクテーブル２４の軸まわりに遊
嵌保持されたローラ体として形成され、また、上
記溝２２はその一側縁２２Ａが上記ローラ体と転
接されるガイド基準面とされ、他側縁２２Ｂとロ
ーラ体間には間隙が保持され、レバー１８はスプ
リング３３により引張られて上記一側縁２２Ａが
ガイド２３に常に圧接されるようになつている。

なお、同図中、Ｏはデイスクの中心、Triは最
内径のトラツク、Troは最外径のトラツクであ
り、Aiは最内径のトラツク検知点、Bi，Boはリ
ンクレバー１４とスライダー１８との連接点であ
る。

そこで、上記駆動ギヤ１７の回転により受動ギ
ヤ１６が移動されると、上記図中支点Ｐを中心に
してリンクレバー１４が第４図中時計まわり方向
に移動され、デイスク２１面に対して最内径のト
ラツクTriから最外径のトラツクTroまでトラツ
キングされるなお、このとき、常にデイスク２１
の回転中心Ｏを通る直線（すなわち図中Ai−
Ｏ，Ao−Ｏ）が構成されるべく、上記円柱体ガ
イド２３をガイドとする溝２２を上記スライダー
１８に設けてあるのでリニアトラツキングが可能
である。

このようにして、上記構成に成るトラツキング
装置では、最内径のトラツクTriから最外径のト
ラツクTroに至る全てのトラツクに対して光学系
に依るトラツクの検知点ｉとデイスクの中心Ｏを
結ぶ直線が直角に交わることになり、原理上リニ
アトラツキングが構成され、トラツキング動作は
正常に行なわれるものである。

上記構成の本考案においては、リンクレバーと
スライダーの組合せという簡単な構成によりデイ
スクの形成ができ、またこれら各構造体はデイス
ク径の範囲内において構成できるので装置全体を
コンパクトにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の背景の説明に用い
た図であり、第１図は光学系の概略斜視図、第２
図は３スポツトを用いたトラツクフオローの原理
図である。第３図は従来のトラツキング方式の原
理を示す略示平面図でありＡはリニアドライブ方
式、Ｂは回転ドライブ方式を示す。第４図及び第
５図は本考案の一実施例を示す図であり、第４図
は要部平面図、第５図は一部縦断側面図である。 １４……リンクレバー、１５……支点ピン、１
８……スライダー、２２……ガイド溝、２３……
ガイド、２０ａ……対物レンズ、Ｐ……リングレ
バーの支点、Ｏ……デイスクの中心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光学的ビデオデイスクプレーヤにおいて、支点
   を中心にして所定角度範囲内を回転可能なリンク
   レバーと、このレバーの回動により往復動される
   とともにピツクアツプ光学系を支持するスライダ
   ーとを有し、このスライダーはビデオデイスクの
   中心位置に固定されたガイド部材によつてガイド
   された上記デイスクの半径方向に位置する直線状
   の被ガイド部を有し、上記光学系と上記ビデオデ
   イスクの中心位置を通る直線がデイスクのトラツ
   クに対して直交するようにしたことを特徴とする
   トラツキング装置。